10月8日 第20回マイルチャンピオンシップ南部杯(Jpn? 盛岡ダート1600m)
(南部杯ゴール 写真・佐藤到)
1着 ブルーコンコルド
帝王賞2着以来、3ヶ月ぶりの実戦だったが、マイナス2キロで出走。これについて服部調教師は「体重的には506キロだったが、今秋緒戦なのでビッシリと仕上げた訳ではない。外見ができた感じで、これから段階を経て中味がついてくる」と語り、100%ではないが、納得の馬体重だったようだ。
レースはブルーコンコルド2番枠、キングスゾーン11番枠が微妙に影響する。戦前から強力な逃げ馬が不在でスローに近い流れだろうと言われ、そのとおり各馬がけん制しあう中、キングスゾーンが先手を取ったが、半馬身差直後インにブルーコンコルドがつける。「完全に被されそうだったら、前に行こうと思っていた」(幸騎手)そうだが、ずっとその間隔で3コーナーに入る。
フェブラリーステークスの時が顕著だったが、ブルーコンコルドは左回りだとコーナーでささるクセがあり、幸騎手の手が動く。その一方でキングスゾーン、そして3コーナー過ぎからスパートをかけたカフェオリンポスが、4コーナーで完全に先頭に立つシーンもあった。しかし、直線を向いてからはブルーコンコルドの独壇場。最内を突いてグイグイ抜け出してラスト150mで先頭に立ち、大外を強襲したワイルドワンダーの追撃も半馬身差封じて快勝。堂々、南部杯2連覇を果たした。
次走はJBCクラシック(大井)。そして幸騎手は「JRAのG?も是非、取らしてやりたい」とも語り、今後の動向にも目が離せない。
また服部調教師「JBC3連覇、それも3階級制覇にやってみたい」とコメントした。その3階級とは一昨年のJBCスプリント(名古屋)、昨年のJBCマイル(川崎)、そして今年、大井で開催するJBCクラシック(2000m)。これは前人未到であり、今後もあり得ないことだから是非、達成してほしい。
2着 ワイルドワンダー
ブルーコンコルドをマークする形で5番手インをキープ。道中は馬群の中にいたが、直線を向いて大外に進路を選んで一気に伸びてきたが、半馬身差届かず2着に敗れた。岩田騎手「自分のレースをして力を出せただけに悔しい。向正面で何度か行きたがったが、それで最後伸び切れなかったかも」。
先にも記したが、前半はスローペース。その流れを意識して岩田騎手はいつもより早め追走に心がけ、直線でも鋭くは伸びていた。しかしレースの上がり3ハロンが35秒3。ダートでこの上がりでは、ワイルドワンダーがいかに末脚の爆発力を持っていても如何ともし難かった。とは言え初のG?、初の地方ダートで半馬身差2着なら収穫は大きいのではないか。これでG?でも勝てることを証明した。
3着 カフェオリンポス
終始4、5番手の外につけて3コーナーからスパートをかけて直線入り口でキングスゾーンと一旦先頭に立ったが、ラスト150mで突き放される。しかしキングスゾーンとの叩き合いではクビ差先着した。
「補欠4番手だったので、ギリギリ間に合わせた状態。それが響いたが、もともとの実力を考えればこのぐらい走ると思っていた」と勝浦騎手。
たしかに3歳時、ジャパンダートダービー優勝以降、グレードタイトルには縁がなかったが、ダートオープンで3勝、フェブラリーステークスでも0・7秒差4着にまとめたことを考えれば納得。今回は5ヶ月ぶりの実戦で、これからどんどん良化するに違いない。
4着 キングスゾーン
他の出方をうかがい、押し出される格好で逃げの手へ。しかし内からブルーコンコルドに終始つつかれる流れではさすがに苦しい。それでも見せ場を十分に作ったのだから、収穫は大きいはず。
「5歳馬だが、まだまだ力をつけている。これまでと同じような戦いをできたが、最後は瞬発力の差。それでもG?でいい競馬ができたのでこれからも楽しみ」安部幸夫騎手。次走は予定どおりJBCクラシック。
5着 サンライズバッカス
スタートで出遅れ、後方3番手からの競馬。直線を向いてようやくエンジンがかかったが、後方から差を詰めるだけに終わった。「久々の影響。中間も強い追い切り2本しかできなかったし、動きもひと息。でもこれで変わってくれると思う」と安藤勝己騎手。こちらもJBCクラシックへ向かう。
