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競輪界を代表する男子選手、ガールズケイリン選手にインタビューを実施します。他では聞けない素顔や本音、競輪にまつわるエピソード、今後の抱負などをご紹介します!

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支えてくれる人への想いが、走りを変える。|松谷 秀幸選手

高松宮記念杯で3度目のG1決勝進出を果たした松谷秀幸選手(神奈川・96期)。
年齢を重ねた今だからこそ辿り着いた「平常心」と、師匠から受け継ぐ"感"の言葉に込めた思いとは。
様々なお話を伺いました。

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-まずは高松宮記念杯開催を振り返ってはいかがですか。

すごく疲れましたね。笑 緊張感が長かったので。

-やはりそこは6日間という戦いというところで。

そうですね。やっぱり休みの日も気を抜けずに過ごしていたので。

-その中でG1では初めて予選での連勝となりました。その辺りはいかがですか。

練習メニューを師匠の佐々木龍也さん(神奈川57期・引退)に組んでもらってるんですけど、レース前まで結構追い込んでやっていて、そこでちょっと成績結果出なくても気にすんなよみたいなことを言われていたんです。G1に向けてしっかり結果が出るように組んでもらっていたのでそれが本当に良かったなっていう感じがします。

-その成果がこのG1にバッチリ出たと。

はい、調整がうまくいったのかなっていう風には感じます。
ちょっと別府記念で調子悪いなって感じで不安要素はいっぱいあったんです。
別府から日にちもなかったので大丈夫かなぁと思いながら行ったんですけどね。

-それが初日走ってみた感覚が良かったと。

そうですね。初日、深谷(深谷知広選手・静岡96期)の後ろに付いてあれだけ行ってくれたんで初日は調子が良いというよりは展開に恵まれたなという感じだったんですけど、一次予選の2で郡司(郡司浩平選手・神奈川99期)の後ろに付けて、あの踏み返しての捲りを差せるということは今までなかったので、あれで調子はいいのかなというふうに思いました。

-確かに1C辺りからの郡司選手の捲りをきっちり捉えてというのは、本当に見ていてすごいなと感じました。

そうなんですよ。今までは差せないで付けきって終わるというか、付けてホッとするっていう部分もあって、今までは抜きに行っても抜けなかったので。
そこで差せたことでおっ、と思いましたね。

-そして準決勝に関しては、ラインの3番手から最後ハンドルを投げて2着で決勝進出を決めました。これはウィナーズカップからの伏線があったんですよね。

ウィナーズの時に準決勝4着で決勝に乗れなかったんですが、師匠に喝をくらって、お前はゴール前一番大事なとこで必死さがないな、そこの紙一重で甘さが出てるなみたいなことを言われて。決勝に乗る乗らないじゃ全然変わってくるので、その思いをもっと感じた方がいいぞみたいなことを言われました。

-ウィナーズカップの時の映像も見ても、あの時もハンドルはしっかり投げているようには見えるんですけど、今回とはどのあたりが違ったんでしょうか。

自分も意識するようにその時も投げてはいるんですけど、「なんとか!」っていう気持ちはウィナーズカップまでは弱かったというか、気持ちが足りなかったなと感じて、それからはもう必死で投げるようにはしてます。

-そのハンドル投げの成果がこの本当に準決勝の微差の2着だったっていうところですもんね。

そうですね。一次予選2の郡司を差したのもそうですけど、そういうところを必死にやっていかないと自分みたいな選手は勝てないですからね。

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-やはりその辺りも含めて気持ちの部分で戦ってらっしゃるのですね。

はい。気持ちとか考え方だったりでやっぱり若い子に必死についていくしかないかなって思っています。

-違う観点から準決勝を見ると、ほぼ2着権利の中で、ライン3人とも勝ち上がりっていうのが難しい中でも松谷選手は3番手を固めました。3番手では1着までっていうのはなかなか難しい中で、松谷選手の中でそのあたりはどういう気持ちなのでしょうか。

自分の中では、初日だけじゃないんですけど、いつも深谷はすごく良いレースをしてくれるし、岩本(岩本俊介選手・千葉94期)。
も自分が前の時は本当に頑張りますっていう感じで気持ちよく行ってくれるので、自分はもう3番手の位置を回って4コーナー勝負できれば納得かなっていうふうには思ってるんです。

-3番手を固めることに関しては、やっぱり普段からの流れがあって、なんですね。

はい。あとはもう直線で自分が内外をしっかり見極めてどれだけ行けるかという感じですね。
本当に前2人には世話になってるし、勝ち上がり的にはちょっと厳しい位置なのかなっていうのはあるんですけど、まああのレースだけじゃないんで。
競輪はもうずっと続いていくんで、やっぱりそこだけわがまま言うのもちょっと違うんだなっていう風にも感じますし、やっぱり積み重ねですね。

-今回も番手戦の時もあれば3番手もあって、松谷選手は卒なくこなしている印象があるんですけど、そのあたりの難しさの違いはありますか。

いや~全然違いますね。3番手は3番手でやっぱり難しいですね。
踏んだり止めたりをもろに感じるし、番手の人が横に振ったら吊られて振られないように内を締めてなきゃいけない。
かといって番手の人が強かったら、外を張りながら出ていったら置いてかれちゃうんですよね。今回も青龍賞の時、郡司が外に振ってまた戻ってタテに踏んでって時に口が空いちゃったので、あれも本当は2着確保しなきゃいけないんですけど、やっぱりそこは難しいなって。
やっぱり改めて3番手の難しさがすごい痛感したというか。
そこはもっと勉強していかなきゃいけないし、走って体で感じていかなきゃいけないなっていうのはあります。

-そして松谷選手はG1の決勝は今回3回目ということでした。もっと乗っている印象があったのですが、意外にも去年の全日本選抜が初めてだったのですね。

そうなんですよ。なかなか乗れなくて準決勝4着とかも結構多くて、なかなかあと一歩というところだったんです。

-今回は今年初めてのG1の決勝の舞台でしたが、実際にG1の決勝という場所に立ってみての雰囲気や景色はどう感じますか。

やっぱりファンの熱気もあるし、選手一人一人もそれぞれ色々抱えているんだなと。その抱えているものがみんな違って、その熱量を控え室とかでも感じますね。なんというか選手からちょっと圧を感じますね。

-圧ですか。それぞれ秘めている思いや気持ちが伝わってくるような雰囲気なのですね。

はい。自分はもう本当にいつもと変わらず平常心なんですけど、周りはそういう風に見えるんで、自分ももっと集中した方がいいのかなっていう風に思っちゃいます。みんなやっぱりすごいなーっていう感じで見ちゃってるんで。

-松谷選手は意外とそのあたりは冷静に周りを見ている感じなんですね。

そうですね。比較的もう冷静に、じゃあやるぞ、みたいな感じでもなくいつも通りっていうのは心がけてるんです。

-松谷選手の走りを見ていて走り自体には熱いものを感じますが、ご自身の中では気持ちはある程度冷静でいられる部分も作っている感じなんですか。

そうですね。もうあの、なんですかね。ジタバタはしないという意識でいます。笑
年取れば取るほどジタバタしても仕方ないんで、常に冷静にいたいなっていう部分はあって心掛けています。

