3月20日の名古屋大賞典JpnIIIトライアルとして行われる梅見月杯だが、重賞勝ち馬は06年大晦日の尾張名古屋杯を勝ったコスモスパーブのみ、そして7頭立てと、やや寂しいメンバーとなった。
ここは格からいってもコスモスパーブ中心。オープンクラスでコンスタントに走っているのは、兵庫所属馬を含めても、この馬しかいない。ここ2戦はともに重賞で2着と善戦。正月の名古屋記念は、後方追走から直線で差を詰め、勝ったレオカーディナルに1馬身差まで迫った。前走マイル争覇は、中団追走から直線しぶとく伸びてキングスゾーンの2着で、名古屋記念を勝ったレオカーディナル(3着)にも先着した。そのマイル争覇に比べれば、今回は相手がだいぶ軽くなっているだけに、尾張名古屋杯以来となるタイトル奪取のチャンス。
対抗、というか、逆転できる可能性があるとすればサンキンスピーチ。正月の名古屋記念ではコスモスパーブから遅れること3馬身差の3着。その名古屋記念までは12戦連続連対でクラスを上げてきていただけに、その勢いに期待したいところ。ただ心配なのが距離。1600メートルでは抜群の成績を残しているものの、それを超える距離では勝ち星がひとつもない。ただ名古屋転入以降、一昨年の東海ダービー(11着)を除けば掲示板を一度も外していないので、今回のメンバーなら大崩れはないだろう。
オッズ的にはおそらくこの2頭の組合せしか買えないと思う。
押さえるなら、1月14日のガーネットオープン(A1)でウイニングウインドの2着があるテンカタイヘイに、12月6日の園田金杯で7着とはいえ勝ったベストタイザンから0秒6差とそれほど離されていないムサシボーあたりか。
◎コスモスパーブ
○サンキンスピーチ
△テンカタイヘイ
△ムサシボー
ところで今回、アスカヘイローに騎乗する沼澤英知騎手は、冬季休催中の北海道から笠松に来ての期間限定騎乗。
18日現在、名古屋・笠松で51戦して2着2回と勝ち星こそ上げていないものの、ここ3年ほどは北海道で年間150〜180回程度しか騎乗機会がなかっただけに、これだけ乗り鞍が確保できるのは貴重な経験となることだろう。
この期間限定騎乗で目立つのはやはりトップジョッキーの活躍だが、普段地元では思うように騎乗機会が得られないという騎手は、機会を見つけてどんどん外に出ていってほしいものと思う。