<次走へのメモ>
9月30日 第9回OROカップ(3歳以上・地方競馬全国交流 盛岡芝1700m)
(写真・佐藤到)
1着 コスモバルク
本場(盛岡競馬場)の入場者数が6324人。当日は秋のG?シリーズ開幕初戦・スプリンターズステークスが行われ、いわゆる通常のJRA・G?発売日とほぼ同様の入場者数にも思え、コスモバルク効果は一見すると分からないが、街中場外ウマっこ大通の来場者数が激減。生のレース、コスモバルク見たさにオーロパークへ駆けつけたことはありあり。それは5、6レース終了後に実施した五十嵐冬樹騎手トークショーでも明白だった。
普段からパドック脇で予想イベント「勝ちそーリベンジ」を行っているが、ファンの数が段違い。小生もイベント出演者だったのだが、人の波に圧倒されるような凄い熱気に包まれ、五十嵐騎手のコメント一つ一つにものすごい歓声が上がっていた。やはりスターホース、スタージョッキーがいるとムードは一変。コスモバルク効果はあったなんてものじゃなく、効果絶大だった。
本題に入る。コスモバルクの馬体重は瑞穂賞(旭川・9月13日)からマイナス9キロの507キロで出走。この時期になるとコスモバルクは馬体を絞るのに苦労するそうだが、今回はビッグレッドファーム真歌から盛岡競馬場へ直行。これまでとは違ったケースでコスモバルクも若干戸惑った模様。また土曜日に芝コースでスクーリングを消化したが、その日は土曜日のレース日。どうやら遠くで聞こえるファンファーレにも反応した模様で、陣営の想定以上に馬体重が減っていた。それでも507キロは許容範囲だし、パドックでも気合いを表に出していはいたが、激しい発汗するほどでもなく状態的にはまったく問題なさそうだった。
戦前、大方はスピードの違いでコスモバルクが逃げると踏んでいたが、五十嵐騎手はスッと控えて3番手外をキープ。逃げたのはオグリホットで先手を奪うや、スローペースに落とす。そのため2コーナー過ぎからコスモバルクはやや掛かり気味になるシーンもあったが、五十嵐騎手がうまくなだめる。
3コーナー手前で2番手のトミケンマイルズが失速して替わってコスモバルクが進出。あとはいつでも交わせる態勢を取り、4コーナーではオグリホットの外に並びかける。その時、五十嵐騎手が一鞭を入れて気合いをつけると待ってましたとばかり、コスモバルクは鋭く反応。あっという間に後続を突き放し、4馬身差をつけて余裕のゴール。期せずして場内から歓声ではなく無事に走ったこと、期待に応えて勝ったことに対する拍手が巻き起こった。
「ペースが遅かったのは分かっていたが、前で競馬ができているので心配はなかった。3コーナーで早めに動いたのは調教師の指示。最後は遊び遊びで走っていたが、能力が違うので余裕十分だった。久々に勝てたことは素直にうれしい。G?へ向けても弾みがつきました」と五十嵐騎手。
2着 ボスアミーゴ
スローの流れで団子状態だったが、いつもどおり前半は中団のうしろにつけ、向正面からジワジワ進出。3コーナー過ぎから一気にスパートをかけてコスモバルクに並ぼうとしたが、そこからはエンジンの違いがマザマザ。コスモバルクとの力差は如何ともし難かったが、展開不向きの流れでひとまず2着確保なら上々。さらに飛躍を期待したい。
3着 オグリホット
コスモバルクが行く気がないと判断し、果敢に逃げの手に出てスローに落とす。道中、絶妙のペースに持ち込んだが、直線入り口直後で早くもコスモバルクに突き放されてしまっては苦しい。「前々で勝負をしたかった。コスモバルクがいなければボスアミーゴに先着できたはずだが、盛岡の芝は非常に合う」と尾島騎手。
<次走へのメモ>
9月16日 第9回テシオ杯ジュニアグランプリ(2歳オープン 盛岡芝1600m)
(ジュニアグランプリ 1着ジェベルロバーツ(外) 写真・佐藤到)
1着 ジェベルロバーツ
