地元勢が盤石の構えだが、刺客も多く...
65回目を迎えた船橋の伝統GIオート祭も、今回で最後になると思うと悲しいモノがある。数々の名勝負を生んできたこのシリーズ。今年はどのようなドラマが待っているのか。
地元でランクトップは中村雅人。前走の伊勢崎では3連勝で優出し、優勝戦は2着だった。この節は初日からスーパーハンデを背負っての走り。それで準優勝ならエンジンに文句は付けられない。その中村を負かして優勝したのが早川清太郎。課題のスタートが良くなっており、中村に対して先手の攻めができた。上がりタイムでも中村を上回っていた。これで2節連続優勝。完全に勢いに乗っている。同じく優勝戦に乗っていた内山高秀は、早川と中村に負けたとは言え、3着に食い込む善戦。鈴木圭一郎は惜しくも優勝戦に進めなかったが、最終日はキッチリ1着で締めていた。他に、伊勢崎で走っていたのは前田淳、松尾啓史、西村龍太郎ら山陽勢だが、いづれも準決で結果を残せなかった。ただ、初日、2日目と予選中はマズマズの動きを見せていたのでそこまで心配はない。
連続で川口参戦していたのは浦田信輔。前々節は準優勝。前節は優勝戦まで進み4着。相変わらず抜群の安定感を誇っている。船橋走路との相性も悪くないので、今回も初日から飛ばして行く。同じ優勝戦に乗っていたのは青山周平と池田政和。池田は1着、1着で優出し、優勝戦は6着。マズマズ調子を上げている。青山も1着、1着で優出し準優勝。状態は上向き。川口のS級陣は、前走も地元。大木光は準決で2着だったが、この時は優出へ1着のみが進出できるため、優勝戦までは進めなかった。しかし、3日間シリーズでオール連対だったので、エンジンは上々。加賀谷建明は準決だけ8着だったが、それ以外は悪くない内容。鈴木清はシリーズを通してイマイチだった。
前走が飯塚だったのは岩見貴史と荒尾聡。岩見は武器のスタート力を活かし、見事に優勝を決めた。流れは良いので初日から好走を見せるかもしれない。荒尾はもう少しエンジン仕上げたいところ。それでも大事な場面では底力を発揮してくるので、常に注意したい存在だ。
他のS級陣は全て前走が浜松のGI。ここで最も良い結果を残したのが金子大輔。シリーズ前半はエンジン不調だったが、後半ではしっかり立て直し、優勝戦では会心の走りを見せた。まさにナンバー1に相応しい勝ち方だった。今回に向けての入り方は全選手の中で一番。同じエンジン状態が続いていれば、また優勝戦まで駒を進めてくるだろう。他に優勝戦まで進んだのは高橋貢と西原智昭。高橋はオール1着で優勝戦まで進み3着。優勝戦でも試走タイムは出ていたのでエンジンは万全。ここ数カ月は高い状態で安定している。西原もいい流れで優勝戦まで進んでいた。今回は地元なので、なおさら気合は入るだろう。永井大介は準決で4着とイマイチだったが、それ以外の日は問題ない動きだった。伊藤信夫も久々に、スピードある走りを見せていた。船橋走路もタイムが出るバンクなので、伊藤の走りに合うだろう。浜野淳と岡部聡もシリーズ通してマズマズの内容。逆に、早船歩、新井恵匠、遠藤誠、田中茂はもう少し良くさせたい現状。
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主な出場予定選手
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中村雅人〔船橋 S-2(28期)〕
永井大介〔船橋 S-5(25期)〕
青山周平〔船橋 S-6(31期)〕
金子大輔〔浜松 S-1(29期)〕
浦田信輔〔飯塚 S-3(23期)〕
高橋貢〔伊勢崎 S-10(22期)〕
前田淳〔山陽 S-13(27期)〕
加賀谷建明〔川口 S-26(27期)〕