JBCスプリントを仕上がりきらずに回避したラブミーチャンが地元のここに出走してきた。そして、ダートグレードや地方の広域交流など全国区で活躍する馬たちも顔をそろえ、まさに「グランプリ」と呼ぶにふさわしいレースとなった。豪華なメンバーがそろったぶん、1着賞金350万円がちょっと寂しい気はするが。
地元での出走ということで、応援の意味もこめてラブミーチャンが本命。スタートダッシュの速さでは、おそらくこのメンバーならどの馬もついてこられないだろう。あとは1400メートルを粘りきれるかどうか。6月の北海道スプリントカップJpnIIIでJRA一線級の古馬と対戦し、3着という結果を残しているだけに、ここでの好勝負も必至だろう。
ラブミーチャンの末が甘くなるようなことがあれば、差し切るのはマルヨフェニックス。ダートグレードを除けば、昨年5月のローレル争覇以降で負けたのは、川崎・報知オールスターカップでの4着と、シアンモア記念の2着のみ。6歳でもまったく衰えることなく、4走前の東海桜花賞、そして前走姫山菊花賞は、ともに中団追走から直線で後続を突き放す圧巻のレースぶりだった。快速を飛ばすラブミーチャンに対し、どのあたりから動いていくのかが見どころとなりそう。
近走の好調ぶりではイイデケンシンもヒケをとらない。昨年のこのレース、そして今年は前哨戦のスプリントを勝ち、むしろ地元園田よりも笠松のほうで力を発揮しているのではないか。地元勢にとっては強敵だ。
今年5月、水沢に遠征したシアンモア記念でマルヨフェニックスを半馬身差で競り落としたのがキングスゾーン。その後距離が2000メートルに延びたみちのく大賞典ではアタマ差で逆転を許したが、力は互角。ただここ3戦は勝ち馬から1秒以上の差をつけられての敗戦が続いているだけに、状態が気になるところ。
以上4頭にはダートグレード勝ちか、ダートグレードで上位を争った実績があり、その他6頭が割って入るのは難しいように思う。
◎ラブミーチャン
○マルヨフェニックス
▲イイデケンシン
△キングスゾーン