ミラクルジョンコが果敢に逃げ、ジェベルロバーツは不利のない4番手外を回る。3、4コーナー中間でテンショウベストが早め先頭に立ち、リザルトが馬体を併せにかかった。その外からジェベルロバーツが内に切れ込んだり、外にいったりフラフラしながらも2頭を交わして快勝。自身の連勝を3に伸ばし、この時点で2歳?1の座を確定させた。
「まだ子供なのか自分でハミを取って走らない。正直に言うと4コーナーでは勝てないかと思ったが、それでも勝つんだから能力が高い。これからもっと良くなっていくのでは…」と菅原勲騎手。
同騎手のコメントどおり直線でフラフラしていたが、それでも最後では決め手を発揮して勝ってしまうのには驚いた。これで芝でも初勝利をマークし、芝ダートを問わないオールラウンドプレイヤーとなった。
2着 テンショウベスト
ミラクルジョンコを先に行かせてスッと2番手につけ、3、4コーナー中間で交わして先頭。直線ではリザルトに交わされそうな場面もあったが、そこから再び伸びて2着を確保した。
「トモが丈夫になって乗りやすくなったし、馬も落ち着きが出てきた。仕掛けが早いと思ったが、いい競馬をしてくれた」と村松騎手。
前回はキャリア2戦目でビギナーズカップに出走して逃げて2着、今回も持ち前の先行力と粘り強さを見せて2着。これは現時点での完成度の差が出たもので480キロ台の恵まれた馬格を誇る牡馬。将来性も十分にうかがわせるレース内容で、今後も楽しみとなった。
3着 リザルト
3番手外を追走して向正面でやや掛かり気味となったが、小林騎手がなだめて折り合いをつける。テンショウベストが先頭に立ったのを見てスパートをかけ、4コーナーではテンショウベストを射程圏に入れたと思ったが、そこからの伸びが案外で3着に退く。ビギナーズカップ3着後、得意の芝で巻き返しを図るべくここ1本に絞って調整を進めてきたが、小林騎手いわく「今回が一番の仕上がりだったが、完敗」
9月17日 第22回ダービーグランプリ(3歳オープン 盛岡ダート2000m)
(ダービーグランプリ 1着ハルサンヒコ 写真・佐藤到)
1着 ハルサンヒコ
「大外だったのでどこのポジションになるか分からなかったが、中団ぐらいを考えていた」(村上忍騎手)とおり、うまく流れに乗って7番手を追走。向正面では馬群の中に入れてセイントセーリング、マツリダワルツをマークする形でレースを進める。いわゆるハルサンヒコにとってベストの展開となった上、4コーナーまで持ったまま。直線は外にコースを選ぶと目の覚めるような末脚を駆使して豪快に抜け出す。本質的にジリ脚タイプでいつも詰めの甘さが課題だったが、今回の4馬身差圧勝劇には周囲もビックリ。
元々、重馬場を得意としていたことが最大勝因かもしれないが、あとはマツリダワルツが早めにスパートをかけて前が速くなった展開、そして距離2000mも味方したか。それにしても地元3歳同士で2分6秒ジャストのタイムは優秀。
2着 セイントセーリング
マツノメガミが、何が何でも行く構えを見せたので2番手に控える。2コーナーすぎにペースが落ち着いたが、3コーナー手前から一気にペースアップ。それでマツノメガミを交わし、マツリダワルツの追撃は封じたものの、ハルサンヒコとは脚色が違いすぎたため2着に屈した。
「乗った感じがいつもとは違って馬に落ち着きがなかった。マツノメガミを先に行かせたが、この馬場だったら逃げた方が良かったかもと思うが、それにしてもハルサンヒコには驚いた(ここ4戦とも菅原勲騎手が騎乗していた)」と菅原勲騎手。
3着 マツノメガミ
好ダッシュを決めて阿部騎手が手をしごいて逃げる戦法を取り、1コーナーでは後続を5馬身ほど離す。3コーナーから後続が徐々に差を詰め、4コーナーで一杯になって失速かと思ったら最内で渋太く粘る。当日は単勝36・3倍の7番人気だったが、この善戦によって3連単11万4800円の高配当を演出した。
4着 マツリダワルツ
不来方賞は中団からの競馬だったが、今回はセイントセーリングを相手に絞って徹底的なマークに出る。3コーナー手前から早めスパートをかけ、セイントセーリングを負かしに行ったが、それが最後で堪えて4着。しかしレースをおもしろくしたのは間違いなくマツリダワルツだった。
