飯塚所属の27期。4月末に飯塚オートで行われた『オッズパーク杯SG第34回オールスター・オートレース』で、全国ランクNo.1、2を破り連覇を飾りました。さらに、地元では初のSGタイトル奪取、表彰式では男泣きも。今回は、SGオールスターを振り返って頂きました。(このインタビューは5月8日に取材したものです。)
インタビュー / AKI
AKI:SGオールスター連覇おめでとうございます!改めて振り返っていかがですか?
荒尾:まさか連覇できるとは思っていなかったですね。それに、意識は「連覇したい!」というよりは「地元SGを優勝したい!」でした。
AKI:3月に行われた特別GIプレミアムカップからエンジン状態は良かったですよね?
荒尾:そうですね。最近の流れは本当に良いです。
AKI:SG優勝戦のスタート後の展開、改めて振り返るといかがでしたか?
荒尾:誰も予想してなかっただろうね。自分自身していなかったし(笑)
AKI:やはり(笑)
荒尾:はい(笑)ただ、予想はしてないにしてもその節はスタートが切れていなかっただけに、しょうがないというか。
AKI:節間のスタートの切れ味はどのくらいだったんですか?
荒尾:全然切れていなかった。タイミング云々ではなくスタート後の感じが良くなかった。タイミング自体は普通でしたね。
AKI:優勝戦のスタートタイミングはコンマ03でしたよ!
荒尾:そこは気合い。まぁ、地元の時計だしタイミングはなんとなくわかる。
AKI:このコンマ03のタイミングでもフライングギリギリという感じはなかったんですか?
荒尾:全然気にしてない。大丈夫だろうと思っていましたし、あの時はもう何も考えていませんでしたね。
AKI:なるほど。そのスタート切ってからのあの1コーナーの気持ちは!?
荒尾:はい、やっちゃったー!!(笑)
AKI:(笑)
荒尾:でも、パッと見たら周平(伊勢崎31期:青山周平選手)も圭一郎(浜松32期:鈴木圭一郎選手)も遅れとるな、と思って。1コーナーで圭一郎のうち潜り込めず引いたところで周平と並ぶようにして内に潜り込みました。あそこで周平より前に出れたのは大きかったですね。
AKI:周平選手に先行されていたら厳しかったって事ですね。
荒尾:厳しかったね。周平自身、「優勝戦のエンジンがここ数年で1番の仕上がり。」ってコメントしてたくらいだし。
AKI:スタート後、1周回3コーナーでは圭一郎選手を捉えましたよね。
荒尾:そのままの勢いで行きましたね。あそこは自分の中で行けそうな感じがあったし、圭一郎もコースが大きくなっていたから「無理でも行くよ。」と思っていた。そこで金子(浜松29期:金子大輔)も一緒に捌けて4番手になりました。
AKI:そして、2周回2コーナーで浦田選手(飯塚23期:浦田信輔選手)を捌きました。
荒尾:あれは肩や腕があたりながらぐらいの勢いだった。浦田さんだから行けたところ。1周回の周平も周平だから入れた。一線級の選手の集まりだからこそ行けるし、行かないと勝てない。あの2つは勝負どころでしたね。
AKI:その勝負どころをとらえて3番手に上がってから、前は佐藤摩弥選手(川口31期:佐藤摩弥選手)と篠原選手(飯塚26期:篠原睦選手)になりました。
荒尾:準決でも戦ったけどエンジンは摩弥ちゃんより自分の方が全然勝っていた。ただ、摩弥ちゃんを捌く時に内に入ったら1度滑って。本当は外に行きたいけど、振ったら誰か内からつけこんでくるかもしれないと思って外に振れず。中で我慢してから捌きました。篠原さんに関しては後ろについたら明らかに自分の方がエンジンが強いのが分かったからしっかり捌いて。
AKI:3番手につけて前の2人よりもエンジンが強いと分かってからは焦りは無かったですか?
荒尾:焦り...という感情も無かったかな。もう無我夢中というか。それでいて冷静というか。展開ちゃんと見らんとなと思っていた。前だけじゃなく、後ろから周平や圭一郎が追ってくると考えると摩弥ちゃんや篠原さんを捌く時は大きく振れないなと考えていたね。ただ、先頭に立てれば抜かれない自信はあった。
AKI:それはやはりエンジンの仕上がりですか?
荒尾:はい。エンジンです。先頭に立ってからはいつも通り走りました。
AKI:結構長い周回(約5周回)先頭でしたよね。長く感じましたか?それとも短く感じましたか?
荒尾:なげー。なげーよ(笑)長いプラス前年と一緒で「先頭に立ったはいいけど、これフロント滑って転けたらカッコ悪いなぁ」と思うと(笑)けど、後ろから追ってくるしグリップを緩めることも出来ず。
AKI:けど、気付けば前年と一緒でぶっちぎりでした!!
荒尾:ね!!展開は悪いけど結果的に良い展開になった感じですね。
AKI:勝負ところをしっかりクリアしていった感じですね。
荒尾:そうですね!
AKI:SG優勝戦のエンジンはどれくらいの仕上がりでしたか?
荒尾:ここ最近の中では1番良かったんじゃないかな?プレミアムカップ3日目の最終レースの時くらいには。その時(2020年3月20日12R)とは少し違う性質のエンジンではあったけど、今回の方が力強さはあったかな?
AKI:昨年のSGオールスターではなんとかしのいでの準決というお話がありましたが、今回は初日から良い状態でしたよね。
荒尾:そうですね。地元でずっと走っているのが大きいかな。後はオールスター3日目の最終レースの時に(2020年4月27日12R)シリンダーピストンを替えたら、更に上積みが出来たのも大きかった。
AKI:ゴールした瞬間どんなことを考えていましたか?
荒尾:お祖父ちゃんの顔が浮かびましたね。本当に。「お祖父ちゃんやったよ!地元でとったよ!」って。
AKI:お祖父様と一緒に幼少時代からオートレースを観ていたんですよね?
荒尾:そうなんです。ゴールしてすぐはお祖父ちゃんの顔が浮かびましたね。
AKI:表彰式は男泣きがありましたが...
荒尾:泣いてないです(食い気味で)、泣いていません。
AKI:(笑)あれはなんだったんですか?(笑)
荒尾:あれは器官に唾が(笑)
AKI:(笑)
AKI:エンジンが良いとツートップにも勝つ事が出来るということですね!!
荒尾:ね、こんな俺でも頑張れるんだよ(笑)
AKI:ここ数年優勝したSGはブチ走路と湿走路。今回は良走路での優勝ですがこの辺りはいかがですか?
荒尾:勝てればどんな走路でもいいです!(笑)
AKI:(笑)
荒尾:けど、どんな走路でもいい!という準備をしてきたから「なんでもいい」という風になるんです。今回もたまたま勝てた訳ではないと思うし。今まで練習してきた成果だと思います。なので、走路状況に関しては特に。それよりもやっぱり地元だね!
AKI:地元SG制覇への願望はデビューした頃からあったんですか?
