近年の東海地区の重賞は、有力馬が他地区に遠征してしまうなどするとメンバーが薄くなることがたびたびあるが、今回はメンバーが揃った。注目は、8枠に入った2頭、マルヨフェニックスとキングスゾーンだ。
マルヨフェニックスは、ダートグレードと南関東での重賞を除けば、ここ1年での敗戦は昨年5月の水沢・シアンモア記念でキングスゾーンに半馬身差で2着に負けたのみ。それ以前に負けたのは、2年前のこのレースでの4着まで遡ることになる。この安定感からして、マルヨフェニックスの本命は不動、連覇濃厚だ。
相手がキングスゾーンでは、おそらく馬連複で2倍つくかどうか。なんとかこの2頭の間に割って入る馬を探そうとしたが、どうやら無理っぽい。キングスゾーンは、笠松グランプリでマルヨフェニックスの2着負けて以降、4連勝中。その中には、船橋のオープン特別もある。前走、アクアマリンオープンではマルカハンニバルに1馬身差まで迫られたが、2キロ差があってのもの。さらにスタートから終始絡んできたシンワコウジとは5キロも差があった。今回は定量戦だけに、マルヨフェニックス以外のメンバーに対しては楽にレースが進められるはずだ。
可能性があるとすれば、上記2頭とは初対戦となる福山のシルクウィザード。中央ではオープンの経験があり、福山に転入してから3連勝と、地方ではまだ底を見せていない。ただ、中央オープンとはいっても、最後の2戦はともに勝ち馬から6秒3も離されていた。マルヨフェニックスやキングスゾーンに真っ向勝負ができるほどの実力があるかどうか。
シンワコウジは、前走アクアマリンオープンで2番人気に支持されたものの、4コーナー手前から後退して4着に敗れた。キングスゾーンより5キロも軽い斤量だけに決定的な差だ。とはいえ、久々の1400メートル戦だったのに加え、キングスゾーンよりも外の枠から競りかけたのでは厳しかった。内から先行できそうな今回は、もう少し見せ場はあるかもしれない。
マルカハンニバルは、名古屋のA1特別では7戦4勝、2着3回と、ほぼ完璧な成績だが、やはり上位2頭が相手ではちょっと荷が重い。
◎マルヨフェニックス
○キングスゾーン
▲シルクウィザード
△シンワコウジ
△マルカハンニバル