仮に2着狙いに徹していれば、それを確保できたかもしれないが、言うまでもなく勝ちに行ってこそ競馬。特にこの日は土砂降りの雨で、末脚一辺倒の勝負ではセイントセーリングに100%勝てなかったはず。結果的には4着となって早めスパートに敗因を求められるが、南郷騎手が一発勝負に出たことを考えれば仕方なしだったと言いたい。
<次走へのメモ>
9月8日 第30回桂樹杯(3歳以上オープン 盛岡芝1600m)
(写真・佐藤到)
1着 ナイキアヘッド
「ジョリーズジョーが先に行くなら行かせようと思ったが、自分の馬の方が半馬身ほど速かったのでそれならば逃げてみよう」と小林騎手が判断。外枠から馬なりで先手を取ってマイペースに持ち込む。道中は12秒台の正確なラップを刻んで4コーナーでも手応え十分。ところが、直線に入って落鉄したようでバランスを崩してインに切れ込む。それで内にいたボスアミーゴ、サイレントステージの進路を妨げて審議の対象になったが、着順を変更するまでには到らず、内ボスアミーゴの追撃をクビ差封じ、岩手初勝利がうれしい特別タイトル制覇となった。
「馬場が馬場だったので(台風一過の影響で多量の水を含んだ芝)、先に行って正解でしたね。直線で一旦交わされたけど、並んでから根性を出してくれた」と小林騎手。この後は芝の規定路線・OROカップへと向かう。
2着 ボスアミーゴ
いつもどおり前半は無理をせず中団インにつけ、向正面からジワジワと前に進出し、4コーナー手前では早くもナイキアヘッドを射程圏に入れる。直線ではナイキアヘッドのインをすくって叩き合いに持ち込んだが、ナイキアヘッドが内によれた影響も受けて最内サイレントステージと接触。それでも気力を振り絞って内から盛り返したが、クビ差届かず2着に敗れた。
今回は直線での不利があったにせよ、完成度の差も出た印象。本質的には両馬場の芝で切れを発揮するタイプだけに、今回は馬場にも泣いたかもしれない。とは言え古馬は57キロ、本馬は53キロと負担重量に恵まれたとしても僅差2着は実力のなせるワザ。次走以降は古馬の流れにも慣れ、逆転の可能性は非常に高い。
3着 サイレントステージ
1枠に入ったこともあって終始5番手インを追走し、直線でもボスアミーゴのさらに内に進路を取る。その結果、一番の不利を受けてラチにぶつかるアクシデントもあったが、このメンバー相手に3着は立派。今後の見通しも明るくなった。
4着 サイレントグリーン
今回は追走するのに手こずり、ひとまず直線を向いて追い込んできたが、4着止まり。芝は合うが、1600mはやはり短すぎた。
9着 タイキリオン
あじさい賞(盛岡芝1700m)を快勝し、距離1600mも向くと3番人気に支持され、3番手の積極的なレース運びを見せたが、直線失速9着に沈む。7月15日以来の実戦が響いたか。
9月9日 第15回青藍賞(3歳以上オープン 盛岡ダート1600m)
1着 サイレントエクセル
(写真・佐藤到)
抜群のスタートから不利をまったく受けない外4番手を進み、3コーナーで一度気合いを入れるとすばやく反応。4コーナーでは馬なりで先陣グループに並び、ニューベリー、トーホウライデンらも必死に食い下がろうとしたが、ラスト100mでアッサリ抜け出すと一瞬で3馬身差をつけて完勝。テンショウボスにみちのく大賞典3着の雪辱を見事に晴らした。
「ビューチフル・ドリーマーカップ優勝後、牡馬相手でも負けないと宣言してしまいましたが、それが実現できて素直にうれしい。いつも一生懸命に走ってくれるので本当に頭が下がります。この頃、ズブくなった感じがしたので残り600mで気合いをつけたら伸びてくれたので、今日はやれそうだなと思った。次走はもちろん南部杯。並大抵ではない馬が来るのでいい経験をさせたいですね」と板垣騎手。
2着 テンショウボス
スタートで出遅れを喫し、それで6番手からの競馬を強いられる。それでも徐々に前に進出し、直線は外に持ち出して伸びてくる。ひとまず前の3頭はさばいたものの、サイレントエクセルとの差は如何ともし難かった。
