飯塚所属の23期。グランドスラムを達成しており、飯塚を長年率いてきた選手の1人です。「飯塚の大将」とも言われています。そんな浦田選手、近年はタイトルから少し離れています。しかし、どんな時も直向きに車に向かう姿がロッカーにはありました。ここ最近の車の状態や若手に関しての思い、今後の目標などお聞きしてきました。(取材日2020年7月16日)
インタビュー / AKI
AKI:近況の車の状態はいかがですか?
浦田:だいぶ良いところで落ち着いてきたかな?という感じ。
AKI:少し前は波がありませんでしたか?
浦田:波があったね。良い時と悪い時が日替わりでした。毎日セットを替えていましたね。
AKI:安定してる時は「ちょこっちょこ」と言うように微調整と言われてますよね。
浦田:そうなんです。けど、ここ最近、半年くらいはあっち行ったり、こっち行ったりと落ち着きませんでした。
AKI:結果的にはエンジン的になものだったんですか?
浦田:エンジンよりもフレームだったのかなという感じですね。自分はフレームを定期的に交換するんですが、交換したい時期に売っていたフレームの評判が良くなくて。ずっと替えたいなというのがありましたが、我慢していました。
AKI:フレームを交換してからの感じはどうでしたか?
浦田:フレームを交換して1走目がブチ走路で。ハッキリは分からなかったけど、乗りやすいなぁというのはありました。その次の日にはエンジンを扱って。メタル、シリンダー、ピストンを交換しました。扱った感じは安定していると思います。
AKI:7月はGIダイヤモンドレース、8月はSGグランプリがありますよね。
浦田:それを見据えての下回り整備です。
AKI:若手の活躍も目立ちますが、その辺りはどうご覧になっていますか?
浦田:若手と言っても飯塚の若手ではないからね。飯塚の若手がまだまだ頑張れてないのかな...。やっぱり地元の若手に活躍してもらいたいし。地元を盛り上げるためには、地元が頑張らんと。
圭一郎(浜松32期:鈴木圭一郎選手)とかの負けん気は凄い。どんな時でもずっと整備をしてる。若手は近くにお手本がいるから、負けないぞっと思って欲しいですね。1着への気持ちをもっと出して欲しいです。
AKI:それこそ、浦田選手は良くない時はとにかく車に向かって整備に励みますよね。
浦田:はい。よくない状態でレースには行きたくないです。負けたくない。前を抜くのが自分の仕事なので。なので、若手にももっともっと頑張って欲しいです。ただ、年代というか時代が違うので自分はあまり言わないようにしています。もちろん女子にも頑張ってもらいたいですよ。もっとガツガツしてもらって、オートのためにも。
AKI:他場の若手、速い若手と走る時はどんな感じですか?
浦田:自分はどんなレースでもまずは捌くことしか考えていませんね。追われる分には仕方ないですよ。どんどん来るから。凄いとことを若手が入って来たりすると「きたかー!」と思ったりもします。そこは上手く立ち回らないと事故になるからね。
AKI:そのお話、荒尾選手(飯塚27期:荒尾聡選手)が仰っていました。「オールスターの優勝戦、2周回目の2コーナーは浦田さんだったから事故にならずにすんだ」と。
浦田:あれはステップかな?かなりゴツゴツ当たっていたし、おいおいおい!と思いながら走ってました。けど、結果的に何もなかったし、自分自身も落ちそうな感覚はありませんでした。荒尾には中に入られていたから自分なりにいくだけ。「荒尾落ちるな!」と思っていましたね。
AKI:信頼感というか、SGの優勝戦だからこそ何も起きなかったんですね。
浦田:そうですね、走る時はライバルなんですけど信頼感はあります。
AKI:それこそ、6月23日の飯塚優勝戦での荒尾選手との抜きつ抜かれつはかなりドキドキしました!
浦田:その時もゴリゴリ、当たりながらのレースでしたね。すきあらば自分も入っていくし。
AKI:一般戦とは思えないレースでかなり面白かったです!
浦田:良かった良かった!やっぱりああいうレースをしてお客さんにも楽しんでもらわないとね!有観客になって生でも良いレースを観てもらいたいです。
AKI:有観客になりましたがいかがですか?
浦田:今回気づいたんやけど、試走終わってピットで待ってる時に場内の発売中の音楽が聞こえてくるんよ。それで、発走までどれくらいっていうのが分かって、こんな感覚だったなぁと思いましたね。
AKI:ピットにもあの音楽聞こえているんですね!
浦田:聞こえてるよ!その音楽があると時間の感覚がでてきて、レースへの気持ちの持っていきかたというか気持ちの締まり方が良いですね。
AKI:久々にお客さんが場内に入ってのレース、気になったりしましたか?
浦田:ならんね、ならんやろ(笑)発走前は時計の針に集中しているし、無観客でも有観客でも変わりませんね。
AKI:年末に向けてですが、現在SSポイント持っていますよね!
浦田:まだまだ、余談は許されないですね。もう少しポイントが欲しいです。
AKI:8月にはSGオートレースグランプリを控えていて、その前にエンジンの安定が出てきたということで、これからは着をしっかり取っていきたいところですか?
浦田:そうですね。後は、梅雨が明けるのを待つだけです(笑)
AKI:もう少しです!(笑)
浦田:やっとばい!!長かったぁ...。
AKI:ちなみに、近況の雨、湿走路に関してはどうですか?
浦田:自分なりには悪くないんです。大きな着ではないのですし。メンバーですね。
AKI:試走タイムもメンバー中1番時計を出されたりしますよね。
浦田:一人で走る分には良いんです。自分が走りたいコースを走れるので。けど、レースではそのコースをみんな走るので捌いていくのは難しいですよね。1対1ならまだしも、前のミス待ちになります。
AKI:雨のセッティングに関してはどうですか?
浦田:雨は晴れとはセッティング変えます。以前はいろんなことをやっても雨が乗れず「どうせ雨はダメだからセットをやってもダメじゃん!」と思っていたんですが、今はキャブを少し扱うようにしています。
AKI:湿走路の苦手意識は?
浦田:苦手意識はなくただ嫌ってだけです。あとは、周りが速い!(笑)
AKI:なるほど(笑)スタートに関してはいかがですか?
浦田:ムラです。最近は針が見えていないというか、タイミングが見えていません。切れる時はバチっと切れるんですが。タイミングは10を目指して切っています。
AKI:スタートタイミング以外ではどうですか?
浦田:スタートの繋ぎを思いっきりいくようにしてからは少し良くなってきたかな?晴れでも雨でも思いっきり行くようにしているんですが、雨は空回りをしやすいですね。
AKI:空回りしないように切ると?
浦田:やってみた、空回りしないようにやってみたんだけどめちゃくちゃ遅かった(笑)この切り方だとダメだなと思った。なので、空回りしやすくても、たまにドン!と行ければ、と思って雨でも思いっきり切るようにしています。晴れに関しては空回りはしないし安定している。なので、晴れと雨を合せてキレはムラという感じです。後は、グレードの時は周りのスタートレベルも上がってくるので、クラッチのセッティングを敏感にさせてドンっと切れるように扱っていきます。
AKI:その切れるセッティングと言うのは上手くいけば良いスタート、攻めすぎると...
浦田:浮いたりしてしましますね。間違ったらね。けど、それはしょうがない。自分でやったことやけ。勝負だから。その時はその時で自分も覚悟していっています。
AKI:グレードのタイトルに関してですが、1番最近が2015年のGIIレジェンドカップということで少しタイトルから離れていますね。
浦田:離れてるね。けど、自分はまず目の前のレースを一生懸命走るというか。そうしていたら自ずと結果は出てくると思っています。取れない時は取れないし、取れる時は取れる、という考えです。
AKI:何年もタイトルが取れなくても焦りというものは?
