ガールズケイリンコレクション2018平塚ステージを制した石井貴子選手(千葉106期)。その後も外国人選手相手に優勝を飾っています。 平塚のレースの振り返りと、今後の目標について伺いました。
山口:ガールズケイリンコレクション2018平塚ステージ、おめでとうございます。
石井:ありがとうございます。
山口:平塚は昨年末のオッズパーク杯ガールズグランプリの舞台でした。石井選手は(斡旋停止処置のため)悔しい思いをされましたね。
石井:そうですね。ただ12月に入ってからは吹っ切れて次へ向けてのトレーニングをしていたので ガールズグランプリもリアルタイムで見られました。「何で自分があそこにいないんだろう」という気持ちはありましたが、 5月のコレクションが平塚であるのはわかっていたので、1月のトライアルレースを突破しないと出場するチャンスも掴めないから次へ向けてという気持ち が大きかったです。
山口:1月のトライアルレースは地元松戸で開催でした。「今回は出場を取りに来た」と仰っていましたね。
石井:普段の開催とは違いメンバーもトップ選手ばかり。目的はみんながコレクションに進むためというので「何とか食い込めれば」と思っていました。 気も張っていたせいか終わってからどっと疲れが来たのを覚えています。 決勝は本当に恵まれたと思いました。お客様も冷凍庫みたいな寒いバンクだったのにわざわざ側まで来て 大きなご声援をいただきました。3着でゴールした後1コーナー辺りのお客さんが「貴子!お疲れさん、よく頑張ったー!」って叫んでくれたんです。 それを聞いて「3着でごめんなさい」と思いました...。
山口:お客様も3着でコレクションへ、というのがわかっていたんですね。
石井:そうだと思います。本当は優勝したかったんですけどね。
山口:平塚はトライアルを走ったメンバーもいましたが、対策はいかがでしたか?
石井:今回は今までのコレクションとはガラッとメンバーが変わって私と同タイプの選手が少なかったので、そういう意味ではチャンスが多かったのかも しれません。準備としては3月頃から自転車やギヤを変えながら、競走を積み重ねて順調にできました。 3月4月でいろんな挑戦をして失敗をした結果をきちんと修正できたと思います。
山口:レースについてですが、児玉選手マークからの競走でしたね。
石井:スタートであそこにいけたのはラッキーでした。取れないと思っていたら内外線間が空いたので、思わずダッシュしました!
逃げるのが誰になるかはわからなかったですが、太田選手は捲りかなと思っていたので、児玉選手が先に捲るかなという想定でしたね。
ゴール前の差しは本当にギリギリで私は抜いたかわからなかったです。本当はしっかり追走して4コーナーから追い込むのが普通ですが、児玉選手は強いのでそこからだと間に合わないと思って3コーナーから早めに行ったんです。
ゴール後は気持ち悪いくらいしんどくて、でも金網から「貴子、おめでとう!」と聞こえて振り返ったら私が1着で映った決定を見たときは本当に嬉しかったですね!
山口:胴上げも嬉しそうでしたね。
石井:ありがたいですね!男子選手は次の日も自分たちのレースがあるのに、千葉支部の選手たちと、静岡の渡邉雄太選手、岡村潤選手が残って胴上げをしてくださいました。
平塚は自分としても、卒業記念レースを勝ったゲンの良いバンク、またガールズグランプリに出られなかった思い出の地なのでまた他の場とは思い入れが違いました。今回は勝てたのでまた一つ思い入れのあるバンクになりましたね。
山口:平塚の後、別府ではモートン選手、ファンリーセン選手を相手に優勝をされました。おめでとうございます!
石井:ありがとうございます。ただ初日2日目のレースがそのまま力の差なんだと思います。やっぱり強いですね!
でもその強い中で、どれだけ自分は彼女たちに食い下がれるんだろう、どれくらい差があるんだろうというのは知りたかったので、2日間自力で競走が出来たのは良かったですし、決勝は私の得意なパターンで挑戦しようとは思っていました。
山口:追い込むにも、どこから行くかという計算があるんですね。
石井:そうですね。自分と彼女たちのタイム差などを計算してどこからいったら間に合うかとかは考えます。ただそうは言っても強いので、並ばれたら太刀打ちできないと外国人選手2人の間に入りたかったんですけど、並ばれちゃいました...。
モートン選手は体が大きいので、後ろにいると風が来ないから温存は出来るんです。色々な恵まれる要素があって追い込めたと思いますね。
ただ走るだけでも幸せなのに、いろいろレース中も教えてもらっていたので勝てたのは本当に嬉しかったです。
山口:次の目標はいかがですか?
石井:7月の松戸でのサマーナイトフェスティバル(ガールズケイリンフェスティバル)ですね。それまでに奈良の33バンクを走れるし、33が久しぶりなので良いタイミングだったと思います。
33バンクのレースは仕掛けるタイミングなど独特なので走れるのはラッキーです。1月の松戸トライアルレースから33は走っていないんですよ。
1周半の攻防は結構大変で、特にガールズケイリンフェスティバルのように自力の選手がたくさんいると位置取りがマズいと着に絡めないこともあります。
なので奈良でしっかり自力で頑張って走って臨みたいですね。
山口:誰が要注意とかではなく、自分との戦いなんですね。
石井:本当にそれに尽きますね。ちゃんと練習でやったこと、今まで失敗したことを修正して出来るかどうか、だけだと思います。なので日々の練習含め一走一走大事にしていきます。
山口:最後にオッズパーク会員の方へメッセージをお願いします。
石井:今年も中盤にさしかかってきて、目の前にある一戦一戦をしっかりと頑張って、次の大きな大会で結果を出せるように日ごろから取り組んでいきたいと思いますので、今後とも応援よろしくお願いします!
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※インタビュー / 山口みのり
※写真提供:公益財団法人 JKA