金子大輔がクレバーな走りで飯塚開設記念レースを制す!
飯塚で行われていた第62回GI開設記念レースは、浜松の29期・金子大輔が制した。レースは0ハン両者が激しくやり合う展開。それを落ち着いて見ていた金子が冷静に捌いた。
試走は鈴木圭一郎の26が一番時計。次いで金子が27。渡辺篤が28、浦田信輔と篠原睦が29、岩崎亮一が30、0ハンの森本優佑と山浦博幸が32だった。
スタートは0ハンが枠ナリ発進。10線は最内の岩崎が先行し、これに篠原が乗って行く。他は渡辺が後手を踏んだ以外は枠ナリのスタートだった。
記念レースの優勝戦で8周回の内、6周までは0ハン両者が先頭争いを演じていた。何度も先頭が入れ替わる動きのある展開で、先に脱落したのが山浦。2番手から先頭を奪い返そうと捲りを狙ったが、これが流れてしまう。0ハン両者の後ろでは、序盤の速攻が決まった金子が付けていた。金子は、競り合う0ハンの中に割って入れそうではあったが、3番手で様子を見続けていた。無理に仕掛けず、チャンスを待っていた。山浦がミスすると、すかさず金子が動く。まずは山浦をパスし、先頭を走る森本も難なく交わす。残り1周は、猛追してきた鈴木圭との争い。ゴール前で鈴木圭が鋭く迫ってきたが、かろうじて振り切り先頭ゴール。このタイトル初制覇を決めてみせた。
金子は前節の地元完全Vに続き、2節連続優勝となった。ここに来て調子を上げてこれたのは、年末のスーパースター王座決定戦に向けて大きな弾みになる。この後の出走予定は、飯塚と地元で一般開催が3つ。この動きを保ちつつ、更に細かい調整で上積みができれば、2015年以来のSG優勝、そしてスーパースター初制覇が見えてくる。
最後に、今回の優勝戦は0ハンの両者が大きな見せ場を作った。独走力ある両者がただ逃げるだけではなく、何度となく差し返しを見せてくれた。それによって10線勢の動きを封じることができた。オートのレース展開は単調ではない。さまざまな駆け引きがあって感動が生まれる。今後はどのような競争を見せてくれるのか。楽しみは増すばかりだ。
木村武之が地元勢をまとめ上げる!
前回の3日間開催は、金子大輔の完全Vで幕を閉じた浜松オート。今回はその金子は飯塚GIに遠征している関係で不在。更に鈴木圭一郎や佐藤貴也も同じ開催に参戦しており不在。地元S級はやや手薄だが、木村武之や青島正樹などがその牙城を守る形。
今回出場する中で全国ランクトップは地元の木村武之。直近は2節連続で川口に遠征しており、前々走のSGでは2日目にフライングで早々と失権。その後のレースではエンジン良さそうだった。前走となる川口3日間開催では準決だけ6着だったが、それ以外の2走はともに1着。エンジン状態は悪くないとみていい。
他に地元S級は3人の予定。青島正樹と伊藤信夫は前走の地元一般開催で優出。青島は初日から連勝での優出と流れはマズマズ良い。伊藤信は2、1着での優出。優勝戦では試走27が出ていたのでエンジン自体は高い位置にある。松山茂靖は同じ開催で優勝戦まで行けなかったが、初日1着で、準決も2着だったので悪い部類ではない。
外来S級で前走に優出しているのは平田雅崇と人見剛志。平田は地元の3日間開催で優出4着。初日、2日目は1着で通過しているので状態は良い。人見は今回と同じ浜松走路で優出し4着。こちらも初日、2日目は1着で通過しており乗り手もエンジンも上り調子。
他の外来S級も、おおむね状態は良い。加賀谷建明は、前走の地元3日間開催では準決だけ5着で、残りの2走は1着。その前の節は優勝戦まで進めており、このエンジンに乗り替わってからは好調の波に乗れている。
伊勢崎からは新井恵匠、西原智昭、岩田行雄が参戦。新井は前走の川口では全て3着。その前の地元優勝戦で被害があり落車していたが、悪影響はそこまでなさそうだった。西原の前走は飯塚ミッドナイトレース。初日に1着をとったものの、その後は失速。ただし、深夜のレースで消音マフラーという特殊な状況だったので、それほどこの成績は気にしなくていいか。岩田は前走の地元の後半2走はともに1着。調子は上向いている。
A級では浅田真吾が好気配。前走の地元3日間開催では全て車券に絡む活躍を見せた。ハンデが最重ハンの前に置かれている今は絶好の狙い目。同ハンの大外に置かれてもカマシを決めるシーン十分。山陽の岡本博幸も堅実な走りを見せている。攻めに豪快さはないが、前団が混戦になっていても執念深くインを突いていける。
B級では戸塚茂や野上史豪の連絡みが目立っている。また、深沢悟、竹島繁夫、杉本雅彦、井上秀則などがインを抑えての粘り込みを得意とするので注意が必要だ。
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主な出場予定選手
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木村 武之〔浜松 S-11(26期)〕
青島 正樹〔浜松 S-28(22期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-29(24期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-14(30期)〕
西原 智昭〔伊勢崎 S-19(28期)〕
人見 剛志〔山陽 S-30(28期)〕
加賀谷 建明〔川口 S-41(27期)〕
平田 雅崇〔川口 S-47(29期)〕