浦田:ないね!もっと頑張らないと、と思って仕事をします。みんなと馬鹿言いながら「歳やな!」なんて言ったりもしますけどね(笑)
AKI:歳は感じたりしますか?
浦田:疲れるね~(笑)連続開催になると疲れるね(笑)
AKI:成績が出なくて落ち込んだりすることはあるんですか?
浦田:ん~ない。ないね。
AKI:周りの選手と自分を比較することとかは?
浦田:それもないね。考えたら煮詰まるだけだから。それをやろうと脳で考えてもやるのは体で、うまくいかないと思う。昔から人とは比較しませんね。
AKI:話は変わって浦田選手の目標ってなんですか?
浦田:やっぱりそれはお客さんに貢献すること。3連単に絡んで。これは選手としての軸という感じかな。
AKI:浦田選手の様にいろんなタイトルを獲得していくと、次の目標とかはどうなっていくんだろう?と思っていたんですが。
浦田:あるよ、目標!通算勝利数2,000勝!!わはは(笑)
AKI:あと、約600勝!!
浦田:目指せ2,000勝!!!(笑)キツイな!
AKI:コンスタントに1着を取っていかなきゃですね!
浦田:そうやね。まずは貢さん(伊勢崎22期:高橋貢選手)がいるからね。一時期は自分が上回ってたのにな~(笑)今は先行かれた。まぁ、厳しいとは思うけど出来ればいいなと思っています。
AKI:浦田選手の活躍を期待してる方多いと思いますよ!
浦田:頑張らないとね。やっぱりファンの方の応援は嬉しいですし。今は移動制限もある中で、なぜか売り上げもよく家での楽しみ方が変わってきたのかな?と思っていて。オートレースをもっともっと楽しんで欲しいですで。少しでも車券を買って下さい!
AKI:選手になる前、浦田選手自身もお客さんとして観にこられていたという事ですが、選手になって走り続けていかがですか?
浦田:天職やね。好きなバイクに乗ってお金もらえて。選手になれてよかったです。
AKI:それでは最後に、オッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いします。
浦田:競輪選手に知り合いが何人かいます。競輪とオートは同じJKAです。少しでもオートレースを観てもらえたら嬉しいですね。最初は本当に軽い気持ちでいいので。オートレースもよろしくお願いします。
福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。
2020年4月から山陽オート支部長になった27期の角南一如選手は「これからはお客様との交流も大切にして、ファンサービスを考えて行きたい」と話していました。
27期は来年4月でデビュー20年を迎えます。角南選手にここまでの選手生活を振り返って頂きこれからの山陽オートをどのように盛り上げていくのか本音を聞いてきました。(取材日7月12日山陽オートレース場)
インタビュー / 内野久照
内野:有観客となった今節どのような思いがありましたか?
角南:お客様がいる中で走れる事はありがたいです。
お客様あってのオートレースを再確認できました。改めてそう感じました。
無観客の時もいつもと変わらない気持ちで走っていましたが、有観客になり、試走から手を振って下さったり声援を送ってくれたりと、ファンの皆様の暖かいお気持ちが伝わってきました。それを感じると気合いが入りますね。
内野:小林啓二杯最終日優勝戦はどんな状態でしたか?
角南:朝練はブチ気味の走路だったので参考にしていなかったです。朝のスタート練習は2回の内1回は空回りせずに切れました。
試走に行く前まで3日目の雨のセッティングで行くか、乾きかけていたので4日目の晴れのセッティングで行くか迷っていましたが、レースの時間帯は雨が降りそうな読みと、3日目のイメージが良くメンバー的にも雨の方が優勝できる可能性が高いのではと思い、3日目のセットを選択しました。
スタートラインについては「朝練のイメージで切ろう!空回りしても外が効けば追い込める。目一杯切ろう」と思いました。実際は空回りもせずに自分なりにいい展開が作れたと思います。
序盤の展開は中のコースに入ってしまい、2番手に立ってからは自分の得意な外コースに持ち込んだのですが、突っ込んでから滑りが凄くて、2回滑って内側に岩見選手のロントタイヤが見えてからはコースを切り替えて前を走る有吉辰也選手(飯塚:25期)を追いかけました。
追いつくどころか3番手の岩見貴史選手(飯塚:29期)に抜かれないようにするのに必死でした。
内野:戦い終わって感じた事は?
角南:後ろを抑えて走るのは準決勝戦の2番手だったらありだと思うけど優勝戦の走りではないという思いもあり終わってからは少しの葛藤がありました。
今節は何よりお客様の前で走れたことが嬉しく皆様の声援と想いを乗せて走る事ができました。
エンジンとスタートも安定してきているのでこの後の続く開催も頑張ります。記念レースも続くので良い流れで行ける事を楽しみにしております。
内野:今節もレース場でランニングされている角南選手を毎日拝見しておりました。
角南:はい、ランニングは朝と夕方と行っています。
内野:朝はどんなメニューですか?
角南:体操をします。柔軟をしてからランニングです。朝は20分程走り込みます。4周走っています。
内野:夕方は長い距離走っていますよね。
角南:外線の外を6周です。約5kmをじっくり走ります。
内野:毎日ですか?
角南:毎日やっています。
体力維持です。さぼると落ちるので続けています。なるべくさぼらないようにしています。3日間休んでしまうと取り戻すのが大変です。
若い選手に勝つためにも体力が基本です。
内野:ご自宅での健康法を教えてください。
角南:家では朝、子供を送り出してから、ドラクエウォークを何となくしながら河川敷を歩いています。1時間程歩いています。
内野:ご出身は?
角南:岡山県岡山市です。
内野:子供のころは何をしていましたか?
角南:小学生の時はソフトボールです。何となくしていました。
内野:中学校では何をしていましたか?
角南:中学校では卓球です。個人戦はもっぱら弱かったです。
団体戦では結果を残せていました。
シングルでは勝てなかった選手に、団体戦では力を発揮し、勝つ事ができました。
内野:高校では何をしていましたか?
角南:高校の時は陸上です。200mを走っていました。
普通科に通っていたので文系か理系か決める時は、何となくですが理系に進みました。
内野:大学では何をしていましたか?
角南:大学は地元の岡山理科大学機械科です。将来、何かになろうと思って入ったのではなくエンジンが好きで、機械いじりが好きだったので機械科に進学しました。
内野:オートレースとのきっかけを教えてください。
角南:森且行選手(川口:25期)です。オートレースという競技があるのだなという程度でした。
選手の事は一切知らなかったので誰にあこがれてとか誰を目指してとかはありませんでした。
内野:オートレーサー試験の対策は?
角南:大学4年生の時が年齢的に最初で最後の試験になったのです。
大学在学中は中華料理店でアルバイトをしていました。
レース選手になると決めてからはバイク屋にアルバイトに行き整備を勉強しました。
内野:オートレースを選んだ理由は?
角南:普通に就職するのではなく、何か自分の好きな事を仕事にしたいと思いました。オートレースは乗る事も整備もできるので、これだと想い選手を目指しました。
内野:友人の行動が決意させたと聞きました。
角南:高校時代のツーリング仲間がお笑いの道に進みました。松竹に入ったのです。
近くにいる友人が夢を追いかけて上京した事も、自分がオートレーサーになると決心した大きな出来事でした。友人が後押してくれたのも事実です。
内野:養成所ではどうでしたか?
