
今年はネクストスター北日本が岩手での開催となり、スプリングカップはその前哨戦として1カ月繰り上がり、さらに1400メートルに距離短縮。さすがにシーズン開幕日だけに8頭立ての少頭数となった。
ラヴェイは北海道から転入しての秋は重賞で目立った成績が残せなかったものの、12月の2歳条件戦で岩手初勝利を挙げると、金杯では向正面から一気にペースが上がったところ、仕掛けを待って3コーナー過ぎから追い出されると、直線では他馬を振り切っての完勝となった。その2戦での充実ぶりが際立った。あとは冬休み明けでどこまで仕上がっているか。
その金杯で直線最後まで食い下がって2着だったのがミヤギヴォイジャー。ここまで10戦して3勝、2着3回だが、そのうち水沢コースは5戦3勝、2着2回という抜群のコース適性。
ビギナーズカップ2着のあと、ネクストスター盛岡を制したのがポマイカイ。その後は出走しておらず、5カ月ぶりの実戦で成長と仕上がりが気になるところ。
ここまで3頭の勝負で、条件戦を8馬身、6馬身という差で連勝したスノーミックスに食い込む余地があるかどうか。
◎4ラヴェイ
○6ミヤギヴォイジャー
▲7ポマイカイ
△1スノーミックス
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昨年新設の2歳重賞だが、デビューから4連勝のカワテンマックス、重賞3勝のページェントという名古屋の2強が不在となって混戦といえそうなメンバー。
であれば北海道所属時の実績を評価してミランミランに期待する。門別ではウィナーズチャレンジ勝ちがあり、鎌倉記念2着は大差だったが、勝ったベアバッキューンは圧倒的に強かった。転入初戦となったジュニアキングは3コーナーで先頭に立つと、直線では後続を寄せ付けずの完勝。ゴールドジュニアは前3頭の争いから離されて4着だったが、同じ笠松1600メートルのジュニアキングより4秒も遅い走破タイムだけにまったく能力を発揮していない。強敵不在となって重賞初制覇の期待だ。
ノリノリブリランテも門別で2歳オープン勝ちの実績。新春ペガサスカップは5着だが、前述カワテンマックスと0秒8差。ゴールドジュニアは直線半ばまでページェントと競り合っての3着。今回は相手が楽になった。
プチプラージュは北海道所属として出走した金沢シンデレラカップを勝ち、そのとき鞍上だった渡邊竜也騎手がその後もずっと手綱をとっている。重賞でも勝ち切れないながら崩れることもない。
ラブミーチャン記念でプチプラージュが直線先頭に抜け出したところ、1頭だけ次元の違う脚色で差し切ったのがエバーシンス。年が明けての重賞、新春ペガサスカップ、スプリングカップはともに3着だったが、そこで先着された馬たちが不在となれば勝ち負けまで期待できそう。
ここまで4頭、それほど差はない。以下、2歳時にネクストスター笠松で2着だったセンゴクブショウ、前走スプリングカップで3着エバーシンスにクビ差4着だったアキヨシパワーらは連下候補まで。
◎4ミランミラン
◯2ノリノリブリランテ
▲1プチプラージュ
△3エバーシンス
△10センゴクブショウ
△7アキヨシパワー
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デビューから4連勝で園田ジュニアカップを制したオケマルか、北海道から転入後3連勝のベラジオドリームか。ここは2頭の能力が抜けている。
門別の重賞で2着2回、兵庫ジュニアグランプリJpnIIで6着ながら勝ち馬とは1秒5差という経験を評価してベラジオドリームを本命とした。今回と同じ舞台の前走若駒賞トライアルでは、抜群のスタートを切って先頭。ラズライトタッカーに終始突かれるも、直線ではそれを振り切っての完勝。勝ちタイムの2分3秒4は、同日同距離の古馬B1戦の勝ちタイム2分6秒0より2秒6も速かった。前で人気2頭が競り合っての厳しい流れにもかかわらず逃げ切ったレース内容も評価できる。
一方のオケマルは、ネクストスター園田では、逃げて直線でも先頭だったラピドフィオーレをゴール前で半馬身とらえての勝利。距離延長となった園田ジュニアカップは後続を引き付けての逃げから直線後続を突き放し7馬身差をつけての圧勝。一戦ごとの成長と、距離延長での可能性もうかがえる。
