【特別賞:山中利夫元騎手・山口勲騎手・岡崎準騎手】
山中利夫元騎手
「昨年は62歳9か月で勝利して、国内最年長勝利記録を更新することが出来ました。
勝った時はとても嬉しかったです。
春木時代の兄弟子だった津曲(照男)さんが記録を持っていたんですけど、実はそのことも知らなかったんですよ。
1年くらい前かな、記者の方に 『山中さん、あと1年くらいで記録達成できるよ』 って言われて、そこから意識し出しました。そこまでは全然わからなかったです。
1967年に騎手免許を取得して、春木、紀三井寺、名古屋などを経て金沢に移籍したんですけど、ここまで頑張れた原動力は、とにかく体が健康なことですね。
アルコールも全く飲まないですし。
それに、家族が支えてくれました。 本当に感謝です」
山口勲騎手
「3000勝を達成した瞬間は、ホッとしたというのが一番やったですね。
昨年もたくさん勝たせてもらって、九州リーディングを獲ることが出来ました。
荒尾が廃止になる前は荒尾の関係者にもけっこう乗せてもらって、応援してもらってたので、そういう積み重ねで今があると思っています。
今はとにかく怪我なく乗ることを一番に考えています。
昨年はSJTで優勝出来て、素直に嬉しかったですね。
WSJSで東京競馬場の大舞台を経験できたことは、とても勉強になりました。
地方の名手同士の戦いもそうですけど、WSJSも隙がないレースが展開されるので、いい刺激になりました。
今年は、このような賞に恥じないよう、また1鞍1鞍大事に乗りたいです」
岡崎準騎手
「昨年は無事3000勝が出来てホッとしてます。
益田から福山に移籍しましたが、益田時代からいい馬に乗せてもらい、いい成績を残すことが出来ました。
これも、周りの方々のお陰ですから感謝しています。
大変だったことといえば...怪我が多かったので、それが辛かったですね。
馬を抜いて行く快感があって、いつの間にか差しが得意と言われるようになりましたけど、基本的には福山は小回りですから先行有利です。
昨年はモナクカバキチが地方競馬平地最多勝記録の55勝目を挙げる時に乗せていただいて。
直線に入った時は、『あともうちょっとだ!頑張れ!』と思いながら乗っていました。
勝った時はとても嬉しかったです」
昨日目黒雅叙園にて、毎年恒例のNARグランプリ授賞式が行われました!
まずは共同記者会見の模様からお届けします。
【優秀新人騎手賞:阿部龍騎手】
「新人賞をいただけて、すごく嬉しいです。
自分の力というより、周りの方々のサポートが大きいと思います。
デビューする時は、『やっていけるんだろうか...』という気持ちと、ワクワクドキドキする気持ちがあって、緊張していました。
デビュー戦は何も考える暇なく、砂がかかって『あー...』と思ってるうちに終わっちゃって...。
2日目に初勝利を挙げられたんですけど、その時は追い切りにも乗せてもらってて、『気楽に乗って来い』って言ってもらってたので、跨って、色々考えないようにしてたら勝つことが出来たんです。
その日は両親が応援に来てくれていたので、目の前で勝つことが出来て、一緒に口取り写真も撮れて、『騎手やってて良かった』って思いました。
デビュー当初からたくさん乗せてもらっていたので、3キロ減を生かして前の方でレースをしようと心がけていました。
初めて重賞に騎乗した時は、パドックで跨った時にいつもとゼッケンの色が違うので、『おお!』と感動したのを覚えています。
ダートグレードの『エーデルワイス賞』では2着に入ったんですけど、ナゼか他の馬たちがコースの真ん中を走っていたので、ただ内を走っていただけなんです。
あれよあれよという間に2着になりました。
この1年は出来過ぎですね。本当に周りのサポートのお陰です。
感謝の気持ちを忘れず、これからも頑張りたいです」
【最優秀勝率騎手賞&ベストフェアプレイ賞:赤岡修次騎手】
「昨年は勝率の方が最後までわからなくて不安な気持ちもあったんですけど、ダブルで受賞出来てとても嬉しいです。
勝率で佐賀の山口さんと競ってるのは知ってたんですけど、最終日の大晦日に4つしか乗ってなかったんですよ。
もう山口さんだろうと思ってたんですけど、高知で落馬があったり騎乗停止になった騎手がいたりして、その乗り替わりで3つ勝たせてもらったんです。
偶然と言うか...まぁ運よくって感じですね。勝率も1位になれて嬉しいですけど、ちょっと微妙な気持ちでした。
高知では若手がグングン腕上げてるんでね。永森もいるし、もちろん実も。
ベテラン勢も層が厚いんで、勝率はそろそろ厳しいかなと思ってます。
