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2007年1月19日 アーカイブ

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今週のみどころ(1/20〜1/22)

2007年1月19日(金)

 少し先の話になりますが、1月30日(火)に帯広市とかちプラザにて「ばんえい競馬の未来を考えるシンポジウム」が行われます。これは「ばん馬を愛する十勝の会」代表の柏村文郎氏(帯広畜産大教授)、藤井宏明氏(ソフトバンク・プレイヤーズ社長)、岡明男氏(家畜改良センター十勝牧場改良技術専門役)の3人による基調講演、そして当サイト執筆者である旋丸巴氏、矢野吉彦氏、斎藤修氏の3人に加え、じゃらん北海道編集長のヒロ中田氏、競馬評論家の須田鷹雄氏を交えたパネルディスカッションも行われます。時間は13:30~17:00を予定、参加費は無料ですので、近隣のかたはぜひご参加いただければ思います。
 20日(土)はメインレースに漁火特別(4歳以上混合650万円未満)が行われます。550万クラスのメンバーが近走好調で、ここも期待が持てるでしょう。なかでもアローコマンダーは、平場戦とはいえ5戦連続して馬券に絡む活躍を見せており、今回のメンバー構成はチャンスといえます。ほか巻き返したいマルミギムレット、一発怖いコマタイショウをはじめ、成績が上向いてきたイケダガッツなども勝ち負けを演じることができるでしょう。
 この日の第10レースは、4歳以上オープン混合が行われます。休養明けのヒロインズカップで4着に食い込んだエンジュオウカンが、ここに出走してきました。今季の収得賞金からハンデも積まれておらず、常識的に考えれば不動の中心といえそうです。ほかでは好調維持のホシマツリ、ヤマノミントの、前開催のオープン混合1、2着コンビも有力。旋丸さんのコラムにも登場したコブラタイガーの“もう一発”にも期待したいと思います。
 21日(日)に行われるのは睦月特別(4歳以上オープン混合)。一線級の各馬がエントリーしており、楽しみな一戦となりそうです。中心視したいのはカネサブラックで、ハンデを課せられた銀河賞以外は堅実そのもの。前走ニューイヤーカップでも僅差の2着となるなど、好調を維持しています。ここも相手が揃いましたが、快走が期待できるでしょう。もちろんヒロインズカップを勝ったフクイズミや、オープンの常連ミサイルテンリュウなども争覇圏。帯広記念馬トモエパワーは馬場が重くなれば浮上してくるでしょう。サダエリコやアンローズなどもエントリーしていますし、オープン返り咲きの絶好調エビスオウジャ、5歳馬スーパークリントン、ナリタボブサップ、スーパーロイヤルと役者は揃いました。今開催最大の目玉といえる一戦です。
 22日(月)のメインレースは厚岸湖特別(4歳以上混合470万円未満)。ここは470万クラスで好走を続けているヒロノタキオンが中心視できそう。近4走は4、5、3、1着と好成績。それ以前もめったに掲示板を外していないだけに、390万クラスが大半を占める今回のメンバー構成は有利といえます。ほか390万クラスで4戦連続連対と好調のフクノカミカゼ、巻き返したいマックスセンプーなども有力。シンエイスター、ストロングペガサスも好勝負が期待できるでしょう。
 この日の第10レースには4歳以上オープン混合が行われます。トカチプリティーとスターエンジェルのオープン牝馬2頭のほか、800万クラスの上位メンバーが集いました。注目はやはりトカチプリティー。前走ヒロインズカップで3着に敗れたとはいえ、ある意味では堅実なこの馬らしい結果ともいえます。しかし、今回のメンバーなら話は別。オープンの実力を存分に発揮してもらいたいと思います。もちろんスターエンジェルも無視できず、800万クラスからは好調のツルマキシンザンとギャンブラークイン、堅実スミヨシセンショーなどに期待。自己条件に戻ったウィナーサマーにも注目です。

やっぱり馬が好き(第30回)  旋丸 巴

すれちがいの恋

 恋のスキャンダルは人間だけのものではない。

070119  我が友・谷さんの、ミクシィの日記を読んで笑ってしまった。谷厩舎所属のパーやんことニシキパール嬢(写真)に、熱烈なる恋心を寄せる馬が現れた、というのである。コブラタイガーなる牡馬君が、その恋するお馬。以下、谷さんの日記を引用すれば……

 「ずっとあっちのほうからパーやんを見つけては呼びかけ、うんと後ろにいたのに、気が付けば隣に並んでささやきかけ……。彼は本当にパーやんが好きで好きで仕方ないんです。他の牝馬じゃだめ、パーやんなんです。」

 おお、何と健気なコブラタイガー君でしょうか、と感動させられるけれど、当のニシキパールはと言えば、

 「一途な心に気付いているのかいないのか、知らん振りのパーやんでした。」というから、片思いは辛いねぇ、タイガー君。

 こんなにニシキパールが大好きなタイガー君だから、憧れのパール嬢と同じレースに出たら、きっと、彼女に先を譲り、他馬の追走を許さず、1、2着を独占。

 或いは、外枠と内枠に分かれたら、パール嬢目指してコースを大斜行。

 ……などと、妄想をどこまでも膨らませる私なのだけど、タイガー君とパール嬢は、悲しいかな、出走条件が全然違う。「120万円未満」のレースを走っているパール嬢に対して、「800万円未満」のレースに出走しているコブラタイガー。2頭が同一のレースに出ることは、現状ではかなり非現実的。だから、上記の我が妄想も空想上の一場面でしか有りえないのだけど……。

 それでも、調教では顔を合わす場面もたびたびとのことで、だから、タイガー君の切ない恋心も未だしばらくは続きそう。

 それにしても、人間から見れば、取りたてて印象的には見えないパール嬢。尾花栗毛も、ばんえい競馬の世界では、さほど珍しい存在でもなく、顔立ちで言えば、同じ谷厩舎のタケノダッシュの方が、黒々とした大きな瞳といい、優しい口元といい、数段愛らしい。馬同士では別の美醜の基準もあるのかしらん、と思うけど、谷さんによると

 「パールは、馬の中でも、もてる方じゃないんだけど」とのこと。

 そんな、一見、地味なパール嬢に、しかし、タイガー君だけは何かしら特別の魅力が感じられるのだろう。

 レースでは黙々と走る馬達。

 けれど、彼ら、彼女らにも、心があって、喜怒哀楽があって、切ない恋心だってある。そんな「心ある動物」が織り成す物語だから競馬は面白いのである。

 と、タイガー君の、いじらしい恋物語を聞いて、しみじみ競馬の良さを感じて……。おかげで、昨日も競馬場に行ってしまいましたよ。結果は勿論……。

 コブラタイガー君よ、もっともっと走って、オープン馬になって、重賞レースもどんどん制覇しなさいよ。そうしたら、種牡馬になって、ニシキパールとの恋も成就できる……かも。

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