トレドはデビュー戦のレコード勝ちに続いて、前走も余裕のあるレースぶりで2着に7馬身差。能力最上位は間違いなさそうで、あとは距離短縮の小回りコースに対応できるかどうか。父ヘニーヒューズは2020年から今年ここまで3年連続で中央ダートの種牡馬ランキングでトップ。母の父が地方の種牡馬ランキング首位が何度かあるサウスヴィグラス。ダート路線では今後、このような組み合わせの血統がトレンドになるかもしれない。
地方馬では北海道から遠征のスペシャルエックスに期待。鎌倉記念は3番手以下に差をつけての一騎打ちの末2着に敗れたが、勝ったヒーローコールも強かった。そのレースぶりなら、2着に負けたとはいえ評価を下げることにはならない。今回、地元の田中学騎手が鞍上というのも心強い。
オマツリオトコは、函館2歳ステークスが4コーナー最後方から直線大外一気の3着で、前走中京ダートのヤマボウシ賞では直線を向いてまだ前とは離れた5番手から余裕で差し切った。果たしてそのレースぶりから、園田の小回りコースで好位につけてスムーズにレースを運んで、というのはあまり想像できない。逆にそれができれば頭まで可能性はある。
スペシャルエックスとはこれまで2度の対戦で負けている北海道のデステージョだが、ここまで6戦してすべて3着以内と崩れてもいない。前走1700メートルのウィナーズチャレンジを勝ったことでの成長に期待。
エーデルワイス賞JpnIIIを勝ったマルカラピッド、同2着エコロアイは、今度は牡馬一線級との対戦でどうか。
◎11トレド
○2スペシャルエックス
▲3オマツリオトコ
△8デステージョ
△7マルカラピッド
△9エコロアイ
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デビューから3連勝のセブンカラーズは、早くからここを目標にしての出走だ。2着馬との着差は、7馬身、大差(2秒1)で、前走弥富記念は4馬身だが、向正面から後続との差を広げ、その差を保ったままのゴール。3着馬にはさらに7馬身差をつけた。ここまで3戦は名古屋所属馬同士の対戦だったが、今回はホッカイドウ競馬からの転入馬や、笠松から地元連勝馬の参戦もあり、いよいよ実力が試される一戦。ここも難なく通過なら、いよいよ全国区へと期待が広がる。
強敵となりそうなのは、北海道から転入初戦のエムオーチロ。前走エーデルワイス賞JpnIIIこそ14着だったが、その前走、1200メートルのウィナーズチャレンジは1分12秒8の好タイムで制した。ここまで距離経験は1200メートルまでで、一気の距離延長への対応がカギになりそう。
もう1頭強敵は笠松から参戦のスタンレー。デビューから2連勝が7馬身、大差(2秒4)。中央芝に挑戦した新潟2歳ステークスGIIIは10着だったが、勝ち馬から1秒差とそれほど負けていない。再びの地元戦は、4コーナー手前まで2着馬にぴたりと付かれたが、いざ追い出されるとあっという間に突き放して5馬身差をつけた。この馬もまだ底を見せていない。
そのほか、門別デビューから船橋経由で転入初戦を制したミトノシャルマン、弥富記念でセブンカラーズの2着だったエムエスドン、2走前にエムエスドンを負かしているトリマゴクイーンらは連下候補。
◎8セブンカラーズ
○12エムオーチロ
▲6スタンレー
△1ミトノシャルマン
△11エムエスドン
△5トリマゴクイーン
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アンティキティラは黒潮皐月賞2着のあと調子を落としたが、休養を挟んで秋に復活。名古屋に遠征して秋の鞍を制し、兵庫クイーンカップは惜しくも2着だったが、これは勝ったベニスビーチの吉原寛人騎手がさすがの騎乗だった。休養から復帰して一戦ごとに力をつけている印象で、距離的にもマイルくらいがよさそう。高知三冠のタイトルを分け合った2頭相手に雪辱を期待する。
距離延長で結果を残してきたガルボマンボだが、ここ2戦は1400メートルを使われた。前走楠賞4着は、やはり距離不足という負け方。それでも近走は早めに前の位置をとれるようになり、その走りならマイル戦でも対応できそう。
新興勢力は古馬格付け後も勝って5連勝中のシンギングロード。前走は直線突き放して危なげのない逃げ切り。今回、初めて世代トップクラスとの対戦でも互角の勝負が期待できそう。