荒尾:いやいや、そんな大それたことは思っていなかった。1回目SGを獲って、その次は2回目獲りたいと思って。けど、2回目までは10年かかって。2回目獲ってからかな、地元でSG獲りたいなと思うようになったのは。
AKI:川口、浜松、飯塚とSG覇者となりました。後は伊勢崎ですね!
荒尾:あそこは敵が多すぎる(笑)地元ファンの熱が凄すぎて(笑)
AKI:たしかに!(笑)話は変わりますが、ポスターの呪縛も解き放ちましたね!!(ポスターモデルになると優勝できない説)
荒尾:ああ!そういえば!(笑)そう考えると、今回のSGはいろんなプレッシャーがありました。地元SG制覇、連覇、コロナにかかったら開催出来なくなるし...プラスポスター。
AKI:ポスターは意識されましたか?
荒尾:するよね!やっぱり。情けない走りは出来ないし。それに、色んな新聞のコメントに「今年は獲ります!」「地元SGなんで気合入れていきます!」とか言っていたし。
AKI:そうだったんですね。ということは、プレッシャーにも打ち勝ちました!
荒尾:そうですね、終わってみれば最高の結果になりました。けど、この前ある選手に「オールスターしか獲れんのか!」っと言われて(笑)いや、スーパースターも1度獲ってるんですけどね(笑)
AKI:さぁ、次の目標はやはりSG日本選手権ですね!前回のインタビューでも選手権は獲りたい!というお話ししていました。
荒尾:そうですね、次は選手権を獲りたいです。自分の養成所時代の所長加藤さんに言われ続けているし。
AKI:今回の優勝でも連絡は取られたんですか?
荒尾:電話がかかってきて「おめでとう、けど次は選手権だぞ!」って(笑)
AKI:やはり選手権ですね!
荒尾:そうですね。取りたいと思って取れるものではないけれど、頑張りたいですね。
AKI:スポンサーの山小屋ラーメンさんからは?
荒尾:見てましたよ!って御連絡を頂きました!スポンサーも2年目継続です!是非ラーメンは「山小屋ラーメン」ですよ!!
AKI:近況はコロナウイルスの影響で無観客開催が続いていますが。
荒尾:早く終息して欲しいですね。そして、場内で生のオートレースをお客さんに楽しんでもらいたいです。オールスターもお客さんがいたら盛り上がっただろうなぁと思いますし。
AKI:そうですよね。どうせならお客さんの前で男泣きしたいですね。
荒尾:そうですね~(しみじみ)
AKI:...泣いたこと認めましたね(笑)それでは最後に、オッズパーク会員の皆様にメッセージをお願い致します。
荒尾:皆様のおかげでオールスター連覇、地元SG制覇をすることが出来ました。まだまだ大変な時期が続きますが、皆様にオートレースを楽しんでもらえるように、車券の貢献できるように精進して参ります。これからも、応援よろしくお願いします。
福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。
川口所属の31期。女性レーサー。昨年の年末、女性レーサー初のスーパースタートライアル戦に出場し2日には初勝利上げた。そして、大晦日のファイナル、王座決定戦まで進みファンを沸かせた。彼女の快進撃は今年も止まらず、今年3度の優勝(5月1日現在)、4月のSGオッズパーク杯オールスターオートレースでは優勝戦にまで進み4着入線。今年のスーパースタートライアル戦へ名乗りを上げた。成長著しい佐藤摩弥選手にお話をお聞きしてきました。(このインタビューは5月1日に取材したものです。)
インタビュー / AKI
AKI:SGオッズパーク杯オールスターオートレースお疲れ様でした!優勝戦まで進み結果は4着でしたが、ご自身で振り返っていかがですか?
佐藤:結果的に今までのSG決勝の中では一番良い着でした。けど、スタートトップで回って良い展開だったので、車券には絡みたかったですね。
AKI:スタートの時はどんな心境でしたか?
佐藤:いっぱいいっぱいでした。"スタート先に行くぞ!"というような余裕はなかったです。けど、走り出してしまえばいつものレースと変わらない感じ。コースをしっかり守って、という気持ちで走れたとは思います。SGの優勝戦だからといっていつも通りのレースが出来なかったという感じではなかったです。
AKI:それにしても、SGの優勝戦はやはりハイレベルですね。
佐藤:そうですね。優勝を目指すのはもちろんなんですが、年末のスーパースターのポイントを皆んな狙っているんで。今回の優勝戦、真後ろに浦田さん(飯塚23期:浦田信輔選手)がいたけど最後まで捌かれなかったのでエンジンの状態は良かったと思います。
AKI:準決が終わってから点検でエンジンオーバーホールを行ってましたが、それに関してはどうでしたか?
佐藤:優勝戦の方がちょっと良くなってたと思います。
AKI:予選ではスタートだけではなく、捌きも見せていましたよね。
佐藤:そうですね。2日目は最後まで追い込めたので良かったと思います。
AKI:前回のインタビュー(2019年9月)では「捌きはまだまだです。」と仰っていましたが、その頃と比較して今の捌きはどうですか?
佐藤:だいぶ長いこと後ろから走らせてもらっています。一般開催だと8号車から走ることも多くなったんですが、その中で着を残せているのは自信に繋がっていると思います。
AKI:今年はすでに3度の優勝がありますがこれに関しては?
佐藤:出来過ぎですね。けど、この状態に満足しないように、優勝しても良い意味で気持ちを切り替えていきたいと思っています。そうは言っても、今は優勝した時の気持ちがレースに出ているのかもしれません。優勝から遠ざかっていると自信もなくなってしまうかもしれないんですが、ぽんぽんと優勝できているので自信を持ってレースに臨めているのかも。
AKI:良いペースで優勝してますよね!
佐藤:そうなんですが、毎回優勝戦に乗れている訳ではないというか。安定して優出出来ているわけではなくて、まだまだムラがある感じです。そこはやっぱり青山くん(伊勢崎31期:青山周平選手)とは違うなって思います。青山くんは毎節まずは優出目標だと思うんです。その点私はまだまだというか。そこまで自分に自信はないですね。なので今年年末までバランスを崩さないで、今の良い状態で走り続けたいと思っています。まだエンジンの調子が良いだけなのかもしれないので。
AKI:前回のインタビューでは「エンジンがダメな時でもどれだけ踏ん張れるかが大切だと思う。」と仰っていましたよね。
佐藤:それが最近はダメな時が全然なくって。"ダメになっちゃったらどうなるか心配だな"って考える時もあるけど、とりあえず今は安定してくれています。
AKI:近況の整備の面ではどうですか?
佐藤:以前よりは色々扱うようになりました。最近は部品をいきなり交換するとかではなく、セッティングを変えてみることが増えたと思います。
AKI:少し遡って年末のスーパースターに関して、初めてのスーパースターはどうでしたか?
佐藤:あのメンバーで戦って学んだこと、気持ちの面とか。スーパースターの5日間は大きかったですね。今年の成績、結果が残っているのは年末の経験が生かされているからだと思います。
AKI:スーパースターはどんな気持ちで臨んだんですか?
