盛岡競馬場に5年ぶりに武豊騎手が参戦する、ということもあって、昨日の盛岡は熱く盛り上がりました!
まず無料バスに乗って競馬場へ到着した時、お昼前にもかかわらず駐車場がかなりいっぱいに埋まっていたのです。
この光景を見た地元の方とおぼしきご夫婦が、「この時間からこんなに車がいっぱいなんて...」と驚いていました。
食堂へ行くと、人・人・人...
当初ジャンボ焼き鳥を食べようと思っていたのですが、あまりの行列に恐れをなし、
多少列の短かったお店で定食を注文、なんとか1つだけ空いていた席でかき込みました。
その時にも近くに座っていた方々が、「武が来てるから」と嬉しそうに話していたのです。
ジャパンジョッキーズカップの騎手紹介式では、ひと際大きな声援を浴びていた武豊騎手。
レースでは第1戦で6番人気馬に騎乗して2着に追い込み、
メインのマーキュリーカップでは圧倒的1番人気だったグリムに騎乗、強い競馬で差し切りました。
武豊騎手
「他に行く馬がいるなと思っていたので、2番手か3番手かなと。
内枠だったので外に出したいなと思っていて、1コーナーで外に出せましたし、いい形で進むことが出来ました。
このレースの前にダートは2回乗れていて、走りやすいところを選べたことも良かったです。
距離は融通が利くタイプで、短いところだと少し忙しい気もしますが、1600m以上、2000m以上も大丈夫だと思います。
今日はたくさんお客さんが入っていて、たくさんの歓声が聞こえて嬉しいです。
もちろん全部が僕を応援していたわけではないでしょうが(笑)。
今回は5年ぶりの盛岡でしたが、また近々来たいですね」
武豊騎手の遠征を心待ちにしていたのはファンの方々だけではありません!
5年ぶりの盛岡、ということは、5年以内にデビューした岩手の若手ジョッキーたちにとっては、初めて近くで見る生武豊騎手なのです。
デビュー4年目の小林凌騎手は、
「僕は栃木出身なんですけど、TVで武豊騎手のレースを見て騎手になりたいと思いました。
中学生の時に東京競馬場へ行った時、震災の直後で募金活動をしていた武さんに握手をしてもらった経験があるのですが、騎手になってからは初めてで。
朝からそわそわしています(笑)」
と話していました。
武豊騎手の騎乗ぶりを間近で見ようと、コースの横でしっかり見学。
「憧れの人を近くで見られて嬉しいです!」
と笑顔を見せてくれました。
ジャパンジョッキーズカップを優勝した笠松の佐藤友則騎手も、
「第1戦の時には武さんと隣の枠だったんです!
ゲートの中でどういう態勢でいるのかなどつい見てしまいました。(スタート後は)武さんについて行こうと思って競馬しました」
この時のレース、武豊騎手が6番人気2着、佐藤友則騎手が10番人気4着という成績でした。
たくさんのファンの方々、そしてたくさんのジョッキーたちが憧れる武豊騎手。
競馬界のレジェンドのすごさを改めて感じた一日でした。
昨日盛岡競馬場で行われたジャパンジョッキーズカップ。
朝からお天気が良く、さらに5年ぶりの盛岡参戦となった武豊騎手の存在もあって、午前中からかなりの賑わいでした!
レース前にパドックで行われた騎手紹介式では、たくさんの声援が飛びました。
第1戦は3番人気ナルノステファニーに騎乗した地元岩手の村上忍騎手が、好位から早め先頭で勝利、2着は6番人気コンバットパンチ騎乗の武豊騎手が、後方から追い込みました。
村上忍騎手
「初めて乗る馬でしたが、チャンスはあるなと思っていました。
外枠だったので何頭か行かせて揉まれない位置で競馬がしたいと思っていて、上手く運ぶことが出来ましたね。
この後も楽しんで乗りたいです」
第2戦は芝のレース。
6番人気ウインタリエンテ騎乗の佐藤友則騎手が2番手から勝利、クビ差2着には第1戦を制した村上忍騎手が追い込みました。
佐藤友則騎手
「あまりにスタートが速くて、前半ハミを噛んでしまいましたが、馬がよく頑張ってくれました。
スローに落とせればなんとかなるかなと思っていましたが、思った通りのレースになりましたね。
第3戦もチャンスのある馬に乗せてもらっていますし、チームWESTのため、笠松競馬のために頑張ります!」
第2戦を終えた時点で①②となった村上忍騎手がポイントをリード。④①の佐藤友則騎手も勝てば文句なしで個人優勝が決まります。
迎えた第3戦、直線は3頭大接戦になりました!