ヴェレノは押し出される形での△。今回は先行馬が多いメンバーの1600メートル戦で、直線届くかどうか。
ロイズピークは中央未勝利から転入して6戦オール連対。一気の相手強化で通用するかどうか。
黒潮菊花賞は明らかに距離が長かったナナコロビヤオキだが、マイルの距離に対応できれば上位食い込みも。
◎5アンティキティラ
○3ガルボマンボ
▲4シンギングロード
△10ヴェレノ
△7ロイズピーク
△1ナナコロビヤオキ
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マイネルジャストは9歳の昨年夏に3連勝。8カ月以上の休養から復帰して10歳になった今シーズンは4戦2勝。勝つときは強いが負けるときはあっさりという内容。ただ前走国見岳賞ではグレイトパールと一騎打ちとなって、直線で一旦は完全に並びかけられたものの、最後は差し返してクビ差で勝利。年を重ね充実ぶりを見せている。鞍上は、北海道から期間限定騎乗の石川倭騎手。2020〜21年にかけての期間限定騎乗でも勝率20%超という活躍を見せ、今回もいきなりカペラ賞を制した。長丁場のここでどんな騎乗を見せるか。マイネルジャストには、3歳時のロータスクラウン賞以来7年ぶりの重賞制覇がかかる。
このレース4連覇の偉業がかかるのがグレイトパール。一昨年も昨年も休み明けを1戦して、そこでは結果が出ずとも本番をきっちり制した。今年は復帰戦となった国見岳賞で前述のとおり勝ちに等しい2着。能力を発揮できる舞台は整った。
岩手から川崎を経由して転入したリュウノシンゲンは、ここまで佐賀6戦5勝で、負けたのはサマーチャンピオンJpnIIIだけ。前走韓国岳特別ではドゥラリュールとの直線追い比べを制した。ただ昨年岩手での3歳時には、2000メートルの東北優駿を勝ちながら、園田1400メートルの楠賞にも出走(2着)しているように、適距離はマイル前後と思われる。2000メートルを超える距離は経験したことがないだけで、対応できればあっさり勝っても驚けない。
南関東B級から転入しての前走小岱山特別でマイネルジャストの2着だったアエノエンペラー、南関東オープンから転入したロードアルペジオらは連下争いまで。
◎3マイネルジャスト
○6グレイトパール
▲10リュウノシンゲン
△1ロードアルペジオ
△2アエノエンペラー
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7頭立てで、しかも重賞勝ち馬がいないというやや低調なメンバー。振り返ってみれば、休止となった19年を除いてこのレースはエンパイアペガサスが3連覇。昨年は大差をつけての圧勝で、2着レールガン、3着ジェイケイブラックは今年も出走しているので、岩手のダート長距離路線はエンパイアペガサスが1頭で引っ張ってきたことになる。
ジェイケイブラックは、昨年のこのレース以降もダートのマイル以上で上位争い。9月、10月の特別戦では着外だったが、前走金華特別でクビ+3/4馬身差3着と復調気配。昨年の北上川大賞典を含め、重賞ではここまで3着が最高という成績だが、今回のメンバーなら重賞初制覇も期待できそう。
中央3勝クラスから転入したヴォウジラールは盛岡で3戦、徐々に調子を上げてきた。中央2勝クラスのダートでの連対が2000/2100メートル。重賞初挑戦でもこの距離で能力を発揮しそう。
ノーチカルチャートも中央3勝クラスから転入。中央時代、未勝利勝ちは地方の条件交流だったが、1勝クラス以降はほぼ芝2400メートル以上を使われてきた。転入初戦となった盛岡芝2400メートルのせきれい賞でも2着。ダート変更となったOROターフ特別でも僅差の3着に好走した。今回の2600メートルという距離はよさそうで、ダートもこなせれば勝ち負けまで期待できる。
昨年2着だったレールガンは、その後も2、3着はあるものの、3カ月ぶりの休み明けとなった前走がいまひとつの成績。巻き返しまであるかどうか。
実績最上位は中央の芝でリステッド勝ちがあるマウントゴールドだが、2017年の4歳時以来のダートでどうか。
◎7ジェイケイブラック
○5ヴォウジラール
▲4ノーチカルチャート
△6レールガン
△1マウントゴールド
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