昨年秋に5連勝のあと、クインカップ2着、レディースカップ2着、そしてヒロインズカップで重賞初制覇と充実著しいアフロディーテに期待する。その後の3戦は差のある結果だが、ポプラ賞、スターライト特別は牡馬が相手。この5歳世代は、牝馬では別格のミスタカシマを例外とすれば、圧倒的に牡馬が強い。シーズン初戦の自己条件も差のある7着だったが、それが実力とは思えず、2戦目での上昇も見込める。
ナカゼンガキタは、ミスタカシマに次ぐ2番めの重量だったヒロインズカップは5着だったが、オープン下位のクラスで好走していたという実力。シーズン初戦を快勝し、今回はミスタカシマ以外の有力馬と同じ670キロなら負担重量面でも有利。
シンエイボブは昨年末から年明けにかけてA1級で苦戦が続いたが、シーズンをまたいでクラスが下がって2連勝。ここに来て調子を取り戻した。
メンバー中唯一オープン格付けのミスタカシマは他馬より20キロ以上重い690キロ。好調時ならこの重量差も問題にしなかっただろうが、昨シーズン終盤の調子落ちが気になる。
ヒロインズカップ3着のあとオープンのウインターカップで3着だったフェアリースズも能力は上位。
◎8アフロディーテ
○1ナカゼンガキタ
▲4シンエイボブ
△10ミスタカシマ
△5フェアリースズ
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出走12頭立のうち9頭が前哨戦の赤松杯組で、上位5着までが再戦というメンバー。
その赤松杯を9馬身差で圧勝したのがランガディア。中央のオープンでは着外が続いての転入初戦だったため6番人気と軽視されたが、3コーナー手前から位置取りを上げていくときの勢いが際立っていて、直線では楽に突き放した。ダートに実績がなかったことも軽視された要因だろうが、まったくモノが違った。
一方で赤松杯でまったく能力を発揮できなかったのがエンパイアペガサス。スタートで躓いて大きく出遅れ、2コーナーあたりまでは最後方。すでに馬群は縦長となっていて、向正面半ばあたりから仕掛けていっても5着がやっとだった。今回は巻き返しのかかる一戦。ただマイルは必ずしもベストの距離ではないだけに、あまり強気にはなれない。
昨年末、3歳で桐花賞を制したのがヤマショウブラック。赤松杯ではやや離れた4番手を追走し、ランガディアの仕掛けに連れて進出したが、逃げ粘っていたスティンライクビーをとらえることできずクビ差3着。ただ上位争いの能力はある。
桐花賞3着、赤松杯4着だったアドマイヤメテオ、トウケイニセイ記念を制したセンティグレードらも上位争いの候補。
◎6ランガディア
○2エンパイアペガサス
▲3ヤマショウブラック
△8アドマイヤメテオ
△9センティグレード
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菊水賞を勝って重賞4連勝としたステラモナークは登録のみで回避、のじぎく賞にまわるようだ。地元馬最上位は、その菊水賞2着のピスハンドで、他地区からの遠征も中央1勝から大井に移籍したハルプモントだけということでは、中央勢同士の争いとなりそう。
ダノンファラオは前走伏竜ステークスこそ直線を向いて一杯になって6着に敗れたが、2走前の1勝クラスで直線後続を突き放したレースぶりが圧巻。ダート初挑戦のヒルノマリブ以外の中央勢はいずれもダート2勝だが、その中でも能力は頭ひとつ抜けていると見る。
今回初ダートとなるヒルノマリブだが、父が数多くのダートGI/JpnI勝ち馬を出しているゴールドアリュールで、母のパレガルニエは大井の東京2歳優駿牝馬勝ちという、いかにもダートという血統に期待する。
サンデーミラージュはデビューから芝を使われてきたが、ダートで2戦2勝。前走ダートの1勝クラスは、縦長の3番手から直線で抜け出して押し切った。直線ではフラフラしてまだ子供っぽいところがあり、ダートで今後の成長が期待できそう。