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-今のS1という地位には10年以上いらっしゃるわけですけども、若い時と比べても気持ちの面も変わってくる部分もありますか。

やっぱりもうこれだけ選手やってると、失敗ばっかしてるんですよね。
昔は気合い入れたりとか、無理に高ぶらせたりとかしてたんですけど、そういう方が良くないのかなって思って。
逆に勝っても負けても、常に同じテンションではいたいなって心がけてて、あんまり喜怒哀楽出さないようにしていますね。
もちろん、勝った時は嬉しいんですけどなるべく内に秘めて、負けた時も悔しいんですけど逆に笑えるぐらいの、勝っても負けても常に同じ状態でいたいなっていうのは本当に心がけてます。

-もう一喜一憂しないっていうような感じですね。

そうですね。
もう常に相手には「何考えてるんだろうこの人」みたいな感じに思われたい感じはあります。
勝っても喜ばない、負けても悔しがんない、なんだこの人みたいな。笑

-確かに私も松谷選手のイメージとして、本当にいつも淡々とされているイメージっていうのはありますね。

本当ですか。一応心がけていて、冷めた感じには見えるんですけど、実際は心の中はいろいろ考えているんです。
嬉しかったりはしてるんですけど表には出さないように。
そういうことをするからやっぱり疲れるのかもしれないですね。笑

-周囲の選手に対してもすごく気を配ることのできるタイプということなんですね。

神奈川県の中でも最近一番年上になってきてるので、やっぱりいいムードというか、いい雰囲気というか、本当に後輩が気を遣わない、リラックスできるようなバカ話とかするような環境が作りたいなって思ってます。
かしこまるのはレース前だけでいいかなっていう感じですね。

-そのあたりはご自身の今の年齢と南関地区での役割っていうのを自分の中で考えて、そういう立ち回りをされているような。

そうですね。意識はそういう風にしています。自分が一番年上で気持ちが入っちゃってたりすると、後輩もゆっくりしたいけどできないな、気が休まんないなって気を遣わせてしまうじゃないですか。
だからそこはリラックスできるような、わざと気を和らげるようなことをしてみたりとかは心がけてます。

-本当にもうそれは理想の上司像みたいな感じですね。

ありがとうございます。
少しでもリラックスできる雰囲気であればいいなと思っていますが、比較的神奈川の雰囲気は明るいかもしれないですね。

-あとは松谷選手は去年あたりから安定感が更に増した印象があるんですけど、何かご自身の中でその要因というのはありますか。

練習はずっと何年も変えていないんですよね。
でも師匠と結構ご飯に行くことがあって、その時にやっぱりいろいろアドバイスをもらっているのが大きいのかなと思います。

-どういった部分のアドバイスなんでしょうか。

精神的なものだったり、日常の生活の仕方とかですね。
師匠に言われた言葉で印象に残っているものが一つあって。
いろいろなことを"感"じるのも大事だし、"感"謝するのも大事だし、"感"動するのも大事だし、「感」っていう字は全てにおいていい言葉なんだよって教えていただいたんですよね。

-おお、ものすごく素敵な言葉ですね。

そうなんです。
誰かを感動させなきゃいけないし、感謝もしなきゃいけないし、自分で感じなきゃいけないと。一流の人は感じる能力も強いし、周りにもしっかり感謝しなきゃダメだっていうのを教えられて、そういう風な心持ちで自分も日常を過ごすようになると、やっぱりちょっと安定しだしたのかなっていう風に思うんです。
やっぱり人に感謝して、支えてもらっている人に感謝して、本当にそういう謙虚な気持ちが大事だなと思って生きています。

-それを師匠に教わって実行している松谷選手の生き方も素晴らしいですね。

いやいや、それを今まで自分も全然できてなかったですし今も出来ているわけじゃないんです。
でもそういうことを自分も教えていただいて、ああ、そういう風にちょっと自分もやっていきたいなと思って生きています。

-今の松谷選手のその言葉を聞いて私も感銘を受けました。こうしてまた"感"がどんどん伝染していくのも素敵ですね。そして師匠である佐々木龍也さんがそういう考え方や気持ちを持ってるっていうのもすごいですよね。

本当にすごいですよね。なかなかそういう観点で物事を見られないですよね。
年取ると若い子に体力だったり練習量だったりタイムだったり、色々と勝てるものはないんだから、考え方で差をつけないとダメだとか、若い子とは今までの経験の差が違うんだから、それをいかに活かして勝つか。そして何で差を埋めるかをしっかり考えなさいと。
体力だったりスピードだったりそれは絶対叶わないんだから。でもギャンブルだから勝てるところは絶対にあるんだから、しっかりそこを感じろっていう風に言われたり。
自分もそれを聞いて確かに、と思ってまたやる気が出て、それがモチベーションになってるかもしれないですね。

-そんな松谷選手の今の目標としてはどういったところに。

G1では表彰台に上がっていないので、まずは3着に入って、そこからまた新たな目標を決めたいなと思っているんです。
自分はG1を獲るという選手ではないので。今は決勝5着が最高順位なので、一つでも上を目指して、なおかつ決勝に常に乗れるような選手にはなりたいなとは思ってます。

-現在の賞金ランキングとしては13位で上位につけていますが、グランプリに対する意識はどうですか。

いやいや全然ないですよ。そんな選手じゃないですよ。笑
おこがましくて。まあでも一つずつ、自分なんて華やかな選手じゃないんで、気づいたらちょっとずつ上がってるなぐらいの選手なんで。

-いぶし銀というか渋いというかそういう感じですかね。

そうですそうです。ちょっとずつ、あれ?あいつ気づいたらなんかいるなぐらいの感じでいきますよ。
しぶとく「送りバント」しますよ。笑

-おお!さすが元プロ野球選手ならではの言葉ですね。笑 まず目標としてはまずはG1の表彰台ということですね。

そうですね。
G1表彰台にやっぱり入ってみたいですね。
そこからまた見えてくるものがあるのかなって思います。

-通算勝利数で言うと今291勝というところで300勝も近づいてますが、そのあたりの意識はどうですか。

そこも全く意識はしていないですね。
本当にもう一戦一戦集中してって感じで。師匠にも、40歳を超えたら半年契約だと言われているので、しっかり頑張っていかないと。

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-一走一走っていうような意識ですね。

そうですね。
もう若い時みたいに簡単に取り戻せることはないので、少しでも上にしがみついていこうかなと思ってます。
気づいたらいるなぐらいにしといてください。

-でも絶対に必要な存在というか、影でしっかりと神奈川勢を支えている存在というところで貴重なお話を伺えました。

神奈川の若手をしっかりリラックスさせて、レースで頑張れるようにしていきたいですね。

-では最後にオッズパークの読者の皆様に一言いただいてもよろしいでしょうか。

本当に一戦一戦集中して、少しでも車券に貢献できるように頑張るので、応援よろしくお願いします。

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※インタビュー / ナッツ山本(なっつやまもと)
公営競技の実況に憧れ、一念発起し脱サラ。2022年別府競輪と飯塚オートレースの実況でデビューを果たすことになった期待の新星。
まだデビューから間もないが、競輪中継の司会も経験し徐々に活躍の場を広げつつある。星の観測と手品が趣味。