角南:3次試験は養成所でした。軽い気持ちで行きました。3泊分ほどしか荷物を持って行きませんでした。そこから拘束され養成所生活が始まりました。
同期27期での落車王です。10回落ちました。
養成所では本当にへこんでいました。
原因はエンジンの底が当たっての落車です。
車を寝かせたら落車していたので自信をなくしていました。
実地訓練でフレームの不具合を見つけて頂いてから走れるようになりましたが検定は下から5番目のタイムでした。
内野:師匠、田斎英世選手(山陽:13期)についても聞かせて下さい。
角南:見た目は怖い感じですが優しい方です。沢山面倒を見てくれました。色々と細かい所までお世話して頂きました。自分の成長にあった環境を作ってくれました。
内野:デビュー戦の事は覚えていますか?
角南:デビュー戦は雨の7着でした。1周目の2コーナーで滑らせて落ちそうになりました。
内野:初勝利についてお聞かせください。
角南:覚えていないですがデビュー10走以内で1着取っていると思います。
初優勝は1級車に乗り替わっての川口でした。
同期が集まった開催だったのでうれしかったですね。
初めての記念優勝が山陽オートの、グランドウィナーズフェスタでした。田斎さんとの繋がりで、小林啓二さんからワンポイントアドバイスを受けその結果優勝する事ができました。
たしか小林啓二さんの30m前で優勝しました。内野:過去にはGI黒潮杯連覇があります。
角南:船橋の黒潮杯です。嬉しかったです。表彰式では思わず涙が出ました。
内野:思い出に残っているレースは?
角南:初めての選手権で1着を取ったレースです。
全レース8番手からになりましたが追い上げて1着を取った時は嬉しかったです。
7車抜きは気持ち良かったです。逃げたレースは覚えていないけど追いが届いたレースは覚えていますね。
番組的に覚えているのは浜松の2005年3月のSG全日本選抜です。
SG決勝に初めて乗りました。
優勝戦での0mは自分だけ、後7名は10mでした。その優勝戦で4着に入り年末のスーパースターに出場しました。
その後最重ハンデで走らせてもらっています。そういう意味でも覚えています。
内野:レース場での過ごし方を教えてください。起床は何時ごろですか?
角南:家でも宿舎でも日中開催でもミットでも関係なく、朝6時に起床です。6時に目が覚めます。
ナイターや特にミッドでは睡眠不足になりますね。
内野:朝起きて、一番に何をしますか?
角南:コーヒーを飲みながら洗濯物をたたんでいます。
NHKの朝ドラを見るのが日課です。そしてロッカーに移動です。
毎朝同じリズムで過ごしています。
練習の準備は基本前日にします。もちろん練習前に最終チェックはします。
内野:練習目前に運動をしますか?
角南:練習前に体を温めるようにしています。体を温めること、ほぐすことは腰痛防止でもあります。
内野:ルーティンを教えて下さい。
角南:そうですね、いくつもありますが...何故かブーツは左から履きます。スリッパが付いているからでしょうか。
いくつかあるルーティンができてない時は悪い結果になってしまう。
ルーティン通りになっていない時は、自分の気持ちや何か状態が違うという事を気付かせてくれますね。
いつもやっている事と違うなと思った時は、気を引き締め直す事ができます。
内野:車名からディズニーがお好きなのがわかりますね。
角南:家族がディズニー好きです。
内野:大事にしている言葉は何ですか?
角南:「日々努力すること」です。急に何かできるようになる訳ではない。
40歳を過ぎてから体の衰えを感じています。体力に関しては走って補うようにしています。気になるのは特に目ですね。ピントです。見えづらくなってきています。
今、やれる事を続けて行く。一つ一つやっていく努力しかありません。内野:レース場に必ず持っていくものは?
角南:マスクです。これは必要です。耳栓を持参しています。宿舎が4人部屋なのですがぐっすり眠れるように耳栓を持ってきています。
内野:前検日(受付)はどのような気持ちで行くのでしょうか?
角南:特に気持ちを入れて受付をする事はありませんが、急に気持ちは換えられないので、1日を通して徐々に気持ちを切り換えるようにしています。
内野:前検日にスーツ姿の角南選手をお見掛けします。
角南:船橋ファイナルの時にスーツで行きました。船橋の閉場がきっかけです。その時からレース場に入る時はスーツで行くようにしています。ボート選手とのお付き合いもあり、ボート選手はスーツでレース場に行くので、自らやっていこうと思って行動しています。
貢さん(高橋貢選手 伊勢崎:22期)や、聡(荒尾聡選手 飯塚:27期)もそうしているので。
仕事場ですし、これからも続けて行きます。
内野:好きなレース場は?
角南:船橋が好きでした。GI獲ったのも船橋ですし、最後の優勝(2014年2月28日)も船橋です。
内野:角南選手の調子はどこを見たら良いですか?
角南:そう言われると僕も分からないのですが、近況は試走タイムが出ています。コーナー重視の整備なので、コーナーが他より乗りやすそうだったら良いと思います。
内野:雨に関しては?
角南:外が効く雨は好きですね。
内野:どんな走路が苦手ですか?嫌いですか?
角南:黄砂の時期が嫌いです。雨上がりの走路も嫌ですね。黒潮(タイヤの跡)が雨で流れて自分の走るコースが効かないので...。外が効かない新走路も苦手です。
内野:デビューから続けていることは?
角南:「練習だけは誰にも負けない」を新人時代から続けています。
内野:昨年はどのような1年でしたか
角南:昨年2019年はA級に落ちたりして、結構苦しんだ時期もありました。
内野:2020年ここまではいかがですか?
角南:選手生活で初の9走中2回のフライングをしてレースに集中できていなかった。だからスタートに関しては、自信を持って切れていない状況でした。
スタートは行けないけど、追い抜けるエンジン作り追い込んで行ける整備を目指してます。
ミスなくタイヤも選んで行きます。
支部の仕事を考えたりして、レース以外で忙しかった自分に、集中できていなかった自分をフライングが気付かせてくれました。
内野:来年の4月でデビュー20年です。
角南:最近思う事は若い選手が増えたなと...。
相性が悪い選手もいますけど、整備のやり方を変えたりスタートをはりこんでして行くわけでもありません。
メンバーを気にせず、そのレースそのレースをベストの状態で挑んでいきたいです。
タイヤは5日間戦えるように準備すること。予選で使った物で1番良い物を準決勝戦で使う。常に良いタイヤをレースで使う。
内野:ここまで選手として走ってこれた理由は?
角南:体格は恵まれていなかったので動体視力を身に付けました。この仕事は自分との闘いです。精神力も鍛えました。
その時その時を一生懸命やってきたので、今があるのだと思っています。
今、振り返るとその時々の経験があったので、今日こうして走れているのだと思っています。
またここまで続けて来られたのは同期のおかげでもあります。ライバルがいたから頑張れています。
内野:ライバルはどなたですか?
角南:前田淳(前田淳選手 山陽:27期)です。同期と切磋琢磨してきた事が今に繋がっています。
前田淳選手を取り上げて下さい。熱い男ですのでぜひインタビューして下さい。
内野:好きな仕事ができるというのは、仲間の存在も大きいのですね。
角南:選手はだれ一人知らずこの世界に入りました。大好きなバイクに乗れる。好きなバイクのエンジンを扱える。整備ができる。好きな仕事をさせて頂いています。
この環境を大事にして20年目を迎えたいと思います。
内野:オートレーサーになって良かったと思う事は?
角南:見られている仕事です。やりがいがありますね。努力して結果に結び付かない事もあるけど逃げ出さず積み重ねて行き結果が出た時は、やっていて良かったと思いますね。
内野:オートレースの魅力は何ですか?
