馬インフルエンザの影響が長引き、地元馬限定の重賞となった。
ここは百万石賞でハナ差の接戦を演じたビッグドンとマヤノオスカーの再度の一騎打ちと見る。
その百万石賞は、マヤノオスカーが3コーナーで一気に先頭に立つと後続との差を広げ、そのまま押し切るかに思えたが、直線追い込んできたビッグドンがわずかにハナ差で差し切った。その後ビッグドンは帝王賞に挑戦して8着、マヤノオスカーは名港盃に遠征して6着で、いずれも今回は遠征後の休み明けの一戦となる。
百万石賞ではビッグドン57キロ、マヤノオスカー56キロだったのが、今回はどちらも56キロだから、ビッグドンに分がありそうと考えるのが普通だろう。しかしここは、今年も金沢のリーディングでトップを走る吉原寛人騎手の、百万石賞のとき以上の奇策に期待をかけてみた。
以下は、ともにA1クラスで上位の常連となっているリュウヨウとサムソンリンリンだが、上記2頭とは差がありそう。展開のアヤでどちらかが崩れたときの2着候補。
◎マヤノオスカー
○ビッグドン
△リュウヨウ
△サムソンリンリン
出馬表を見てアレ?と思ったのだが、今回からビッグドンが加藤和宏厩舎に移籍しての出走となっている。騎手は引き続き加藤和義騎手で、出馬表の表記はどちらも「加藤和(金沢)」で同じなのだ。
「加藤和」と表記される騎手や調教師が多いのはなぜだろう。
加藤和宏調教師は元高崎の騎手・調教師で、中央にも同姓同名、漢字も同じ加藤和宏調教師(元騎手)がいる。さらに、おふたりが現役騎手だったころ、川口オートにも加藤和宏という選手がいたと記憶している。
そして、現在浦和所属の加藤和博騎手は、かつては足利の所属で、加藤和宏調教師が騎手だったころには、北関東でふたりの「加藤和」騎手が存在していた。
だからなんだというわけではないのだが、「加藤和」という表記が並んでいたのを見て思い出したので書いてみた。
4歳牝馬による重賞で、もっとも上位に格付けされている500万クラスのニシキユウとエメラルドが670キロで、ひとつクラスが下がるごとに5キロずつ減という別定戦。
過去5年のデータを見てみると、トップハンデの馬はことごとく負けていて、連対したのも03年2着のアンローズのみ。ようるすに牡馬と互角以上の力があるアンローズ級でないとトップハンデ馬には厳しいレース。しかも昨年までこのレースは岩見沢での開催で、アンローズのもっとも得意としていたコース。それほどのアドバンテージがなければ、トップハンデは用無しということになる。
同世代同士の別定重賞は、好調の軽ハンデ馬(格下からの上がり馬)を狙うのがセオリーだが、どうにもそういう馬が見当たらない。好調といえるのは、430万、500万と連勝しているトップハンデのエメラルドくらいなもの。
そこで消去法的に本命にしたのがキタノパワー。前走1番人気での9着に目をつぶるとすれば、その前の5走は250万から300万のクラスで5戦2勝、2着2回、3着1回と安定した成績を残していた。それから今シーズン18戦して8連対、掲示板を外したのも1度だけというセンコウラブリイ。この2頭の上がり目が期待できるのではないだろうか。
あとは250万クラスで堅実な成績を残し、今は300万クラスに格付けされているサクラガサイタ。
アンローズ級でないと用無しと書いたトップハンデ馬だが、前々走600万のクラスで連対しているニシキユウは気になるところ。前走ではエメラルドに負けているのものの、そこではニシキユウのほうが5キロ重く、今回は同重量となった。
一応キタノパワーとセンコウラブリイが中心だが、どの馬にもチャンスがありそうなレース。抜けた人気になる馬もいないだろうから、馬券はトリガミ覚悟で手広く高配当を狙いたい。
◎キタノパワー
○センコウラブリイ
▲サクラガサイタ
△ニシキユウ