早め先頭に立った吉村智洋騎手に、好位から並びかける佐藤友則騎手、さらに外から永森大智騎手も伸びて来て、アタマ差で佐藤騎手が勝利し2勝目。
圧倒的なポイントをゲットして個人優勝を果たしました!!
ちなみに、10番人気馬に騎乗していた村上忍騎手は4着に健闘。
もしも佐藤騎手が僅差で3着になっていたら、優勝は村上騎手の手に渡っていたわけです。
レースでもポイント争いでも、白熱した戦いを見せていただきました。
優勝はチームWEST。
個人優勝は④①①だった佐藤友則騎手でした。
普段はお茶目な佐藤騎手ですが、競馬には熱い男。
笠松のリーディングジョッキーになり、各地のジョッキーレースに参戦するようになって、なかなか結果が出せないことがすごく悔しかったそう。
そこで一念発起、これまでとは考え方を変えて、レースやジョッキーを入念に研究、自分自身のトレーニングやジョギングも、これまで以上にするようになりました。
今回はそんな努力が実って、ジョッキーレース初優勝。
「武豊騎手をはじめ、全国のトップジョッキーと戦って結果を出せたことはとても嬉しいです。
とにかく馬が頑張ってくれました。これからももっともっと精進していきます!
僕が努力することで、笠松の若手も続いてくれたら嬉しいですね」
個人優勝には賞品があり、いわて純情豚1頭分が贈られます。
「笠松に持って帰るからと約束していたので、約束を果たせて嬉しいです。
いつというのはまだわからないですけど、笠松競馬場で振る舞いますので、ぜひ遊びに来てください」
いわての豚を笠松でいただく、というのもまた楽しみですね!
*15日(月)盛岡 第10R『マーキュリーカップ』 2000m 16:50発走*
ここは実績的にもグリムが抜けた存在と考えます。
昨年のレパードステークスからすべて馬券圏内に入っており、地方コースでは白山大賞典と名古屋大賞典を勝利。
これまでは逃げてこそのイメージが強かったのですが、名古屋大賞典では番手からの競馬で勝ち切ったし、前走のアンタレスステークスは中団から早めに押し上げる形で2着に入りました。
レースの幅が広がっているというのは成長の証。
しかしやはり逃げるレースがベストではないかと思うので、今回の1枠1番でスムーズに行ければ白山大賞典のように圧倒的なレースを見せてくれるのではないかと期待しています。
グリムが強いだけに対抗以下の評価が迷うところですが。
前走いい勝ち方をしたテルペリオンに注目しました。
初めての地方コースだった名古屋大賞典では先行できずに5着。
しかし前走は2番手からオープン戦を勝ち切って、改めてこの馬の強さを見せてもらいました。
名古屋大賞典の時に1キロ差だったグリムとの斤量差が、今回はさらに広がって2キロ差になることも好材料でしょう。
盛岡は地方の中では広いコースで走りやすいと思うし、この馬の力が出せれば十分上位争い可能です。
3番手評価にしたのはロードゴラッソ。
前走の大沼ステークスは逃げたリアンヴェリテには及ばなかったものの、プレスティージオとの壮絶な2着争いをハナ差制しました。
昨年末から3連勝してマーチステークスでは6着と跳ね返されたものの、オープンでも通用する力を示してくれました。
好位中団からいい脚を使える馬で、小回りの地方コースも合いそうです。
ノーブルサターンは2017年の兵庫チャンピオンシップで2着。
この時は逃げ粘っての2着でしたが、その後いろいろな競馬をするようになった今、盛岡でどんなレースをしてくれるか楽しみです。
◎1、グリム
○9、テルペリオン
▲14、ロードゴラッソ
△3、ノーブルサターン
*7日(日)佐賀 第12R『佐賀王冠賞』 2000m 18:00発走*
ここは11連勝で重賞制覇したハッピーハッピーと、九州ダービー栄城賞を圧勝したスーパージンガの2頭の牝馬の戦いと見ています。
2000mの距離適性はスーパージンガの方が上ですが、前走内容の比較でハッピーハッピーを本命にしました。
ハッピーハッピーはJRA未勝利から佐賀転入後11連勝。
前走の佐賀ヴィーナスカップは初の重賞挑戦で1番人気に支持され、大井のステップオブダンスとの激しい追い比べを制してハナ差で重賞制覇。
一気の相手強化でしたが、自分から動いて行く競馬で押し切りました。
今回のカギは初めての2000m。
血統的にはマイルくらいまでがベストかなと感じますが、1800mも4連勝しているだけに、克服してくれるのではないかと期待しています。
対抗はスーパージンガ。
九州ダービー栄城賞は本当に強かった!!