角南:スピードがあり音の迫力が魅力ですね。バイクとバイクの競走ですが競り合うところが魅力ですね。
もっともっと競い合って皆様に伝えて行きたいです。
内野:この度山陽支部長になりました。
角南:良いタイミングでバトンを受けました。責任感ができます。
コロナ感染という大変な時期で無観客が続いていたので大変でした。 開催が終わると今までとは違ってどっと疲れる事が多いです。内野:山陽オートへの思いをお願いします。
角南:やっぱり育ててもらったレース場なので思いは強いです。
今の自分があるのはこれまでお会いした支部のみんな、ファンの皆様、関係者の皆様、山陽オートを通じてこれまで出会った皆様のお陰です。無観客になって実感しました。ファンあってのオートレースです。無観客でのレースは寂しすぎました。
みんなの前で走りたい、歓声が欲しいと思いました。内野:支部長としてどのような事を考えていますか?
角南:支部長として周りの選手に協力して頂きながら本場を盛り上げていきたいです。
すぐにイベントはできませんが色々と考えています。
これからファンの皆様との交流は大切にしていきたいです。
内野:オッズパークをご利用の皆様へ、メッセージをお願いします。
角南:2年前の年末のトークイベントで自ら言ったのが「ひも付け選手の角南一如」ですと...。スタート遅いので頭は少ないですが、頭から買って頂きたいです。まずは2、3着を狙って買ってみて下さい。いつもご投票ありがとうございます。これからもオートレースをよろしくお願いします。
MCうっちぃ!こと内野久照 オートレース歴16年。好きな選手は浦田信輔選手。現在飯塚オートでMC、山陽オートで実況を行っています。年間約180日間選手ロッカーに潜入し取材もこなすMCです。オートレースを盛り上げたくFBでは飯塚オート盛り上げ隊、Twitterではオートレース盛り上げ隊にてロッカーフォトや選手情報配信しております。 最近では場外車券売り場にてオートレースの解説予想を披露し自腹車券勝負に挑んでいます。オートレース大好き九州男児が展開する魂の大胆予想にご期待下さい。
飯塚所属の26期。SGタイトルホルダー。SGの表彰式では「どんなもんじゃい!!」でファンを大いに沸かせました。そんな、田中茂選手が7月22日から飯塚オートで始まる「フタバ設計杯GI第63回ダイヤモンドレース」のポスターモデルに起用されました。車の近況、ダイヤモンドレースへの意気込み、弟子、今後の目標など、いろんなお話をして頂きました。(取材は2020年7月4日に行いました)
インタビュー / AKI
AKI:近況のエンジン状態はいかがですか?
田中:今節(7月1日~5日)は、試走タイムは出るというか、1人で走る分には良いけど、レースになると人を抜けないかな。レース足が全くないね。
AKI:今節はセッティングで整備を進めていくという感じですか?
田中:そうやね、下回りを点検でバラしてみたけど何も問題はなかった。不具合があってもおかしくなかったんやけど、何もなくて逆にショック(苦笑)そのまま下回りは戻して、ヘッドを以前使っていたものに交換。だめなら、山陽のGIIでクランクとか大きなパーツ交換も視野に入れてます。どげんかせないけん。
AKI:スタートの感じはどうですか?
田中:最近は時計が全然見えてないね。0~10mだと見えるけど30mになると。タイミングから攻めれてないから厳しいね。あと、周りがみんな速くなってる。俺だけ置いていかれてる、ちょっとまってよ~って感じ(笑)
AKI:近況のタイヤに関しては?
田中:良い悪いはあるけど、はっきりは分からないというか。エンジンが良くないとはっきりしない感じ。エンジンとタイヤはお互い様ですね。どっちも噛み合ってないと良いところを活かせていけない。
AKI:ハネに関しては?
田中:ハネは全くないね。
AKI:ダイヤモンドはナイターになりますが、ナイターの時間帯に関してはいかがですか?
田中:走路温度が下がってくるしナイターの方がいいかな。(日中の)滑る走路はあまり得意ではないので。プライベートでは夏は好きだけど。
AKI:なら、レースでのナイターは良い方向にという事ですね!
田中:前向きやけ、神様は俺の為にナイターに...と思っています。
AKI:茂選手って結構ポジティブですか?
田中:かなりのポジティブ(笑)
AKI:おぉ!なら、成績が良くなく落ち込んで病んで...という風になることってないんですか?
田中:ならんね。寝たら忘れる!(笑)
AKI:おぉ!!悩み事とか思い詰めることも?
田中:ないね~。昔っからかな。
AKI:怒る事はありますか?
田中:ほとんどないね。
AKI:息子さんとかにも?
田中:怒らんね~。
AKI:弟子の木山選手(飯塚33期:木山優輝選手)にも?
田中:あ、それは怒る(笑)
AKI:いました怒る相手!
田中:弟子か!怒るね(笑)
AKI:お弟子さんは師匠の茂選手の前ではどんな感じですか?
田中:まだ若いのもあるけど、自分たちの前では猫かぶっとるね。宿舎とか俺らといる時はあんまり喋らないと言うか。同期とかとは喋りよるね。
AKI:弟子の仕事っぷりを見ていてはどう感じますか?
田中:気合が足りんね、まだ。「気」が足りん。木山の「木」じゃないよ(笑)
「後ろから走りたい」と言っているけど、今のままじゃダメ。弟子には「圭一郎(浜松32期:鈴木圭一郎選手)を見てみ」と言っています。
AKI:確かに、圭一郎選手はどんな時でも常に手を動かして整備をされていますよね。
木山:そうですね。ただ、言った事に関しては素直に聞いてくれるので、その「素直さ」は弟子の良いところですね。
AKI:師匠になって茂選手の中でなにか変わったことはありますか?
田中:自分はそこまで整備をガツガツする方ではなかったけど、弟子に見せる為にレース前まで整備をしたり、仕事を早くしたり。
周りの選手が仕事量5の所を自分達が8できたら他のことが出来る。仕事は「早くて丁寧」を教えるようにしています。
AKI:実は木山選手、このインタビューを受けているんですが、「この整備グループは仕事が早くて、最初はついていけなくて訳わかんなかったです」って仰っていました。そう言う教えだったんですね。
話を茂選手に戻して、タイトル獲得が3年前の飯塚GIIオーバルチャンピオンカップです!
田中:もう3年も前なん!?あの時は、圭一郎(浜松32期:鈴木圭一郎選手)に勝ったんよね。
AKI:そうです!!
田中:圭一郎を抜いてはないけど(笑)
AKI:けど、1番にゴールした事には変わりないですからね!
田中:そうやね(笑)あの時はエンジンもタイヤもすごく良かったね。試走から手応えがあった。
AKI:そのオーバルから久々のタイトルがかかるダイヤモンドレース。ダイヤモンドのポスターモデルになりました!注目度が上がりますよ!
田中:そうやね、ここからどんでん返しせな!
AKI:ポスターモデルの起用は意識されますか?
田中:意識はしますね。前回のSGオールスターのポスターが聡(飯塚27期:荒尾聡選手)で、SG優勝したから、「やべーな。頑張らないと」と思いました。
後は、ポスターの話をもらった時は「また裸かな?裸でも全然良いけど(笑)」今の方が前回の裸のポスターの時より良い筋肉ができているので見せて良いかな、と思っていました(笑)
AKI:「どんなもんじゃい!」を待ってる方いると思いますよ!
田中:忘れられてないかな?
AKI:それは無いですよ!!一般戦の表彰式でお客さんに煽られていたじゃないですか!
田中:そうやったね。最初はSGでやりよったんやけど、一般戦でもやるようになってしまった(笑)
AKI:グレード関係なくなっちゃいましたけど、楽しみにされている方がいるということですね!
田中:そうやね、もうちょっと待っていてください(笑)
AKI:茂選手は目標など掲げたりするタイプですか?
