高知のこの世代の2歳時はネオプリンセスとヴァリヤンツリの断然2強という様相だった。ネオプリンセスは、春にやや調子を崩したが、夏以降に復調。黒潮菊花賞は再びこの2強が人気を集めたが、結果的にヴァリヤンツリが接戦の3着、ネオプリンセスは4コーナーで一杯になり8着に沈んだ。ヴァリヤンツリは脚元の不安があってなかなか目一杯の仕上げができず、ネオプリンセスには距離が長かった。
という黒潮菊花賞では、別の勢力が台頭した。勝ったアウトスタンディンは、昨年北海道の2歳シーズン終了後に転入し、高知では善戦はするものの勝ち星が遠く、黒潮菊花賞の前走がようやく高知での初勝利だった。ところが黒潮菊花賞から、続く前走も勝って3連勝と波に乗った。しかもその前走が古馬C1戦というから相当に力をつけたと考えてよさそう。直線勝負という脚質で展開次第というところはあるが、連軸ならこの馬だろう。
相手には黒潮菊花賞で2着だったジャンニーナ。たびたび出走取消、競走除外があって順調には使えていないが、高知ではまだ連対を外しておらず、先々の楽しみがある。
サンダベンポートは、黒潮菊花賞こそ6着だったが、続くC1戦でアウトスタンディンと馬体を併せて直線伸び、惜しくもクビ差2着。前走は7着惨敗だったが、C1の特別戦では仕方ない。この馬も充実ぶりがうかがえる。
ヴァリヤンツリはどこまで能力を発揮できる状態にあるか。黒潮菊花賞で前に迫って4着だったウイントラゲットも上位争いは可能。ネオプリンセスは黒潮菊花賞の1900メートルは明らかに長かったが、1600メートルでどこまでがまんできるか。
◎9アウトスタンディン
○4ジャンニーナ
▲7サンダベンポート
△6ヴァリヤンツリ
△3ウイントラゲット
△1ネオプリンセス
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トップハンデがオレノココロの790キロで、最軽量740キロのキサラキクとは50キロ差。オープン馬同士で700キロ台のスピード勝負では、いかにもオレノココロには苦しい。ここは無印。
マルミゴウカイがトップハンデから20キロ軽い770キロなら魅力的だ。近走で崩れたのは2走前の狩勝賞くらいで、崩れることがほとんどない。5歳で岩見沢記念を制したということでは、向こう何年か、ばんえい古馬戦線の中心的存在となりそうだ。
キサラキクは9着に敗れた昨年と同じ740キロだが、この重量差ならあらためて上位を狙える。
4歳のマツカゼウンカイは、ここ3戦のレースぶりから、マルミゴウカイ、センゴクエースらが相手でもまったくヒケをとっていない。
年を重ねて高重量戦でこそという印象のフジダイビクトリーだが、昨年のこのレースで2着だったときよりさらに軽い760キロならチャンスはありそう。
センゴクエースは780キロが微妙。流れに乗れるかどうか。
ミノルシャープは2走前の狩勝賞ではセンゴクエースの2着で、マツカゼウンカイ、マルミゴウカイに先着。760キロは恵まれた印象だ。
◎2マルミゴウカイ
○5キサラキク
▲6マツカゼウンカイ
△8フジダイビクトリー
△7センゴクエース
△9ミノルシャープ
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ニュールックは門別のJRA認定競走を勝ちきれず、シーズン終了を前に佐賀に転入。初戦は他馬にからまれる厳しい展開だったが、それも難なく振り切っての楽勝。そのレースぶりを見てのことか、2戦目はからんでくる馬がおらず3コーナーから徐々に後続との差を広げて楽勝。2戦とも2番手3番手を追走してきた馬は馬券圏外に沈んでおり、2着との9馬身、5馬身という着差を見ても圧倒的だ。あとは一気の距離延長がどうか。
オールアウトは、地元デビュー馬限定の九州ジュニアチャンピオン2着のあと天山賞を勝利。3走前、ニュールックとの対戦では、前の争いには加わらず、徐々に位置取りを上げて2着に入ったものの9馬身差。ニュールックが経験していない距離延長でその差は詰められるかどうか。
九州ジュニアチャンピオンを勝ったのがローズカラー。思い切った逃げに出ると、ゴール前迫ったオールアウトを半馬身差で振り切った。ただ再び逃げの手に出た前走では5着に敗れているように、流れ次第というところはありそう。
スターオブジーンは1番人気に支持された九州ジュニアチャンピオンで5着に敗れ、さらに前走でも見せ場なく6着。ただそれ以前の2勝はいずれもオールアウトらをまったく問題にせずというレースをしていただけに、そのときのレースぶりが戻るかどうか。
メンバー中単独最多の3勝を挙げているムーンパスノキセキ、九州ジュニアチャンピオン3着、天山賞2着のフェザーパルフェらにも可能性はありそう。
ニュールックが頭ひとつ抜けていて、2着争いは混戦というメンバーといえそうだ。
◎2ニュールック
○7オールアウト
▲8ローズカラー
△10スターオブジーン
△5ムーンパスノキセキ
△3フェザーパルフェ
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