前日の御厨人窟賞に続いての福山との連携競走。福山からは、那俄性哲也厩舎の3頭、高本友芳厩舎の2頭が遠征してきたが、前者は高知への移籍が発表されているので、おそらく馬もそのまま高知に残るのだろう。
金の鞍賞でクビ差の接戦を演じたマインダンサー、アラマサシャープの2頭が強力だ。マインダンサーは、その後に古馬B-4まで勝って、前走はB-1特別でも2着に好走。この時期の3歳馬としては相当に高いレベルにある。今回の1300mは問題ないが、将来的には距離延長に不安がありそう。
アラマサシャープは、佐賀・花吹雪賞、福山・若草賞に遠征してともに3着。先着された馬は、いずれもグランダム・ジャパン3歳シーズンや、それぞれの地区のダービーで上位争いが期待できる馬たちだけに、このメンバーに入れば当然勝ち負け。そうしたレベルの高い馬たちに揉まれたことで、マインダンサーに対しては逆転の可能性もある。
エルステイは、中央未勝利から転入して7戦オール連対と底を見せていない。とはいえ3歳馬同士の対戦のみで、すでに古馬のそれなりのレベルの馬と対戦している上記2頭にどこまで迫れるか。
古馬の下級条件で勝ち星のあるエーシンリューモン、マイネルテゾーロらが連下を争う。
◎マインダンサー
○アラマサシャープ
▲エルステイ
△エーシンリューモン
△マイネルテゾーロ
高知の新設重賞・御厨人窟賞の「御厨人窟」は「みくろど」と読むらしい。さすがにWindows8デフォルトの変換ソフトでは変換されなかった。四国八十八箇所番外札所の一つで、高知県室戸市室戸岬町にある弘法大師伝説の残る海蝕洞のこと(Wikipediaより)らしい。
兵庫ゴールドトロフィー、黒船賞と、両JpnIIIでともに4着と健闘のコスモワッチミーか、福山・大高坂賞で一騎打ちの末グランシュヴァリエをしりぞけたマチカネニホンバレかという勝負だが、ここはコスモワッチミーが地元馬相手の連勝を伸ばすと見る。今回と同じ1400mの距離で、中央の一線級に揉まれてきた実力は一枚上手だ。
マチカネニホンバレは、活躍してきた舞台がマイル以上。地方馬だけならそれほどペースが速はくならないので対応できると思うが、コスモワッチミーが相手ではそれほど楽なレースにはならないと見る。
ノーブルマンが一角崩しを狙う。黒潮スプリンターズカップは取消となったが、だるま夕日特別では、その後黒船賞JpnIIIで5着と好走するクイックリープに3馬身差2着と好走していた。
そのほかも高知勢で、ジュライザセヴンス、ヒロカミヒメは、近況、A-1での善戦組。
中四国連携競走ということで、24日で開催を終えた福山から4頭が遠征してきたが、いずれもB級からA級下位という格付けでは、今の高知オープン馬との対戦では苦戦となりそう。
◎コスモワッチミー
○マチカネニホンバレ
▲ノーブルマン
△ジュライザセヴンス
△ヒロカミヒメ
有力馬に、中団~後方待機から末脚勝負という馬が多く、おそらく逃げるのはプニプニヨークンで、ダイナミックグロウが2番手あたりからという展開が予想される。
有力馬がうしろからということなら、それらが後方で牽制しあって、先行勢が粘り込むのではないかという想定で、中心はダイナミックグロウ。新春賞ではニシノイーグルにアタマ差つかまったが、続く武徳特別では早め先頭からニシノイーグルをクビ差で封じた。ニシノイーグルは、前走でもまくりきれずというレースだっただけに、先行できるダイナミックグロウに期待する。
とはいえニシノイーグルはオオエライジンをとらえたという実績があり、ここ5戦は3着以内と安定。連勝の軸にするならむしろこちらかもしれない。
エイシンナナツボシは、地方に来てから勝ち星はないものの、道営記念では惜しい2着に、前走名古屋に遠征しての梅見月杯も勝ち馬から離されたとはいえ、2着は確保した。さまざまな競馬場の有力馬に揉まれ、力をつけている可能性はある。
