マーキュリーカップJpnIIIはリピーターの活躍が目立ち、過去10年でもミツバ、マスターフェンサーが連覇しているだけなく、2着3着の馬券圏内まで含めると、複数回好走している馬が多数。南部杯JpnIはさらにリピーターの活躍が顕著で、盛岡ダートコースはおそらく得意な馬には能力を発揮しやすい舞台なのだろう。昨年の覇者バーデンヴァイラーは、その後佐賀記念JpnIIIも制しており、地方の2000メートルかそれ以上の距離で能力を発揮するタイプ。
ダートに転向して快進撃を見せたウィルソンテソーロは前走地方のかきつばた記念JpnIIIで重賞初制覇。まだキャリア9戦で、今後も中央・地方を問わずダートグレードでの活躍が期待できそう。とはいえ前走のレースぶりからは瞬発力勝負のように思え、ダートでは初めての2000メートルでその持ち味が発揮できるかどうか。
テリオスベルは、早めに仕掛ける戦法で地方で好走を続けたが、最近ではスタートしてペースが落ち着いたあたりで先頭に立ってしまうことで他馬に目標にされてしまい、昨年ほどのインパクトがなくなってきた。引き続き仕掛けのタイミングに注目だ。
サンライズホープは、一昨年のシリウスステークスGIII、昨年のみやこステークスGIIIと中央でダート重賞2勝だが、それ以外の重賞では4着が最高という意外性のタイプ。有力馬が限られる地方のダートグレードなら上位を狙えそう。
昨年"差し"で3着と見せ場をつくったヴァケーションだが、今年はどんな戦法に出るか。早めから先頭のテリオスベルを追いかけていくことはしないと思われ、展開次第の面はありそう。
◎7バーデンヴァイラー
○9ウィルソンテソーロ
▲4テリオスベル
△2サンライズホープ
△3ヴァケーション
マーキュリーカップの出走表はこちら
中央未勝利から昨年秋に転入したブリーザフレスカが下級条件から順調に出世を遂げた。ここまで名古屋では12戦8勝で、すべて3着以内。重賞初挑戦となった前走トリトン争覇は、道中ずっと鞍上が手を動かしていて決していい手応えには見えないのだが、大外をまくって4コーナーで先頭に立つと直線で突き放し、コンビーノに7馬身差をつける圧勝となった。前々走、2100メートルの湾岸スターカップでは2着に敗れているが、トリトン争覇でのレースぶりなら距離延長は悪くなさそう。今年3年目の塚本征吾騎手はそのトリトン争覇が重賞初勝利で、重賞連勝を狙う。
湾岸スターカップでブリーザフレスカに3馬身差をつけて完勝だったのがナムラマホーホ。一昨年のこのレースが重賞初制覇で、それを含め昨年までに重賞5勝。トリトン争覇では5着完敗だっただけに、あらためてブリーザフレスカと雌雄を決する一戦だ。
アンタンスルフレは、重賞初挑戦だった昨年のこのレースが2着で、その後金沢に遠征し北國王冠を制した。5カ月の休み明けで遠征となった前走、園田・六甲盃は2番手追走もペースが上がったところで一杯になってしまったが、今回復帰2戦目で2000メートルの距離なら◎○を脅かす可能性は十分。
昨年のこのレース3着で、前走トリトン争覇も3着だったクインザヒーロー、今年川崎から転入し調子を上げてきたリョウガらも上位を狙える存在。
◎3ブリーザフレスカ
○11ナムラマホーホ
▲4アンタンスルフレ
△2クインザヒーロー
△6リョウガ
名港盃の出走表はこちら
メジロゴーリキは今シーズンまだ勝ち星がないとはいえ4戦連続で3着以内の好走で、ばんえい記念からは5戦連続。ここ2年ほどは年に2、3勝のペースで着外も少なくないという成績だったが、これほど好走が続いているのは2019年以来。今週は土曜日に雨予報となっていて、今年雪のチャンピオンカップを制しているように、馬場が軽くなれば早めの仕掛けから押し切ると見る。
メムロボブサップは、ばんえい十勝オッズパーク杯ではめずらしく障害に手間取ってまさかの8着。とはいえ今シーズン負けたのはそれだけで安定感は相変わらず。今回は別定10kg増となるが、この重量なら問題にしないだろう。
