佐賀で昨年から増殖した条件重賞も2年目に入って、「第2回」という重賞が続く。嘉瀬川賞はA2の重賞。
マコトタンホイザーは、前走A1・A2重賞の球磨川賞を1番人気にこたえて快勝し、中央500万下から転入して3戦2勝、2着1回。まだ4歳と若いこともあり、まだまだ上が望めそう。移籍後3戦とも手綱をとっていた山口勲騎手が、この日はJRA小倉で騎乗予定で、昨年佐賀リーディング5位まで躍進した田中直人騎手にとっては腕の見せどころ。
マイウエイは、前々走の節分賞が一昨年12月の転入初戦以来久々の勝利。勝ち切れないレースが続いていたとはいえ、中島記念でも3着と、佐賀のオープンクラスを相手に互角のレースをしてきた。今回は節分賞同様に相手関係が楽になっているだけに、チャンスは十分。
マイネルパルフェは中央1000万下から転入初戦の早春賞を1番人気の期待にこたえて勝利。今回は、その早春賞組が5頭出走していて、マイネルパルフェにとっては別路線組との力比較でどうか。
コスモガラサは前々走の球磨川賞では後方から徐々に位置取りを上げてマコトタンホイザーに2馬身半ほどの差で3着。前走唐津湾賞は勝ち馬からはやや離されての4着だったが、相手が強かった。このメンバーなら上位に食い込むチャンスはある。
ガンバルジャンは、前々走がマイウエイの2着、前走がマイネルパルフェの4着だが、中距離以上の経験が豊富な上記4頭に対して、この馬には距離も課題になりそう。
◎1マコトタンホイザー
◯6マイウエイ
▲8マイネルパルフェ
△7コスモガラサ
△5ガンバルジャン
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昨年の笠松グランプリを制して、ここにも意欲を見せていた佐賀のエスワンプリンスが挫石のため直前回避、さらに梅見月杯圧勝のサイモンロードも回避となったのは残念だが、それでもフルゲート10頭に楽しみなメンバーが集まった。
8歳になったが、昨年のオッズパークグランプリ2013でラブミーチャンの2着だったナイキマドリードに期待する。その昨年の走破タイム1分24秒7(良馬場)は、コースレコードにコンマ4秒と迫るもの。しばらく勝ち星から遠ざかっていたものの、年明けの船橋記念のゴール前で見せた一瞬の切れはまったく衰えを感じさせないものだった。2日前に同じ1400メートルで争われる大井のフジノウェーブ記念ではなく、こちらにわざわざ遠征してきたのは、それなりに勝算あっての期待と見る。
衰えがないといえば、エプソムアーロンは明けて10歳。昨年末の兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIは、ハンデ51キロの軽量だったとはいえ中央勢相手に2着と好走。前走大高坂賞も当然のように楽勝。昨年の笠松グランプリで4着に負けているのが気になるところだが、着差はわずかで、何より先に挙げたここ2戦のレースぶりがすばらしい。
名古屋への転入初戦を快勝したマルカベンチャーは、中央オープンの実績馬。2010年10月以来勝ち星から遠ざかっているとはいえ、休養から復帰した昨年秋の2戦は、着順こそよくないものの、いずれもダート1400メートル戦で勝ち馬からは1秒以内の差。後方からどれだけ差を詰められるかという脚質は、同じ1400メートルでもコーナーを4つ回る地方のゆったりした流れは合うのではないか。
キモンレッドは、JBCレディスクラシックJpnIでは3着と好走したが、その後移籍した大井での2戦は結果が出ず。とはいえ、当日ラブミーチャンの引退セレモニーも行われる馬主のドクター・コパさんは、御存知のとおり、先日のフェブラリーステークスでは最低人気のコパノリッキーで勝利というサプライズな結果。その勢いはちょっと怖い。
クリスタルボーイも中央オープンの経験馬で、名古屋転入後は3戦3連対だが、上記4頭のように現時点で中央オープンと互角というまでの力はどうか。
兵庫のバトルアステアは目下7戦連続連対で、前走A1特別を勝利。ただ対戦している相手関係から、このメンバーに入るとちょっと荷が重そう。連下争いにからめるかどうか。
◎7ナイキマドリード
◯5エプソムアーロン
▲4マルカベンチャー
△6キモンレッド
△1クリスタルボーイ
△3バトルアステア
