兵庫3歳3冠の初戦。ここまで6戦6勝、そのうち重賞3勝という、兵庫のこの世代では絶対的存在のオオエライジンが脚部不安のため回避となったのは残念。
そのオオエライジンと同厩舎で、ここまで一度も対戦することなく、遠征競馬を中心に使われてきたエルウェーオージャが主役をつとめる。重賞タイトルは昨年9月に金沢に遠征した兼六園ジュニアカップのみだが、JpnIIIの兵庫ジュニアグランプリでは、勝ったリアライズノユメからコンマ6秒差3着(同着)の成績が光る。その後は遠征が続き、強敵相手の競馬で勝ち星がないが、地元馬が相手なら経験の差は大きいはずだ。
相手には、これが重賞初挑戦となる牝馬のナナクサ。北海道でのデビュー戦は、不運にもこの世代トップクラスと評判だったラフメット(現在は骨折休養中)との対戦となってしまい、それでも1馬身差の2着。しかしそれでリズムが狂ったか、北海道では4戦未勝利のまま兵庫に移籍。園田では5戦3勝、2着3着各1回という成績。特に前走、このレースの前哨戦といわれた3歳特別では、オオエライジンのナンバー2、ナンバー3の存在と目されていたホクセツサンデー、グリーンアイズ(今回は出走取消)を相手に逃げ切って見せた。今回もハナを奪って粘り込みを図る。
ホクセツサンデーは、10月の兵庫若駒賞でオオエライジンの2着に、園田ジュニアカップでも3着。兵庫ジュニアグランプリJpnIIIで7着に負けた以外は3着を外さないという安定した成績だ。
以上3頭はいずれにもチャンスがありそうで、オオエライジンの居ぬ間にタイトルをと狙っていることだろう。
ニシノイーグルは、兵庫若駒賞、園田ジュニアカップでは差をつけられて負けているように、実績的にはやや落ちるが、ここのところ4戦連続連対と力をつけてきている印象がある。
◎エルウェーオージャ
○ナナクサ
▲ホクセツサンデー
△ニシノイーグル
今シーズンの東海地区3歳戦線は大混戦だ。2歳時からここまで、重賞は笠松で4戦、名古屋で3戦行われているが、そのうち1番人気の連対が4戦あるものの、あとの3戦は3番人気以下同士での決着となっている。重賞2勝は牝馬のミラノボヴィッチのみだが、そのミラノボヴィッチにしてもここ2戦は大敗という状況だ。
ここはマルヨコンバットの巻き返しに期待したい。秋風ジュニアを圧勝し、単勝元返しで臨んだ金沢・兼六園ジュニアカップは3コーナー過ぎで楽勝かと思ったところ、4コーナーで外に逸走して2着。前走ゴールドジュニアは2番人気に支持されながら見せ場なく7着に敗れたが、3か月ぶりの久々の実戦だった。ひと叩きして重賞初制覇を狙いたいところ。
人気になるのはアポインホープだろうか。昨年12月以降は5戦4勝、2着1回と安定した成績。前走スプリングカップは6番人気という低評価ながら、2番手追走から直線で抜け出すという正攻法の強い勝ち方だった。今回はマークされる立場になってどうか。
2歳時にゴールドウィング賞を勝ったミサキティンバーは、その後に重賞で2着2回。前走スプリングカップは7番人気でアポインホープの2着だった。展開に左右されるタイプだけに、これといった逃げ馬がいない今回、前走のようにゴール前の追い込みに賭ける競馬では少々厳しいかもしれない。
オーナーシップはここまで11戦してそのうち10戦が3着以内という安定した成績。重賞でも3戦して3、3、4着と堅実に走っているだけに、ここでも馬券圏内は十分に狙える。
オグリシュンコーは重賞初挑戦となったスプリングカップで1番人気に推されながら3着に敗れたが、今回人気を落とすようなら配当的に狙っておもしろそう。
◎マルヨコンバット
○アポインホープ
▲ミサキティンバー
△オーナーシップ
△オグリシュンコー