エリモアラルマは勝ち切れないレースが多いものの、福山・マイル争覇では勝ったエーシンアガペーからそれほど離されずの3着と好走。ここでも上位を狙える。
レッドゾーンは、前走のOBCラジオ大阪1314賞では、ニシノイーグルよりさらにうしろから行って、4コーナー9番手という位置取りでは無理だろうと思って見ていたが、見事に差し切ってしまた。引き続きその末脚を生かせる展開になるかどうか。
クールフォーマは、近走はなかなか勝ちきるまでいかないものの、重賞やA1特別での安定勢力。
◎ダイナミックグロウ
◯ニシノイーグル
▲エイシンナナツボシ
△エリモアラルマ
△レッドゾーン
△クールフォーマ
いよいよばんえい競馬の大一番、ばんえい記念。あらためて言うまでもなく、1トンの最高重量で争われるのは年に一度、このレースのみ。それゆえ高重量戦での適性が試される一戦でもある。水曜日から木曜日にかけて積雪があったようで、さて、その影響が日曜日まで残るのかどうかも気になるところ。
今シーズンの古馬主要重賞のタイトルを見ると、まずはカネサブラックが、旭川記念、岩見沢記念、帯広記念を制覇。ギンガリュウセイは、ばんえいグランプリ、北見記念を勝ち、帯広記念2着。間違いなく高重量戦ではこの2頭が主役だったといっていいだろう。そしてきわめて個人的な馬券貢献度により、ギンガリュウセイを◎とした。
キタノタイショウは、今シーズン重賞を8戦して、北斗賞を制し、そのほかの7戦はすべて4着というめずらしい成績。高重量戦にも対応できており、明けて7歳で世代交代の筆頭格。
ナリタボブサップは、これまでばんえい記念に5度出走して、そのうち2度の3着が最高という成績。目下、特別戦を2連勝中と好調でここに臨むが、1トンでは仮に障害を先頭で越えたとしても、おそらく末は甘くなる。
フクドリは、岩見沢記念2着に北見記念3着。逆にシベチャタイガーは、岩見沢記念3着に北見記念2着。この2頭も今後の高重量戦で活躍が見込まれる。
ホッカイヒカルが今シーズンはばんえい十勝オッズパーク杯とチャンピオンカップを制しているが、1トンをこなせるイメージがなく無印とした。
◎ギンガリュウセイ
◯カネサブラック
▲キタノタイショウ
△ナリタボブサップ
△フクドリ
△シベチャタイガー
福山競馬の、まさにファイナルとなるレース。昨年12月の転入以降、安定した成績を残しているビーボタンダッシュがラストを飾る。ここまで福山では6戦して、勝ったのは転入初戦のA2特別のみ。しかしその後も勝ち馬からコンマ5秒差以内と常に好走。前走大高坂賞は大差の3着だったが、前は高知の強力2頭の一騎打ちで、それでも地元最先着を果たした。
福山大賞典で、そのビーボタンダッシュの重賞初制覇を阻んだのがグラスヴィクター。しかしその後は勝ち星がなく、前走のA1・2特別でもアグリノキセキに3馬身差をつけられての2着。ただ前回はアグリノキセキがマイペースに持ち込んでの逃げ切りだっただけに、展開次第で逆転は可能だ。
アグリノキセキは2歳時から重賞の常連で、昨年3歳時には福山弥生賞と福山ダービーを制した世代トップクラスの1頭。今回は、高知から期間限定騎乗の岡村卓弥騎手がどんなレースを見せるか。
サマースピードは、昨年の福山桜花賞と福山菊花賞を勝っているように、長距離戦で実力を発揮する。1800メートルでも守備範囲で、崩れることが少ない堅実タイプ。
長距離戦といえばクラマテングで、福山桜花賞3連覇、福山菊花賞2連覇、そして福山大賞典2連覇と、福山競馬の歴史にその名を刻んできた。ファイナルで復活なるか。
◎ビーボタンダッシュ
◯グラスヴィクター
▲アグリノキセキ
△サマースピード
△クラマテング