父ロードカナロアで母系も良血のバーナードループ、すんなりマイペースの逃げならマカオンブラン、いずれも地方は初参戦で、コース適性など未知数の部分もあり中央勢の能力比較は難しい。
◎10ダノンファラオ
○12ヒルノマリブ
▲7サンデーミラージュ
△9バーナードループ
△4マカオンブラン
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タガノゴールドは8歳の昨年、充実期を迎えたと言ってよいのではないか。一昨年7歳時に中央オープンから転入し、特別戦から姫山菊花賞を連勝したときはその後の活躍がおおいに期待された。ところがその後4戦は馬券にもからめず。それでも昨年3月の六甲盃で半年ぶりの勝利を挙げてからは、10月の姫山菊花賞まで6戦3勝、2着2回、3着1回と復調。さらに秋には金沢の北國王冠から重賞3連勝と、あらためて兵庫の古馬最強をアピールした。前走ダイオライト記念JpnIIはさすがに相手が強かった(5着)が、地元馬同士となるここは負けられないところ。
対するのはこのレース連覇がかかるエイシンニシパ。ここ4戦で1勝、2着3回のうち、タガノゴールドの2着が2回。園田金盃は4コーナー手前で先頭に立って粘り込もうかというところ、ゴール寸前でアタマ差とらえられた。姫路の白鷺賞では2番手タガノゴールドの直後を追走し、4コーナーでは内をすくって先頭に立ったものの、直線では馬体を併せての追い比べで屈してしまった。能力差はなく展開ひとつで逆転は可能。
ヒダルマは一昨年秋に中央未勝利から転入し、下級条件から12連勝で重賞初挑戦となった昨年の摂津盃を制した。その後7カ月半のブランクがあって、復帰戦となった前走で2着に敗れ連勝が途切れた。今回は叩き2戦目で、強敵◎○相手に食い下がれるかどうか。
4歳となって前走でA1特別初勝利のジンギ、昨年東海桜花賞で重賞初制覇果たし、今回が休み明け2戦目となるキクノステラらも連下候補。
◎2タガノゴールド
○9エイシンニシパ
▲4ヒダルマ
△3ジンギ
△8キクノステラ
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今年の高知の重賞戦線は、サクラレグナム、ウォーターマーズ、スペルマロンの3強の争いを中心に展開してきたが、いずれもペースや展開次第というところがあって、その順番を予想するのは難しい。ところがその3強が揃った御厨人窟賞でカネトシピュールという伏兵が台頭した。ウォーターマーズ、スペルマロンがレース中盤から、もしくは直線勝負という脚質ゆえ、人気薄の逃げ切りがハマった。サクラレグナムはその2頭より前でレースを進めるが逃げるわけではないので、うしろを警戒してということがあったのではないか。4コーナー手前でカネトシピュールをとらえにかかったが、時すでに遅しだった。
今回はさすがに御厨人窟賞のようにカネトシピュールの楽な逃げにはならないだろう。内枠に入ったツクバクロオーがハナを切ることも考えられるし、アースグロウ、コスタアレグレらが競りかけていくことも考えられる。サクラレグナムも早めにとらえに行くかもしれない。先行争いが激しくなれば、末脚を生かせるスペルマロンに有利になりそう。ウォーターマーズも位置取り次第では可能性がある。
サクラレグナムは黒船賞JpnIIIで地方最先着の4着に入ったように確実に自力上位だが、それは1400メートルでのこと。1600メートルのだるま夕日賞での3着は、たしかにスタートで後手を踏んだこともあったが、やはり適距離ではない。
カネトシピュールはマークがきつくなるであろうここが試金石。御厨人窟賞4着、二十四万石賞3着のアースグロウも上位食い込みがあるかもしれない。
◎7スペルマロン
○10ウォーターマーズ
▲5サクラレグナム
△8カネトシピュール
△6アースグロウ
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