当初の登録馬には、ブルーコンコルド、ボンネビルレコードというGI馬に加え、平安ステークスを勝ったクワイエットデイがいて、昨年の勝ち馬サイレントディールが補欠になってしまうという、中央馬はおよそJpnIIIとは思えないような豪華メンバーになるのかと思わせた。しかし何のことはない。当たり前といえば当たり前だが、前記3頭はいずれもフェブラリーステークスに出走するとのことで回避してしまった。
そもそもこの佐賀記念は、川崎記念とフェブラリーステークスに挟まれているため、例年JpnIIIらしいメンバーになっているのだが、果たして今年もそのようなメンバーに落ち着いた。
ただ地方勢は例年より格段に楽しみなメンバーが揃った。岩手現役古馬最強のテンショウボス。昨年の帝王賞4着、名古屋グランプリ3着で、ともに地方最先着の兵庫・チャンストウライ。GII・2勝があり脚元が完調なら実績上位のミツアキタービン。そして地元からは目下9連勝中で、九州大賞典、中島記念を制しているワンパクメロ。いずれにも十分チャンスはありそうだ。
過去10年の結果を見ると、連対馬はいずれも4番人気以内で、馬連複が4桁配当になったのはたった一度しかないという堅い決着のレース。ただ今年は、中央馬4頭に、先に挙げた地方馬4頭にも可能性があり、4番人気までの組合せで当たるような簡単なレースにはなりそうもない。
中心にはマコトスパルビエロ。平安ステークスでは3番手を追走し、ゴール前しぶとく伸びて、勝ったクワイエットデイからタイム差なしの3着。2着のメイショウトウコンは、ジャパンカップダート4着、東京大賞典3着とGI(JpnI)で確実に上位に食い込んでいる実力馬。他の中央馬3頭がグレード別定で斤量が増量になるのに対し、マコトスパルビエロだけは重賞未勝利で斤量的にも有利。
もう1頭、このメンバーなら勝って不思議はないのがチャンストウライ。今まで何度か書いたような気がするが、ここはほんとにチャンス到来ではないか。
キクノアローは昨年のダイオライト記念で新星誕生を予感させたが、その後はイマイチ。7カ月の休み明けは割引だが、仕上がっていれば圧勝もある。
岩手のテンショウボスも地元でのレースとはいえ、マーキュリーカップ4着、クラスターカップ3着と、いずれも地方最先着。グレード実績があり、特にこの秋から冬にかけて格段に力をつけている。
いつ走るかわからないクーリンガーも押さえておきたい。
連覇を目指すサイレントディールだが、昨年のこのレース以降は見せ場がなく、さすがに印が回らない。
地元期待のワンパクメロだが、全国レベルでのレースが初めてでは、ちょっと厳しそう。
◎マコトスパルビエロ
○チャンストウライ
▲キクノアロー
△テンショウボス
△クーリンガー