先日、地元の久留米記念で見事優勝を飾った北津留翼選手(福岡90期)。
37歳にしてまだまだ衰えることのない自力の秘密、そしていつも温厚な翼スマイルの中に、どんなものが秘められているのか?じっくりと迫ってみました。
橋本:先日の久留米記念は優勝おめでとうございます!
北津留:はい、ありがとうございます~。
橋本:地元地区での記念優勝、喜びもひとしおだったんじゃないですか?
北津留:嬉しかったですね~。ほんとにいい位置、勝てる位置を回らせてもらったのが良かったと思います。
橋本:いやぁ、ほんとにあのシリーズは九州の若手選手が頑張ってくれました。
北津留:そうですね。今はほんとに若くて強い選手がどんどん出てくるので頼もしいですね。実際、シリーズに入る前は僕は福岡といってもホームは小倉なので、久留米の選手を引っ張るつもりで臨んだんですが、でもやっぱり嬉しいですね。
橋本:決勝戦の並びはどのようにして決まったんですか?
北津留:いや、僕はほんと何も言ってなくて待ってただけです・・・笑
若いみんなで色々話して『北津留さん3番手回ってください』と言うもんですから、じゃあ、って感じです~笑
橋本:全く何も意見は・・・
北津留:はい、何も言ってません!笑
橋本:その頑張りの結果優勝しました。やはり、そのあたりは、昨年の熊本記念で嘉永選手(嘉永泰斗選手・熊本113期)や瓜生選手(瓜生崇智選手・熊本109期)を引っ張って優勝に導いた、あの北津留さんの男気があったからではないかと思いますが・・・
北津留:いやいや・・・そんなそんな・・・(とにかく照れる)
橋本:北津留さんって欲がないですよね~。それが癒やし系レーサーの要因かな?とも思うのですが・・・
北津留:いやぁ、欲張って勝てるものでもないですからね。そこは・・・まぁ・・・ほどほどに・・・
橋本:先日は高松宮記念杯競輪で九州三選手(山田庸平選手・佐賀94期、荒井崇博選手・佐賀82期、園田匠選手・福岡87期)が決勝戦に進みました。
今、すごく九州地区盛り上がってるんじゃないか?と感じるのですが、北津留さんから見てはどうですか?
北津留:はい、熊本を中心に若手選手がどんどん出てきてて活気があるように思います。
橋本:今、北津留さんから見て、この選手は強くなるだろうなぁという九州の若手選手を一人挙げるとすれば誰でしょう?
北津留:そんなそんな、一人なんてとても選べないです・・・笑
もう、とにかくみんな強いです・・・上手いし、強いし・・・みんなです!笑
橋本:北津留選手と若手選手の関係性はすごくいいんでしょうね。
北津留:もう、とにかく仲良くやりたいですから~笑
橋本:わかります!平和が一番ですからね~。ところで、北津留さんは今後もずっとやはり自力中心でという思いなんでしょうか?
北津留:とにかく、レースの流れを見て、ということが苦手なので・・・笑
これからもいけるところまでは、このスタイルになるでしょうね。
橋本:そこも平和が一番ですね。いやぁ、実にホッコリします。
北津留:いやいや・・・(照れる)
橋本:家庭もいつも円満のようで。
北津留:はい、何とか・・・
橋本:円満の秘訣も教えて頂けますか?
北津留:どうでしょう?うちは家族で自転車に乗ってレースに行ったりすることが結構あるので、そういうところが円満に繋がってるのかも知れませんね。
橋本:息子さん、パパみたいになりたいって言いませんか?
北津留:言いますね。特に下の子はほんとに小さい頃から競輪選手になるんだ、とそう言ってます。
橋本:それについてパパの立場からどうでしょう?
北津留:はぁ、そうなんだ、なるんだ~という感じです~笑笑
橋本:別段、心配とか嬉しいとかそういうのはないですか?
北津留:ですね。もうほんとに小さい頃から言ってるので。あまりそういう感情はないですね~。
橋本:そうですか。とはいえパパもまだまだ頑張らないとですね。
ところで、以前北津留選手は9車より7車の方がやりやすい、というお話をされていましたが、詳しく教えて頂けますか?
北津留:もうちょい展開が読めて、流れに乗れたらいいんですけど、何せそういうタイプではないもので・・・
橋本:でも、以前、内を突いて位置を取って、みたいなレースも何度か見たことあるのですが・・・ああいうのは??
北津留:防府ですかね・・・とにかく、そういうのはタマタマです!笑
別に狙ってとかではなく、タマタマそうなっただけのことです~笑
橋本:そうですか・・・笑
ということは、まだまだ基本は自力ですね。
北津留:そうですね。でも、若い選手も出てきてるので、その時によって、色々ですね。
橋本:これからの目標みたいなのはありますか?
北津留:とにかく目の前のことを一生懸命って感じです~。
橋本:大きいレースもこのあとも控えていますからね。
北津留:はい、皆さんに迷惑をかけることもあるんですが、オールスターもありますし、一生懸命走りたいと思ってます。
橋本:では最後に、このコラムをご覧の皆様に一言、お願いいたします。
北津留:いつも応援ありがとうございます~。
これからもしっかり頑張りますので、応援よろしくお願いいたします~。
橋本:ありがとうございました!
-------------------------------------------------------
※インタビュー / 橋本悠督(はしもとゆうすけ)
1972年5月17日生。関西・名古屋などでFMのDJを経て、競輪の実況アナウンサーへ。
実況歴は18年。最近はミッドナイト競輪in小倉を中心に活動中。
番組内では「芸術的なデス目予想」といういいのか悪いのかよく分からない評価を視聴者の方から頂いている。
-------------------------------------------------------
※写真提供:株式会社スポーツニッポン新聞社