佐藤:始まるまでは結構楽しみだったんですが、いざ前検の朝不安になってきちゃって...。結構パンパンになっていました。けど、初日に着を取って逆に気が楽になりました。「あぁ、やっぱそんな簡単な世界じゃないな。やっぱり自分はここじゃ8着なんだ。」って。最終日まで残るためには2日目に1着を取るしかなかったけど、逆に初日の8着によって余計な事を考えなくて良かった。"1着を取らなきゃだめだ!"というよりは、"1着取ってやるぞ!"というか、プレッシャーというよりはチャレンジャーの気持ちになれましたね。初日8着で惨敗してそういう気持ちになれたのが凄く大きかったと思います。
AKI:王座決定戦の雰囲気はいかがでしたか?
佐藤:お客さんが多かったですね。ありきたりですけど、怖いものは何もないという感じで臨めました。けど、少なくても車券を買ってくれている人がいるので、やれるだけやってみようという感じでした。SSに入る前は決定戦に残ることが目標だったので、目標は達成できました。
AKI:前回のインタビューの際、SGはまずは準決に乗りたいと仰っていました。現在はどうですか?
佐藤:当時は、準決目標でした。けど今は最低準決勝と思うようになりました。準決に乗れなかったら凄く悔しいのは前から変わらないんですけど、最低準決と思えるようになった。それは自分が成長しているのかなとは感じます。
AKI:女子レーサー初のSG制覇期待!という声も多くなりましたが、ご自身ではSGの優勝をどう感じますか?
佐藤:優勝したい!とは思うようになりました。前は優勝したいと言えるほどではないという感じで、優勝戦に乗りたい!だったんです。もちろん今も優勝戦に乗りたいという気持ちではいますが、優勝したい!とも思うようになりました。優勝ってなるとまだまだだと思いますが頑張りたいです。
AKI:オッズパーク杯オールスターオートレースの優勝戦4着でSSポイントを獲得しました!
佐藤:さらに上に行けるように次のSGも頑張りたいですね。
AKI:今年の目標は?
佐藤:しっかりした目標はあまり立てないタイプで、そこが自分の甘い所なのかもしれないけど...。今年1着が多いんで年間50勝は目指したいと思います。
AKI:良走路の三連対率75%!凄いですね。(5月1日現在)
佐藤:前は80%あったのにな~(笑)ここまでくると一度でも連対を外すとがたっと落ちちゃうんですよ。三連対率はお客さんに貢献できている数字、そのままの数字だと思うので。もちろん1着で買って下さっている方もいると思うんですけど、3着に入れば自分の車券を買ってくれている方が当たるかもしれない、三連対率は出走表で毎日確認しています。
AKI:ランクS-14となりましたがいかがですか?
佐藤:前より位置は厳しいと思いますね。自分の外にいる人って限られてくると思うんで。
AKI:最近のハンデ戦はどうですか?
佐藤:前は短ハンデとか記念に向いているのかなと思っていたけど、最近はハンデ戦も楽しくなったというか。前ほど苦手意識はなくなりましたね!
AKI:戦えてきているという感じですか?
佐藤:そうですね。あとは、夏場になって後ろの追い込みがきつくなると思うので、夏場を克服出来たら良いですね。
AKI:熱走路での捌きが課題という事ですね。
佐藤:同じようなランクの人と比べちゃうと自分の課題だと思います。
AKI:昨年、凄く成長した年になったと思うんですが、ここまで走って今年はどう感じますか?
佐藤:今年の方が成長している気はしています。年末のSSが終わって去年は成長の年で、今年はランクも位置も厳しいのでまた学びの年に戻るというか、そういう年になるかなと思っていました。けど、今年も成長できている感じがして凄く楽しく仕事ができています!
AKI:素敵!昨年から楽しい状態が続いているんですね!
佐藤:そうですね。それが今の成長に繋がっているのかもしれないですね。
AKI:2020年はどんな年にしたいですか?
佐藤:SG優勝!と期待してもらえる事も嬉しいんですけど、まずはGIを優勝したいなと思っています。去年、GIの優勝戦には沢山乗れたんですけど、首位争いはできなかったのでまだまだだったんだなと。GI獲れたらSGも近づいてきそうですけどね。今年も成長の年にしたいです。
AKI:コロナの影響で無観客開催が続いていますが、走る時はどうですか?
佐藤:試走の時に絶対お客さんが目にはいるので、今の状況は違和感がありますよね。せっかく久々に地元で走れるのに(5月3日~6日)、それどころじゃないから仕方ないんですがやっぱり寂しいです。無観客を知らなくて本場まで来ちゃう方もいるかもしれないし...早く前みたいにレース場に来てもらえる環境に戻って欲しいです。選手はみんな走ることしか出来ないので。ただ、走ることによって「元気をもらいました!」とお客さんから言ってもらえて、自分は走ることしか出来なくてもそう思ってくださる人がいるんだなと。自分が優勝して元気が出てくれる人がいるなら凄く嬉しいなと思います。こんな状態でもオートレースを見てもらえているということは本当に有難いですよね。
AKI:それでは最後に、オッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いします。
佐藤:前回のインタビューの際には"オープン戦などグレードレース、試走が悪くても3着狙ってみてください。"と言っていたんですが、これからは短ハンデ戦だけではなくハンデ戦でも車券を買って注目してみてください!これからも応援よろしくお願いします。
最後のメッセージは「え、どうしよっかな(笑)」と前回同様に迷われていました(笑)前回のインタビューからどんどん成長を見せる彼女に今後も期待です!
福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。
今、レースが出来ている事SGで走れている事もそうなのですが、師匠(浜松22期・青島正樹選手)、信夫さん(浜松24期・伊藤信夫選手)、筒井さん(浜松29期・筒井健太選手)を始め周りの人達のおかげで今があります。生まれていなければ今の僕はいない。オートレーサーになれなかった。だから親にも感謝しています。今まで出会った全ての人に感謝して日々頑張るだけです。と話す浜松32期中村友和選手。JR東海(社会人)からオートレーサーへの転身。コダマから始まり、ヒカリで活躍する中村友和選手、次の車名はノゾミと教えてくれました。一度しかない人生を楽しんでいるスピードレーサーの一人、中村友和選手にお話を聞きました。
インタビュー / 内野久照
内野:今回、同期の長田恭徳選手(山陽32期)からご紹介がありましたので宜しくお願いします。
中村;はい。宜しくお願いします。
内野:ご出身は?
中村:静岡県浜松市です。
内野:身長・体重を教えて下さい。
中村:160cm52kgです。
内野:減量など気を付けていますか...。
中村:体重は減らせるけどストレスになるので...。
ただ、たんぱく質を多く摂らないように気を付けています。でもそんなに気にしないようにしています。
食べたいものを食べています。(笑)風邪もひきませんしこの体に感謝しています。親に感謝ですね(笑)
内野:早速ですが、飯塚SGオールスターを振り返っていかがでしたか?
