ようやく東海地区でも、この笠松の開催から所属以外の馬の出走が解禁された。もともと笠松・名古屋は所属馬の頭数的にも新馬戦や下級条件などを除いて、常にどちらのレースにも出られることが前提で番組が成り立っているため、やはり笠松単独、名古屋単独の開催では厳しい。
これで発生が遅かった浦和を除き、地方競馬でもほとんどの競馬場で馬インフルエンザが収束したことになる。途中何日か開催を休止する主催者もあったが、何週間とか何カ月もの休止にならずにすんでほんとうによかった。
さて、笠松で交流が再開されて最初の重賞となる岐阜金賞。東海・北陸・近畿・中国地区の交流だが、ちょっと残念なことに名古屋以外からの遠征がなかった。それでも笠松・名古屋のこの世代の重賞常連が顔を揃え、注目の一戦となりそうだ。
大井の黒潮盃でアッと言わせたマルヨフェニックスは、優先出走権を獲得した盛岡・ダービーグランプリが、やはりインフルエンザの影響で地元馬だけの重賞になったことで出走がかなわなかったのはなんとも残念だったが、その代わりにこの地元の重賞を使えることになった。2歳時にライデンリーダー記念を制して以降は一貫して重賞路線を歩み、春のスプリングカップ(5着)や駿蹄賞(3着)のころはいまひとつのレースぶりだったが、東海ダービーを勝ったあたりから本格化。ここは当然不動の本命。
対抗には名古屋のワイティタッチ。駿蹄賞を制し、1番人気となった東海ダービーはマルヨフェニックスの2着。金沢に遠征したMRO金賞を制し、前走古馬オープンとの対戦となった秋の鞍はさすがに6着に破れたが、同世代同士の重賞で巻き返したいところ。ただマルヨフェニックスの充実ぶりと比べるとやや見劣りはする。
そのほかもやはり重賞常連組で、スプリングカップの覇者キャプテンハート、まだタイトルこそないものの前走古馬B2クラスを勝っているビヨンザシー、同じく古馬B3特別を勝っているトミノダンディなど。
ただ、馬券的にはマルヨフェニックスからだと絞る必要があるかもしれない。
◎マルヨフェニックス
○ワイティタッチ
▲キャプテンハート
△ビヨンザシー
△トミノダンディ