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※写真提供:株式会社スポーツニッポン新聞社

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2025/07/03

追い込みは、勝負を諦めた人にはできない。|小原 太樹選手

宇都宮記念を制し、自身3度目のGIII制覇を果たした小原太樹選手(神奈川・95期)。
記念すべき「第1回レジェンド神山雄一郎カップ」の優勝者となり、偉大な先輩の言葉に力をもらった大会となりました。
決勝ではSS班・清水裕友選手との初連係から優勝を掴み、存在感を改めて示した小原選手。 今の心境や今後の目標など、その胸の内を伺いました。

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―まずは宇都宮記念の優勝おめでとうございます。

ありがとうございます。

―GIIIは3度目の優勝ということになりました。お気持ちはいかがでしょうか。

自分なんかあんまりチャンスがあるわけじゃないんで、3回目の優勝ができて本当に嬉しいです。

―また、今回は第1回レジェンド神山雄一郎カップというところで、そのあたりというのはいかがでしょうか。

本当にこの第1回の名誉ある大会で優勝することができて、本当に光栄です。

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―表彰式の時には神山さん(神山雄一郎元選手・栃木61期)から「不断の努力の結果」と声を掛けられていました。どんなお気持ちに。

まだまだ全然神山さんには及ばないんですけど、今後もその名に恥じないような走りをしていけたらなと思いましたね。

―小原選手にとって神山さんというのはどういった存在ですか。

自分が選手になる前から競輪というのは見ていたのですが、その時から超一流で走られている選手で、いつかは一緒に走りたいなと思いつつ選手を目指してて。実際、選手になってからも何回か一緒にレースを走ることがあったんですけど、本当に憧れの存在です。そういう大会で優勝できたというのは、自分にとって本当に嬉しいことですね。

―今回の宇都宮の前にはGIの日本選手権がありました。それからこの宇都宮まで2週間ほど空きましたが、状態面としてはいかがでしたか。

やはりGIに向けてピークを持ってきていたので多少疲れはあったんですけど、その時の良い感じの状態で宇都宮には入れてたなと思います。

―レースを少し振り返っていきます。初日に関しては日高裕太選手(静岡121期)マークでした。振り返っていかがでしょうか。

日高くんに好きに走ってもらう形で任せていました。しっかり出切ってくれて、あとは自分がどれだけ日高くんを残せるかというところだったんですけど、やっぱり長走路でなかなか難しくて、ちょっと自分だけになってしまいましたね。

―やはりこういう500バンクになると、残し方っていうのもまた全然違うものなんですね。

400バンクに比べるとそうですね。やっぱりGIIIなので後ろにいる選手もみんな脚がありますし、なかなか難しかったなとは思いました。

―2日目には黒沢征治選手(埼玉113期)をマークしてのレースでした。前はごちゃつく流れでしたが、3コーナーあたりからご自身で捲り上げていきましたね。

そうですね。黒沢君も前々にすごく攻めてくれていたんですけど、最終バックの手前ぐらいでちょっと接触があったんで、その辺りの車体故障の感じもちょっとどういう感じか分からない状態で音だけがしてという感じだったので、音がした段階で外に踏ませてもらいましたね。

―その小原選手自身のタテの伸びがすごかったなと見ていても思いました。ご自身で踏んでいていかがでしたか。

はい、やっぱり脚の状態はすごくいいなというのは感じていましたね。

―準決勝は嵯峨昇喜郎選手(青森113期)マークでした。嵯峨選手の捲りも良いスピードに見えました。

初手も良い位置が取れて、嵯峨君とも、いい位置が取れたら行けるところで行きますという話をしていて、良い仕掛けをしてくれたのですが、やっぱり前も関東の選手でしっかり仕事してたので判断もなかなか難しかったですけど、最後はちょっと切り替えさせてもらってということになりました。

―相手は眞杉匠選手(栃木113期)でしたもんね。ただその中で同県の大塚玲選手(神奈川89期)と一緒に勝ち上がれたというのも大きかったですね。

そうですね。やっぱり3番手でしっかり大塚さんが固めてくれてたので、理想はワン・ツー・スリーで乗れるのがベストなんですけど、一人でも多く仲間を連れていけたということは良かったと思います。

―そして決勝は神奈川2人ということになりました。ここでの選択肢がファンも気になっていました。自力型は清水裕友選手(山口105期)、嘉永泰斗選手(熊本113期)、小森貴大選手(福井111期)と別地区の自力型が3人いる中でどういう選択肢があったのでしょうか。

まず同県は大塚さんと2人で、自分も大塚さんも追い込みタイプですし、記念の決勝っていうのはあんまりチャンスないわけですよね。なのでシビアにそこは2人で別れても、っていう話もしていたんですけど、大塚さんは自分がどこに行くにしても、後ろで固めてるからっていう話だったんです。そしてやっぱりSSの実績を重視して、清水くんの番手に行くのがベストなんじゃないかなっていう感じでした。

―それを清水選手に伝えた時の反応はいかがでしたか。

もし付いていただけるなら頑張りますと、心よく受けてもらいました。もう清水くんの好きに走ってもらって、しっかり付いていきます、という話をしましたね。

―初連係ということでしたが、どんなところに気をつけて走ろうと思っていましたか。

まずはどういうレースにしろ、清水くんに迷惑をかけないことを前提として、なにかやれるサポートできることがあればという気持ちでした。自分も大塚さんもしっかり仕事します、ということで話はしてましたね。

―その決勝戦に関しては、勝負どころ先に阿部拓真選手(宮城107期)が抑えて、地元の坂井洋選手(栃木115期)もなかなか行かないなっていうところを、一気にジャン過ぎ4コーナーあたりから清水選手が仕掛けていきました。このあたりはいかがでしたか。

やっぱり500m走路でみんな優勝を獲りにきてるので、仕掛けはちょっと遅くなるのかなっていう予想はしてたんですけど、やっぱりさすがのSS清水くんだなって。先行する流れになったらもう腹を括りますみたいに言ってくれたんで、頼もしかったですね。

―その仕掛けた時に、前にいた阿部選手も飛びつきを狙っている感じもありましたね。

そうですね、自分も昔自在選手としてやってた頃に阿部くんの立場だったらああいうレースをするかなと思うので、そこはしっかり番手を守ることが大事だなと思っていました。

―結果的に大塚選手のところが絡まれて、その後ろに坂井選手が入りました。あのあたりは小原選手の中では気づいていましたか。

清水くんもすごく踏み出しが良くて、僕のところまでは出切れたんですけど、感覚的に大塚さんのところにちょっと粘られちゃってるかなっていうのは分かって、後ろを見て確認はしてましたね。

―出切ってからは、車間を空けながら直線抜け出しました。ご自身の中でのタイミングはいかがでしたか。

同地区でもないのに500mバンクであれだけ先行してくれて、後ろでしっかり援護をしたかったんですが、やっぱり後ろに阿部君や坂井君も見えてましたし、直線踏んできていたので、踏ませてもらったという感じですね。

