第1回として行われた昨年は、地元北海道勢のワンツーで6、13番人気という波乱の決着だったが、サッポロクラシックカップと同じ決着でもあった。今回、中央馬がいずれも1勝というメンバーなら、地元北海道勢に期待する。
ブリーダーズゴールドジュニアカップでは5馬身差の圧勝で、サンライズカップでも期待されたシャルフジンだったが、直線先頭もナッジに差し切られ1馬身半差で2着。とはいえそのときは牧場から戻って間がなく、仕上がり八分の状態。万全の仕上げで臨む本番での巻き返しに期待。今年、中央・地方を通じたダート種牡馬ランキングで1位に立っているヘニーヒューズ産駒ということでも注目だ。
ナッジはデビュー3戦目に初勝利を挙げたものの、勝ちきれないレースが続き、しかし1700メートル、1800メートルと距離を伸ばして3連勝。シャルフジンを差し切ったサンライズカップは圧巻だった。その勢いなら4連勝も期待できそう。
8月のサッポロクラシックカップを制したリコーヴィクターは、サンライズカップで1番人気に支持されたものの3着。3〜4コーナーでもたつく場面があり、それでも直線ではしっかり伸びた。その敗戦だけでは見限れない。
中央4頭はいずれもダート1800メートル戦を勝っただけというメンバーで能力比較が難しい。プラタナス賞で強いメンバーとの対戦を経験したコマノカモン以下、上積みがあれば勝ち負けまで。
◎13シャルフジン
○4ナッジ
▲8リコーヴィクター
△5コマノカモン
△2アイスジャイアント
△10オディロン
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JBCクラシックの勝ち馬は2連勝、3連勝というリピーターが多く、過去20回で勝ち馬は13頭。ここ5年は異なる馬が勝っているが、一昨年浦和を制したチュウワウィザードに期待する。昨年末にはチャンピオンズカップGIを勝ち、ドバイワールドカップ2着なら6歳を迎えての充実といっていい。帝王賞6着は、その後に剥離骨折が判明。名古屋グランプリや川崎記念も制しており、小回りコースでも能力を発揮する。
JBC20年の歴史で、地方馬の勝利がないのがクラシック。この路線の中央勢の層の厚さを考えれば仕方のない面もあるが、今年は川崎記念、かしわ記念を勝っているカジノフォンテンを筆頭に、地方馬にチャンスといってもいいだろう。もちろんカジノフォンテンにも期待だが、本番と同じ舞台の白山大賞典JpnIIIを経験(2着)したミューチャリーに期待したい。昨年の東京大賞典GIが5着でも勝ったオメガパフュームとコンマ2秒差、今年フェブラリーステークスGI(7着)でも勝ち馬とコンマ9秒差なら、能力的にもそれほど差はない。
勢いでいえば3連勝で帝王賞JpnIを制したテーオーケインズ。4歳でキャリア13戦なら今後、この路線での中心的な存在という期待もできる。
オメガパフュームは7戦オール連対と得意としていた大井で、前走帝王賞が直線見せ場をつくれず5着。その負け方が気になる。
◎1チュウワウィザード
○7ミューチャリー
▲9カジノフォンテン
△4テーオーケインズ
△3オメガパフューム
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レッドルゼルは地方初参戦だった前走東京盃JpnIIが、1番枠でダッシュがつかず、後方まで位置取りを下げて外に持ち出すというロスの多い競馬だったが、それでも直線よく伸びて3/4馬身+クビ差3着と迫った。今年根岸Sの勝利からフェブラリーSでも4着と好走。ドバイゴールデンシャヒーンでも2着と能力面では今回のメンバーで最上位。地方の小回りコースをこなせれば勝利に一番近い。
サクセスエナジーは得意なはずの浦和1400メートルのオーバルスプリントJpnIIIで大敗するなど、今年それまで5戦して勝ち星がなく、しかし人気を落とした東京盃JpnIIを勝利。今回はこれまで5勝を挙げている、地方のコーナー4つの1400メートルが舞台となるだけに、おおいに期待できそう。
このレース連覇がかかるのがサブノジュニア。昨年のJBCスプリントJpnI以来勝ち星がないのは斤量を背負わされてのものだけに気にしなくていい。大井以外での経験がほとんどなく、小回りコースも一度浦和を走っているだけだが、それをこなせれば見せ場をつくれてもいい。
リュウノユキナはダート1200メートルで8戦連続連対中。6歳にして素質開花という活躍だが、初経験となるコーナー4つの1400メートルで、しかも1番枠でどうだろう。
サンライズノヴァは、南部杯JpnIを制したときの地元金沢・吉原寛人騎手であっと言わせる場面があるかもしれない。
このレースを目標に、小回りの高知や川崎を使われてきたモジアナフレイバーも能力が発揮できれば上位食い込みも。
◎12レッドルゼル
○9サクセスエナジー
▲3サブノジュニア
△1リュウノユキナ
△5サンライズノヴァ
△2モジアナフレイバー
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まずは日本テレビ盃JpnIIで牡馬の一線級相手に逃げ切ったサルサディオーネをどうするか。たしかに地方に移籍して強くなったが、大井のレディスプレリュードJpnIIをパスして日本テレビ盃JpnIIに出走したということでは、中央時代も含めて右回りは10戦して3着以内が一度もなく、やはり苦手なのだろう。内枠に入って楽にハナは取れそうだが無印とした。
中心としたのはテオレーマ。レディスプレリュードJpnIIはスローの前残りで、メンバー中最速の上がりを使ったものの届かず2着。サルサディオーネがいて流れが速くなりそうなここはテオレーマの末脚が生かせる展開になると見る。
マドラスチェックは、昨年ファッショニスタと追い比べとなって惜しくもアタマ差2着。夏に芝の巴賞(9着)を使って以来4カ月ぶりの実戦になるが、牝馬同士ならここでも崩れることはなさそう。
レーヌブランシュは、前走レディスプレリュードJpnIIが、昨年3歳時の関東オークスJpnII以来1年4カ月ぶりの勝利でダートグレード2勝目。3歳時に一度だけマイルの伏竜ステークスに出走(5着)したが、それ以外の戦歴はすべて1800メートル以上。小回りの1500メートルというコースがどうだろう。
地方馬では、昨年地方馬最先着の4着だったダノンレジーナに期待。勝ったファッショニスタに0秒8差で、レーヌブランシュ(5着)に先着している。距離適性面でも昨年大井の1800メートルより今年の1500メートルのほうが実績がある。
リネンファッションは、スパーキングレディーカップJpnIIIがサルサディオーネに6馬身差の2着でだったが、逃げたブリーダーズゴールドカップJpnIIIではマルシュロレーヌに半馬身差2着に粘った。重賞勝ちはないものの、能力的に差はなさそう。
◎6テオレーマ
○3マドラスチェック
▲8レーヌブランシュ
△12ダノンレジーナ
△4リネンファッション
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