夢の祭典・スーパースター王座決定戦開幕!
今年もオート界最大のドリームレースが始まる。スーパースター王座決定戦は3日間のトライアルレースの得点を基に、大晦日のスーパースター戦へ勝ち上がる8人が決まる。どのレースも強烈メンバーによる壮絶バトルは必至で目が離せない。トライアルに出場する16人の動向を追ってみる。
まずは地元の若井友和。前走は山陽のGⅠスピード王。2日目に1着を取ったものの、他の成績はイマイチだった。しかし、試走タイム自体は連日ソコソコ出ていたので望みはある。地元開催による、いつも以上のパワーアップにも期待したい。
船橋からは大挙参戦。筆頭は永井大介。前走は山陽GⅠスピード王で優出している。優勝戦は重走路となり力を出し切れなかったが、準決の晴れの動きは圧巻だった。試走タイムで3・28をマークすると、レースでも上がり3・375の好タイム。晴れに関しては心配ない動きをしている。
船橋2番手は青山周平。前走は地元一般開催で優勝戦まで進んだ。結果は3着だったが、試走タイムで3・25と近年見ることのないタイムをマークしていたので、エンジンは良い状態で推移している。今年はSGの優勝戦では2度悔しい思いをしている。SGを獲ってない選手のなかでは、最もSG初優勝に近い存在と言える。
中村雅人は前走が山陽のGⅠスピード王。永井同様に優出はしたものの、優勝戦は重走路に苦しんでいた。しかし、晴れでは力強い捌きを見せており仕上がりは上々。当地との相性は悪くないし、スーパースターは唯一獲ったSGだけに勝ち方も知っている。
内山高秀は前走が地元の一般開催。準決で3着となり優出モレとなってしまった。それまでずっと良い状態が続いてきての急な変調だけに動向が心配される。しかし、中堅の域に入りつつある26期の中でもまだまだ成長株なので、当日の試走は注意して見てみたい。
船橋最後は池田政和。前走は地元の一般開催で内山同様に優出モレとなってしまった。エンジンに関してもなかなか納得いく状態にはなってないようだが、スーパースターは過去に何度も勝っている相性のいい大会。必ず見せ場を作ってくれるだろう。
伊勢崎からは絶対王者・高橋貢。前走は地元の一般開催で優出し3着。今年一年を見てみると前半はともかく、後半に関してはいつもの結果が出ていなかった。しかし、SGを20回も勝っている実力者なので、大一番で底力を発揮する可能性もある。
伊勢崎からはもう一人・浅香潤。前走は山陽のGⅠスピード王。しっかり優勝戦まで進んでいる。優勝戦は苦手の山陽重走路で8着に終わってしまった。予選や準決の晴れでもエンジンは本人の納得いく仕上がりにはなっていないので、川口に入ってからも整備の手を緩めることはない。
浜松のランク筆頭は金子大輔。前走は山陽のGⅠスピード王で優出し4着。ここまで4連続優出中。山陽の予選道中もオール連対。エンジンの安定感はある。あとは爆発力が出てくれば、大晦日の王座決定戦に乗ってくる可能性大。
木村武之の前走は、地元のGⅡで準優勝。その前の地元一般開催は優勝しているし、更にその前の伊勢崎のSG日本選手権でも優勝。記憶に新しいところ。現状では最もスーパースター王座に君臨する可能性の高い選手だ。
有吉辰也が不出場のため、繰り上がって参戦は伊藤信夫。前走は山陽のGⅠスピード王。動きとしては精彩を欠いていたと言わざるを得ない状態。ただし、本来はスピードタイプでスタートも早いのでオープン戦向きと言える。エンジンが戦える状態になれば、一発を秘めているので注意が必要。
飯塚からは2者参戦だが、まずは浦田信輔。前走は3日間の地元一般開催。初日の雨で準決モレとなってしまった。しかし、その前の山陽GⅠスピード王の晴れ走路の動きを見る限り、追い込みのアシには全く不安を感じさせない。エンジン自体はかなり良い状態にあるので、スタート行けなくても鋭く追い込んで行くだろう。
飯塚のもう一人は荒尾聡。前走は地元一般開催で完全V。その前の節が川口の一般開催で、全くいい動きがなかったのが心配されるが、その前までは安定した動きを見せていた。なにより今回出場する16人の中で、スタート力は一番ではないかと見られているので、オープン戦は最も持ち味を出せるハンデ形態だろう。底力もかなり高く、試走タイムが出なくてもトップスタートから後続を抑え込むシーンもありそう。
山陽からは3者参戦。ランク筆頭は松尾啓史で前走は地元のGⅠスピード王。エンジン状態はマズマズだし、しっかり優出するあたりは流石の実力者だ。魅力はレース運びの上手さ。前団の様子を窺いながら車を内外自在に操ってくる。試走タイムが他の選手と引けを取らないようなら華麗な走りを見せてくれる。
藤岡一樹の前走は飯塚一般開催。2日目の準決で落車。その前の地元GⅠスピード王でも落車しており、動向が心配される。とりあえず飯塚の最終日でそれなりのタイムを出して勝っているのでひと安心か。本人の魅力としては、試走タイムが出ず、人気薄になってもスタートでドカンと出てハイペースの逃げを見せる意外性があるので、穴党の人は特に注目したい一人だ。
最後に濱野淳。前走は飯塚の一般開催。優勝戦まで進んだが7着に終わってしまった。それまでもエンジン自体は良いとは言えない状態なので、川口に入ってからの整備に期待したい。エンジンさえ並の状態になれば、元々持ってるセンスはかなり高いモノがあるので十分参戦できるだろう。
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主な出場予定選手
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若井 友和〔川口 S-11(25期)〕
永井 大介〔船橋 S-1(25期)〕
青山 周平〔船橋 S-2(31期)〕
中村 雅人〔船橋 S-5(28期)〕
内山 高秀〔船橋 S-14(26期)〕
池田 政和〔船橋 S-15(23期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-7(22期)〕
浅香 潤〔伊勢崎 S-33(23期)〕
金子 大輔〔浜松 S-6(29期)〕
木村 武之〔浜松 S-9(26期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-13(24期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-3(23期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-4(27期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-8(26期)〕
藤岡 一樹〔山陽 S-18(29期)〕
濱野 淳〔山陽 S-19(24期)〕