もちろん、狙うのは狙いますけどね。
ベストフェアプレイ賞も2年連続はすごく嬉しいです。
前は高知から狙うとしたら、この賞しかなかったし。ずっと欲しいと思ってたけどなかなかもらえなくて。
今、2年連続無制裁なんでね、こっちも3年連続狙いたいです。
3年連続無制裁はさすがに難しいとは思いますけど。
昨年は重賞もたくさん勝たせてもらいました。
いい馬がたくさん回って来て、その馬が上手く成長してくれたんでね、強いレースをしてくれました。
今年はいい馬がいるんで、県外で勝つことを目標にしています。
ダートグレードで県外で勝つっていうのが、高知の大きな宣伝になりますから」
【最優秀勝利回数騎手賞&最優秀賞金収得騎手賞:戸崎圭太騎手】
「毎年この賞を目標にしているので、とても嬉しく思います。
昨年はこれだけ勝たせてもらってますけど、重賞で勝ち鞍が少なくて、なかなか思ったようなレースが出来なくて...。
すごく感謝はしているんですけど、そういう自分のミスが心残りです。
重賞を勝っていれば、賞金面でももっと違ったと思いますし。
いい馬にたくさん乗せてもらったことは、本当に感謝しています。
振り返ってみると、本当に15年経つんだな~という気持ちもありますし、その中でいい部分も悪い部分も、成長もありまだまだな部分もありますね。
また頑張っていきたいと思います。
昨年は、勝ったレースというよりも、『東京大賞典』で【フリオーソ】に乗せてもらい、最後のレースを一緒に走れたことが想い出に残っています。
あの馬がいたから、今の自分がいるなと思います。あの馬に本当に成長させてもらいました。
これまで、デビューしてからずっとがむしゃらにやって来て。
重賞もやっと7年目で勝たせてもらって。
毎年毎年1つでも多く勝ちたいというのを目標にしながらやって来て、そういう風に出来たので良かったと思います。
(この日JRA騎手試験の合格発表を受けて)嬉しいのは嬉しいですけど、本当にホッとしました。
自信というよりも、勉強して頑張ったことが生きて結果に繋がったと思います。
また1つ1つ目標をクリアしていきながら、大きな目標に向かって行きたいです。
地方競馬で本当にたくさん乗せてもらって、たくさん勝たせてもらって、自分が得たこの技術で中央競馬に挑戦したいと思っています。
こうやって成長出来たのも、関係者やファンのみなさんのお陰ですから、本当に感謝しています。
今は毎日乗せてもらってますが、中央では週末開催になります。
そういう経験が今までないので、また調整などを含めて考えながら頑張りたいです。
乗せてもらったレースは全部勝ちたいですね。
特にこのレースというのはないです。
本当に中央競馬の騎手だけでなく地方競馬の中にもまだまだお手本にする騎手がたくさんいますので、ひとりひとりのいいところを吸収していきたいと思います。
交流戦にも来たいし、乗れるレースはどんどん乗って行きたいです」
昨日京都競馬場で行われた、安藤勝己騎手の引退式に行って来ました。
最終レース後に行われた引退式&インタビューをお届けします!
最終レースが終わってからも、たくさんのファンの方々が残って、安藤騎手への想いを胸に登場を待っていました。
ファン、関係者、そしてご家族が待つ中、安藤さんが登場すると大きな拍手が沸き起こり、あちこちから声援が飛び交います。
子供たちの「安藤さ~ん!」という声に温かい笑いが起こり、和やかな雰囲気の中引退式がスタート。
ターフビジョンにこれまでの功績や名場面が映し出されると、「おぉー!」という歓声が上がりました。
ライデンリーダー
ビリーヴ
ザッツザプレンティ
キングカメハメハ
ダイワメジャー
ダイワスカーレット
映し出された名シーンに、ファンの方々も安藤さん本人も、想い出を噛みしめているように見えました。
その後は、お世話になった馬主はじめ、調教師や騎手からの花束贈呈。
武豊騎手、福永祐一騎手が騎手を代表して花束を渡すと、ちょっと照れたような笑顔を浮かべていた安藤さん。
続いて、お兄いさんである安藤光彰調教助手から花束をもらう場面では...
光彰さんの方が照れたようで、花束を渡すとすぐに安藤さんに背を向けて、サッサと戻って行ってしまいます。
これには後ろに並んでいたジョッキーたちや、ファンのみなさんから笑いが起こりました♪
そして、最後に花束を渡したのは、安藤さんのお嬢さんです。
愛娘の登場に、この日一番の笑顔を見せてくれた安藤パパでした☆
恒例の胴上げでは、参加したジョッキーから「重い!」という声が...