―改めて清水選手の走りというのはいかがでしたか。

いやもう本当に、今回初連係だったんですけど、すごいな、さすがSSだな、というのは感じましたね。

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―そして小原選手はこの後はG1・高松宮記念杯競輪が待っています。高松宮記念杯では6年前にも決勝単騎で3着という成績も残しています。お気持ちなどはいかがですか。

自分なんかは追い込み選手なんで、展開が向けばっていうところもあるんですけど、展開が向いた時にはしっかり自分の力で勝ち取れるような、そんなレースをしていきたいなと思いますね。

―今はスピード競輪になっている中で、練習面などでは「タテ」という部分は意識されたりしていますか。

そうですね、やっぱり年々レースの形態が変わってきて、自分らもそこにちゃんと対応していかなきゃいけないんで、同県の選手とかともいろいろ話し合いながら練習メニューだったり相談してやってますね。今後もおそらくスピード競輪ってもっと加速するんだろうなっていう気持ちもあるので、自分のタテの脚ももっともっと付けていきたいなと思っています。

―小原選手は若くして追い込み選手として定着していますが、自力で戦っていた時から、追い込みに変わるっていうのは、どういうキッカケがあったんですか。

明確にここで、っていうのはないんですけど、自分の中では、デビューしてから30歳までは先行・捲りでしっかり頑張って、そこからはイン粘りだったり、自在にシフトしていって、いつか追い込みになりたいっていう思いでレースしてたんです。

―なるほど。30歳まではとりあえず自力でどれだけやれるか、というふうに。

そうですね。一応30歳まではそんな感じだったんですけど、やっぱりGIだったりとか、グレードレースで他の自力選手と戦っていく中で、現状の今の力だとこの先上を目指すのは厳しいなっていうのを自然と感じていて。それだったら思い切って戦法をチェンジしていって、この方が自分にはチャンスあるんじゃないかっていう思いもありましたね。

―神奈川を含め、南関は今、一大勢力になっています。その中で小原選手はどういった存在、どういった役割を担っていきたいですか。

自力・追い込み問わず、今南関地区はすごく盛り上がっているので、自分は追い込み選手として、自力選手のサポートをしっかりしていけたらなと思います。

―そして小原選手は現在、お弟子さんが5人いらっしゃるそうですね。お弟子さんに対する気持ちはいかがですか。

もちろん選手になったからにはGI優勝という目標を掲げてもらいたいですし、一緒に切磋琢磨しながら、グループ全体で少しでも盛り上がっていけたらなという思いはありますね。

―そして話は変わりますが、ダービー最終日に単騎で1着を取ったレースが、偶然平原さん(平原康多元選手・埼玉87期)がいました。そこに対する気持ちをお聞かせください。

そうですね。実はあの状況で平原さんの3番手を回るっていう選択肢もあったんですけど...。

―え、そうなんですね。

はい。そうですね。競輪祭の準決勝で平原さんの後ろでお世話になっていたので、それもちょっと迷ったんです。でもその時の判断では、普段お世話になっている北日本の選手もいるし、自分では決められないということで単騎を選択したんですけど、まさか引退するっていうことは考えてなかったんで、なんか今思えば...っていう感じはありますよね。

―地区は違うとはいえ、やはり一時代を築いた選手の引退というところに対しては、感じる部分はあるのですね。

神山さんもそうなんですけど、やっぱり自分が目標としてきたすごい選手なんで...。こうしてどんどん引退されていくっていうのは、やっぱり寂しい思いはありますよね。

―その中で小原選手は、ご自身の今後の目標っていうのはどういったところになりますか?

やっぱり、そういう「レジェンド」と言われる選手に、自分もいつかはなりたいなっていう思いはありますけど。

―GIを制覇したいっていう気持ちも。

そうですね。自分なんか学生時代とか目立った成績があるわけでもないんですけど、そんな中でも寛仁親王牌の決勝で2着が取れたりとか、GIを優勝できるチャンスは間違いなくあると思っているので、そこはちょっと頑張っていきたいなと思いますね。

―競輪祭の決勝3着もありますし、確定板には載っていてあと一歩、っていうところですもんね。

そうですね。でもそこまで来れたっていうことは、やっぱりチャンスはあると思うんで、チャンスが来た時には掴めるように、しっかり準備していきたいなと思います。

―では最後にオッズパーク読者の皆様へ一言お願いします。

いつも応援ありがとうございます。今後も南関東を引っ張っていけるような追い込み選手として、しっかり先行選手をサポートして、みんなで切磋琢磨して、GIやグレードレースで活躍できるように頑張りたいと思います。

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※インタビュー / ナッツ山本(なっつやまもと)
公営競技の実況に憧れ、一念発起し脱サラ。2022年別府競輪と飯塚オートレースの実況でデビューを果たすことになった期待の新星。
まだデビューから間もないが、競輪中継の司会も経験し徐々に活躍の場を広げつつある。星の観測と手品が趣味。

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※写真提供:公益財団法人 JKA / 株式会社スポーツニッポン新聞社

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2025/06/17

酒井 亜樹選手

―まずはルーキーシリーズは2開催ともに完全優勝、おめでとうございます。デビューしてみていかがですか?

ありがとうございます。そうですね、最初は寝る時にテレビで見てたやつだな、競輪選手になったんだなって感じがありました(笑)発走前は緊張や不安、怖さもあって大丈夫かなって気持ちでした。でもルーキーシリーズはメンバーも養成所で知ってるメンバーだったので、意外と発走機に着いたらいつもの感じで落ち着いて走れました。

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―デビューしてみてまずは6走全て決まり手としては捲りで1着となりましたが、同期と戦う中での作戦や戦法はいかがでしたか?

先行も時々挑戦したりはしてたんですけど、養成時代も基本的には捲りで、やっぱり長い距離を踏むことにまだ課題があります。捲りが得意なのでここぞという時は捲りにしてるんですけど、それ一手だけではこれから無理だと思います。特に今回は同期だからこそ多分みんなそれを分かってたと思うので、最初のデビュー戦の決勝はいつもの自分の1番得意な仕掛け方ではなくて、少しペースで駆けた感じになりました。同期のみんなが思っていた展開ではなかったと思うし、だからこそ勝てたと思っています。これから色々と試していきたいと思いながら、今はやっぱり捲り中心になってると思います。

―養成所では3回連続でゴールデンキャップ、在所成績1位や500mのタイムトライアルでは養成所新記録を樹立という素晴らしい成績でしたが、このあたりはご自身ではどう感じていますか?

在所成績は全然意識していなくて、ゴールデンキャップというよりはずっと早期卒業を目標にしてたんです。そのためにゴールデンキャップを獲りたいって思ってたんですけど、第2回記録会で獲れなかったので、そこでゴールデンキャップを3回獲って卒業したいと目標を切り替えました。養成所の在所順位は結果的には1番で卒業できて良かったとは思ってるんですけど、意識はしてませんでしたね。

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―卒業記念レースは惜しくも2位でしたが、どのような気持ちでレースに臨んでいましたか?

