このメンバーならゴールドペンダントにチャンスが巡ってきたといえそうだ。この世代の佐賀の一線級が争った飛燕賞で3着。直線2番手で粘るところ、ビックナゲットに交わされての3着は残念だったが、前々走の日峯特選でちぎられていたダイリングローバル(4着)に先着したのは価値がある。2010年にデビューした石川慎将騎手にとっても重賞初制はのチャンスだ。
ハクユウマイスターは、日峯特選4着に、飛燕賞5着。ともにゴールドペンダントに遅れをとってのゴールだが、2歳時からこの世代の上位クラスの馬たちと対戦してきて、馬券圏内か掲示板かという争い。強力な逃げ馬はいなさそうで、ハナを奪ってマイペースに持ち込み、どこまで粘れるか。
中央未勝利から転入して5戦オール連対なのがクラウンアリオン。前走初めての中距離戦で、初めての特選挑戦となった青の洞門特選では、勝ったセンヒメに4馬身離されての2着。力をつけてきてはいるものの、一線級相手ではまだ荷が重そうで、ここでも連下争いまで。
前走3歳-2組戦を勝ったリトルチェリー、前走青の洞門特選3着のミヤノダイアナあたりに上積みがあれば、上位に割って入れるかもしれない。
◎ゴールドペンダント
◯ハクユウマイスター
▲クラウンアリオン
△リトルチェリー
△ミヤノダイアナ
いよいよ東海ダービーに向けた争いが本格化というスプリングカップ。
ゴールドブラザーは、重賞初挑戦ながらもゴールドジュニアの勝ち方が圧巻だった。2番手追走から、逃げたホウライジェントルを4コーナーでとらえると、直線では楽々と突き放して圧勝。デビューしたホッカイドウ競馬ではフレッシュチャレンジを勝ったのみで、笠松に移籍してからの2戦も3着、3着だったが、ここにきて素質開花といったところだろうか。タイムパラドックス産駒は、この世代の活躍がとくに目立つ。
ユーセイクインサーは、今年初戦となったJRAダートの500万下は惨敗だったが、名古屋・笠松では6戦オール連対。ライデンリーダー記念はピッチシフターに食い下がってクビ差の2着で、この馬もこの世代をトップを争う1頭になりそうだ。同じく父はタイムパラドックス。
ホウライジェントルも2歳時から重賞戦線で活躍し、ここまですべて4着以内という安定した成績。ゴールドジュニアではゴールドブラザーにちぎられての2着だったが、ここで巻き返しておきたいところ。
アイビスティは、新春ペガサスカップでホウライジェントル(4着)に先着の2着。ホウライジェントルが大外に入ったため、この馬が逃げることになりそうだが、好位に控えるゴールドブラザーの目標となってどこまで粘れるか。
金沢からフレアリングメテオが遠征。冬季休催中に滞在した福山ではカイロスに半馬身差と迫る2着があったが、前走ゴールドジュニアでは離されての3着。東海地区の上位クラスとはやや差がありそうだが、混戦になれば連下争いにはからんでくる。
エストレーモは、ホッカイドウ競馬では2歳の下級戦を1勝したのみで、名古屋に移籍してからは7戦してすべて3着以内。ただ重賞クラスとの対戦ではちょっと荷が重いかもしれない。
◎ゴールドブラザー
○ユーセイクインサー
▲ホウライジェントル
△アイビスティ
△フレアリングメテオ
△エストレーモ
このレース4勝目を狙うカネサブラックだが、トップハンデ840キロはいかにも厳しい。5歳牝馬のブラックパールとは80キロ差。牡馬のフジダイビクトリーとも60キロ差がある。この馬自体は840キロをこなせるが、800キロ前後の馬が何頭もいるメンバーではペース的に厳しくなりそう。
負担重量的に有利なキタノタイショウを狙う。今シーズンは重賞を7戦して北斗賞を制したものの、それ例外の6戦は、なんとすべて4着というめずらしい成績。好走しているわりには重賞で賞金を稼いでない。それゆえの810キロだ。ここまでの重賞戦線と比較すると、対カネサブラックで重量的にかなり有利になっているのは当然として、ばんえいグランプリ、北見記念をともに制したギンガリュウセイとも重量差は逆転している。カネサブラック、ナリタボブサップの今シーズン限りでの引退が発表され、これからのばんえいを背負っていく世代だけに、ここを勝って来シーズン以降につなげてほしいところ。
逆にここまで重賞2勝を挙げたため、重量がやや厳しくなっているのがギンガリュウセイ。とはいえ、700キロ台の5歳馬は別とすれば、それ以外の馬たちとは20キロ以内の差。高重量戦で力を発揮するタイプだけにこなせるかもしれない。
重量差を生かして若い世代が激走することもめずらしくない重賞だけに、重量に恵まれた5歳馬、フジダイビクトリー、ブラックパールらの好走も十分に期待できる。
カネサブラックは他馬より20~80キロも重い840キロでどうだろう。目標はばんえい記念にあるだけに、ここで無理してまで勝ちにはこないように思う。
800キロ以上の重量では馬券にからんだことのないホッカイヒカルだが、ここ3戦はオープンで連続連対と好調。一応3着争いには入れておく。
◎キタノタイショウ
◯ギンガリュウセイ
▲フジダイビクトリー
△カネサブラック
△ホッカイヒカル
△ブラックパール
福山プリンセスカップを勝った牝馬のメイライトが不在となるここは、再びカイロスとイワミノキズナの一騎打ち。
カイロスは、前走ですでに古馬A級とB1の混合戦を圧勝しているだけに、同世代同士なら能力は抜けている。短距離を中心に使われているものの、若駒賞では1600メートルでも逃げ切って圧倒的なスピードを見せた。
とはいえイワミノキズナにもチャンスは十分。若駒賞ではかなり差をつけられてしまったが、ヤングチャンピオンでは逃げたカイロスをアタマ差とらえ、3着には大差をつけた。先々、さらに距離が伸びての争いとなれば、イワミノキズナのほうが優位に立つ可能性は十分にある。
3番手以下はやや離れるが、福山プリンセスカップでメイライトに1馬身まで迫ったフレアリングレーヌがどこまで迫れるか。カイロスとは一度対戦して大敗しているが、この距離ならまた結果は違うかもしれない。
スイングリーダーは、前々走のオッズパーク杯如月賞ではフレアリングレーヌに2馬身差をつけて逃げ切った。ただ前走の福山プリンセスカップでは3馬身差をつけられての3着。この2頭は、ともにカイロスの好位につける展開でどんなレースぶりを見せるか。無理に勝負に行くより、着狙いのほうが好結果につながるかもしれない。
エーシンショーフクは、福山転入後11戦して3着を外さない堅実な成績。2強の力が抜けているだけに、手堅く3着を確保するのはこういうタイプかもしれない。
◎カイロス
◯イワミノキズナ
▲フレアリングレーヌ
△スイングリーダー
△エーシンショーフク