スマートファルコンは、自身の幅広い距離適性もあってのことなのだが、ほんとうにうまい使われ方をしているなあと思う。白山大賞典JpnIIIを勝ったあとは、当然のことながらJBCクラシックJpnIと思ったのだが、除外確実だからとJBCスプリントJpnIのほうに矛先を変え、勝てはしなかったものの2着と好走。彩の国浦和記念JpnII圧勝のあと「東京大賞典は出走枠に入れないだろうから、フェブラリーSを目指します」と小崎調教師は話していた。東京大賞典は、たしかにそのとおり、登録しても中央枠5頭にはまったく入れなかったのだが、なんとJBCスプリントと同じ舞台のここに出てくるとは、ちょっと不意を突かれた感じだった。3歳馬でハンデ57.5キロは決して楽ではないだろうが、今の充実度ならこなしてしまいそうだ。岩田康誠騎手は今週末から騎乗停止期間に入るために、ここは本気で臨んでくるだろう。
相手は、この秋充実している地元のアルドラゴン。JBCスプリントは定量57キロで、勝ったバンブーエールから0.5秒差の3着。2着だったスマートファルコンとの比較では、斤量的には大幅に楽になっており、机上の計算では逆転してもまったく不思議はない。
3連覇のかかるリミットレスビッドだが、さすがに9歳で衰えは否定できない。昨年より0.5キロ軽くなっているとはいえ、今年6着だったJBCスプリントの57キロよりは2キロも重くなっている。それで上積みを期待するのは酷だろう。ただ得意のコースだけに、あなどれない
JBCのころはなんとも不振だったベストタイザンだが、笠松グランプリを快勝して調子を取り戻した。1400メートルはもっとも得意とする舞台で、昨年のこのレースでは勝ったリミットレスビッドから0.2秒差の4着。斤量据え置きの54キロなら、一発があってもおかしくない。
キングスゾーンも7着に敗れた昨年と同じ56キロ。ただ昨年はアグネスジェダイに終始つつかれる厳しい展開で、向正面で手ごたえをなくしたもの。マイペースで先行できればまだまだ上位に食い込む力はある。
メイショウバトラーは、園田1400メートルは3度走って昨年の3着が最高という成績。昨年より1キロ軽くなった56キロとはいえ、相性のあまりよくないコースだけに上積みは難しいと見て切る。ただ7枠10番という外目の枠に入ったことは、この馬にはプラス。馬群に揉まれて砂をかぶるとまったくレースにならないが、砂をかぶらない外目を気持ちよく追走できれば一発があるので、その点ではちょっと怖いのだが。
◎スマートファルコン
○アルドラゴン
▲リミットレスビッド
△ベストタイザン
△キングスゾーン