あの時はずっと調子が悪くて、でもその中でやっぱり最後のレースだったので、自分としてはどうしても勝ちが欲しかったんです。調子が悪い中でどうやって勝とうって考えた時に、4コーナー勝負で他の選手の上の上を行くという狙いすぎた部分がありました。調子がもっと良ければもう少し自分で動けてたかもしれないですし、あの時は自信がなかったけど勝ちが欲しかったんです。それで狙いすぎてしまって、後手を踏んでしまって最後届かなかったです。なので内容的に良くなかったと思うんですけど、デビュー戦でリベンジできたのは良かったです。

―養成所時代はどんな練習をしていましたか?

私はHPD教場っていうところに入れてもらって、ナショナルチームと似たようなメニューを組んでもらっていたので、練習的には女子教場の同期のメンバーとは違うことをしていました。12月、1月ぐらいからは、2月の自転車競技のアジア選手権に出るために競技の練習も再開し始めました。その時に両方やるのは難しいなと感じてすごく苦戦しました。その時は調子が悪かったわけじゃないんですけど、それを卒業記念レースまで引っ張ってしまったと思います。今は競輪は競輪、競技は競技って分けられてるんですけど、その時は養成所の中にいながら競技もやるっていうのが難しかったです。

―競技と競輪選手の両立は、今後は上手くできそうですか?

その時は競技ばっかりやっていて、正直なところ競輪の練習が全然できてませんでした。今は養成所を卒業して自由に練習できる時間がすごくたくさんあるので、競輪に繋がる練習もさせてもらえてるし、私はチームスプリントの1走なのでその練習もしていて、両方練習できる環境なので不安要素は減りました。養成所の時は(チームスプリントの)1走ばっかり練習していて、養成所のカリキュラムをこなしながら競技もやってたので難しかったですね。

―選手になったきっかけとしては、ナショナルチームに所属したことが大きいですか?

もともとは別に競輪選手になろうと思ってトラック競技を始めたわけではなかったです。オリンピックに出たかったからトラック競技を始めたんですけど、やっぱりチームの先輩方はみんな競輪選手でそれを近くで見ていたので、自分も競輪選手になるっていうのはすごく自然な流れで、なるものだと思って受験しました。

―お兄さん(酒井拳蔵選手 大阪 109期)が競輪選手ということで、レースを観に行ったり話を聞く機会もありましたか?

そうですね。兄も競輪選手ですし、義姉(土屋珠里選手 大阪 110期)も競輪選手で、テレビではいつも応援していました。競輪選手がどんな職業かっていうのも小さい時から見て理解していたので、すっと受け入れて自分もやってみようかなっていう気持ちにはなれました。

―BMX、トラック競技、競輪と経験してみて、どう感じていますか?

10歳の時にBMXを始めてから、今まで自転車中心で生活してきました。やっていることはBMXもトラック競技も競輪も少し違いますけど、ずっと頑張ってきたことを全部活かして、自転車選手として長く頑張れているっていうのはすごく嬉しいです。自転車が好きなので、それを長く続けられる機会を今もらっているっていうのはすごくありがたいですし、やってきたこと全部が活きてきていて、トラック競技に転向したことも競輪選手に転向したことも間違ってなかったなと思います。

―幼少期から自転車に乗るのは好きだったんですか?

全然覚えてはないんですけど、昔のビデオで3歳ぐらいの時に「将来の夢は何ですか?」って聞かれて、「自転車の選手!」って言ってるのを親に見せてもらったことがあります。自転車に乗ることは昔から好きだったらしいんですけど、競技とかではなくて、家の前をぐるぐる走るのが好きだったみたいです(笑)

―養成所に入る前からナショナルチームに所属して伊豆に住んでいると思いますが、生活はいかがですか?

ちょうど2年前ぐらいにトラック競技を始めて、そのタイミングで伊豆に引っ越さないといけなくなりました。ずっと実家で親がご飯を作って家事もしてくれたんですけど、1人暮らしを始めたら練習だけじゃなくて家事もしないといけないっていうのが軌道に乗るまでは大変だったんですけど、今は慣れてきました。でも養成所はやっぱり自転車に乗るだけの環境なので、お風呂も沸いてるし、ご飯も作って洗い物もしていただいて、自転車に乗るっていう意味ではすごい整った環境でしたね。卒業してからは自炊しています。

―ご飯もご自身で作られてるんですか?最近お肉を克服したと聞きました。

はい、自分で作ってます。
お肉も苦手だったんですけど、栄養士の方に食べられるなら食べた方がいいって聞いて、自転車で強くなるためだったら何でもしたいので克服しました(笑)お肉は20年ぐらい食べずに生きてきたんですけど、お肉を食べたほうが速くなれるのか!って思って食べ始めました(笑)
小さい時は食卓のお肉が動物だと知ってびっくりして、かわいそうだなって思ったら食べられなくなったんです。でも自転車で強くなるためだったら美味しく頂けると思って、強くなろうと思って食べてます。でも、脂身はあまり得意じゃなくて、鶏肉とかパサパサしたものだったら食べられるので、そういう食材で補って食べてます。

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―ナショナルチームで練習する中でご自身の脚質についてはどのように分析されていますか?

競技だったらチームスプリントやスプリント、ケイリンとか種目が多いんですけど、競輪に関してはやっぱり長い距離を踏める人がレースを動かすと思います。そういった面では、自分も仲澤春香選手(福井126期)だったり、佐藤水菜選手(神奈川 114期)はすごく長い距離を踏めるのでかっこいいなって思います。私はどちらかと言うとチームスプリントでも1走をしてて、0から立ち上げたり短いダッシュが得意なので、仲澤さんみたいに長い距離を駆けるのはまだちょっと難しいところがありますが、練習していけば少しは良くなると思います。そこは生まれ持ったものなので、私が仲澤さんとか佐藤水菜選手みたいになれることはないかもしれないけど、そこに近づける練習をすることはできると思うので、少しずつ自分の持つ距離も伸ばしたいなと思ってます。
でも自分はダッシュでドカーンって行けるところが強みで、そこは負けないって自信を持ってやりたいって思っています。理想もありますけど、自分の得意なことやできることを生かして競輪を走りたいなっていうのはありますね。もちろん仲澤さんみたいに先行してペースで駆けたり、逃げ切ったりするのはかっこいいと思います。そういった走りもしてみたいし、できるように練習してはいくんですけど、でも自分の強みも生かした走りを中心に競輪選手としてやっていこうかなと思ってます。

―前回、佐藤水菜選手にインタビューさせていただいた際に、酒井選手や仲澤選手も含めて若手の選手に刺激をもらっているというお話がありました。

はい、毎日一緒に練習させてもらってるんですけど、何をしても手も足も出ないし足元にも及ばないです。
ジムでも重量は全然私とは違いますし、自転車に乗ってもタイムは全然及ばないですけど、そうやって近くで一番強い選手を見られてその選手の後ろにつかせてもらえるような環境はありがたいですし、強くなるためにすごく近道だと思います。強い選手と一緒に練習させてもらうっていうのは、自分が強くなるのにすごく良い環境なので、しっかり水菜さんみたいになれるように背中を追いかけていきたいです。

―最初は太田りゆ選手(埼玉 112期)に競技を教えてもらったんですか?