前はダッシュが付かずに後方から上がって行くレースが多かったですが、今は楽にいい位置が取れるようになりました。
ロングスパートの利く馬が、いいポジションを取れるようになったら相当強いです。
2000mもベストと言っていい距離だし、古馬相手でもヒケは取りません。
ただ、対抗にしたのは前走の内容がこの馬らしくなかったから。
遠征競馬の難しさですが、崩れた後の1戦目ということで、様子見の意味も込めて対抗にしました。
3番手評価はイケノアサ。
佐賀ヴィーナスカップでは10着と大きく崩れましたが、前走の水無月賞はウルトラカイザーの3着に頑張りました。
2000mは初めてですが、1400mよりも1800mの方が安定している印象で、好枠を活かして逃げるのではないかと推察。
今回は4戦パートナーを組んでいた兒島騎手がスーパージンガに騎乗して、スーパージンガの主戦である真島正徳騎手がこちらに騎乗。
2頭とも渡辺博文厩舎ですし、どんな競馬を見せてくれるか楽しみです。
水無月賞2着だったモリデンサンバまで。
◎5、ハッピーハッピー
○8、スーパージンガ
▲1、イケノアサ
△2、モリデンサンバ
久しぶりに水沢競馬場に行って来ました。
JRAに移籍して頑張っていたラブバレットの岩手復帰戦、さらに四連覇の偉業が懸かる栗駒賞を見るために。
前日はかなりの雨、当日もお昼過ぎに強い雨が降り、かなりの不良馬場。
今の水沢はとにかく時計が速い馬場で、この日も前半から速いタイムが出ていました。
パドックに現れたラブバレットは、-12キロという数字もあってか、これまでより少し小さく見えてしまい...。
特に、すぐ前を歩く2番人気のサインズストームが、546キロという大きな体で、筋肉も柔らかそうにむっちりと盛り上がっているため、
「もしやサインズストームのスピードに負けてしまうのでは...」と、勝手に不安になっていました。
サインズストームは5連勝で早池峰スプリントを8馬身差で圧勝した、勢いのある上がり馬。
さらに騎乗する岩本怜騎手はデビュー2年目の今年、大ブレイク。
サインズストームと共に同期の中で一番最初に重賞勝利を果たし、この日も3勝を挙げる活躍ぶり。
ラブバレットと山本聡哉騎手もすごいけれど、またまたすごいコンビが出て来たな、と思っていたのです。
しかし。
レースでは圧倒的な力を見せつけてラブバレットが勝利!
道中から逃げるサインズストームをがっちりマークして、終始手ごたえ優勢、4コーナーを回ると山本聡哉騎手がほとんど追うことはなく、余裕の走りでした。
パドックで感じた馬体の大きさは逆転し、68キロの差があるのにラブバレットの方が大きく見えるくらい、凄まじいオーラを感じました。
勝手に不安になって、本当にすみませんでした。と謝りたいくらい。
圧倒的な強さを見せて、四連覇を達成しました!
菅原勲調教師
「まずはホッとしました。この後は馬の状態を見て考えます。
選択肢としては、岩鷲賞を使うか、クラスターカップ直行か。
今回は移籍初戦でまだ絶好調というわけではない中で、あれだけの走りをしてくれましたから、今後の馬の様子をじっくりと見極めます」
山本聡哉騎手
「四連覇が達成出来てとても嬉しいです。
調教では、いい時と比べると物足りない部分はあったのですが、やっぱり力が違いますね。
勝ててホッとしました。
またこの馬と一緒にレースが出来て嬉しいです」
これだけの馬ですから、お2人とも相当なプレッシャーがあったようで、レース後はホッとした笑顔がとても印象的でした。
8歳ですが、まだまだ元気なラブバレット。
特に、レースにいっての存在感は圧倒的でしたね。
これからどんなパフォーマンスを見せてくれるか、また楽しみが増えました。
2着だったサインズストームにとっては、試練のレースとなりました。
ただ、ラブバレット相手に真っ向勝負をしたわけで、3着が10馬身離れていたことを考えると、逃げてよく粘ったなと思います。
この経験を糧に、人馬ともにさらに成長した姿を楽しみにしています!
取材終わりに水沢江刺駅でビールを買って新幹線に乗り込もうとしたら、この日の売店は16:30で終了していました!!
水沢江刺駅をご利用の際は、くれぐれもお気を付けを(笑)。