かつてのホッカイドウ競馬3歳三冠といえば、中央や他地区への移籍によって2歳時の活躍馬がほとんどが抜けたメンバーで争われるのが常だった。しかし近年ではさまざまな施策によって2歳時の有力馬がそのまま門別にとどまったり、また冬季の一時移籍で3歳の開幕時には戻ってくることも多くなってきた。それにしても北海道2歳優駿(現・JBC2歳優駿)、エーデルワイス賞の勝ち馬が北海道の3歳三冠重賞に出走してきたことはこれまであっただろうか。と思って調べてみたところ、99年のエーデルワイス賞を制したリードスキーが翌年の北斗盃(7着)と王冠賞(7着)に出走し、同年の北海道2歳優駿(当時は3歳優駿)を制したタキノスペシャルが翌年の北海優駿(2着)に出走して以来、どちらのレースからもじつに21年ぶりの出走になる。
とはいえ本命はどちらの勝ち馬でもなくリーチ。昨年はイノセントカップから川崎の鎌倉記念を連勝。距離の適性面でJBC2歳優駿には出走せず、全日本2歳優駿(12着)以来の休み明けとなった今季初戦の3歳条件1200メートル戦では逃げ馬を直線でとらえての完勝だった。1600メートルは距離的にギリギリと思われるが、直線の短い内回りなら乗り切れるのではないか。
第1回JBC2歳優駿を制したのがラッキードリームで、全日本2歳優駿(10着)以来の今季初戦がここ。こちらはむしろ距離伸びての北海優駿が狙いと思われ、門別の内回りコースに対応できるかどうか。
エーデルワイス賞を制したソロユニットは、ローテーションの狂いもあって東京2歳優駿牝馬では1番人気に支持されるも8着に沈んだ。1200メートルの今季初戦を制しての一戦だが、門別の1600メートルは初めてで、あらためて距離適性が問われる。
オタクインパクトはデビューが7月と遅く、初勝利は6戦目の9月。続くウィナーズチャレンジも制したが、JBC2歳優駿は見せ場なく8着だった。1700メートルの今季初戦を制して臨む一戦で、初めての内回り1600メートルがどうか。この馬も外回りの長い距離が向くタイプに思われる。
昨秋川崎に遠征して若駒オープンを制したテイクアターン、盛岡の南部駒賞で2着だったシンタロウらは休み明けを叩かれての上積みがあれば上位争いも。
◎2リーチ
○8ラッキードリーム
▲6ソロユニット
△5オタクインパクト
△1テイクアターン
△4シンタロウ
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グランダム・ジャパン3歳シーズンの第6戦。すでに対象レースを勝っているのが地元パールプレミアと名古屋のニジイロ。どちらか勝てば、勝ったほうがポイントでトップに立つことになる。
ニジイロは浦和・桜花賞はスタートこそ互角だったが、浦和1600メートルの外枠ということで後方2番手からと位置取りを悪くしてしまった。それでも向正面からのロングスパートで5着という内容は悪くはなかった。東海クイーンカップはさすがに地元とあって、4コーナー手前で逃げ馬をとらえると直線単独先頭。ゴール前では高知のサンシェリダンに差を詰められたが、すでにセーフティリードがあった。そのサンシェリダンが登録のみで回避とあっては連勝のチャンスは十分。
エイシンウィンクはデビューした門別でウィナーズチャレンジまで制して3勝。兵庫移籍初戦では、のちに兵庫ユースカップを制して菊水賞でも1番人気支持された(5着)サラコナンに半馬身差2着。その後は中央芝挑戦を挟んで姫路で2戦2勝。距離は未知数だが、兵庫移籍後はまだ底を見せていない。
名古屋に遠征して若草賞を制したのがパールプレミア。その後菊水賞に出走して、牝馬最先着の6着という結果は悪くはないが、前半は頭を上げて完全に折り合いを欠いていた。今回はその菊水賞と同じ距離で、しかも菊水賞よりペースが落ち着くと思われ、引き続き折り合いが課題となりそう。
距離経験豊富なリンガー、金沢から移籍してようやく前走で初勝利を挙げたスツーカらは連下争いまで。
◎4ニジイロ
○9エイシンウィンク
▲2パールプレミア
△6リンガー
△12スツーカ
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