そうです。りゆさんがチームにいた時に私がチームに入って、遠征の時は2人部屋が多かったんです。スプリントって何?とかチームスプリントはどうやって走ったら良いかとか本当に何も分からなかったので、全部質問して教えてもらってすごく良くしてもらってました。

―酒井選手は雨女と聞いたのですが、大事な日は雨のことが多かったんですか?

はい、大事な日はなぜか分からないけど雨のことが多くて、BMXで全日本選手権を優勝した時もびっくりするぐらい雨でドロドロになってましたし、卒業記念レースもデビュー戦も雨でしたね。小さい頃から競技をやっていたのであまり友達と遊ぶとかはできなかったんですけど、時々オフを頂いて友達と遊ぶ約束をすると、なぜか絶対に雨が降ったりして雨女なんです(笑)最初は嫌やなって思ってたんですけど、最近は雨が降ったら自分の日やって思えるようになってきました。雨だといつもと違うし嫌やったんですけど、最近は全部受け入れてます(笑)

―オフの日はどのように過ごしてますか?

全然趣味はなくて、基本的に外に出ずに家の中でずっとゴロゴロしてることが多いです。ちょっと買い出しに行ってご飯を作ったりはしますね。次の日も練習なのであんまり疲れることはしたくないので、目覚ましをかけずにゆっくり寝てます。

―同期の選手との関わりはありますか?

普段は伊豆にいるので、あまり会うことはないんです。大阪は私含めて同期の女子は3人いるんですけど、私はバンクに入って練習するということができないので、あまり会えてないですね。でも養成所で仲が良かった伊藤柚姫選手(兵庫 128期)とか、伊藤木々音選手(岐阜 128期)は今でもLINEします。
あとは静岡の北400(日本サイクルスポーツセンター)で練習してる同期もいるので、この前初めて一緒に映画を観に行きました!

―次回は地元の岸和田で本デビューですね。意気込みを教えてください。

地元でデビューさせていただくので、良い結果を残したいというのはあるんですけど、あんまり狙いすぎずにしっかり練習を積んで先輩方とも勝負できるようにしたいです。競走の形も変わってくると思いますし、同期だと養成所で何十回って一緒にレースをしているので、この選手はこうやって動くだろうとか大体分かるんですけど、デビューしたら色んな選手がいると思うので勉強してレースに挑みたいです。

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―今年の目標を教えてください。

しっかり毎レース決勝に勝ち進みたいです。競輪選手としてはすごく長期的に見ていて、すぐに結果が出るような簡単なものじゃないとは思っています。しっかり1個ずつ頑張って、最終的には積み上げていったものが今年ではなくてもGⅠ出場に繋がれば良いなとは思います。

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※インタビュー / 太田理恵
東京大学 大学院卒、GIでは自力選手のタイムを計測。 モデル出身で、現在は競輪MCや毎月のコラム執筆を中心に活動する。 ミス・ワールド日本大会2014,2015,2020特別賞受賞。

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※写真提供:株式会社スポーツニッポン新聞社

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2025/06/13

吉田 拓矢選手

日本選手権(ダービー)を制した吉田拓矢選手(茨城・107期)。
競輪祭以来、約3年半ぶりのGI制覇。
自然体を貫きながら勝利を掴んだその裏に、どんな思いがあったのか。
改めて振り返ってもらいました。

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―まずは日本選手権優勝おめでとうございます。

ありがとうございます。

―ダービー王という称号を手にしました。改めて、今のお気持ちはいかがでしょうか。

上位の選手もみんなダービーは獲りたいと思っているタイトルなので、まさか自分が獲れるとは、って感じです。今でもまだ信じられないんです。

―少し時間が経っても、まだ実感がないというか。

そうですね。ふわふわしているというか、「ダービー王になったんだな」っていう実感はまだないですね。

―3年半前には競輪王になりましたが、やはりダービーというのは、選手として他のGIとはまた違うのですね。

そうですね。GIの中でも一番格式が高いGIだと思っています。勝ち上がりも難しいですし、長丁場ですし、やっぱり特別ですね。

―そのダービーには熊本のF1を走ってからの参戦となりました。迎えるにあたっての状態面はいかがだったんでしょうか。

熊本の時は追い込んで入った感じで、仕上がり的には少し疲れてる状態だったんですけど、その熊本を走ったことでうまく疲れが抜けて、ダービー前にはしっかりと仕上がっていました。

―じゃあもう、ご自身の中では状態としては万全で。

そうですね、自信を持って入れましたね。

―1走目の特別選抜予選では自力での戦いということで、3番手を確保してのまくり追い込みでしたが、振り返っていかがですか。

レースとしては、新山さん(新山響平選手・青森107期)が仕掛けていて、やっぱり強かったですね。でも小林泰正選手(群馬113期)が位置を取ってくれたので3番手にいられて、そこから待って踏んでいったレースでした。

―1走しての脚の感触としてはどうでしたか。

身体は問題なかったんですけど、全体的に自転車とマッチしてない感覚があって。終わった後に先輩に相談したら、「セッティングを変えた方がいい」ってアドバイスをもらったんです。なのでその日の夕方に変えましたね。

―走った日にセッティングを変えて、その後は練習で確かめた感じですか。

そうですね。そこで確かめて、もうそれ以上変える必要はない感じだったので、良い方向に行きました。

―1走してから2日空くというのは、調整が難しそうにも思えますが、吉田選手にとってはどうでしたか。

気持ち的には1回余裕を持てるので良いですね。その後3走連続になるんですけど、2日空くことでうまくリセットできていました。

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―一度リセットすることで、またそこから気持ちを上げていくのも大変そうですが、そのあたりは上手く対応できたのですね。

はい、気持ちを張り詰めてるだけだと疲れちゃうんで、そこはむしろリラックスしてた方がいいんです。

―その後のレースでは眞杉匠選手(栃木113期)の番手、そして準決勝は自力というシリーズの中で、その辺りの使い分けの難しさは吉田選手にとってはないですか。

僕は普段あまり気にならないんで、どちらにも対応できますね。その時その時でやるべきことをやる感じです。

―決勝戦はゴールデンレーサー賞と同じく眞杉選手との連係となりました。5番手からのスタートでしたが、作戦としては。

眞杉がスタートを頑張ってくれて、ああなるだろうな、という想定通りの感じでしたね。

―勝負所では新山選手が突っ張って、その後ろは4番手に古性優作選手(大阪100期)がいる展開の中で、吉田選手はどうご覧になっていましたか。

眞杉も落ち着いていたので、あの辺りで仕掛けるんじゃないかという感覚はありました。

―眞杉選手はバック5番手から捲り上げていきました。前に古性選手もいる中で持ってきそうな雰囲気もあったかと思いますが、いかがでしたか。

やっぱりその辺りは考えて、少し外を踏んで対応できるようにはしましたね。

―4コーナーからは外を踏んで直線突き抜けました。脚の余裕はありましたか。

そうですね、余裕があって、あとはゴールまでという感じでした。

―1着でゴールした瞬間の気持ちは。

やっぱりそこは眞杉に対する審議が入ってたんで、そんなに大きく喜べはしなかったですね。失格だったら嫌だなって。結果的には失格にはならず、そこでようやく喜べた感じでしたね。