中村:準決勝戦は自分の責任です。最終日の1着は嬉しかったです。
内野:どのような目標で挑んだのでしょうか...。
中村:今年の目標の一つ『SG優勝戦を走る』を目指して走っていました。SGの優勝はまだまだだと思っています。
SG優勝戦に1回ものった事がないのでその目標に向かって初日から全て自分の出来ることをやってきました。
内野:準決勝戦は...。
中村:スタートの角度もあるしインコースだし、自分でもチャンスだと分かっていました。
1回目フライングでしたが、1回目も2回目も良いスタートが切れました。いつものように『ガムシャラに走るスタイル』で突き進めば良かったです。
丁寧に走ろうと、タイヤを使わないようにと思って走った事が反則に繋がった。ここで入らないとSGの優出は出来ないと思ったら、勝手に中村雅人選手(川口28期)の内に入っていました。直線は負けていなかったけどコーナーは負けていました。
いつも通り平常心で走る。平常心でも常に気持ちは入れる。メンタルコントロールが必要です。
内野:最終日に意地をみせてくれました。4枠から何を考えていましたか?
中村:準決勝戦の失格もありましたし、何とかして最終日結果を残したいと思っていました。トップスタートを切ることだけ考えていました。
内野:レースでは作戦や展開など考えますか?
中村:考えないです。
内野:1着獲った時の気持ちは...。
中村:もちろん嬉しいです。
内野:ガムシャラに走れましたか?
中村:はい。ガムシャラに走ることが出来ました。
内野:同期32期が活躍していますが同期の存在は?
中村:同期は本当に良い仲間であり良きライバルです。
内野:特に誰に負けたくないなどは...。
中村:全員がライバルです。
内野:鈴木圭一郎選手(浜松32期)の存在は?
中村:圭一郎が浜松に来てからは、特に負けたくない気持ちが強くなりましたね。もちろん負けたくない一心で走っています。
練習もそうですが、レースで一緒に走る事が必然と増えて良い刺激になっています。少しでも近づけるように頑張ります。
マネは出来ないので自分のスタイル『ガムシャラに走る』を貫きます。
内野:ストレス解消法は?
中村:息子と公園で遊ぶ事です。2歳の男の子です。じゃれ合ったりしています。子供は可愛いですね。癒されます。
内野:坊ちゃんがオートレーサーになりたいと言ったら...。
中村:止めます。
内野:友和選手にとってオートレースとは?
中村:凄く良い仕事です。
内野:どんなところが...。
中村:全てですね。
自分の努力次第でどうにでもなるところです。整備等一人で出来ない事も多くて、人の大切さも教えて頂きました。
人間としても成長出来る仕事です。ただ怪我があるので子供にはさせたくないです。
内野:レーサーとしてどこを目指して行きますか...。
中村:今年の目標のように、グレードレースで優勝しますとかSGで優出する等と決めるのではなく、あえて目標を決めすに目の前の事、1日1日を大切に一走一走ガムシャラに走る事にします。(笑)
前回のSG3日目までは順調でしたが、また一から頑張ります。
ガムシャラでいつも通り走れるようにします。後先を考えず走るのが僕のスタイルです。グリップ操作。開ける事です。
内野:SGの勝ち上がりインタビューで師匠(浜松22期・青島正樹選手)の話がでましたが...。
中村:師匠には感謝しかないです。師匠はオールスターに選出されて走りたくても走れませんでした。その気持ちを考え師匠の分までがんばろうと思った。がんばったつもりでしたが...。
内野:昨年SG準決勝戦で2着がありましたが...。(フライング失権)
中村:川口のSG準決勝戦。雨で2着でした。2着に関しては嬉しかったです。フライングは申し訳ない気持ちになりましたが...。
あの2着はたまたまです。自分が良く分かっています。実力ではありません。タイヤが良くて外走る選手もいなくて、たまたま取れたSG準決勝戦の2着です。
今回のSG準決勝戦で緊張はなかったですが、ただいつも通り走れなかった。
内野:話は変わりますが、オートレーサー中村友和誕生のお話も聞かせて下さい。
中村:はい。何でも聞いて下さい。
内野:子供のころは何に夢中でしたか?
中村:小学校2年生から高校3年生まで野球をやっていました。
小学校では地元のソフトボールで中学校ではサードで2番でした。県大会まで進みましたよ。
高校は1年ではショートで2年ではサードを3年ではセカンドでした。
内野:足が速くてどこでも守れる感じだったのですか?
中村:見た目と違って足は速くなかったです(笑)
内野:野球をやってきて学んだ事は...。
中村;野球を11年間やってきて、礼儀や仲間の大切さを教えて頂きました。
内野:思い出の試合は...。
中村:高校3年生の時の静岡県大会3回戦です。
シード高と対戦し勝利した事がすごく思い出に残っています。中学校での思い出は県大会の準々決勝戦で負けた試合です。
自分がスクイズを失敗して同点に追いつけなかった事です。
悔しさが残る試合でした。
内野:社会人も経験されていますね。JR東海では何をされていたのですか...。
中村:駅業務、車掌業務を行っていました。規則が厳しく交代勤務でしたので、自分がミスしないように体調管理に気を付けていました。あと時間にも追われるので、遅れないように時間管理も注意していました。厳しい職場でしたよ。
JRは人の優しさ、大切さを教えてくれたし、感じさせてくれた職場でした。
約4年勤めました。
内野:オートレーサーになるきっかけは?
中村:高校3年生の冬休みにオートレースが好きだった祖父と父に連れられて、浜松オートレース場にいきました。
師匠の青島正樹さんや伊藤信夫さんがその時の憧れの存在でした。格好良いなと思いました。いつの間にかこの中(レース場)に入りたいなと思っていました。
内野:JR東海に勤務されている中、32期を受けたのは?
中村:一度しかない人生ですしやりたいと思った。
ただ受かるはずはないと思っていたし、まぁ一度受けてみようという気持ちでした。
内野:養成所での2次試験の時は...。
中村:ここに約1年入る事を考えただけで恐怖でした。
内野:養成所での生活は...。
中村:養成所の10ヶ月は長いようで短かったかな。
ずっと怒られていました。教官が怖かったですね。とくに自分が一番怒られていたような...。
井上所長と森田教官です。
『出来ないのだから何でも全て一番に出て来い。一番に率先して始めろ』と言われていました。辛かったですね。
内野:デビュー戦は?
中村:デビュー戦は8着でした。こんなものか自分の実力はと思いました。
内野:初勝利は?
中村:3走目での1着でした。すごくうれしかった。
師匠がちょっと褒めてくれたような...。コース取りや乗り方を中心に教えてくれました。
内野:オートレースの魅力は?
中村:迫力のあるエンジン音とコーナーのせめぎ合いです。
内野:スタートラインで何を考える?
中村:トップスタートを切る事を考えています。
内野:ガムシャラスイッチはどこで入る?切り替わる?