帯広記念3着など昨シーズン終盤に充実を見せたのがコマサンブラック。今シーズンはまたどこかの重賞で見せ場をつくるはず。ただ今回、雨の速い馬場はあまりよくないかもしれない。
アオノブラックも今シーズン馬券圏内をはずさない好走を続けていたが、北斗賞で取消となった影響はどうだろう。
調子の波があるミノルシャープは今シーズン当初はいまいちだったが、北斗賞3着、ミントスポット杯2着とここに来て上昇。シーズン後半の高重量戦はいまひとつだが、この時期の800kg前後の重賞ならチャンスはある。
雨馬場が向きそうなのはインビクタだが、このメンバーで別定10kg増はちょっと厳しいように思う。
◎3メジロゴーリキ
○4メムロボブサップ
▲5コマサンブラック
△6アオノブラック
△9ミノルシャープ
×2インビクタ
旭川記念の出走表はこちら
その金ナイターの現地はいつ以来だろう。
コロナで規制がいろいろあったときにも、一応取材ができるようになってからは何度か園田競馬場には来ていたが、その金ナイターはコロナ前以来。それもいつのことだかもう記憶がない。
その金ナイター開催での重賞は、摂津盃、園田チャレンジカップ、そして今回の兵庫サマークイーン賞くらいしかないので、そもそも取材で来る機会も限られるのだが。
15時羽田発で伊丹空港。モノレールから蛍池で阪急宝塚線。十三で阪急神戸線に乗り換えて園田駅。園田駅高架下のショッピングモールはずっと工事中で、今年秋には再開するようだが。無料バスで園田競馬場着は17時頃。まだ明るく、お客さんはそれほど多くはないが、ナイター開催らしくだんだんと増えてくる。
その金ナイターが始まったのは2012年のことだから、もう11年も経った。
いまや地方競馬ではナイター開催をやっていない競馬場のほうが少ないが、園田競馬場でナイター開催を始めるにあたっては困難をきわめた。
計画は、大井や川崎など南関東でナイター開催が始まったころからあったと聞く。しかし競馬場周辺は住宅地。地域住民や自治会との折衝で、ナイター開催の計画は何度も跳ね返されてきた。
しかし21世紀になって社会が競馬に対してだんだんと優しくなってきたこともあり、さまざまに条件を譲歩して、ようやくその金ナイターが実現した。
その条件とは、金曜日のみ。さらに終了後、ファンが歩いて最寄り駅まで帰ることを避け、必ず送迎バス利用を徹底するなどだ。令和の時代になっても、競馬ファンは何かしら犯罪を起こすのではないかと思われている存在なのだ。残念ながら。
だから、その金ナイターの日は、夕刻以降、帰りの足は必ずバスを使うようにという場内アナウンスが繰り返される。
メインレースひとつ前のパドックで19時。だんだんと日が暮れてきて、メイン前に腹ごしらえ。さて何を食べようか。向かったのは、まぐろ専門の『一八(いちはち)』。たしかその金ナイターが始まるタイミングで入った店舗ではなかったか。
よし!と決めたのは、まぐろカツ丼。500円也。そのほか、鉄火丼、まぐろピリ辛ユッケ丼、まぐろカレーライス、まぐろカレーうどんなど、ぜんぶ500円のワンコイン。唯一、まぐろほほ肉ステーキ丼だけは600円。値上げ値上げの今日このごろ、ここのメニューは一度も値上げをしてないのではないか。
が、しかし。常連さんで満席。それではと、まぐろカツ丼お持ち帰りで、とお願いしたら、「今日は全部売り切れ。カレーしか残ってないんです」
では、まぐろカレーライスで、とお願いしたのがこれ。
普通、こうした持ち帰り容器のカレーは、ご飯の領域が大半を占め、カレールーがご飯に対して少なすぎるだろ、というのが常だが、ここはしっかり容器の半分の領域にご飯を丘のように盛ってくれて、カレールーもたっぷり。ご飯に対してカレーが足りなくなるということもない。
写真にしてしまうと何の変哲もないカレーライスだが、しかし。ひと口含むと、まぎれもなくカレーに魚を感じる。ほぐしたマグロの身がカレーの海を泳いでいる。ひと口ひと口、マグロを感じるカレーだ。
