クラスターカップJpnIIIが水沢で行われた08年には船橋のプライドキムが勝って、07年には岩手のテンショウボスが3着に入っているものの、盛岡コースの開催で地方馬が3着以内に入ったのは、なんと01年に3着だった浦和のリザーブユアハートまでさかのぼらなければならない。00年には名古屋のゴールデンチェリーが勝っているが、中央のダート馬のレベルが今ほどは高くなかった時代のこと。近年、盛岡コースはなんとも地方馬には厳しいコースとなっている。
今年も地方馬にとっては厳しい戦いとなりそうだ。最近のダートグレード実績では、トウホクビジンがさきたま杯JpnIIIで4着というものがあるが、今回、1200メートルのスピード競馬ではちょっと厳しいだろう。
中央勢の中でも、サマーウインドとミリオンディスクの一騎打ちとなりそうだ。
サマーウインドの前走プロキオンステークスGIIIは、ケイアイガーベラには離されたとはいえ、デビューから負けナシ連勝中で注目されたナムラタイタンには先着して2着。ダートは門別時代も含めて8戦6勝、2着2回と、まだ底を見せていない。そればかりかダート1200メートルに限れば5戦全勝だ。得意の舞台で重賞初制覇のチャンスだろう。
ミリオンディスクは、前走北海道スプリントカップJpnIIIを制し、昨年末のカペラステークスGIIIに続いて重賞2勝目。ともにダート1200メートル戦で、それを含め11戦6勝、2着3回と、こちらもダート1200メートルの舞台をもっとも得意としている。
ガブリンは重賞勝ちこそないが、昨年の東京スプリントJpnIII、昨年と今年の北海道スプリントカップJpnIIIでいずれも2着。地方の馬場には慣れていることと、何より菅原勲騎手が鞍上となることから、実績的には上記2頭とは差があるが、どこまで迫れるか。
タマモホットプレイは、昨年のこのレースでバンブーエールからコンマ5秒差の4着とまずまず好走。ただダートの重賞やオープンでは4着が最高という成績。さらに芝でGIIの勝ち星があることから別定58キロを背負うのも厳しい。
メイショウバトラーは昨年限りで引退という話もあったが、南部杯JpnIでエスポワールシチー、サクセスブロッケンに続く3着と好走したため現役続行が決まった。しかし今年の2戦は地方のJpnIIIで、いずれも3秒以上の差をつけられての敗戦。見送りが妥当だろう。
◎サマーウインド
○ミリオンディスク
▲ガブリン
△タマモホットプレイ