中村:ヘルメットを被ったらスイッチが入ります。
内野:バイク経験者?
中村:経験者ではありません。
内野:趣味・はまっている事?
中村:子供と遊ぶことですね。
内野:食べ物も美味しい浜松ですが『さわやかハンバーグ』さんは...。
中村:はい。行きますし好きですね。肉肉しいですが見た目と違って脂っこい感じはなく、とっても美味しいハンバーグです。
内野:レースの話から脱線していますが、浜松のおすすめスポットを教えて下さい。
中村:浜松は餃子です。餃子のお店は沢山ありますが『福みつ』がおすすめです。
一番好きですね。
内野:優勝が7回ありますが、どのレースが印象的でしたか...。
中村:もちろん初めての優勝です。初優勝は特に記憶に残っています。
内野:これまでのレースの中ではいかがですか...。
中村:前回のSG準決勝戦です。迷惑をかけてしまったし悔しさが残りました。
内野:今期は5期続いたS級からA級に降格になりましたが...。
中村:ランクが下がったことはとても悔しいです。色々含めて実力がなかったことが原因です。
ただ下を向いていても仕方ないです。これから苦手な夏場を迎えますし、整備力を身に付けて対策をして行きたいです。スタートも磨いて行きたいです。
内野:友和選手の調子はどこを見たらわかりますか?
中村:試走でコーナーが乗りやすい感じがあって、立ち上がりで前の人につまっていれば調子は良いと思って下さい。
内野:地元浜松でゴールデンレースを控えています。
中村:地元開催はいつも以上に気持ちが入ります。でも気持ちが入り過ぎてもだめですね。
一般戦もグレードレースも関係なくいつも通りガムシャラにレースに挑みます。
内野:ファンの存在は?
中村:ファンの方がいてくれて本当にありがたいです。
ファンの皆様の期待に応えられるように恩返し出来るように全力で走ります。
内野:オッズパークをご利用の皆様へメッセージをお願いします。
中村:今、コロナの影響の中、大変な時期にご投票・応援を頂きありがとうございます。
皆様に少しでも勇気づけられるような元気になれるような走りをしますのでこれからもオートレースを宜しくお願いします。
今回はありがとうございました。
MCうっちぃ!こと内野久照 オートレース歴16年。好きな選手は浦田信輔選手。現在飯塚オートでMC、山陽オートで実況を行っています。年間約180日間選手ロッカーに潜入し取材もこなすMCです。オートレースを盛り上げたくFBでは飯塚オート盛り上げ隊、Twitterではオートレース盛り上げ隊にてロッカーフォトや選手情報配信しております。 最近では場外車券売り場にてオートレースの解説予想を披露し自腹車券勝負に挑んでいます。オートレース大好き九州男児が展開する魂の大胆予想にご期待下さい。
山陽所属の32期。今年25歳の若手レーサー。2018年GII小林啓二杯の優勝戦から最高ハンに。そこから1度もハンデ軽化させることなく最高ハンで戦い続けています。そして、2020年度前期のランクは自身最高のA-5。S級の仲間入りまであと一歩。最後まで諦めない走り見せ、今後が楽しみな若手の1人です。現在の状況、課題や目標、S級の選手になる為に、などお話しして頂きました。
インタビュー / AKI
AKI:選手になって7月で丸7年ですが、選手になろうと思ったキッカケはなんだったんですか?
長田:自分は小さい頃からサッカーをやっていて、高校はサッカーで進学しました。レギュラーで試合に出させてもらっていたんですが、全国レベルと戦ってきて上には上がいると気付いて。足が速くてデカイやつとか(笑)甘くないなと思いました。さらに、高校生になってサッカーがあまり好きじゃなくなって。楽しいよりキツイが上になってしまったんです。そんな時に高校卒業後の進路を決める時期がきて。特にやりたい事もないし、どうしようかなと考えた時に「オートレーサーになりたいな。」と、ふと思ったんです。福岡県の飯塚と山口県に祖母の家があるんですが、小さい頃から金網にしがみついて叫んでました。
AKI:なるほど!小さい頃はオートレース場が遊び場だったんですね。
長田:はい。凄く憧れて!という感じではなかったけれど、子供の頃は叫んで応援していたんです。正直オートレーサーの試験に受かるとは思っていなかったのでビックリしましたね。
AKI:デビュー初優勝は2015年9月の川口ナイターですよね!
長田:初優勝、懐かしいですね。その時の優勝戦のメンバーが凄くて。浦田さん(飯塚23期:浦田信輔選手)、森さん(川口25期:森且行選手)、若井さん(川口25期:若井友和選手)、前田さん(山陽27期:前田淳選手)、清太郎さん(伊勢崎29期:早川清太郎選手)と正直厳しいなと思っていました。そのレースまでは優勝戦に乗れて満足じゃないけど「優勝は無理やろうな。」と思っていたんです。けど、その時は気持ちが違うというか「獲らんといけん!」と思っていて。同期もどんどん優勝していたし、もうそろそろ自分も優勝しないとヤバイ、みたいな感情が湧いていました。
AKI:そのころは、消音マフラーに馴染みがなくお客さんの注目度もかなりありましたよね!
長田:確か川口での消音マフラーは1発目とかだったんです。今考えれば、ナイターでの消音マフラー1発目だから優勝出来たのかもしれません。多分。速い人がセッティングを探りながらでなかなか掴めていない時に、たまたま自分のセティングがバシッとハマった感じ。
AKI:そうは言っても、そのタイミングをしっかり掴み取ったとも言えますよ!
長田:まぁ、たまたまが続いたってことにしましょう(笑)あと、初日が雨で結果は5着だったんですが、結果的にはそれも良かったのかもしれません。
AKI:気持ち的にということですか?
長田:消音マフラーからか初日の雨のレースが凄く乗りづらくて。なので、今までやったことないような整備をやったんです。それで、レース後の練習に行ったら凄く良くって。これ乗りやすいなって。その感じで次の日の晴れを走ったら1着。そのまま連勝で優勝しました。雨だったからこそ色々やって良かったんだと思います。もし、これが初日晴れで中途半端に着を残せていたら優勝も無かったかもしれません。
AKI:初優勝された時は最高ハンから10m前の位置で戦っていました。今は最高ハンですね。
長田:最高ハンになって1、2年くらい経ちますね。ハンデが下がってから10m前に戻ったことはないですがドキドキしてます。前に行きたくない。踏ん張らなきゃいけないと思っています。
AKI:最重ハンになった時「キツイです」と仰っていましたよね?
長田:はい。今でもキツイです。けど、頑張らなきゃとずっと思っています。
AKI:どのあたりでキツさを感じますか?
長田:一瞬の駆け引き、ワンミスが命取り。10、20m前の時はスタートでミスってもまだ枠は残せていたけど、最高ハンはスタートミスったら8番手。少し滑らせたら8番手になってしまうところにキツさを感じますね。
AKI:"最高ハンで戦えている"という感覚はありますか?