田中:目標は立ってますね。今年の目標というのを毎年。
AKI:2020年の目標は?
田中:SG優勝戦に乗ること。
AKI:前回が2013年の船橋オートのSGグランプリでした。
田中:確か、優勝戦は落車したんやないかな?骨折とか大きな怪我はなかったけどそれが最後か...
AKI:SG優出して良い思い出に塗り替えたいですね!ただ、最近は若手の活躍も凄いですが、どのようにご覧になっていますか?
田中:負けられんね。燃えてるよ!自分は燃えるタイプです!
AKI:おぉ!!若手のスタートとか凄いじゃないですか。
田中;はえーって思う(笑)けど、クラッチのセッティングとか聞いたりしますよ。
AKI:若手とかにもどんどんアドバイスを貰うようにしているんですね!
田中:そうですね。良いスタート切れた時とかは「スタートどうやった?良かったろ?」と確認をしたりします。
AKI:後輩に聞くのは...というような感じではないんですね!
田中:ないない、そこに変なプライドは持ってないです。というか、なんも考えてないんでしょうね(笑)
AKI:弟子の木山選手もスタート速いですよね?
田中:あ、弟子にも聞きますよ。「クラッチ盤なにいれとん?」って。聞いたまま試したりもします。あと、今後40年現役でいるつもりなので頑張らないと(笑)
AKI:40年!?茂選手おいくつでしたっけ?
田中:今年44歳。
AKI:ということは、84歳現役!!!茂選手といえば筋トレ。しっかり身体作りされていますよね!
田中:今日の朝も練習前に筋トレしました。走路を走って筋トレしてプロテイン飲んで。元々、高校生の時にラグビーしていて、当時は65kgくらいありました。オートレーサーになる為に体重を落としましたが、今でもしっかり筋トレしています。
AKI:体重は軽い方が良いと言われてはいますが。
田中:筋肉はいるね。怪我とかにも多少影響すると思うし。実際、自分はレースで大きな怪我をしたことが無いですね。養成所でも筋トレがあるし、体を守ってくれるので筋肉はある程度大切だと思いますよ。
AKI:あと40年選手を続けるなら筋肉は必須という事ですね!鈴木章夫選手(浜松2期:鈴木章夫選手)も筋肉が凄いと言いますし!
田中:章夫さんは凄いね!筋肉凄いよ!
AKI:茂選手が80代で走る姿を楽しみにしていますね!!
田中:やっぱ楽しまなね!やけん、怒ったりもあんませんというか、怒るより笑い。怒ってる時間が勿体無い。
AKI:となると、大きな目標は「あと40年オートレーサーでいる」で良いですか?
田中:そうやね、あと40年走って100歳まで生きる!やね。
AKI:コロナの影響で無観客が続いていましたが、違和感はありましたか?
田中:最初は違和感ありましたね。やっぱ寂しいというか。まぁ、ミッドナイトで少しは慣れていたけど、寂しさはありました。ただ、今度はお客さんが入って気になっちゃうかも(笑)
けど、オートは生で見るのと見ないのでは全然違うから。自分も小さい時からレース場で観ていて「みんなカッコいいな!!」と思っていたし、やっぱり現地観戦をしてもらいたいです!
AKI:選手に憧れて、プライベートでもバイクに乗るという事ですが、生活の中心はバイクという感じですね。
田中:そうやね。選手になるのが夢で、夢を実現できて、やりたい事やって。最高じゃないですか。
AKI:最高な人生!!
田中:最高やね!!たまに、こんな良い人生でいいんやか、と思ったりします(笑)
AKI:いろんなお話をして頂きましたが、22日から始まるダイヤモンドレースへの意気込みをお願いします!
田中:以前、連覇したことがある相性の良いレースです。エンジンは今のままじゃ厳しいし結果は分からないけど、自分がやれる事はやって挑みます。なかなか結果がついてくる世界ではないけど、やれるだけの事をやります。
AKI:それでは最後に、オッズパーク会員の皆様にメッセージをお願い致します。
田中:オートの魅力は最終コーナーからのゴール線まで目が離せません。そして、スピード、音、迫力、オイルの匂いなど...是非、レース場に観に来てください!!
AKI:最近、ジャイアンツファンになったとの事。篠原さんや石橋大さんの影響だそうです!
ちなみに、パ・リーグはソフトバンクファン♪息子さんが野球をしているという事で、茂選手自身も野球が好きという事です!
インタビュー中に新しいジャイアンツTシャツを購入したとのお話が出ましたので、しっかり写真を撮らせていただきました♪そして、茂選手は猫好き!ロッカーで使用しているカバンはキティちゃんです!!可愛い!!
福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。
飯塚所属、33期女子レーサーの1人です。最初は苦しみ、なかなか結果が出ませんでした。しかしここ半年で成績が上昇!ロッカーでの表情も明るくなってきました。デビューしてから3年。どんな3年間だったのか、そして今後の目標などを、お聞きしてきました。
インタビュー / AKI
AKI:少し前にハンデが40前になりましたよね!
稲原:日中開催でハンデ50前の時に準決に乗って。その次の節のミッドナイトでハンデが下がったんですが1着取れて。そのまま、ハンデ40前で戦っています。下がりたかったので良かったです。
AKI:準決に乗れていた時の手応えは?
稲原:近況のエンジンは安定しています。ただ、準決に乗れた時のレース(準々決勝戦)は8Rで。いつもはもっと走路温度が高い時間帯、前半レースで逃げ切ることが多く、正直厳しいと思っていました。けど、レースは自分の中で「あれ?ペース良く走れているかも!」と思えて。最近の中では1番良いタイムが出ていました。以前のエンジンは、日中しか合っていない感じだったんですが、その時のエンジンは、時間帯関係なく乗りやすいエンジンでした。
AKI:時間帯によってセッティングを変えたりしていたんですか?
稲原:それが、ほとんどしていなくて。雨が降ったら電気位置を少し振るくらいで、日中、ナイター、ミッドナイトと時間帯が変わっても基本的に大きい部分はやっていませんでした。タイヤ、クラッチぐらいでしたね。そんなエンジンあるんだなぁと驚きました。
AKI:特にどの辺りでエンジンの良さを感じたんですか?
稲原:中間から先ですね。自分はいつも逃げなのでレース中は他の人と比較が出来ないんですが、リプレイとかを見ると先がすごくあって追ってくる選手からは「先があるから捌けない、自分が引くしかない」というような事を言ってもらえて。「自分のエンジンは良いんだ!」と思っていました。自分はどちらかというと、立ち上がりでグッと伸びるタイプではなく、中間から先の伸びが欲しい走り方。なので、自分に合ったエンジンでした。
AKI:自分に合ったエンジンというお話ですが、そのエンジンになるまでに何か扱っていたんですか?
稲原:年末にクランクを替えて、2月にシリンダーを替えて。何が当たりなのかを正直わからないんですが、そのあとリングを替えて良くなった気がします。
AKI:年末から色々試してはいたんですね!
稲原:そうですね。若獅子で女子戦があって前検日にリングを替えてから良くなりましたね。試走タイムから思った以上に出ていたので驚きました。
AKI:自分の体感以上に目に見える形で試走タイムがアップしていたんですね。
稲原:はい。自分の体感が間違ってるんですよね(笑)
AKI:近況、飯塚の解説の釜本和茂さんが「良い走りをするようになった。コースどりを意識しているんじゃないかな?」と仰っていました。
稲原:そのコースもエンジンが良いから持っていってくれるんだと思います。コースに関しては下りグセがすごくあって。自分の技術がまだまだなので、下ったあとの立ち上がりで膨らんでしまう事が多いです。
最近は越智さんとかお世話になっている方に「もう少しレベルを上げた練習をしていいと思うよ」と言っていただけて。そういう練習も今はしているんですが、まだまだ立ち上がりのコースがうまくいかない事も多いです。
けど、この練習は今のハンデだと2級車を捌く時に活きてくると思うので習得したいですね。もっとハンデが下がった時にも1級車を捌く時に使えるので。
AKI:外だけ捲ってのタイプはエンジンが本当に良くないと厳しいですよね。
稲原:そうなんですよ。それに、暑い季節になるとタイヤの消耗も激しいので外のコースは厳しいんですよね。
AKI:そうですよね。ただ、近況の稲原選手は捌かれた後の食らいつき方、しっかりと前に付いていきますよね!