「少し汗取りして来て下さいよ!」と冗談が飛び交い、温かい笑いの中で引退式が幕を閉じました。
安藤勝己騎手
「全部終わって、なんだかホッとしてます。ファンのみなさんがたくさん集まってくれて、本当にありがたいですね。
正直、(今シーズンで引退する)みんなと一緒でいいと思ってたんだけど...バレちゃったから(笑)。
競馬場に来てレース乗らないっていうのが今日初めてで。上に行ったのも初めてだし、なんかまだ違和感あるね。
上から見てると、直線が短く感じるんですよ。乗ってるともっと長く感じるんだけど。
(レースに乗れなくて)淋しい気持ちはないです。ただ、上から見てるとキレイだなと思いました。あの角度でレースを見ることはないですからね。
自分でカッコ悪いから辞めた方がいいと決心して辞めたんで、サッパリしたもんですよ。特にこみ上げるものとかはないです。
ましてや、中央に来れるとも思ってなかったしね。42歳で来て、10年...10年乗れればいいなって最初思っていたので。
またね、JRA通算1111勝って...やろうと思っても出来る数字じゃないから。別にこの数字になったから辞めたわけじゃないですよ(笑)。
自分では全然気にしてなかったです。1000越えてからは数えてなかったし。
引退発表してから聞いて、持ってるな俺、と思ったよ(笑)。
笠松でデビューした頃は、こんな引退の形になるなんて全然思ってなかったね。ましてや、この年まで乗ってるなんて思わなかったから。
こういう時代になってくれたんでね、移籍させてくれたJRAにも感謝してます。
デビューした頃は兄貴にくっついてるような感じで。大きい存在なんで、正直去年兄貴が騎手を辞めたことは、自分にもガクッと来るものがありました。
ただ、兄貴と俺とは目指してるものが違ったから。性格も違うし。
あっちはコツコツ勉強して試験受けて...俺には絶対無理だから(笑)。
辞めるって決めたのも、正直前のように馬乗ってて楽しいって感じじゃなくなったんですよ。それが自分自身でもイヤで...。
レースが終わって、納得できないような競馬が多くなって。だからやっぱり、楽しんで馬に乗らないと馬も動かないと思うからね。
普段だったら、例えば怪我して2か月休んでたら、早く乗りたい!って思うもんだけど。それでも乗りたいって思わないのは、これはもう潮時だなって。
今後のことはまだはっきり決まってないけど、競馬と関わって行けたらと思います。
競馬が好きだし、ついつい見ちゃうから。
解説やなんかの話も来てるんでね、とりあえず一回挑戦してみてダメなら止めようと思ってる(笑)。
ああいうのは知ったような顔して言わないとダメなんだよね(笑)。
騎手生活はすごく恵まれました。いい馬に乗せてもらって感謝しています。
たくさんの方々にも支えてもらいました。本当にありがとうございました」
安藤勝己騎手!たくさんの感動をありがとうございました!!
今日は高知競馬場で、黒潮スプリンターズカップが行われます!
*3日高知 第7R『黒潮スプリンターズカップ』 1300m 18:10発走*
まず注目しているのは、1番の【ブレーブキャンター】。
明け7歳ですが、前走の『久松城賞』で初の重賞制覇とは思えない圧倒的なレースを見せてくれました。
タイムもかなり優秀で、昨年の『黒船賞』優勝時の【セイクリムズン】とコンマ3秒差、4着だった【スーニ】よりも速いタイムです。
逃げて一人旅で出した時計ですから、そのスピードの凄さが伺えますよね。
アーサーにとっても約2年ぶりの重賞制覇だったし、今年はこの馬とともに大きいところを勝ちまくるんじゃないでしょうか。
これまでの実績でいえば、2番【コスモワッチミー】でしょう。
昨年の『福永洋一記念』を勝って覚醒し、昨年は4つも重賞を勝ちました。
前走の『兵庫ゴールドトロフィー』では、最高の状態というわけではなかったのに、【オオエライジン】をクビまで追い詰める走りで沸かせてくれましたね。
赤岡騎手によると、追い切りの動きは良く状態もいいとのこと。
このメンバーに入ったら、頭ひとつ抜けた存在。
覚醒した【ブレーブキャンター】とどんな勝負が見られるか楽しみです。
6番【ダークインサニティ】は、7歳ながらまだ13戦とキャリアが浅い馬。
もともと南関東でデビューし、無傷の4連勝でJRAへ移籍。500万条件を勝つなど高い能力を示しました。
唯一の懸念材料はコンスタントに使えないことでしたが、高知に来て体質が強くなったのか、今はしっかり使えるようになりました。
ここに入ると格下になりますが、十分通用すると思います。
