NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
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サンライズグリットは昨年秋に転入し、最下級条件から確実にクラスを上げてきた。重賞初挑戦となったトレノ賞は差のある5着。笠松に遠征したくろゆり賞では後方から早めにまくっていて4着だったが、6着までコンマ2秒差という大接戦だった。その経験が生かされたか、建依別賞では1、2着ハナ差の決着から2馬身半差で3着と健闘。続く前走名古屋のゴールド争覇はやや差のある4着だったが、重賞タイトルに手が届くところまで来ている。
バリチューロは昨年秋、名古屋に遠征したゴールド争覇で重賞初勝利。井上瑛太騎手もそれが重賞初制覇だった。その後は勝ち星がないが、9月の建依別賞では、勝った井上瑛太騎手のロードインファイトに対してゴール前猛追してハナ差2着。惜しくも重賞初制覇を逃した城野慈尚騎手は、今度こその意気込みだろう。
グッドヒューマーはここまで重賞3勝が9歳以降の活躍で、距離は1400から1900メートルまでオールマイティにこなす。昨年秋から今年春にかけてやや落ち込んだ時期もあったが、昨年制した福永洋一記念では、今年は3着。11歳でも衰えは感じさせず、さらに5カ月ぶりの実戦でも鉄砲駆けはきくタイプ。
エクセレントタイムは、今年1月に転入してB級での1勝のみだが2着は7回あり、そのうちの1回が珊瑚冠賞。勝ったユメノホノオとは4馬身差だが、最後方からのロングスパートでよく2着まで追い上げた。実績的に抜けたメンバーがいない組み合わせだけに、末脚を生かせる流れになればチャンスがありそう。
ウインヴェルデは重賞では4着が最高だが、能力的にそれほど差はない。
エスポワールガイは、5月の福永洋一記念では9番人気ながら2着。珊瑚冠賞では2着エクセレントタイムにアタマ差3着なら、やはり能力面で差はない。
◎4サンライズグリット
◯8バリチューロ
▲11グッドヒューマー
△2エクセレントタイム
△6ウインヴェルデ
△7エスポワールガイ
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他地区からの転入馬が2頭いるものの、全馬が1400メートルまでしか経験がないなかで、一気に距離延長となる1800メートル戦だけに距離適性もカギになりそう。
重賞2連勝としているサキドリトッケン。九州ジュニアチャンピオンでは大外枠から、ネクストスター佐賀では2番枠から、ともに中団を追走して3コーナーから位置取りを上げていき、どちらのレースでも直線先頭の馬をゴール前で競り落とした。長くしぶとく使える脚は単なるスピード馬ではなく、距離延長はむしろこの馬にはプラスになるのではないか。
ネクストスター佐賀の2週後に行われたベテルギウス特別を制したのがハクアイドゥマン。先行争いから一旦は3番手に引いたものの、3コーナーからは3番手以下を大きく離してロトピリナと一騎打ち。息の入らない流れで最後は2頭とも脚が上がったが、ハクアイドゥマンが振り切った。門別時代も含めてここまで9戦して3着以内を外したのは2回だけ。そのベテルギウス特別は、ネクストスター佐賀と同じ良馬場でサキドリトッケンより2秒も勝ちタイムが遅かったが、この馬自身はレースごとに上昇を見せているだけに、ネクストスター上位勢に割って入るならこの馬。
8月のアルタイル特別でサキドリトッケンを負かしているプレアレジェンドは、九州ジュニアチャンピオンは4着だったが、ネクストスター佐賀では早め先頭でサキドリトッケンを苦しめた。距離延長でどんな手にでるか。
九州ジュニアチャンピオン3着、ネクストスター佐賀4着のモーモーゴールド、ここに来て2連勝で調子を上げてきたピックアップラックらも上位食い込みを狙う。
◎2サキドリトッケン
◯5ハクアイドゥマン
