トレノ賞は1997年から2000年まで1400メートルで行われていた重賞で、今年新たに1300メートルの重賞として復活。地全協データベースの過去の重賞勝ち馬一覧を見た限りでは、高知1300メートルの重賞はこれが初めてのこととなるようだ。
高知の古馬戦線は、昨年あたりから地方交流の重賞やダートグレードに積極的に遠征する馬が多数出てきて、スペシャリストがオグリキャップ記念(笠松)に続いて西日本グランプリ(福山)を制すなど、活躍が目立っている。
先日のオッズパークグランプリ2008(福山)でも、マリスブラッシュが断然人気のキングスゾーンに競りかけていく積極的な競馬を見せ、勝ったマルヨスポットから0秒8差の5着に粘るなど健闘した。
今回のメンバーでは、ビッグフリートが06年のサマーチャンピオンJpnIII(佐賀)で4着に入り、JBCスプリントJpnIをはじめとする南関東のダートグレードに挑戦。その後佐賀に移籍したが、順調には使えず1戦だけして再び高知に戻ってきた。
高知での復帰戦、1400メートルのA3戦は、5馬身差で逃げ切り勝ち。06年に中央から高知に転入してからは決して順調に使えていたわけではないが、高知では3戦3勝と底を見せていないだけに、この馬が中心。
相手筆頭は、これが重賞初挑戦となるオオキナキタイ。06年秋に大井から転入後、徐々にクラスを上げ、A級選抜戦に昇格したここ5戦は2勝、2着1回と堅実な成績。今回、重賞勝ちの経験がある馬は、昨年の高知3歳二冠馬スパイナルコードと、03年に黒潮菊花賞を制したオリジナルステップのみ。古馬重賞勝ち馬がいないというメンバー構成なら、いきなりのタイトル奪取も期待できそうだ。
兵庫から戻ってきたスパイナルコードは、B級で6戦連続連対中。重賞実績がない馬ばかりが相手ならチャンスはありそう。
今春中央から転入後、A2・B級の混合選抜戦を勝ち、A級選抜でも2、3、2、4着と堅実に走っているルタンティールにも一角崩しの可能性はある。
◎ビッグフリート
○オオキナキタイ
▲スパイナルコード
△ルタンティール