4歳シーズン三冠の最終戦、明け5歳馬による天馬賞には、満を持してマルミシュンキが出走してきた。通算17戦16勝で、重賞は2勝。今回はクラス別定でトップハンデの770キロを克服できるかが焦点となる。前走休み明けの700万未満特別は先頭で障害をクリアし、後続を寄せつけず圧勝。そのレースぶりから、トップハンデとはいえ同世代相手には負けられない。
前走混合700万勝ちも、格付けはひとつ下の600万で、760キロで出走できるニシキセンプーが相手。ハンデに恵まれ、好調持続の牝馬2頭、ニシキユウ、エメラルドにも勝機は十分。
◎マルミシュンキ
○ニシキセンプー
▲ニシキユウ
△エメラルド
----------------------
名古屋記念は、4連覇のかかったレイナワルツが回避してしまったのはなんとも残念。8頭立ての少頭数も残念だが、重賞勝ち馬は
06年暮れに尾張名古屋杯を勝ったコスモスパーブのみという混戦で、馬券的にはおもしろそうな一戦となった。
中央準オープンから転入初戦のA2戦を9馬身差で圧勝したレオカーディナル、昨夏に転入以来11戦して一度も3着を外していないケイアイフウジン、3歳時の06年10月から12戦連続連対中のサンキンスピーチ、3頭の争い。ただ配当的にはあまり期待できそうもない。
ここは前々走のA1戦でウイニングウインド相手に逃げ切ったサンキンスピーチを本命にする。
◎サンキンスピーチ
○ケイアイフウジン
▲レオカーディナル
----------------------
園田・新春賞は、兵庫の古馬トップホース、チャンストウライが名古屋グランプリJpnIIで3着、ベストタイザンが兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIで僅差の4着と、暮れのダートグレードで見せ場をつくり、ここへの出走がないため、それらに続く勢力の争いとなる。
昨年の摂津盃を制したマグマサイン、昨年の3歳二冠馬ユキノアラシが出走してきた。見どころは、そのユキノアラシが初めての古馬オープンクラスとの対戦でどんなレースを見せるか。
ここはトップハンデでも、園田金盃でベストタイザンにクビ差2着に迫ったアグネスミステリーから。これまで重賞では常に好走するも善戦止まりだったが、トップクラスが抜けてチャンスが巡ってきた。
同3着のタマモアーチストも差はない。ユキノアラシはこのメンバーに入っていきなり突き抜けられるほどではないように思う。
◎アグネスミステリー
○タマモアーチスト
▲ユキノアラシ
△バンブージーコ
△バンブーフリット
----------------------
今回からサラブレッドのレースとなった福山大賞典。2600メートルは、大井記念とともにダート重賞の最長距離のレースとなる。
兵庫クイーンカップで果敢にハナを切って3着と好走したアブソルートウインが断然。54キロの今回は、前走のA1特別より相手関係も楽になった。内田利雄騎手で連勝の期待大。
福山菊花賞は6着も、前走でアブソルートウインの2着と巻き返したコスモハードリカーが相手。
暮れの鞆の浦賞を制し、昨年の3歳チャンピオンとなったモモカプリンセスが古馬オープンクラスに入ってどこまで。
◎アブソルートウイン
○コスモハードリカー
▲ナムラベンケイ
△モモカプリンセス
△ファニーカイザー
ばんえいの年明け重賞第1弾は、3月23日に行われるばんえい記念に向けての重要な一戦、帯広記念。
ばんえい記念の次に重い重量を曳くレースで、それだけにその重量を克服できるかどうかが予想のポイントになる。ここ3年は基礎重量がやや軽くなっていたが、今年は890キロ。04年の900キロ以来、それに次ぐ重量となった。そして今シーズンの獲得賞金120万円につき10キロ増量という別定で、ハンデ差は10キロしかつかなかった。
この重さになれば、やはりトモエパワーの出番だろう。昨年に続く連覇を狙う。
相手にはシンエイキンカイ。しばらく勝ちきれないレースが続いていたが、10月のオープン戦で17カ月半ぶりの勝利を挙げると、12月にもオープン戦を制した。昨年のばんえい記念でもじわじわと差を詰めミサイルテンリュウを差し切っているだけに、馬場は重ければ重いほどいい。
ミサイルテンリュウは3番手評価だが、仮に一昨年のような早い馬場になればこの馬が本命に浮上する。ただ週間予報ではずっと晴れのようだが。
勝てない帯広で前走見せ場をつくったアンローズ、有力馬たちより10キロ軽い基礎重量の890キロで出走できるスーパークリントンも連下なら。
◎トモエパワー
○シンエイキンカイ
▲ミサイルテンリュウ
△アンローズ
△スーパークリントン
------------------------
水沢では3歳馬による重賞・金杯。