「内枠でしたから出遅れなくても包まれる可能性があったから、逆にうまく外に出せたからね。ただ今回は動きが本物ではなかったし、ゲートの中でも集中力がなかった。激しいレースの連続だったが、その反動が出たかも」と小林騎手。
3着 エアウィード
サイレントエクセルの直後インで競馬を進め、テンショウボスより早めに動こうとしたが、3〜4コーナーでもたつく。それでも直線は自己の力を出し切って3着を確保した。「前回(クラスターカップ4着)より調子落ちかもしれなかったが、それなりに走ってはいた」と村上忍騎手。
4着 ニューベリー
シアンモア記念の再現を狙ったのだろう、果敢に逃げる。しかし「回りが合わない」(菅原勲騎手)の言葉どおり、直線に入ると一杯になってしまった。
<次走へのメモ>
8月25日 第30回すずらん賞(3歳以上オープン 水沢1600m)
1着 コスモスパーブ
スタンド前は先陣から5馬身ほど離れた中団に待機し、向正面から徐々にスパート。3コーナー前後で逃げたトーホウライデンの直後2番手まで進出し、4コーナーでは早くも馬体を併せる。直線を向いてトーホウライデンは渋太く粘ったが、コスモスパーブの勢いが上回り、転入3戦目で特別タイトルを手に入れた。
「どんな流れにも対応できる馬なので、ポジションはあまり考えていなかった。トーホウライデンを楽に逃がしてはマズいと思って早めに仕掛けたけど、その分だけ末が甘くなった。でもこれからもっと強くなりそうですよ」(菅原勲騎手)次走は重賞・青藍賞へ向かいたいと田村調教師。
2着 トーホウライデン
内枠に包まれるより逃げた方がいいと、高橋悠里騎手が判断して果敢に先手を取る。道中、マイペースの逃げに持ち込んだが、コスモスパーブに早めに馬体を併せられて直線半ばで一旦交わされながら、また差し返す。さすがにゴールで力尽きてしまったが、初のオープン特別でこのレースなら上々。今後に期待をつながせるに十分の内容だった。
3着 ブラーボウッズ
例によってあおり気味のスタートで後方2番手からの競馬。3コーナーでスパートをかけ、大外からいい脚で伸びてきたが、前の2頭に割って入るまでの勢いはなかった。
8月26日 第33回ビューチフル・ドリーマーカップ(3歳以上牝馬 水沢1900m)
1着 サイレントエクセル
(ビューチフル・ドリーマーカップ 1着サイレントエクセル 写真・佐藤到)
前回・フェアリーカップでは道中、内に包まれて苦しい競馬だったが、今回は好スタートからすんなりジュリアの2番手につけ、いつでも交わせることができる大名マーク。2コーナー過ぎからジュリアが徐々にピッチを上げたが、馬なりで追走し、直線でちょっと気合いを入れるとあっと言う間に抜け出して6馬身差。ここではエンジンが違いすぎた。
v「1頭が競走除外(ウエスタンフォルス)になりましたが、2、3番手を追走しようと思っていたので予定どおりのポジション。今回は地元同士ですし、牝馬が相手だったのでアクシデントさえなければ大丈夫だと思っていた。実際、直線も楽でした)と板垣騎手。
これで今季の牝馬重賞・特別は終了。今後は牡馬との対戦になるが、「(今回の)タイムも優秀だし、牡馬相手でも負けたくない」と板垣騎手は自信のコメント。
2着 ジュリア
逃げは想定どおりだったが、ウエスタンフォルスも除外になり、楽にハナに立ってマイペースの逃げに持ち込む。しかしサイレントエクセルにぴったりマークされ、向正面からピッチを上げたが、楽に追走されてしまったらさすがに苦しい。それでも3番手以下の差が大きく、そのセーフティリードを生かして何とか2着に粘った。
当初は距離1900mでは長く、どこまで息が持つかがカギだったが、菅原勲騎手の好騎乗にも助けられ、重賞では昨年のひまわり賞(3歳牝馬)3着より一つ着順をあげた。
3着 クルセイズ 前の2頭から少し離れた3番手インの経済コースを追走。3コーナーでは前の2頭から徐々に差を開けられたが、直線で盛り返して3着を確保した。フェアリーカップに続いてB2級から強気の挑戦だったが、それをはねのけて3着。すでにA2級以上の実力があることを証明した。