年末の大一番・スーパースター王座決定戦開幕!
一年の締めくくり、スーパースターの時期がやってきた。最終日の王座決定戦へ向け、今回から勝ち上がり方式が少しだけ変わる。例年は3日間のトライアル戦ポイントで王座決定戦に行けるか、それとも順位決定戦に回るかが決まっていたが、今回からは4日間トライアル戦が行なわれる。通常より1個レース分、楽しみが増えたかたち。1回目のトライアル戦で8着になっても、残り3走あれば巻き返しできる。スーパースター戦に出場する16選手を全国ランク順に評価していきたい。
ランク1位の青山周平。今年はSGオールスターを制している。その他にもGIを4つ獲っており、良い1年だったのではないか。近況の動きも安定しており、この大会に良い形で乗り込んでこれた。また、スーパースターは昨年、優勝しており今回は連覇がかかっている。スタート、スピード、道中のレース運び、どれも昨年よりパワーアップしている。
ランク2位の中村雅人。今年のSGは、全日本選抜とオートレースグランプリの2つを制している。他の記念はGIIを1つ獲っているだけだが、一年を通してエンジンは高い位置を維持していた。なにより攻撃力の高さは全国屈指。多少、試走タイムなどが劣勢でも冷静な仕掛けで首位に浮上してくる。スーパースターは過去に2度制しており、同大会に対する適応力も高い。
ランク3位の鈴木圭一郎。今年は大きな飛躍を遂げた。SGは10月に全日本選抜と11月に日本選手権の2つを制しており、今回はSG3連覇がかかっている。直近でも地元開催をスーパーハンデで優勝している。準決では試走24の上がり3・348が出ていた。1度先頭に立ってしまえば誰にも追い付かれないだけのスピードが武器。
ランク4位の金子大輔。今年は記念の優勝がなかったが、ランクの数字が表しているように、大きな崩れはなかった。多少の上下動はあるものの、エンジンを維持する技術はかなり高い。昨年のSG全日本選抜に続く、3度目のSG制覇へ向け全力で取り組んでくるハズ。
ランク5位の高橋貢。今年の記念の優勝で言えばGIIを2つ制しているのみ。ただし、今年9月あたりから急激に調子が上向いてきており、直近では12連勝も達成している。直前の地元開催を私病で欠場しているのは気がかりだが、2012年以来のSG優勝へ期待は高まる。ちなみにスーパースターは過去に4度制している。
ランク7位の浦田信輔。今年は6月の落車で長期戦線離脱を余儀なくされた。しかし、復帰してからは以前の浦田の走りが出ており、それほど乗り手への悪影響はなさそうに見える。力強い攻めは健在だ。SGは昨年のオールスター以来の優勝を狙う。
ランク8位の永井大介。今年の記念は、船橋最後の開催となるプレミアムカップを制しただけ。永井の実力を考えれば、やや物足りない結果に終わっている。川口に移籍してからは、永井らしい走りを見られるレースが少なくなっているが、大舞台での勝負強さがあるので、今回も必ずや見せ場を作ってくるハズだ。
ランク9位の荒尾聡。今年の記念は、何度か優出こそあるものの優勝はなかった。それでも全国1と言われたスタート力は健在で、オープン戦で持ち味を出せるタイプ。スーパースターでは過去に、王座決定戦への進出は絶望的な状況から、脅威の勝負駆けを決めたケースがあるように、底力はかなり高い。
ランク10位の木村武之。今年の記念はGIを2つ制している。木村の印象として節単位でエンジンの上下動が大きいイメージがある。初日が良ければ、そのシリーズはずっと良い傾向がある。となると初日の走りには大いに注目したいところ。エンジン以外の乗り手の特徴で言えば、スタート、スピード、捌きのどれをとっても不安要素はない。エンジンの仕上がり次第で上位に食い込める。
ランク11位の早川清太郎。今年は地元のGIIを1つ制している。それ以外でも記念での優出は多い。ただし、オープン戦になりやすい記念の優勝戦では、スタートの不安から序盤で好展開を作れないことが多い。今回も全て0Mオープン戦。以前よりは良くなってるスタートで、少しでも戦いやすい状況を作るのが先決か。道中の捌きに関しては問題ないし、周回が延びることは好材料だ。更に、直前の地元開催で試走23出して優勝。エンジン面は絶好調。
ランク14位の若井友和。今年は記念の優勝がなく、通常開催でも優勝は2回と少なめ。ただ、記念レースでも初日から好結果を残すことが多く、予選道中は十分戦えている。特にイン走法には定評があるので、展開的に混戦になるようなら存在感を示せるし、雨が降ることは若井にとって有利に働くハズ。
ランク21位の岩崎亮一。今年は一般開催を含めて優勝はゼロ。目に見える形としての結果は出ていないが、年間を通じてエンジンを高い位置に保てている。スタートや雨走路など苦手な条件もないので、相手と序盤の展開によっては好走も十分期待できる。時折り爆発的なスタートを見せることがあるので、それを発揮できれば台風の目的存在になれるかも。
ランク25位の松尾啓史。今回は山陽地区の競争成績トップでのスーパースター選出となった。レース道中の高い状況判断能力に高評価を得られている。しかし、オープン戦でのスタートを含めた展開作りにやや課題があるか。それでも、先頭を走る選手がペース上がらず混戦になるなら、いつのまにか上位に浮上する可能性もある。
ランク28位の新井恵匠。今年は山陽のGII若獅子杯を制した。記念以外でも2度、一般開催で優勝しており、ここ最近の成長っぷりは目立っている。元々持っていた闘争心に、攻めの正確さがプラスされている。スピード面もだいぶ向上した。スーパースターは初の出場となるが、元気一杯の走りを存分に見せつけてもらいたい。
ランク34位の吉原恭佑。今年はプレミアムカップを制し、それが今回の出場の契機となった。32期と言えば鈴木圭一郎が突き抜けているが、吉原は2番手の地位を確立。若手らしいスピードに、攻めの積極性が加わったタイプ。もっと正確性が増せば安定して好成績を残せるようになる。プレミアムカップを制したのが重走路だったように、雨が降れば連対のチャンスは高まってくる。
最後はA級10位の藤岡一樹。今年は記念も一般開催も優勝がなく、不満の残る1年になりそうだが、SG全日本選抜で優出し3着に入ったポイントがあり、今回の出場となった。スーパースターはこれで4度目の挑戦。経験値としては十分だ。直前の地元開催で落車しているのは気がかりだが、スタート一発からの大駆けがあるので注意したい存在。
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主な出場予定選手
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青山 周平〔伊勢崎 S-1(31期)〕
中村 雅人〔川口 S-2(28期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-3(32期)〕
金子 大輔〔浜松 S-4(29期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-5(22期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-7(23期)〕
永井 大介〔川口 S-8(25期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-9(27期)〕
木村 武之〔浜松 S-10(26期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-11(29期)〕
若井 友和〔川口 S-14(25期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-21(25期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-25(26期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-28(30期)〕
吉原 恭佑〔伊勢崎 S-34(32期)〕
藤岡 一樹〔山陽 A-10(29期)〕