南部駒賞で期待されたジェベルロバーツが11着と大敗し、その南部駒賞を人気薄で制したトーホウノゾミは全日本2歳優駿JpnI(9着)遠征帰りと、実績馬がかならずしも順調ではなく、難解な一戦となりそうだ。
ここは前走寒菊賞を制して好調のシュロから狙ってみたい。好位からの差しという危なげのないレースぶりに加え、デビューから一度も掲示板を外さない安定した成績。前々走の南部駒賞でも勝ち馬からそれほど離されない4着と好走している。
抜けた馬がいないメンバー構成なら、やはり北海道からの移籍組も狙い目だろう。リュウノラムタラは移籍後2連勝で2歳A1を制した(同着優勝)。モエレハナオーも同じく移籍後2連勝で可能性は十分。
実績馬、トーホウノゾミ、ジェベルロバーツももちろん見限れない。
◎シュロ
○リュウノラムタラ
▲トーホウノゾミ
△モエレハナオー
△ジェベルロバーツ
------------------------
こちらも明け3歳馬による名古屋の重賞、新春ペガサスカップ。笠松から2頭が遠征してきた。
ここも難解なメンバー構成。2歳時に重賞タイトルがあるのはイーストミーだけで、そのイーストミーにしても初勝利が重賞勝ちで、前走でようやくJRA認定レースを勝ったという成績で、抜けた存在ではない。
ならば重賞初挑戦だが、笠松から遠征してきたケイゾクを狙ってみたい。通算5戦4勝。一度の敗戦は、30日のライデンリーダー記念を制したカキツバタフェローが相手でのもの。名古屋で逃げ切った経験もあり、ここでも一気の逃げ切りを期待したい。
同じく笠松のワイエスクリスティは、中央遠征こそ惨敗だったが、そこまでは3連勝と力をつけている。
ゴールドウイング賞の覇者イーストミーももちろんここを勝ってもおかしくない存在。デビューから3戦1勝、2着2回のノゾミカイザーもイーストミーのクビ差2着があり、今後に期待の存在。
◎ケイゾク
○ワイエスクリスティ
▲イーストミー
△ノゾミカイザー
新春盃は、近走イマイチの成績の馬が多く難解な一戦。そんななか好調なのはセンゲンゴロー。前々走の東海菊花賞は勝負にならなかったが、それを除けば中央との条件交流からA2特別まで3連勝。このメンバーでは格は最上位。1400メートルという距離ももっとも得意とするところ。中心にはセンゲンゴローを推す。
同様にA2クラスで好勝負をしているケイアイダンシングが相手筆頭。ここ3戦、1、2、1着と好調のリスポンスフウジン、遠征経験豊富なオグリホット、中央から転入初戦のイシノファイターあたりに流す。
◎センゲンゴロー
○ケイアイダンシング
▲リスポンスフウジン
△オグリホット
△イシノファイター
---------------------------
古馬アラブの重賞・高知市長賞。アラブの在籍頭数もだいぶ少なくなってきて、高知でもアラブの重賞はどうやらこれが最後となるらしい。
それゆえ条件クラスからの挑戦や、福山からの移籍後1戦のみという馬も2頭いる。
ここは実績断然のホーエイスナイパーが堅い中心。昨年3月に福山から転入して以来、福山・タマツバキ記念遠征(4着)以外は高知で16戦13勝、2着3回というほぼ完璧な成績。
逆転候補は、3走前にホーエイスナイパーに土をつけたイケノグレイス。18戦連続3着以内で、先着されているのはほとんどホーエイスナイパーのみという感じだ。
最多勝記録を更新中で、現在通算49勝を挙げているエスケープハッチはここのところ順調に使えていないのがちょっと心配。後方から追い込み一辺倒の馬だけに、ゴール前届かずということもよくあるが、展開がはまれば逆転の可能性もある。実績的にはこの3頭が抜けている感じだ。
◎ホーエイスナイパー
○イケノグレイス
▲エスケープハッチ
---------------------------
門松賞はレース名のとおり、ずっと正月に行われている明け3歳馬の重賞だが、サラブレッドのレースとなって今年で2年目。
九州ジュニアグランプリ組が4着のテイエムキバレー、6着のシャインティアラのみというのちょっと寂しい。
北海道では未勝利も、転入後3連勝で柊賞まで制したエイコウピュアーが中心。スピードで押し切るタイプではなく、3連勝はいずれも後方追走から位置取りを上げての差し切り勝ちというレースぶりで、大くずれはないだろう。
前走デビューから5戦目が初勝利となったドリームインボスは、その前走は1400メートルのレコード勝ち。前々走JRA認定レース2着は、勝たれたのが九州ジュニアグランプリ2着のテイエムワッゼエでは仕方ない。エイコウピュアーとは対照的に、先行逃げ切りタイプ。一気に突き抜ける可能性もある。
中央から戻ってきたマルシゲロッチがどこまで。デビュー2連勝のあと中央に転厩し、3戦していずれも2桁着順で荒尾に戻ってきた。荒尾では7月以来の実戦となる。
前走、花吹雪賞トライアルのプリンセス賞2着のカシマアモーレが連下候補。
◎エイコウピュアー
○ドリームインボス
▲マルシゲロッチ
△カシマアモーレ