こちらもその金ナイター開始のときに開店したと記憶する、串かつの『串勝や』もカウンターはほぼお客さんで埋まっていた。
たとえ満席でお店に入れなくても、たとえ売切れで食べたいものにありつけなくても、コロナによる制限がなくなって、競馬場にたくさんファンが来ている光景には安心する。
そして兵庫サマークイーン賞。出した結論はこちら。
ハクサンアマゾネスが強いのはわかっている。が、そこから買ったのでは配当は期待できない。しかも、初めての他場遠征という不安もある。
ならば、今回休み明けでも、前回佐賀まで遠征して勝っているジュランビルでどうだ。オッズはそこそこ、いや、かなりつくところもある。
単勝3000円と、馬連複1000円ずつ、印をつけた馬に流す。計8000円。と、決めた。
そして本馬場入場。そのとき、居合わせたOちゃんと仕事上の込み入った話をはじめ、気がつけば出走馬たちは待避所で輪乗りの映像。締切前の軽快な音楽も流れていた。
慌ててオッズパークのアプリで投票。
が、が、が、しかし。入力途中で、プルルルルルルルルルと、むなしく響く締切の合図。
レースはスローで流れ、ジュランビルは好位3番手の内。直線を向いて、満を持してという感じでハクサンアマゾネスが抜け出してきた。そして......
(ジュランビルよ、来ないでくれぇぇぇ)と、自分が本命にした馬に来ないでくれと願うことほど悲しいことはない。
そして。
来たよ、2着に、粘ってしまったよ、2着に。。。。。
馬連、的中。
ただし。
買えていれば、だが。
馬連オッズは、11.4倍。
単勝3000円は、ハズれたが、馬連1000円の流しで、11,400円。儲かったはずの3400円がないことになった。
それは残念だが、いや、むしろハクサンアマゾネスが勝ってくれてよかった、と思うことにした。
もし、もし、もし、という仮定ではあるのだが。ハクサンアマゾネスがどこにもなければ、ジュランビル1着で、2着はクリノメガミエース。
ジュランビルの単勝16.8倍を3000円に、馬連複はなんと!万馬券で、136.1倍が1000円。なんと!計186,500円の払い戻しになるところだったのだ、だ、だ。
それを思えば、やっぱりハクサンアマゾネスがちゃんと勝ってくれてよかったよ。
そしてさらに、あとで思ったのは。もらえたはずのオッズパークのポイント還元10%もなくなってしまったのは、やっぱり残念だった。
アポロティアモの躍進が目覚ましい。転入した昨年秋から年明けまで重賞ではやや足りないという成績だったが、3月の御厨人窟賞でモダスオペランディにクビ差2着、そして福永洋一記念で重賞初制覇。さすが中央3勝クラスという実力を見せた。ただ今回は1300メートルという距離適性が試されるところ。
昨年建依別賞を制したアメージングランだが、秋以降は勝ち星から遠ざかっている。ただ黒潮スプリンターズカップではイグナイターの2着。前走A-2戦2着で復調したと見る。
グッドヒューマーは一昨年、中央2勝クラスから転入して、下級条件から連戦連勝。昨年末の高知県知事賞は距離的に度外視としても、重賞初挑戦となった大高坂賞では9着だった。しかし前走、5カ月ぶりの休み明けをアメージングラン相手に勝利。重賞初勝利の態勢はととのった。
サノハニーも下級条件から順調にクラスを上げ、重賞初挑戦となった御厨人窟賞では、モダスオペランディ、アポロティアモに、クビ+半馬身差で3着と健闘の走りを見せた。あらためての重賞でその能力が試される。
ダノンロイヤルも下級条件から連勝でクラスを上げ、重賞初挑戦となった大高坂賞で2着アメージングランに3/4馬身差で3着。中央時代はダートの中距離を使われていたが、高知移籍後の成績からは距離短縮のほうがよさそう。
◎9アポロティアモ
○6アメージングラン
▲8グッドヒューマー
△4サノハニー
△5ダノンロイヤル
トレノ賞の出走表はこちら