―失格の話もそうですが、眞杉選手と吉田選手といえば、やはり2023年のオールスターのことが過ってしまいます。それからのここ2年ほどの関係性というのはどうだったのでしょうか。

そうですね...眞杉もなかなか口には出さないんですけど、ずっと自分のことを気にかけてくれてるなという感じではありましたね。

―吉田選手もそれを感じていて、恩返しじゃないですけど、いつかオールスターの分まで、という眞杉選手の気持ちがあったわけですね。

そうだと思います。決勝に乗ったら決めたいという雰囲気もあって、その気持ちがすごく伝わってきました。結果的にワンツーで良かったなと思います。

―吉田選手は競輪祭以来、約3年半ぶりのGIタイトルとなりましたが、そのあたりはどう感じていますか。

やっぱりGIを取るのは簡単じゃないなと思っていました。競輪界全体のレベルも上がってきてるし、チャンスが来た時に取れるかどうかだと思ってたので、その間、自然体で挑んだのが良かったと思います。

―競輪祭の時は単騎で、今回は仲間と決勝に乗って、その違いはありますか。

やっぱり全然違いますね。競輪祭はもちろん仲間のアシストもあって決勝には乗れたんですが、今回はラインで勝てたという嬉しさがあります。

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―関東地区の結束も感じられる中で、今回は直前の関東合宿もあったようですね。

そうですね。ダービー前に初めてやりました。今までは茨栃勢でやっていたり、自力選手が集まって練習したりというのはあったんですが、関東でまとまって練習したのは初めてでした。

―その合宿で得られたものが、ダービーに繋がりましたか?

はい、すごくいい刺激が入りました。練習メニューもそうですが、ダービー直前だったので、やっぱり気持ちの面が大きかったですね。

―メンタル面についてですが、吉田選手はあまり表に喜怒哀楽を出さない印象があります。常に淡々とされていて、安定しているように感じるのですが実際はどうですか。

そうですね、デビューしてから武田豊樹(茨城88期)さんにアドバイスをもらったんです。武田さんも一喜一憂しないタイプじゃないですか。やっぱりその姿を見てきたので、自然と身についている感じだと思います。

―レースで結果が良くなくても、引きずらずに気持ちを切り替えられると。

悔しいのは悔しいですよ。でもそこは自分の中で消化しています。次がありますし、いつまでも引きずってはいられないですね。

―今後についてお聞きします。ダービー王として30代を迎える中で、関東の中ではどういう存在になりたいと考えていますか。

やっぱりしっかりと姿勢で示すというか、前で戦う時も番手の時も一生懸命走る姿を見せることが大事だと思っています。前回SS班になった時は、自分で自分を苦しめてしまったところもあったので、今は自然体で、目の前のことを頑張っていこうという感じです。

―気は早いですが、グランプリも決まりました。今回は日程に余裕がありますが、意識としてはどうですか。

正直、まだまだ全然ですね(笑)。今は目の前のレースのことだけ考えてます。一つひとつのレースでしっかり状態を作って頑張るのみです。

―グランプリが近づいたら、気持ちも入れていくという感じですね。

そうですね。一つ一つクリアしていくだけです。練習で自信をつけて、本番でそれをいかに出せるかが大事だと思っています。練習でできたことしか本番では出せないと思っているので。番手の時は後ろの仕事をしっかりと、気持ちを込めて頑張らなきゃいけないと思っています。

―吉田選手の中での今後の目標は?

GIを2個目取ったんですけど、やっぱりGIは何個でも取りたいので、それを目指したいですね。

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―ゆくゆくはグランドスラムも。

いや~、そこは大きな声では言えませんが(笑)、とりあえず一つ一つのGIで優勝するつもりで頑張りたいです。

―では最後に、オッズパーク読者の皆様にメッセージをお願いします。

いつも応援ありがとうございます。これからも一生懸命走るので、応援よろしくお願いします。

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※インタビュー / ナッツ山本(なっつやまもと)
公営競技の実況に憧れ、一念発起し脱サラ。2022年別府競輪と飯塚オートレースの実況でデビューを果たすことになった期待の新星。
まだデビューから間もないが、競輪中継の司会も経験し徐々に活躍の場を広げつつある。星の観測と手品が趣味。

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※写真提供:公益財団法人 JKA / 株式会社スポーツニッポン新聞社

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2025/05/29

佐藤 水菜選手

―GⅠオールガールズクラシック、優勝おめでとうございます!グランプリ出場を1番乗りで決めましたが、お気持ちはいかがですか?

ありがとうございます。自分の今年の目標としてGⅠは絶対に獲るって決めていました。
なのでグランプリの枠を獲れたっていうことよりかは、1つ目のGⅠを獲るってチェックボックスが埋まっただけなので、次のパールカップに向けてまず1つ自分の目標が達成できたという感じです。正直なところオールガールズクラシックはすごく調子が悪い中で迎えたレースだったので、次のパールカップは万全で迎えられるようにしなきゃなっていう感じで、すぐに切り替えてトレーニングに励んでます。

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―決勝で児玉碧衣選手(福岡 108期)と梅川風子選手(東京 112期)の並走状態を作れたのは100点満点とコメントがありましたが、これは作戦にありましたか?

2日目の反省を活かして、1周半ぐらいで駆けようとは思っていました。打鐘から1周以内には動こうと決めていて、その中で児玉選手が自分の飛びつき狙いっていうのが見えたんです。
2年前のオールスター(ガールズドリームレース)では、児玉選手に対して逆に私が飛びつきで柳原真緒選手(福井 114期)と併走になってしまって3着というレースがあったので、その時の経験を活かして、今回は自分が主導権を握りたいと思っていましたし、そういう意味でも良いチャンスだったと感じています。
思いっきりその時の真逆をやって、見事に作戦がハマった感じですね。ハマったと言うか、たまたま自分の番手を狙いに来たので、過去の経験を活かしてしっかり対応できたと思います。

―2日目は後方から4車併走となり2着のレースで、成長しないといけないポイントを感じたというコメントがありましたが、詳しく教えてください。

まずベースの組み立て的に久米詩選手(静岡 116期)が自分の後ろにいて、児玉選手や久米選手が一緒になった時は仕掛けどころで自分の動きに影響を与えてくるのはよく分かっていたので、そこだけは大警戒していました。
ただ自分がちょっと一瞬緩めた隙に尾方真生選手(福岡 118期)が行ってしまったのは結構予想外の動きでした。自分の予想外の動きもあるっていうことは考えてはいたんですけど、考えきれてなかった詰めの甘さが出たのが2日目でした。ああいうレースは今まではなんとかカバーしてきたんですけど、今回はカバーしきれずちょっと届かずって感じでした。

―最近は警戒されて後方に置かれるレースもありますが、そのあたりはどう対応しますか?

後方だったらもう前を見ることしかないので逆に楽だなって割り切って、もはや後方の方が楽なんじゃないかって自分でマインドコントロールしました。
前団が取れたら前団の動きをして、後方だったらいつも通り落ち着いて仕掛けていけたらと思います。

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―いつも走る前は作戦を立てていますか?