長田:戦えてはないんじゃないですかね。分かんないですけど。正直、自分が最高ハンなのも良くわかってないというか...不思議です。そんなにインパクトがある走りはしていないと思うんです、僕の中で。
AKI:けど、個人的にですが大きな着を獲るイメージがないというか、レース終盤に追い上げてくるイメージがあります!
長田:たしかに3着は多いです、頑張って3着とか(笑)中途半端に安定しているのかも。
AKI:今考える課題はなんですか?特に良くしたいことは?
長田:良くしたいところは全部なんですけど、全部レベルアップをしつつ武器を1つ作りたい。何か1つ武器を作らないと厳しいと思っています。例えば、雨がめちゃくちゃ速いとか、スタートが速いとか、追い込みが凄いとか。そういう武器が1つでもあれば。けど中々上手くいかないです。
AKI:自分の中で、現段階で武器になりそうなものってなんだと思いますか?
長田:ちょい差し?(笑)
AKI:豪快なレースというよりは着実に捌いての最後ちょい差し!って感じですかね?
長田:そうですね。けど、正直地味ですよね(笑)なので、ここ数年SGオールスターに選ばれてるのもなんでなんだろうと思っています。女子レーサーなら華がある、宏和(浜松32期:鈴木宏和選手)だったらスタートが速い、とか。そういう"スター性"みたいなものがある人がオールスターに選ばれるのに...武器がない自分がなんで選ばれるんだろうと不思議です。もちろん、投票して下さる方や応援して下さる方がいるという事はとても有り難いです。
実は、今回のインタビューもなんで自分なんだろうと思いました(笑)
AKI:そんな風に思っていたんですね!(笑)今回、インタビューをお願いしたのは、近況着実にレベルアップをしている感じがしていて!それこそ気付いたら3着にいる様な、レースを最後まで面白くする存在の1人だと思ったことと、今後が楽しみだなと思ったのでお願いしました。そして、車券を買う一ファンとして気になりました(笑)
長田:そんな風に思ってもらえて有り難いですね。けど、たしかに残り一周、同期にも言われるんですけど「いつのまにか3着にいるよね」と(笑)3着争いでごちゃっとしていたり、ほぼ3着は決まりかなって時でもシレッと差したりしてることがあって。「あれ、3着変わってない?」みたいな。そういうのはあるかもです。
AKI:最後まで諦めないというか、粘り強く最後まで戦い抜きますよね!
長田:そうですね。1つでも着は良くしたいというか。後ろを走っていても、8着より7着と思っています。もしかしたら8着はダメでも7着で勝ち上がれるかもしれない、次の日に繋がるかもしれないと思って走っています。グレードだと8着じゃ勝ち上がれないけど、7着だと次の日は勝負賭けが出来るかもしれない。なので、一般開催でもグレードでも頑張ろうと思っています。
AKI:そういう所がギャンブラー的には(個人的な意見です)投票したい、賭けてみたいと思わせると思いますよ!
長田:ONE BET?(笑)
AKI:そう、ONE BET!(笑)
長田:そうですか。なるほど(笑)
AKI:2020年度前期。現在のランクは今までの最高A-5になりました!S級一歩手前です!
長田:これもまぐれです(笑)それに、S級の壁は厚いと思ってます。半周仕掛け遅れたとか、ワンテンポ遅れたことによって1着ではなくて2着とか。捲れんやったから3着とか。自分のレースには無駄がある。自分のレースリプレイを見て「ここいけたな。」とか、そういうのは結構感じます。山陽の先輩方のレースって上手いというか綺麗なんです。走りに無駄がない。そういうところに大きな差がありますね。
AKI:一瞬の考え、判断力ですかね。
長田:そうですね。付け位置とか無駄がない。
AKI:そこに関しては経験もありますよね。
長田:練習だけじゃ経験できないこともありますね。1人で速く走ることは練習で頑張れば速くなるとは思うんですが、人を抜くっていうのは練習だけじゃなかなか。練習の一対一とレースの様に重なった場合、全然違うんですよね。なので、試走タイムで勝っていてもレースで無駄な所、隙を見せてしまい入られたりしてしまう。あとは、半周で1人捌く計算でいくと6周回余裕で先頭なんですが、自分は無駄な動きがあって1周で1人とかしか捌けない。そうなると6周回で6人しか捌けず、結果2、3着になってしまう。そういう所の差です。
AKI:なるほど。それが、S級と今の長田選手の差なんですね。
長田:今のこの位置だと、後ろから捌かれないようにしつつ前を捌いていかないといけない。1着になる為には、自分より外枠の選手より先に主導権を握らないと。やり返すってなかなか難しいですよね。
AKI:エンジンを作る、整備に関してはどうですか?
長田:全然です。たぶん下手くそです。乗りやすい、乗りにくいとかは分かっても、そこから上のエンジン、仕上がったって言うのはまだ分かんないです。50%のエンジンを60%、70%の所で安定させる為に何をしたらいいのか、と言うのが分からないですね。
AKI:先輩選手に聞いたりする事はあるんですか?
長田:たまに兄貴分の藤岡選手(山陽29期:藤岡一樹選手)に聞く事はありますね。けど、難しいです。人によって違うというか。走るコースで良いエンジンが変わってくる。ある程度は教えてもらえても自分にあったエンジンを見つけないといけないと思います。良いエンジンが70%としたら、残りの30%は自分に合った乗りやすさとかを見つけないといけないという感じです。
AKI:スタートに関しては?
長田:速くはないです。角度があるときは残せたりもするんですが、オープン戦の時は特に思いますね。自分なりには切ってるつもりでも周りが速い。リプレイを見ても自分だけ凹んでんなって(笑)10m前の時はそんなにスタート遅いと思わなかったんですが、最重ハンになってやっぱり違うなと思いました。なんだこりゃって。周りがめっちゃ速いです。
AKI:スタートも課題ということなんですね。
長田:そうですね。自分が思うスタートは1周目の3コーナーまでと思っています。松尾さんなんかは、スタート直後は番手も3コーナーの突っ込みで良い位置にいる。潜り込んでるんですよね。そこがやっぱ凄い。自分は後手後手です。10m前の時はスタートで"どんっ!"と切れればある程度良い位置につけれていたんですが、最重ハンのスタートは切った直後だけじゃないと思う様になりました。
AKI:雨、湿走路に関しては?
長田:普通ですね。雨も練習してうまく走れたりキッカケがあればと思います。苦手意識はないけど得意でもないですね、速い人と比べると。
AKI:となると、整備、テクニック、スタート、雨など現段階では並といった感じですか?
長田:そうなんです。全体的に並。なので、その並を全体的に底上げていきたいです。S級上位クラスの人はエンジンの状態が並でも1着を取る。悪くても3着には入るとか。自分はエンジンが悪いと5、6着とかになってしまったり。全体的に底上げしたい感じです。並のレベルがまだまだ違う。自分は並のレベルが低い。なので、どこかでカバーできる武器が欲しいんです。
AKI:けど、悪いという所がなく、武器が1つあればかなりレベルアップできそうですよね!