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連勝中のタケノペガサスか、マツノヴィグラスか。ともにサウスヴィグラス産駒だが、佐賀でレースをしている感じでは距離に不安はなさそう。ここは前走背振山賞のレースぶりからタケノペガサスを中心にとる。その前走は、ハナに立って道中はペースを落として後続を引きつけ、直線追い出されるとあっという間に突き放しての楽勝。まだまだ余裕のあるレースぶりだった。
一方のマツノヴィグラスは、デビュー3戦目から6連勝中。ここ4戦は、2着とは1馬身以内の差の接戦だが、うしろから来られても抜かせない強さはある。
ちょっと怖いのがケンシスピリット。九州ジュニアチャンピオン、カペラ賞では、マツノヴィグラスにそれぞれ半馬身、3/4馬身差まで迫っての惜しい2着。前走佐賀プリンス賞がデビュー戦以来の2勝目だが、1750メートル良馬場での勝ちタイム1分57秒1は、上記2頭の持ちタイムを上回るもの。逆転の可能性も期待できる。高配当を期待するならこの馬を狙ってみるのもおもしろそう。
セリオは、前走背振山賞でタケノペガサスに5馬身差をつけられての2着で、どこまで差を詰められるか。
テッドは前走が佐賀での初勝利。1750メートルの筑紫野賞ではタケノペガサスに1秒3差をつけられての4着だけに、この距離がどうか。
北海道で2勝を挙げたカーネルキッスは、転入初戦の前走がセリオから離されての3着だったが、転入2戦目での慣れや上積みがあれば、上位争いに加わる素質はありそう。
◎2タケノペガサス
◯4マツノヴィグラス
▲5ケンシスピリット
△7セリオ
△3テッド
△10カーネルキッス
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翌日に飛燕賞が行われるため、それに次ぐクラスの3歳重賞。
このメンバーでは収得賞金最上位のハートメインがやはり中心。2走前の佐賀プリンセス賞では、飛燕賞でも人気が予想されるマツノヴィグラスに半馬身差まで迫っての2着。前走花吹雪賞でも勝ち馬からコンマ7秒差の4着(同着)で、仮に飛燕賞のほうに出ていても上位争いに加われそうな実績だ。
相手は難しい。初めての中距離が未知数だが、リバティナインの巻き返しに期待したい。前走3歳2組戦は、先行争いが激しくなっての前崩れの展開を、最後方からの追走で3着。今回、すんなりハナをとってマイペースなら粘り込みという期待ができる。
マサヤは4か月ぶりとなった前走筑紫野賞は惨敗だったが、叩き2戦目での上昇に期待。
1800メートルの花吹雪賞で4着があるスーパーレインボー、前走背振山賞で4着と巻き返してきたパイシーズラブコンらも上位争いに加わってきそう。
◎3ハートメイン
◯5リバティナイン
▲7マサヤ
△1スーパーレインボー
△8パイシーズラブコン
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地元名古屋で地方同士の争いならサイモンロードが断然。地方同士でも姫山菊花賞で惨敗しているが、これはスタートで躓いて最後方からのレースを強いられてと敗因ははっきりしている。11月の東海菊花賞、1月の名古屋記念は、いずれも他馬をまったく相手にせず逃げ切り。この馬にとっての目標はダートグレードで、3月26日の名古屋大賞典JpnIIIに向けて、ここは通過点だろう。
ドリームマジシャンは中央1000万から転入して、金沢のJBCや船橋への遠征では結果を残せなかったが、笠松では重賞も含め3戦3勝。サイモンロードを追走してどこまで食い下がれるかだが、真っ向勝負を挑むと惨敗ということもあるかもしれない。
メモリージルバは、オープン特別や重賞での安定勢力。東海菊花賞、名古屋記念ではそれぞれサイモンロードの2着、3着で、タイム差はまったく同じ1秒。今回も2着を争う有力な1頭。
兵庫から遠征のエーシンクリアーは、昨年3歳時には笠松の岐阜金賞を制し、水沢のダービーグランプリでも3着と好走。ただ、年明け古馬との対戦では、新春賞8着に、前走A1特別でも2着とはいえ5馬身差とやや苦戦。このメンバーに入って上位争いに絡めるかどうか。
スウィングダンスもサイモンロードが相手だと分が悪いが、名古屋のオープンクラスなら崩れることがほとんどない。名古屋記念でも3着のメモリージルバに1馬身半差の4着だったように、このあたり実力にほとんど差がなく、印をつけていない馬まで含めて、2着3着争いは混戦となりそう。
◎9サイモンロード
◯8ドリームマジシャン
▲2メモリージルバ
△7エーシンクリアー
△1スウィングダンス
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