今回のレースは、【ブレーブキャンター】【コスモワッチミー】【ノーブルマン】【ダークインサニティ】と前に行きたい馬が4頭もいます。
有力馬が前に行くわけですから、差し馬にとっては展開がハマる可能性も。
ということで、【セトノジャーニー】の追い込みにも期待しています。
◎1、ブレーブキャンター
〇2、コスモワッチミー
▲6、ダークインサニティ
△4、セトノジャーニー
昨日川崎で行われた、今年初のJpn1『川崎記念』。
明け4歳の【ハタノヴァンクール】が、好位追走から早め先頭で押し切るという強い内容で勝利しました☆
四位洋文騎手
「今日は不安な点も多かったけど、勝ててホッとしました。
ストライドが大きな馬だし、小回りのコース、さらに初の左回りでしたからちょっと心配してましたが、上手に克服してくれましたね。
内枠だったし頭数も少なかったので、『東京大賞典』のように内に包まれたくないと思ってました。
【ワンダーアキュート】を見ながら、思い通りのレースが出来ました。
どうしてもコーナーでスピード落ちちゃうんでね、前半のコーナーは馬に負担をかけないようにして、最後の3,4コーナーは思い切って行こうと思ってました。
直線は大丈夫だろうと思ったけど、今日は西日が眩しくてゴール板が見えなくて...。ワンダーが接近して来たのでヒヤッとしました。
明け4歳だし、今年はさらに飛躍して欲しいですね。
今後の課題は...現状では、2000mくらいがちょうどいいんです。それより短いと追走に苦労してしまうので。序盤の追走を楽に出来ることが課題です」
昆貢調教師
「勝ててすごく嬉しいですね。ホッとしています。
とても調教のしやすい馬で、今回も順調にメニューをこなすことが出来ました。
相手は中央勢だったので、それを見る形で自然に前めの位置になりましたね。
左回りは大丈夫だと思っていたけど、小回りがどうかなと心配していたんです。
早く先頭に立ったことがないので、ちょっと戸惑っているような様子もあったけど、よく凌いでくれました。
まだスピードが足りないところもあるので、そこがこれからの課題です。
『帝王賞』が最大目標なので、そこまでのローテーションはまだわからないです」
今後は追走が課題...ということですが、今回はスタートがそんなに速かったわけじゃないのに、スンナリと好位に付けることが出来ました。
初めての左回りがコーナーのキツイ川崎ということで、レース前にはちょっと心配しましたが...そんなの全く関係なかったですね!
『帝王賞』に向けて、どんなローテーションを歩むか楽しみです♪
2着は1番人気だった【ワンダーアキュート】。
和田竜二騎手
「ハナに行っていた【タカオノボル】が物見して下がった時もそんなに影響なく進めたし、いいリズムで行けたんですけどね。
JBCの時よりも反応が良くなくて、マクられてしまいました。
盛り返してはいるんですけど、エンジンの掛りが遅くて...その分、早めに踏んで行ってはいるんですけど。
この馬は外に壁がないと、外に外に逃げようとするんです。今回はそれが出ましたね。
リズム良く行ってただけに、う~ん...どうなんですかね...」
レース後、何度も何度もVTRを見ていた和田騎手。
どうも手応えが納得いかないようで、クビを傾げていました。
最後は詰め寄っているだけに、3,4コーナーの手応えさえ良ければ...という風にも思いますが、それでもコンスタントに頑張ってくれているので、次のレースでの巻き返しに期待したいです。
3着は【グラッツィア】。
2周目の向正面で、ハナに行っていた【タカオノボル】が物見をしてバランスを崩したところで先頭に立ち、最後までよく粘りました。
岩田康誠騎手
「最高のレースが出来て、あのまま押し切ってくれるかなと思ったけど、前半に少し力んだ分、最後は一杯になってしまいました。
1,2着馬は強かったですね。
でもあれだけの相手でもこういうレースが出来るんで、次のチャンスを生かしたいです」
【タカオノボル】は、向正面でゲートを見て大きく後退してしまいましたが、その後盛り返して4着に入りました。
内田博幸騎手
「ゲートを見てしまいました...。あれだけバランス崩したのに、よく持ち直してくれたと思います。
上位の2頭は本当に強いですね」
軽快に逃げていただけに、物見のアクシデントは残念でした。
スムーズなレースで上位馬にどこまで食らい付けるのか、次のレースで見せて欲しいです。
そして川崎といえば...誘導馬コスプレ☆
今回も華やかな装いで、レースを盛り上げてくれました!