脅威の追い込みで鈴木圭一郎が秋のスピード王を制す!
浜松オートで行われていた第61回秋のスピード王決定戦は、地元の32期・鈴木圭一郎が最後方から追い込んで勝ち切った。
試走タイムは鈴木圭が1番時計の30、次いで荒尾聡が33、柴田健治と若井友和が34、鈴木静二が35、浅野浩幸と藤波直也が36、浅田真吾は37と一番悪かった。
0ハンのスタート争いは、大外の藤波がカマシ気味に出ていく。それを受け止める形で柴田が先に1コーナーに突入していく。その後ろは浅田、浅野、鈴木静と続いていく。10線は枠ナリに若井、荒尾、鈴木圭と出ていった。
その後は柴田と藤波がぐんぐんとペースを上げる。同ハンの他3者は付いて行くことができず、差は離されていく一方。浅田以下は、やや車群が密集していたが、そこを外から中から交わしていく車は鈴木圭。しかし、鈴木圭が3番手に立つ頃には、柴田と藤波は遥か前方。残り4周ほど残していたが、追いつけるかどうかはかなり微妙な距離だった。しかし、周回ごとに徐々に差を詰め、まずは藤波をインから突破。そして、最終周回のバックストレッチで柴田を外からパス。見事に鈴木圭が先頭に踊り出てみせた。そのままゴールで、同タイトルを連覇。
それにしても鈴木圭のスピードが目立ったレースだった。ゴチャ付く中団を難なく交わす腕も流石だったが、そこからの猛追は異次元の走りだった。試走タイムから他を圧倒していたとはいえ、乗り手が疲れてくるレース後半でむしろスピードが増したように見えた。一時期ほどの快進撃は見られなくなった鈴木圭だが、今後のプレミアムカップに弾みが付いたのは間違いない。
S級選手は不在だが、逆に優勝争いは混沌と!
この開催の直後にプレミアムカップが控えている関係で、今回はS級とA級上位の選手は不在。A級の中堅以下とB級による戦いになる。こういったメンバーの戦いは、ちょっとしたエンジン差、スタート後の隊形次第で、レース展開が簡単に変わってくる。試走タイムにはいつも以上に注意を払いたい。
今回の舞台となる川口で、出場する中でランクトップは石井大輔。石井は近況、調子が上がっている。前走となる地元5日間開催でも優出し6着。それまでの4走は全て車券に絡む結果で、好走を連発させていた。元々、スタートは巧い方で、自らレース展開を作るケースは多かった。今回は追い込むレースが多くなるので、武器のスタート力で10M前の選手を叩いていきたい。
他に地元で有力なのは、山際真介、青木治親、篠崎実、泉田修佑など。山際は近況の成績こそ振るわないが、今回のメンバーに入ればスピードは上位で、エンジンが並以上に仕上がれば爆発的走りを披露できる。青木はプレミアムカップに出ていないのが不思議なくらいの実力の持ち主。メンバーが薄い今回は活躍必至。篠崎は前走の地元5日間開催で奮闘が目立っていた。泉田の近況は、やや成長の壁にぶち当たっているが、ここを乗り越えられればもう一つ上のステージに行ける。
外来A級ではまず中野政則。前走の地元ミッドナイトでは凡走が続いたが、その前の地元昼間開催で久しぶりに優勝を決めた。中野政もスピードあるタイプで、今回は捲りを主体に攻め上げていきそう。次に片岡賢児。前走は山陽3日間のミッドナイトだったが、ここではオール2着の準優勝を決めている。流れはかなり良いので今回も楽しみ。
田中進と高林亮は、車を外のコースに持ち出せれば車速を乗せてくるタイプ。別府末彦や田中泰彦は、スタートで好位を奪ってイン粘り込むタイプ。青木勝美や竹内正浩らもエンジン状態はソコソコ良い。
B級では伊勢崎勢に好調者が多い。深沢悟、松村真、関仁孝、近藤裕保、滝沢健らが前走の地元4日間開催で、シリーズ中に1勝を挙げている。竹島繁夫、伊藤幸人らはシリーズ中に2勝を挙げていた。落車明けだった田崎萌は4走中3回の連対。内田利彦は4走全てで車券に絡む安定感を見せていた。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
石井 大輔〔川口 A-69(28期)〕
山際 真介〔川口 A-72(26期)〕
青木 治親〔川口 A-89(29期)〕
篠崎 実〔川口 A-120(9期)〕
泉田 修佑〔川口 A-126(33期)〕
田中 進〔飯塚 A-83(27期)〕
中野 政則〔山陽 A-113(27期)〕
片岡 賢児〔飯塚 A-188(21期)〕