稲原:以前は捌かれた後にどんどん離されてしまっていました。けど、最近は抜かれた後のつけ方というか、捌かれた人よりも奥に突っ込んで車の向きをすぐに変える、という事を意識しています。練習でも速い先輩の後ろに付けて練習しています。
AKI:それこそ、着は大きくても食らい付いて上がりタイムも少しずつ良くなっている印象です!
稲原:まだまだですけど、少しずつ成果が出てきて嬉しいですね。
AKI:ハンデ40前で何節かレースをしましたが、今の感じはいかがですか?
稲原:実は最近、良かったリングもずっと使っていて消耗してしまったので交換しました。通常は3節くらい乗ったら交換していたんですが、3ヶ月くらい乗っていたので限界がきましたね。なので、ちょっとエンジンは落ち気味です。
AKI:そうなんですね。けど、食らい付いて連に絡む事も増えたなぁという印象ですよ!
稲原:たぶん、根本的にエンジンが良いので、リングを替えて落ち気味でもすごく悪いという感じででは無かったのかな、と思います。少し扱えばレースの時間帯にあったエンジンになるのでリングの良さだけではないのかもしれません。クランク、シリンダーも良かったのかもですね。
AKI:大きなパーツ交換をしたのには先輩選手のアドバイスがあったんですか?
稲原:はい。変化に気付く練習として買ってみたらどう?というアドバイスを頂いて、初めてクランクを買いました。シリンダーは同期が交換してエンジンの回転の上がり方が良くなったと言っていたのでシリンダーも購入して交換しました。
AKI:実際交換してみて変化を感じましたか?
稲原:はい。年末はSSの舞台だったので全く勝ちきれなかったんですが、シリンダーを替えてからは良くなってきたかな?という感触はありました。リングは女子戦があるから替えたんですが、良いリングを先輩選手から頂いて。そういうのもあって、以前のようなバラツキは無くなったと思います。
AKI:デビューして7月で丸3年ですが、ここまでいかがですか?
稲原:早いです、あっという間。色々思いますね。デビューした時から人の後ろにつける練習をしておけば良かったとか、もうちょっとやれる事があったんじゃないかな、と思います。練習とかの取り組み内容とかですね。デビュー当初はビビリすぎというか、気持ちの面で。
AKI:当時は自信がなさすぎてというか...
稲原:そうですね、大丈夫かな?という感じでした。今思うとデビュー当初は恥ずかしいですね(笑)。1人だけ半周遅れで1人だけ雨走ってるみたいなタイムだし。色んな事への取り組み方、練習内容とか遅かったですね。
AKI:けど、今は気付いて取り組めているんですね。
稲原:1級車になったら他の選手と条件は一緒なので言い訳は出来ません。エンジンを少し扱えば違う動きをするし、大きいパーツを交換して変わらない時もあるんですけど、そういうのが面白いというか、楽しいと思えるようになりました。練習もそうですし、レースの前とかも良い状態の時とかは特に楽しみになりました。前よりは自信を持てるようになりました。
AKI:楽しくなった、というのは素敵なことですね!
稲原:そうですね!2級車の時は「やだな~」と思う時もあったし、8着が続くと落ち込んでいたんですが、今は自信を持てて楽しさがあります!
AKI:デビュー当初から師匠がつきっきりで教えくださいましたよね。
稲原:そうなんです。すごく面倒をみてもらってお世話になっています。
AKI:周りの選手とも良く話していますよね!
稲原:そうですね。派閥の繋がりが大きなところなので、色んな選手に見て頂いています。練習もつけてもらったりしています。
AKI:今、とっても充実している感じですね!
稲原:そうですね。けど、悩みも増えました。ハンデが下がって同ハンの選手にスタート先行されたりとか。意識はしているんですが意識しすぎてスタート浮かせたり...自分のメンタルの弱さが出てきています。スタート行けたら展開も全然変わってくると思うんですよね。
AKI:課題はスタートですか?
稲原:そうですね。スタートは課題です。
AKI:課題は色々とあると思うんですが、1番はなんだと思いますか?
稲原:んー、後半のペースが遅くなることですかね。3周目までの感じで走れば良いのに、途中からコースを守り出す感じになってしまうです。前半のレースの感じで走る事ができればもっとタイムも上がるのになと思います。
AKI:気持ち的に守りに入ってしまうんですかね。
稲原:ここで張ったらそうしようとか考えて突っ込みで浅くなってしまったり。後は体力面もですね。エンジンが良い時は6周回疲れないんですが、エンジンが良くないと一人で落ちそうになったり。エンジンの行き方で疲れ方が違います。
AKI:これは、CSスタジオでいつも盛り上がってるんですが、2級車が前にいる時の稲原選手の走り方はいつも以上に気迫を感じます!「2級車キラー」と呼んでます!(笑)
稲原:ロッカーでは「2級殺しの瑞穂」と呼ばれてます(笑)
AKI:そんな異名が!!!(笑)
稲原:道中で捌くというのがまだまだなので、スタートで行っちゃいたいというのがあって。特に10mの差だったら排気量が違うのでスタートで2級を食わないといけないと思っています。1級の方が有利なので。えりちゃん(伊勢崎33期:高橋絵莉子選手)とかは20mの差があっても食っていくので、10mの時はスタートで叩いていきたいと考えています。その方が、展開もラクになるので先にいきたいです。
AKI:「2級車殺しの瑞穂」覚えておきます(笑)。色んなことを収穫して良い時期に入ってきているんですね。
稲原:そうですね。特にこれからの季節、暑い季節は勝たないと。冷えてくると後ろのペースが桁違いに速くなるので夏場で勝てないと、と思っています。着だけではなく、試走タイムからしっかり出したいと思っています。試走は上手い方ではないのですが、自分のモチベーションにもなりますし、上げていきたいです。今後、ハンデが下がってくるとタイムを出さないと戦えないのでやっぱりペースは課題です。
AKI:消音マフラーに関してはいかがですか?
稲原:消音マフラーは何をつけても跳ねがないんですよね。周りの選手はこのマフラー跳ねるとかよく聞くんですが、自分はほとんど跳ねたことがなくって。タイヤで多少跳ねたりはするんですがマフラーからの跳ねはほとんどありません。
AKI:跳ねがないというのは大きいですよね!エンジン面ではどうですか?
稲原:音を聞いても分からないんですが、消音マフラーは止まりが出てコースが大きくなりにくいので乗りやすい感じがします。グッと止まってくれるのが自分には良い方向にいっています。
AKI:消音マフラーが自分の走り方にあっているんですね!
稲原:消音マフラーは悪いイメージ全くありません。ただ、スタートが余計に切れなくなってしまうので気をつけないといけないですね。音が聞こえない分ふかし足りなかったりするので。
AKI:雨に関してはどうですか?
稲原:乗れていませんね。2級の時はそうでもなかったんですが、1級になってから落車が続いて...。特に飯塚は滑りやすいので苦手意識がありますね。内も外も練習するんですが、何が自分にあってるのか分からないですね。
AKI:まだ掴めていないというか、勝ちパターンが決まっていない感じですか?