長田:そうですね!伸ばしどころはいっぱいありますね!(笑)頑張りたいですね!
AKI:近い目標はなんですか?
長田:S級になる事。とりあえずまずはS級になりたいですね。後は、最高ハンで踏ん張る事ですね。
AKI:キツイけどこの位置で戦いたいという事ですね。
長田:そうですね。この位置じゃないとレベルアップできないと思うんです。ハンデが前に行けばスタートや展開が楽になるかもしれないけど、楽になったところでまた苦しむ。今、どうせハンデが下がっているなら踏ん張ってこなして「あれ?いつのまにか着が取れてレベルアップできている。」と思えた方が良いと思うんですよね。僕は後ろで走りたいです。
AKI:S級になった先。大きな目標はなんですか?
長田:まだ考えつかないけど...記念で優勝したいです。話が戻っちゃうんですけど、そのためには絶対に武器がいる。これは間違いない。もし雨がめちゃくちゃ速かったらですよ、予選道中をなんとかしのいで優勝戦に乗ったとして、優勝戦が雨だったら取れるじゃないですか。けど、そこに雨が速いという武器が無いと優勝は出来ないんです。とは言っても優勝戦に行くにはまず勝ち上がる。8着より7着。7着より6着。勝ち上がって武器を発揮できれば勝てる時があると思う。まぐれでグレードを取ったと言われるかもしれないけど、僕はまぐれだとは思いません。今まで準備していたことがその優勝戦で発揮出来たという事だと思うから。武器があるからこその実力。となると、武器を作る事ですね。
AKI:となると、自分は?
長田:...ちょい差し?(笑)武器って難しいですね(笑)
目標を達成するには武器を作る。最重ハンになって1、2年、武器が欲しいなと思う様になりました。松尾さんや佐々木さん(山陽23期:佐々木啓選手)は捌き、岩崎さん(山陽25期:岩崎亮一選手)はスタートが速い、藤岡さんはここぞという時、勝負がけのスタートタイミング01、02とかで切っていく。兄貴分なんで藤岡さんのレースはよく見るんですが、やっぱり凄いです。雨も乗れてスタートも決めてスピードもあるし。尊敬してます。凄いなって思っています。
AKI:弟の長田稚也選手が飯塚でデビューしましたが、このことに関してはいかがですか?以前、弟に昔からやる事を真似されると仰ってましたよね?
長田:そうなんです。なんでついてくるんだろう?って感じです。
AKI:どんなことから真似をされてるなという感じなんですか?
長田:まずはサッカー。後は、同じ高校に入学。そして、オートレーサー。6つ離れているので話す内容とかが違うし、さらに自分はサッカークラブに入っていたので帰宅の時間とかが合わなかったりで。別に仲が悪いとかではないんですが、凄く仲良く遊んでいたという感じではありませんでした。
AKI:気づいた時には同じ道を歩んでいたんですね(笑)
はい。気づいた時にはレーサーになりたいと言っていました(笑)
AKI:弟の稚也選手が凄い勢いでくるかもしれませんよ?
長田:負けんと思うっすよ。それは分かる、というか負けたくないです!油断はしない。
AKI:選手になって丸7年!選手になれての良かったですか?
長田:んー。他の世界を知らないんで分からないです(笑)けど、勝って結果がついてきた時は楽しいし、多分オッケーです!(笑)
AKI:それでは最後、オッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いします。
長田:「長田」と言ったら飯塚所属ではなく山陽所属です。山陽の長田を応援して下さい(笑)これからも応援をよろしくお願いします。
福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。
『僕みたいな選手でも応援してくれる人達がいる。怪我をしたことで周りの選手に助けてもらった。全てはレースで結果を残して恩返しするしかない。』と話す高宗良次選手(飯塚32期)に飯塚オールスター出場への意気込みとここまでの選手生活を振り返って頂きました。
インタビュー / 内野久照
内野:昨年の浜松オールスターで怪我をされ、ここまでどのような状態ですか?
高宗:昨年はS級をキープする事。ここを目標に挙げてレースに挑みましたが、S級をキープする事が出来なかったです。
復帰後の昨年は最重ハンデから一度も前には行かなかったので、今年に入ってもこの最重ハンデの位置は必ず守っていきたいと思っていました。しかし、ハンデが軽化してしまい現在10m前から走っています。悔しい結果になりました。
もちろん最重ハンデに戻りS級に返り咲きたいと思っています。
内野:昨年の怪我について教えて下さい。
高宗:怪我はゴール後の事故でした。決して気を抜いた訳ではありませんが、自分の責任です。
人を落して大きな事故を誘発してしまったのは事実です。
自分自身も大怪我を負いました。右足下の部分を粉砕骨折して5ヶ月間の入院をしました。
復帰戦では周りが心配してくれて無理しないようにとアドバイスもありましたが、次節のSGに出たかったので一走目から気合で走りました。
試走が出なかったので大丈夫かなと思いましたが、怪我する前と同じ競走タイムが出たので少し安心しました。
ただ復帰しても以前と同様にドドド(タイヤの跳ね)が治まらないので、周りに手伝ってもらったりアドバイスを頂いて対策しています。
自分の技術不足で起こしたレース事故でしたが、復帰した時は皆さんに暖かく迎えて頂きました。車・エンジンも手を加えてくれていて、すぐに乗れる状態にしてくれていました。
僕がしないといけない落車した他の人の事もやって頂きました。助けられてやってもらっている事ばかりなので、次は僕がグループの力になりたいと思っています。復帰してからも2回落車し、また皆に迷惑をかけてしまいました。
このことからもグループの人達の繋がりが大きいなと改めて感じたし、仲間の存在が大きくて絆を感じました。内側での落車もあったので初心に戻り、外も行けるようにスピードと力を付けて、外からでも攻められるようにと考えています。練習はもちろんですが、レースでもそのことを徹底しています。
内野:オートレーサーになるきっかけは?
高宗:父親です。父親がハーレーに乗っています。ハーレーをカスタムするお店へ行った時に、たまたま田中茂選手(飯塚26期)のハーレーがありました。お店の人から茂選手がオートレーサーだと教えて頂き、父親と一緒にレース観戦したのが初めてです。父親は以前からオートレースは知っていて、久々に見て二人して興奮していました。
自分も格好良いな。レーサーになりたいなとその時に思いました。
内野:お父様のお話がありましたが、高宗選手はどんな子供さんでしたか?
