大激戦のラストにドラマが
川口レース場伝統のタイトル戦『開設記念グランプリ』今年の決勝戦は、先頭をめぐる番手が目まぐるしく入れ替わる激戦、名勝負となった。
レース前半~中盤は木村武之が逃げて主導権。佐藤貴也と鈴木圭一郎が続く隊列となり、青山周平は1周回1コーナーで外へ流れて4番手。しかし2周回2コーナー立ち上がりで鈴木圭を切り返して3番手へ。ここで早めに挽回できたことが結果的にとても大きかった。
4周回ホームストレッチで佐藤貴が木村武のインを攻めて首位を奪取。青山周は5周目あたりの動きは冴えなかったが、6周回で木村武を捌いて2番手へ。そして最終8周回3コーナーで針の穴へ糸を通すように佐藤貴の狭いインに突っ込み、ゴール線を先頭で通過。ファンの記憶に残るであろう大逆転劇、メイクドラマとなった。
佐藤励の走りも特筆したい。前半の周回で鈴木圭をイン差し。後半は木村武を激しい競り合いの末に下し、佐藤貴と青山周の首位争いにも突進する気迫を見せた。将来は更に強くなると予感させる雄々しい戦いぶりだった。
文/鈴木
筒井健太が逃走劇を披露
準決勝戦の筒井健太は猛烈なハイペースを作り、離れた2番手に古城龍之介が続く展開。3番手に付けた前田淳は先頭を目指すどころか古城にも追走するのが一杯で、丹村飛竜も苦戦させられる結果となった。
筒井が計時した本走タイム3.342秒は、山陽での従来の自己最高タイム3.376秒を大幅に塗り替えるレコード。もともと単騎の逃げ展開が最も得意なタイプであり、再び極限のスピードで走れれば優勝する可能性は十分ある。そういうレース展開になった場合は、再び古城がマーク流れ込んでの前々が配当的にも妙味あり。
ただ、前節のG2ミッドナイトから丸山智史の速攻力が上がっており、位置も良いので一気に先頭まで突き抜けるシーンもあろう。
渡辺篤は同ハンの誰かに先行されると厳しく、優勝するにはトップスタートが条件となる。
◎ 1 筒井健太
○ 3 丸山智史
△ 6 松尾啓史
▲ 2 古城龍之介
穴 4 渡辺篤
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4-3=65
文/鈴木