▲11プレアレジェンド
△9モーモーゴールド
△6ピックアップラック
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前哨戦の紅バラ賞を勝ったクリスタルイプセ、2着のスカーレット。どちらも近走の着順を見ても好調で、クラス以上の能力はありそう。そうした中で、紅バラ賞から基礎重量は増えるものの、格付最上位のスマイルカナ、カフカより今回も20kg軽い重量で出走できるこの2頭は有利。なかでもスカーレットはすでに銀河賞で690kgを経験しており、しかも障害ひと腰でクリアして牡馬相手に3着。障害も安定しているスカーレットが中心。
スマイルカナは、黒ユリ賞、ばんえい菊花賞、ばんえいオークスを制した世代の牝馬チャンピオン。ここ1年は苦戦が続いているが、重賞3勝の賞金で高いクラスに格付けされてのもの。はまなす賞では4歳馬最先着の3着があり、今回トップハンデでも首位を狙える。
ばんえいオークス2着だったカフカは、今シーズン、カーネーションカップ、柏林賞を制して急上昇。はまなす賞、銀河賞ではスマイルカナに先着されたが、紅バラ賞では逆転。能力差はない。
目下5連勝と近況好調のガーネット、紅バラ賞では障害先頭から3着に粘ったオオネガイキンヒメらは、軽量を生かして上位食い込みの可能性。
◎5スカーレット
◯7クリスタルイプセ
▲6スマイルカナ
△1カフカ
△2ガーネット
△9オオネガイキンヒメ
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金沢伝統の長距離重賞だが、2600メートルという特殊な距離だけに、その条件を求めてか、南関東から4頭、岩手から2頭、北海道・名古屋から各1頭が遠征し、地元馬はわずか3頭というメンバー。
とはいえ期待は地元のサンテックス。今年春には南関東の重賞で勝ち馬と1秒以内の好走があり、その後名古屋に移籍して名港盃を3馬身差で逃げ切って重賞初勝利。佐賀に遠征した鳥栖大賞は2着だったが、勝ったのが佐賀でグレード(サマーチャンピオン)勝ちのあるアラジンバローズでは仕方ない。転入初戦の前走は5頭立てとはいえ2着に大差、3着にもさらに大差がついたという圧勝。2021年のハクサンアマゾネス以来4年ぶりに地元馬にタイトルが戻るかどうか。
ヴィアメントは、大井ではA2以下特別を勝ったまでで、重賞では4着が最高という成績。しかしながらその勝ち馬はすべて一線級の馬たちだけに、今回のメンバーなら勝ち負けまで期待できる。
岩手のリケアカプチーノは3歳ながら古馬初挑戦となったみちのく大賞典では、ヒロシクンとの一騎打ちをハナ差で制した。今回は地元サンテックスも含めて南関東オープン級の実績馬たちが中心というメンバーでどんなレースを見せるか。
サクラトップキッドは、みちのく大賞典は5着だったが、続くマーキュリーカップJpnIIIでは地方馬最先着の4着。有力馬が競り合って末脚が生かせる流れになれば上位進出のチャンス。
そのハイペースを演出しそうなのが、今年2月の報知オールスターカップを逃げ切ったヒーローコール。サンテックスと先行争いになるのか、ならいのか、注目だ。
中央所属時に白山大賞典JpnIIIを勝った経験があり、北海道所属として出走した昨年2着だったのがケイアイパープル。今年前半は門別で2600メートル戦も含め4連勝と好調だったが、秋2戦がいまひとつ。巻き返しなるかどうか。
このレース4連覇がかかるアンタンスルフレだが、今年は2秒以上の差をつけられての敗戦が続いているだけに厳しそう。とはいえ昨年も掲示板外の成績が続いての勝利だっただけにどうだろう。
◎9サンテックス
◯2ヴィアメント
▲10リケアカプチーノ
△1サクラトップキッド
△6ヒーローコール
△4ケイアイパープル
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