14回目を迎えるマーキュリーカップJpnIIIは、過去に地方勢が勝ったのはメイセイオペラのみ。地方勢にとっては苦戦が続いているレースで、今年も上位に食い込むのはなかなか難しそう。しかし、カネヒキリが遠征してきてくれたことで、レースは盛り上がりそうだ。
カネヒキリは骨折明け14カ月ぶりとなった帝王賞JpnIで2着と好走。サクセスブロッケンやヴァーミリアンなどの有力馬が着外に沈むなか、あらためてこの馬の底力を示した。今回は別定59キロだが、ほかにGI・JpnI級がいないこのメンバーなら問題にならないだろう。馬券的には面白味がないかもしれないが、それならば圧倒的に強いレースを見せて欲しいところ。
相手には連覇のかかるマコトスパルビエロ。昨年、スマートファルコンを寄せつけずの逃げ切りは見事だった。昨年のレース後、鮫島一歩調教師は「2000mで、坂のある広いコースはこの馬にはいい」と言っていたので、今年も盛岡コースで力を発揮してくれるだろう。昨年のJBCクラシックJpnIでは、ヴァーミリアンにアタマ差まで迫った実力もあり、展開次第では逆転まで考えたい。
マチカネニホンバレは昨年、マリーンステークスをレコード勝ちし、エルムステークスGIIIまで制したときは注目されたが、その後は常に上位争いも勝ちきれないレースが続いている。地方遠征は初めてでもあり、上位2頭にどこまで迫れるか。
ロールオブザダイスは、平安ステークスGIIIで重賞初制覇を果たしたが、ここ2戦はまったくいいところがない。昨年末の東京大賞典JpnI(3着)で見せたようなしぶとさが復活すれば、上位を脅かす場面もあるかもしれない。
地方勢では昨年の浦和記念JpnIIを制した川崎のブルーラッドが最上位だが、近走南関東のオープンでも苦戦している現状では、馬券圏内も難しいかもしれない。
◎カネヒキリ
○マコトスパルビエロ
▲マチカネニホンバレ
△ロールオブザダイス