稲原:そうですね。雨が乗れたら全然違うと言われるので乗れるようにしたいですね。自分の派閥の先輩はみんな乗れるので頑張りたいです。今は斑の方が良いです。速いとかではないんですが恐怖心とかはないです。コーナーが乾いていれば直線を少し我慢すればいいので。斑は苦手意識はないです。
AKI:目標はなんですか?
稲原:近い目標で言うと、ハンデ30m前まで下がって勝つ事。そして、A級に上がる事です。今は、40mで勝ち上がれていないし、勝ってももれ戦。なので、今のハンデで勝ち上がれるようになって、30mに下がってレベルアップしたいです。
AKI:大きな目標は?
稲原:去年、川口で年末を過ごして、目の前でSSを見たら全然違うと言うか、摩弥さん(川口31期:佐藤摩弥選手)とか凄くカッコよくて。あの場で戦って、女性で活躍して、本当に凄い。自分も大きな舞台で活躍する様な選手になりたいです。
AKI:女子選手同士、意識はしますか?
稲原:意識しますね。後輩ができてガールズ王座の枠も狭くなりましたし。負けてられないです。というか、負けたくないです。それは、女子だけではなく、2級車が自分の後ろから走ったりすることもあるので頑張らないと、と刺激になります。
AKI:良い刺激になっているんですね!
稲原:家に帰ると父親が厳しく言ってくるので(笑)
AKI:叔父さんの良太郎選手(山陽28期:稲原良太郎選手)とはどうですか?
稲原:前は厳しいことも言われたりしたんですが、最近は「良かったね!」と言ってもらえることも増えました。以前、オートの話をしても分からなかったことがあったんですが、今は話が分かるので楽しいです!
AKI:それでは最後に、オッズパーク会員の方にメッセージをお願いします。
稲原:最近、やっと掴めてきて車券にも貢献できる様になってきたので、夏場のチャンスを活かして頑張ります!お客さんのお金も増える様に頑張ります!応援よろしくお願い致します!
AKI:パチンコ、競艇と実はギャンブル好きの稲原選手(競走車の名前は北斗の拳から)。お金が増える事大好き!と仰っていました!いっぱい活躍して稼いでもらいましょう!(笑)そして、「2級車殺しの瑞穂」にも期待です!
福岡県宗像市出身のタレント。福岡でテレビ番組やイベントMCなどで活躍中。飯塚オート3代目「勝利の女神」。飯塚オートでは、AKIのAKIらめない予想やバスツアーなどを開催。川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、山陽オートでもイベント出演中。
伊勢崎27期の金山周平選手はオートレース場がある町で、オートレース選手の子供として生まれました。強くて格好良い父、オートレース選手へ憧れを抱き、父と同じオートレースの道へと進みました。金山周平選手は来年4月でデビュー20年を迎えます。これまでの選手生活を振り返って頂きました。
今回は金山周平選手の兄、純平さんが経営する「酒膳ふくろう」にお招き頂き、お酒と料理を楽しみながらのインタビューとなりました。それでは早速ご覧ください。
インタビュー / 内野久照
内野:ご出身は?
金山:飯塚市庄内です。飯塚オートレース場の近くで生まれ育ちました。
内野:身長・体重・足のサイズを教えて下さい。
金山:身長は169.8cmです。170cmと言いたいけど超えていないから駄目よね(笑)
体重は63kgあります。太ったんよね、駄目よね...。タバコを止めてから太りました。
足のサイズは小っちゃいんよね。24.5cmです(笑)
内野:ご兄弟は?
金山:姉と兄がいます。末っ子です。
内野:小さい頃はどんなお子さんでしたか?
金山:2歳上の兄、純平がサッカーをやっていたので影響を受けて追いかけるように、小学2年生から中学2年生までサッカーをやっていました。
もちろん自分の方がセンスはありました。
辞めた理由は、サッカーだけが青春ではないと思ったので。友達と遊ぶことを優先しました(笑)
内野:お父様が金山清司(飯塚7期・元選手)さん。
金山:オートレース選手という職業については、子供の頃は家を出ると帰ってこない仕事なんだなという程度の理解しかなかったです。
祖父に飯塚オートに連れて行ってもらった事があったけど音の迫力に圧倒されたことを覚えています。
その時は、走っている選手を見ても誰かというのは分からなかったです(笑)
内野:選手になる前は何をされていましたか?
金山:地元の嘉穂東高校を卒業しフラフラとしていました。地元の知り合いや、先輩のいる建築会社でアルバイトをしていましたが、親父から「本当にオートレース選手になりたいのなら社会の厳しさを経験する為に、知り合いがいない会社で正社員として働け!」と言われ、飯塚市の佐川急便で2年と少し働きました。
人間関係や責任感などを学ぶようにと、ドライバーとして勤めました。
凄く厳しかったけど楽しかった職場でした。
働きながら選手を目指している時に中村政信(飯塚19期)さんがレース事故で亡くなりました。
その時に親父から「死ぬ事もある仕事。一流選手であってもレース事故で命を落とす職業だけど、本当に選手になるのか」と問いかけられたけど迷わず「選手になりたい」と、きっぱり伝えた事を覚えています。
兄ちゃんと選手を目指しました。兄ちゃんは24期から27期まで試験を受けましたが合格できませんでした。
26期は兄と幼馴染だった竹中修二(飯塚26期)選手と自分と兄の3人で受けました。
自分は2回目のチャレンジで27期を合格することが出来ました。
一緒にオートレース選手を目指していた兄は落ちたので一人で受かっても喜べなかったです。
でも兄ちゃんは喜んでくれました。「俺の分まで頑張ってくれ」と言ってくれました。
父も喜んでくれていたのでしょうが、表には出さなかったですね。
内野:お父様からの教えがあると聞きました。
金山:「結果が良い時はエンジンのおかげ、悪い時はお手々のせい」と言っていましたね。
「エンジンは掛かればレースはできる。気持ちでレースに行け」とも言われていました。
でも最近は「オートレースはモータースポーツエンジンやね(笑)」と言っています。
一番伝えたかった事は「エンジンのせいにして言い訳せずに腕を磨け」という事ですね。
内野:所属先が伊勢崎に決まった時の事を教えて下さい。
金山:自分が選手になる時は親子、兄弟は同じレース場への所属が出来なかった。
だから父親と同じ飯塚への配属はないので、次に自宅から近い、山陽所属になると思っていました。
養成所で教官が同期を集めた中、一人一人配属先を発表しました。
船橋、川口、浜松、飯塚、山陽の順で発表されましたが、自分の名前は呼ばれず「俺、忘れられとるやん」と思ったら「伊勢崎、金山周平」と呼ばれました。
その時はびっくりしましたね。同期がざわついたのを覚えています。
今では伊勢崎で良かったと思っています。
伊勢崎が好きですよね。何か違うんよね。皆が優しんよね。(笑)
内野:同期の存在は?
金山:20歳の時に養成所で出会った同期は20年経った今でも同じ気持ちです。
同期に対してはその時の気持ちのまま20年過ぎています。
同期は一生の宝物です。大好きな存在です。
内野:師匠はどなたですか、またどのような方ですか?