オールガールズクラシックで言えば、2日目が終わった時に「明日は1周半行こう」って思ったぐらいです。
ガールズの場合は正直あまり作戦はないので、1周半行こうとか距離を決めて行ってますね。

―114期は同期で仲が良いという話を聞いたことがありますが、今も交流はありますか。

はい、めちゃくちゃ仲良いですね!毎日連絡を取ってますし、合宿もします。
話は基本的にトレーニングの話しかしてないですけどね。
レースの話はお互いの個人の仕事なのでほぼしないですけど、フィードバックするぐらいはあります。

―ナショナルチームはお忙しいと思いますが、オフの時はどのように過ごされていますか?

オフの時は買い物に行って、次の日から始まるトレーニングの準備みたいなことが正直多いです。
本を読むのは好きですし、今後はもうちょっと本を読んだり映画を観たりするような、自分のための時間を作れたらなと思ってます。

―オリンピックではメンタルに課題を感じていたという記事も拝見しましたが、近況のメンタルのコントロールはいかがですか。

無理なものは無理ってしっかり学習することができて、抗えないものってあるんだなっていうのを経験できたので、適度にいなしながらと言うか、向き合うとしんどいので受け流しつつと言うか、相手にせず自分に集中する感じです。

―昨年は中距離種目にエントリーしたりロードレースを経験されたとのことですが、きっかけや出場したことによる変化はありましたか。

まず競技の方になってしまうんですけど、自分が中長距離のエントリーに意欲を出した理由の1つとして、やっぱり基礎体力がないんです。競技では1日中戦い抜く体力が必要なので、基礎体力の部分に対して海外の選手との差を感じていました。自分が勝ち上れるようになったからこそではあるんですけど、基礎体力にすごく課題を感じたんです。
以前ブノワコーチからも、「本当に強いスプリンターは、日本で言うと全日本のスクラッチで優勝できるぐらいの力がある」っていう話を聞いて、基礎体力や基準を高めていかないと勝てないっていうのをすごく感じました。その1つとして、中長距離にエントリーして自分の限界を突破するためのチャレンジっていう意味合いがありました。
それと、梅川選手っていうライバルが(競技を引退したことによって)消えてしまって、日本でのモチベーションをなかなか高めるのが難しくなってしまった時期に、自分の種目でないもので上を目指すことにワクワクしたんですよね。自分達はロード練習もあるので、その代わりにレースで高負荷を入れて新しい刺激を入れたり、高負荷をかけるトレーニングっていう意味合いでレースを入れました。

―タデイ・ポガチャル選手のようになりたいという話もありましたよね。

はい、同年代ぐらいなんですけど、もう本当に野球界の大谷翔平選手みたいな存在で、本当にすごい強いんですよね。初めて見たのが多分去年のツールドフランスだったんですけど、そこでの圧倒的な力差にかっこいい!って思いました。今まで目標にしたい選手はいなかったんですけど、自転車の選手で初めて心を動かされた選手でした。

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―モチベーションのコントロールという面では、GⅠやグランプリに向けてどのように行っていますか。

梅川選手がいた時まではずっと同じようなトレーニングで慣れてしまって、良いパフォーマンスを出すのが難しかったんです。モチベーションが下がることはあんまりないんですけど、今以上のモチベーションっていう部分で言うと、新しいジェイミーコーチが来たり、新しくデビューした酒井亜樹選手(大阪 128期)や仲澤春香選手(福井 126期)だったり、本当に新しい子に刺激をもらってます。その子たちに負けないように、練習から必死に全力で向き合えていることが、今のモチベーションにもなっていますし、その子達も将来GⅠに出る選手になると思うので、そういうのも意識しつつやっています。
仲澤選手は今結構強いって言われていて、私を倒せるのは仲澤選手って言われてます。まずは練習でしっかり全力で勝負しています(笑)。そういう日々の積み重ねをして、ファンの方が期待してくれている子が身近にいて一緒に練習するのも1つのモチベーションです。
あとは114期(同期)の豊岡英子選手(大阪 114期)とか日野未来選手(奈良 114期)と、あとは梅川選手も連絡を取りますし、その4人でトレーニングの話をして各々の目標を掲げてそれを目指してやってるっていうのもあります。
私の中でGⅠは梅川選手か私かっていうライバル意識は抜けないんですよね。なので次のパールカップも「梅川選手を倒せば大丈夫」って勝手に自分の中で意識付けしてます。そうすると(梅川選手と)練習でどうだった?って話をして、今日は勝てたなとか思える日々があるので、そういうのでパールカップのモチベーションを上げてますね。

―そうするとレースの中でも梅川選手と当たった時は、梅川選手を意識して走られているんですか?

そうですね、1番手の内がバレているので1番嫌ですし、1番負ける確率が高いし、1番倒さなきゃいけない敵だと思っているので。
しかも自分は(梅川選手の)強さを知っているので、脅威の1人ですよね。

―6月のGⅠパールカップは5月末からの(競技の)ジャパントラックカップの後で調整も大変かと思いますが、今までは疲労が心配されるような強行日程のレースでも結果を残してきていますよね。疲れている中や調整期間が短い時のレースはどのように考えていますか?

今回のジャパントラックアップは、つい先日対戦したロシアの選手や、去年の世界チャンピオンでもあるアンドリュース(エルレス・アンドリュース選手)が出たりと本当にレベルの高い大会で、まさか日本で行われるとは思いませんでした。肉体的にも精神的にも疲労は溜まりやすいですけど、今回は中1日とか2日ではなくて少し日が空くので、そこで調子を崩さず迎えられたらいいなとは思ってます。

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―勝ち方、戦い方については何かこだわりはありますか?

オールガールズクラシックで自分から1周半行くぐらいの気持ちがないと嫌な展開になってしまうことが分かったので、もう自分で行くしかないなっていうところでは腹は決まっています。

―GⅠパールカップに向けて意気込みやコメントをお願いします。

バールカップは初めて出るんですけど、東西でまず分かれて予選を勝ち上がっていくのでワクワクしています。
そんな中でも一生懸命自力を出して決勝まで行って、優勝できるように頑張りたいと思います。

―昨年のグランプリは坂口楓華選手(愛知 112期)がカマしたレースでしたけど、振り返りと今年のグランプリに向けてはいかがですか?

滅多にないんですけど、レース中に何をしたらいいんだろうっていう感じの、ノープラン過ぎるゆえに何も考えてないことが裏目に出てしまったグランプリでした。
力的には問題ないと思うので、今年は力勝負で望んでいきたいですね。

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―年末のオッズパーク杯ガールズグランプリに向けてコメントをお願いします。

今年のグランプリは地元地区の平塚なので、(2022年のガールズグランプリで)苦い初落車した思い出を払拭できるようにと思っています。
今年は早めにグランプリ出場権を獲れたので、そこに向けて仕上げていけるように頑張りたいです。

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※インタビュー / 太田理恵
東京大学 大学院卒、GIでは自力選手のタイムを計測。 モデル出身で、現在は競輪MCや毎月のコラム執筆を中心に活動する。 ミス・ワールド日本大会2014,2015,2020特別賞受賞。

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※写真提供:公益財団法人 JKA

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2025/05/16

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