高宗:幼いころは自由に羽ばたいていましたね。(笑)小学3年生から野球を始めました。
中学校の時はボーイズリーグです。硬式野球のチームに加入しました。
高校が決まる前に監督ともめてしまって。監督『お前は使わない』高宗『じゃあ辞めてやる』と険悪な関係になりました。
その事から父親には叩かれて、どうしようもない状況に追い込まれていました。
その時に野球塾を開いていた池本さんを紹介して頂きました。池本さんにお会いしてからは自分の考え方が大きく変わりました。
これまで褒められる事がなかった自分を褒めてくれました。褒めて伸ばしてくれる方でした。
『努力の楽しさ』を教えて頂いたのも池本さんです。頑張ったら褒められる。それが面白くなりました。恩師はと聞かれたら『池本さん』です。
野球塾に通っていた先輩2人が熊本県の城北高校野球部に入部していた事もあって、僕も城北高校野球部に入部しピッチャーを3年間やりました。
怪我もあり3番手の控えピッチャーでした。甲子園へ出場の夢は果たせなかったです。
内野:『努力の楽しさ』があるのでいつも整備の手を止めないのですね。
高宗:結果が出た時は嬉しいですし楽しくなりますから...。
内野:デビュー戦はいかがでしたか?
高宗:バイクは向いていないなと思った。とんでもなく遅かった。曲がらなかった。恐怖心はなかったけどとにかく遅かった。120%の力で走って落車しても良いという気持ちで挑みましたが、毎回ちぎられての8着でした。
初勝利の時はあまりにも勝てなかったので、皆が優勝したかのようにお祝いしてくれました。
内野:思い出のレースは?
高宗:川口オートで行われた同期戦です。伊勢崎の期別対抗戦に進出する選手を決める、期別戦シリーズ第6戦32期予選で勝つ事が出来たことです。32期決定戦(2014年10月20日川口オート11R)で同期戦2級車で1番になれたレースです。
内野:グレードレースの優勝戦が過去にありますが。
高宗:伊勢崎ムーンライトは予選道中で120%出し切った開催でした。タイヤの跳ねがあり、自分のタイヤは予選の3日間で使い切ってしまいました。準決勝戦と優勝戦は久門徹選手(飯塚26期)がタイヤを2本提供してくれました。エンジンは有吉辰也選手(飯塚25期)に握って頂きました。いつも周りの選手に気にかけて頂いていて、感謝しかないですね。
GII稲妻賞の優勝戦は最重ハンデで戦いました。
高林亮選手(飯塚27期)が下周りの整備を手伝ってくれました。下周りの整備を勧めてくれたのも高林選手です。
先輩の気持ちもあったので気合い入れて優勝戦に挑みました。
結果はフライングです。気持ちが入り過ぎました。
またグレードレースの優勝戦に進めるように頑張っていきます。
内野:師匠の宮地朗選手(飯塚25期)はどんな存在ですか?
高宗:おやじ宮地さんはでかい人です。新人の時はもの凄く厳しかった。信じられないくらい厳しい方でした。ただ自分を犠牲にしてまでも僕の指導をしてくれた。
グレードレースに行く前、ドドドで悩んでいる時にアドバイスをしてくれました。
自分の事より僕の事をずっと気にしてくれている師匠には頭が下がる思いです。
これまでやって頂いたので同じように僕も後輩に対して接しています。
内野:ずばりライバルは?
高宗:ライバルは自分です。自分に勝つ事が出来ないと1着は獲れないです。
内野:高宗選手の売りは?
高宗:自分の売りですか?『いつでも全てにおいて120%』です。
試走が出ていなくてもスタートはいつも通り行って頭目指して走っています。
どんな状況でも跳ねていてもエンジンが出ていなくても、1着を獲りにいきます。
スタート速攻しかない。早めに前を捌いて逃げる。を売りにしたいですね。
試走後ピットの中ではスタートの事しか考えていません。
内野:高宗選手といえば筋肉ですが(笑)
高宗:今は、器具を使う筋トレはやっていないです。近況はメンタルを鍛えています。それと体幹のトレーニングです。
内野:レース後の息抜きは?
高宗:睡眠です。
内野:オフの日の息抜きは?
高宗:バイクです。ツーリングです。
内野:おすすめスポットは?
高宗:地元北九州市では平尾台です。県外では角島(山口県)です。是非行ってみて下さい。癒されますよ。
内野:地元北九州でおすすめのお店は?
高宗:兄が経営する飲食店『YAKINIQ HANAKI』です。戸畑にあります。食べて頂ければ分かります。美味しいお肉を提供するお店です。今の状況が収束したら是非一度いらして下さい。
内野:美味しいお肉を食べて活力にですね。レースで結果が出ない時考えることは?
高宗:結果が出ない時は2級車の遅い時を思い出す事です。その時より間違いなく成長していると思う。2級車の時に心がけていたグリップを開けること捲ることを思い出します。
内野:開催途中で帰った節がありましたが。
高宗:怪我をしている足をかばって無理をしてしまい反対側の足が半月板損傷になって帰ってしまった。ゆっくり休めたので今は大丈夫です。
内野:飯塚でSGオールスターが開催されますが...。
高宗:オールスターの舞台で結果を残したい。選んでくれたファンの皆さんに恩返しが出来るような走りをみせたいです。
SGですしもちろん恥ないレースをしたいですね。
今の走りは自分でも情けないと思うので、オールスターまで徹底してやります。
パーツ交換してエンジン整備をとことんやります。結果を求めて走って行きます。
準備をして行きます。SGの準決勝戦目指して取り組みます。
内野:初優勝を皆が待っています。
高宗:もちろん目指すところではありますが、今はあまり気にしていないです。
まず優勝戦に進まないと始まらない。10m前になっても優勝戦に一度ものる事が出来ていない。
まず優勝戦にのる事。そしてのり続ける事。土俵に上がるという事です。
それをやっていくと、また最重ハンデに戻れると思っています。もちろん早く戻りたいと思っています。
先日、弟分の川口裕二(飯塚34樹)がデビュー初優勝を飾ったので、僕もそれに続いて行きたいです。
内野:これからはどんな選手を目指しますか?
高宗:ファンの皆様が僕を応援して良かったと思ってもらえる選手になりたいです。自分の為でなくファンの皆様の為に走り続けます。
内野:オートレースの魅力は?
高宗:最終コーナーまでゴールするまで分からないところです。この興奮は他の競技にはありませんね。
内野:オートレーサーになって良かったと思う事は?
高宗:僕みたいな選手でも応援してくれる。遅いとか速いとか関係なく応援してくれる。
だからこの仕事にやりがいを感じています。もちろん1着を獲った時、結果が出た時は嬉しいです。
内野:オッズパークを御覧の皆様へメッセージをお願いします。
高宗:オートレースは最後まで何が起こるか分からないのが面白いと思います。是非オートレースをゴールまで楽しんで下さい。飯塚オールスター頑張ります。
MCうっちぃ!こと内野久照 オートレース歴16年。好きな選手は浦田信輔選手。現在飯塚オートでMC、山陽オートで実況を行っています。年間約180日間選手ロッカーに潜入し取材もこなすMCです。オートレースを盛り上げたくFBでは飯塚オート盛り上げ隊、Twitterではオートレース盛り上げ隊にてロッカーフォトや選手情報配信しております。 最近では場外車券売り場にてオートレースの解説予想を披露し自腹車券勝負に挑んでいます。オートレース大好き九州男児が展開する魂の大胆予想にご期待下さい。