園田金盃は、かなりむかしには姫路の2000メートルで行われたこともあるようだが、アラブの時代は長らく2300メートルで、馬場が現在の形態になってからは2400メートルで行われている。
99年まではアラブのレースだったが、00年には前年から導入されたサラブレッドが3歳(旧年齢4歳)になったことで3歳限定のサラブレッドのレースとして行われた。
01年には古馬のサラ・アラ混合戦となり、園田最後のアラブの名馬といってもよい、ワシュウジョージが勝った。
02年にも混合戦として行われているのだが、さすがにこの年以降はサラブレッドが勝つようになる。
02年 コスモクロス(父タマモクロス)
03年 マイネルエクソン(父スキップアウェイ)
04年 ロードバクシン(父サクラバクシンオー)
05年 ニューシーストリー(父フサイチコンコルド)
06年 タガノインディー(父ガルチ)
と、勝ち馬と父馬を並べてみると、さすがに長距離戦らしい種牡馬が並んでいる。
が、その中で異色なのはやはり父サクラバクシンオーだろう。ロードバクシンは、父とは違い、園田の1870メートルまではまったく苦にしなかった。母のほうににスタミナがあるのかと思って見たら、母の父がキュアザブルースで、これもどちらかというと産駒はマイル以下での活躍馬が多い。さらに母系を遡るとそういう血統なのかもしれないが、専門分野ではないので、これ以上の深入りはやめておく。ただサクラバクシンオー産駒は、ロードバクシンに限らず父ほど短距離一辺倒という馬ばかりという感じはない。
で、今年のメンバーだが、近走の成績を見ると5連勝中のベストタイザンが抜けている。ただ、短距離戦ばかりを選んで使っているのが気になるところ。それでもやはりこの馬の安定度は抜群で、昨年のこのレース2着というのも心強い。
相手は難しい。重賞ではダートグレードも含めて見事に3着、4着しかないが、かといって一般戦では一度9着に負けた以外は連戦連勝のアグネスミステリーは、どこかで一発がありそうな感じ。
人気がなければ狙って面白そうなのがタマモアーチスト。兵庫に移籍後は5戦して3着が最高という成績だが、中央時代は頑なにダートで2000メートルを超えるレースばかりを使われてきた。
8月の摂津盃でジョイーレ、アグネスミステリーとの接戦を制したマグマサインも争覇圏。
ギャランティビートは、前走、楠賞でジョイーレから4馬身離されての2着だが、アブクマポーロ産駒ということで贔屓目も込めて期待したい。
◎ベストタイザン
○アグネスミステリー
▲タマモアーチスト
△マグマサイン
△ギャランティビート