金山:師匠は渡辺京二(伊勢崎15期)選手です。すごく優しい方です。
これまで怒られたのは後にも先にも1回、いや2回だけですね。
1回目は養成所の時でした。
走行練習後、汗だくで疲れ切っていた自分は脱いだヘルメットを地べたに置きました。指導員で来ていた渡辺さんから「命を守ってくれるヘルメットを地べたに置くな」と怒られました。そこから身に着ける物は大切に扱っています。
2回目は寝坊した時でした(笑)
内野:伊勢崎といえば高橋貢(伊勢崎22期)選手ですが。
金山:高橋貢選手からアドバイスをもらった事がありました。今でもその言葉は忘れていません。「6周かけて頭に立ったら良い。最後に先頭に立ったら良いんだよ」と、慌ててレースをしている自分にそう言ってくれた事を覚えています。
内野:デビュー20年目を迎えます。
金山:来年で20年なんですよね。早かったね。この調子やったら70歳、80歳まで走りたいね。選手になれなかった兄ちゃんの分まで頑張りたいね。オートレースは楽しいよ。やればやるだけ自分に返ってくるもんね。
昔はとにかく負けたくないだけの気持ちで走っていました。
今は、整備が上手い訳でもレースが速い訳でもないから、気持ちで補うように、気負うことなくレースが出来ていると思います。
内野:気持ちの面で以前と変わったのですね。
金山:若い時は前が開いたら、展開が向けば即座にハンドルを入れて、抜きに行っていたけど、今は冷静に展開を見ながらレースを組み立てています。
行ける時は行けるし、行けない時は行けない。レースを壊す事の方がファンに迷惑をかけるので気をつけています。
内野:気持ちですね。
金山:はい。気持ちに余裕を持ってレースをする事が大切です。競走しているから危ない面がある事は承知している。自分が迷惑をかけないように無事故で綺麗なレースを出来るように心掛けています。競走だから多少は危ない事はあるけどね...。
内野:オートレースの魅力、どこが好きですか?
金山:まずオートレースという競技が好きやね。競うのは昔から好きやったね。魅力は勝ち負けが決めまるところやね。
レース場の近くで生まれたこと、父親が選手であること。当時、オートレース選手は花形の職業でした。だからオートレース選手へのあこがれは半端じゃなかったですね。
内野:これまで思い出に残っているレースは?
金山:過去に記者さんに話したことがあるけど、伊勢崎で行われた第24回SGオールスターオートレースです。2005年の開催でした。
地元伊勢崎での開催で、ファン投票で初日のドリームメンバーに選んで頂きました。スーパードリーム戦は10mオープンで自分は2号車でした。まだ若かったのでその時は期待されていました(笑)
伊勢崎開催だったし、相当たるメンバーの中でのレースだったので一番思い出に残っています。高橋貢、木村武之(浜松26期)、久門徹(飯塚26期)、浦田信輔(飯塚23期)、森且行(川口25期)、濱野淳(山陽24期)、片平巧(船橋19期・元選手)がいたレースです。
凄く緊張していたし若かったし嬉しかったし、ファンの皆様への恩返しをと思い、走り切りました。結果は4着でした。
内野:悔しかったレースは?
金山:そりゃぁ負けたレースは全部悔しいよ。今は顔にも出さないけどね。でも顔に出とうかもしれんね(笑)
内野:飯塚でのミッドナイト優勝(2018年12月8日)がありますが。
金山:込み上げてくるものがあったね。お客さんがいたらもっと違っていたでしょうね。
生まれ育った飯塚で親父が走っていたレース場で優勝できて本当に嬉しかった。
故郷の飯塚で走る時は特に気持ちが入るよ。
予選はもちろんやけど、一般戦になっても諦めず1着目指して頑張っていきたいですね。
内野:デビューしてから続けていることは?
金山:柔軟運動をずっと続けています。養成所でストレッチを2人一組でやっていました。相方は柴っち(柴田健治・浜松27期)です。
柴っちは腰が痛いと言ってさぼっていたので、自分ばかりが柔軟運動をやっていたのです。そのおかげで体が柔らかくなりましたね。それだけは選手になってもキープしています。レース前に競走車を検査に出した後はストレッチと柔軟を必ずします。いつも選手観覧席の畳の上でやっています。それと風呂上りにも必ずやっています。
ストレッチをやらないと気持ち悪くなりますね(笑)これはデビューしてからもずっと20年間続けていますね。
筋トレもそのくらい熱心にやっておけば違っていたよね(笑)
内野:減量はされていますか?
金山:減量はまったくしていないです。自分に優しいのやろうね。
レースで負けたら悔しいくせにもっと自分に厳しくしないといけないね。
内野:前検日(レース初日の前日、受付日)は何から始めますか?
金山:梱包をばらす事から始めます。整備箱その他、荷物の整理です。
レースタイヤがないと始まらないのでタイヤを探すところからスタートします。
前検日は体慣らしとタイヤ作りですね。
内野:何年か前にロッカー移動がありました。自宅の近くに移動して良いという流れでしたが。
金山:移れないでしょう。伊勢崎に散々お世話になったのに飯塚への移動はできなかった。
そういう考えすら浮かばなかった。飯塚から群馬の移動は大変だけど「伊勢崎の金山」でデビューして、ここまで育ててもらって、沢山お世話になっているからね。
伊勢崎が大好きですよ。
内野:ここ数ヶ月は西日本地区で走る事が多いですが。
金山:今の斡旋だと飯塚と山陽で走る事が多いですよね。自宅から近くて楽だけど伊勢崎に帰りたいね。
伊勢崎の金山なので...。
早くファンの前で走りたいよ(涙)
歓声が聞きたいね。
内野:ファンの存在は?
金山:間違いなくファンあってのオートレースです。
お客さんがいないレース場は寂しいね。お客さんの前で走りたいね。
内野:そして次節は山陽オートのG2小林啓二杯(7月8日~12日)です。初日12R選抜戦に出場します。小林啓二さんが8選手を選んでいます。
金山:記念レースの選抜戦(ドリーム)に選ばれるような選手ではないけど小林(8期)さんと親父(7期)との繋がりで選んでもらったので精一杯走りたい。
準決勝戦目指して頑張ります。応援のほどよろしくお願いします。
内野:今回インタビューの場を提供してくれた「酒膳ふくろう」の紹介をお願いします。
金山:そこは、兄ちゃんにしてもらおう。インタビュー受けりぃ(笑)
兄・純平さん:アットホームなお店です。オートレース選手はもちろんオートレース大好きなファンが集うお店です。定休日は木曜日です。ふくろうは木に止まって休んでいるから木曜日が休みです(笑)
周平を若い時は「気合い入れて走れ」と応援していたけど、今は「怪我せんように走れ」と心配しながらTVで観戦しています。デビューして20年はあっというまでした。
皆さんこれからも周平の応援をよろしくお願いします。
内野:お兄さんのお話を聞いてどうですか?
金山:嬉しいですね。選手になれなかった兄ちゃんの分までこれからも頑張って走ります。
内野:最後になりました。オッズパークをご利用の皆様へメッセージをお願いします。
金山:いつもオートレースへご投票頂きありがとうございます。
ファンあってのオートレースです。これからもよろしくお願いします。
皆様の期待に応えられるように頑張ります。ぜひ兄ちゃんのお店にもお越し下さい。
お待ちしております。
内野:27期は来年デビュー20年です。これまで周りに支えられながら20年間走り続けています。選手一人一人にこれまでの苦労があり、もちろんドラマがあります。
次も27期の選手を紹介します。ぜひご期待ください。
MCうっちぃ!こと内野久照 オートレース歴16年。好きな選手は浦田信輔選手。現在飯塚オートでMC、山陽オートで実況を行っています。年間約180日間選手ロッカーに潜入し取材もこなすMCです。オートレースを盛り上げたくFBでは飯塚オート盛り上げ隊、Twitterではオートレース盛り上げ隊にてロッカーフォトや選手情報配信しております。 最近では場外車券売り場にてオートレースの解説予想を披露し自腹車券勝負に挑んでいます。オートレース大好き九州男児が展開する魂の大胆予想にご期待下さい。