以下は3着候補、もしくは2強のどちらかが崩れたときに食い込む余地として、前走JRA未勝利との交流戦を勝ったサンジュウロウ、若駒賞トライアルで直線差を詰めて3着だったイザグリーンライト。
◎6ベラジオドリーム
◯8オケマル
▲4サンジュウロウ
△5イザグリーンライト
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4歳シーズンの三冠では、圧倒的に強かったタカラキングダムを相手に勝ちきれなかったマルホンリョウユウだが、今回はそのタカラキングダムより30kg軽い780kgであれば、ばんえい菊花賞以来となる重賞での勝機が巡ってきたといってよさそう。タカラキングダム以外では4歳ライジンサンと同重量、そのほかは20kg以上のハンデ差があるとはいえ、オープン好走実績という能力なら克服できると見る。
天馬賞でマルホンリョウユウに次ぐ3着だったジェイホースは、9月以降B1から3着以内を外さない成績でクラスを上げてきた。A1格付で今回はマルホンリョウユウより20kg軽い760kgなら一気に重賞初制覇も期待できそう。
ジェイヒーローは、2歳、3歳、4歳シーズンの三冠では、ばんえいダービーで出走取消となった以外はすべて出走してきて、ヤングチャンピオンシップ、ばんえい大賞典、ばんえい菊花賞での3着が最高の成績。天馬賞でジェイホースに次ぐ4着と好走しており、能力的にそれほど差はない。
同じ760kgでは近走やや不審のクリスタルゴーストだが、柏林賞、銀河賞でともにタカラキングダムの2着という実績は侮れない。
今回4歳馬は厳しそうだが、740kgという軽量を生かせばホクセイハリアーが連下の可能性。
タカラキングダムの810kgはいかにも厳しそうで、可能性としては3着まで。
◎8マルホンリョウユウ
◯3ジェイホース
▲9ジェイヒーロー
△2クリスタルゴースト
△6ホクセイハリアー
△4タカラキングダム
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イモータルスモークは他地区への遠征を続け、大山龍太郎騎手が初めて鞍上となった園田チャレンジカップを勝利。インの好位でじっと我慢して直線外に持ち出すと、逃げ粘っていたアドワンを差し切った。全国の強豪が集まる笠松グランプリでは、直線逃げ馬を負かしに行ったところをうしろから来たストリームに差し切られてのクビ差2着。佐賀のゴールドスプリントは7着だったが、内に閉じ込められ直線でも砂の重い内を通らされてしまった。地元高知は川崎から転入した昨年春にC3クラスで2戦2勝したのみ。それ以来9カ月ぶりの地元戦となるが、全国に転戦してもほとんど崩れない安定したレースぶりなら中心として狙ってみたい。
ヘルシャフトは昨年、黒船賞JpnIIIで2着の好走が印象的で、高知1300/1400メートルの重賞で4勝を挙げた。笠松グランプリではイモータルスモークをマークするような位置を追走していたが、直線案外伸びず5着と、久々に馬券圏内を外してしまった。それ以来2カ月半ぶりの実戦で仕上がりが気になるところ。
サザンステートは昨年12月に中央2勝クラスを勝って、3勝クラスでそれほど悪くはないレースぶりながら転入。初戦は2着に敗れたが、勝ったデルマベルセブブは高知転入後、15戦13勝、2着2回と底を見せていない。その馬に唯一直線でも食い下がり、同じような脚色で伸びていた。当地2戦目での上積み期待なら勝負になる。
マイネルシトラスは重賞初挑戦だった大高坂賞を勝ち、だるま夕日賞では、ユメノホノオ、プリフロオールインという高知最強クラスとゴール前大接戦の3着。
大高坂賞で3着だったコパノリッチマンだが、続く前走黒潮スプリンターズカップでは、兵庫のアラジンバローズを差し切っての勝利。
トゥルーバローズは大高坂賞2着、黒潮スプリンターズカップで3着。
印がまわらなかった馬まで含めて、近走の重賞勝ち馬、好走馬が多数というメンバーで、△の馬たちは押し出されてという感じで能力的にほとんど差がない混戦。
◎3イモータルスモーク
◯7ヘルシャフト
▲2サザンステート
△9マイネルシトラス
△5コパノリッチマン
△6トゥルーバローズ
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