アクシデントでもない限り、ギオンゴールドで間違いない。デビューから12戦11勝、2着1回。唯一、九州ジュニアチャンピオンでの敗戦が今となっては悔やまれる。前走では、なんと古馬オープンの黒髪山特別まで勝ってしまった。佐賀のこのクラスの馬が、何も荒尾の3歳馬同士のレースに遠征してこなくてもよさそうなものだが、おそらく賞金を稼いでしまったがゆえに使いどころが難しいのだろう。同世代同士の定量戦のここで負けるわけにはいかない。
焦点は2着争いだが、地元荒尾勢では、8月9日の荒尾商工会議所杯で接戦を演じた3頭が実力上位。3頭ともに、古馬C級の上位組での勝ち星がある。
その荒尾商工会議所杯では1番人気に推されながら3着に敗れたサチノユニヴァースだが、直線追いづらそうで伸びを欠いてしまった。ここは巻き返すと見る。
直線一番の伸びで勝ち馬にアタマ差まで迫ったテイエムヒッカテは、末脚が生きる展開になれば今回もチャンス。
逃げ切ったテイエムマーメイドは、ギオンゴールドがペースをつくる展開で、前回のようなマイペースのレースはできないと見て評価を落とした。5走前の荒尾クイーン特別、4走前のあじさい特別ではいずれも逃げて、好位マークのサチノユニヴァースに差されている。
ただ、実力断然の馬が1頭いる場合の相手探しは難しい。2、3番手の馬が真っ向勝負にいって惨敗し、着狙いの伏兵が台頭するというケースがよくあるからだ。勝つのはギオンゴールド、2着は人気薄、という結果も十分考えられるが、では人気薄のどの馬が台頭する可能性があるかというとむずかしい。
◎ギオンゴールド
○サチノユニヴァース
▲テイエムヒッカテ
△テイエムマーメイド
ポイントは、3歳2冠を制しているグランシングの古馬重賞初挑戦。前走A3特別は、他馬に囲まれる厳しい展開ながら、4コーナーで内から抜け出し2着に1馬身半差をつける完勝だった。しかし同日に同じ1400メートルで行われたA2特別と勝ちタイムを比べると、1秒4も遅い1分34秒7。過去には1分32秒台も出しているが、古馬オープン級の勝ちタイムはもっと速い。いきなりこのクラスで金星は厳しいと見る。
トレノ賞、続くA1特別(よさこい祭り特別)と連勝したスパイナルコードが人気になりそうだが、ともに道悪での逃げ切りだった。今週金土日と好天が続きそうで、良馬場が期待される今回はオリジナルステップの巻き返しに期待したい。トレノ賞は2着、よさこい祭り特別は5着と、着順こそ落としているものの、着差は詰めている。前2走と同じようにスパイナルコードをマークし、今回は差し切ると見る。
5歳になって充実したスパイナルコードが3連勝の可能性も、もちろんある。もしここも勝つようであれば、この〜2年、高知の古馬戦線は確たる主役不在だったが、この馬が短距離戦線を引っぱっていくことになりそう。
グランシングは、持ちタイムは足りないとはいえ、前走はスローな流れだった。このメンバーに入れば、確実にタイムは詰めてくるだろう。
よさこい祭り特別でスパイナルコードに1馬身半+クビ差の3着まで迫ったオオキナキタイ、前走A2戦を勝って好調のパッショネートキスなども連下なら。
◎オリジナルステップ
○スパイナルコード
▲グランシング
△オオキナキタイ
△パッショネートキス