オッズパークで発売しているオートレースの各開催(川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、飯塚オート、山陽オート)の展望や、グレードレース(SG、GI、GII)決勝の直前予想情報とレース結果を提供します。
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G2オートレースメモリアル(川口)の展望
2022年から毎年秋に開催されてきて今年で4度目となる本大会。浜松(優勝:加賀谷建明)、飯塚(優勝:岩見貴史)、山陽(優勝:青山周平)と各レース場の持ち回りで、今回は川口レース場に順番がめぐってきた。
川口で初めて実施される機会の優勝選手に最もふさわしいのは、目下のオート界の流れでは佐藤励だろう。先週の飯塚『日本選手権』で自身2度目のSG優勝。今年SGを複数回優勝しているのは今のところ佐藤励のみ。7月中旬の川口G1『キューポラ杯争奪戦』3日目の7着を最後に、選手権の決勝戦まで42走オール3着以内、車券圏内を外していない。まだデビュー5年目ながら川口を、オートレース全体を牽引する存在にまで成長した。
黒川京介は10月に川口ナイトレース2節連続の完全Vを決めて、直近節の川口デイレースは優出しながら平川博康の振り切りを許したが準決勝戦で3.349秒の猛スピードを披露しておりエンジンは充実している。
昨年『SG日本選手権』決勝戦でフライングを犯したため規定により今年の同大会に出場できなかった分を、今年9月の山陽デイレースG1『プレミアムカップ』での最高の結果につなげた。今回の川口G2でも同じように強い想いをいだいて臨むだろう。
鈴木圭一郎はお盆のグランプリを最後に優勝できていないが、秋以降のグレード戦線は選手権を除けばコンスタントに優出はしている。川口デイレースでは、昨秋の選手権は優出を逸したが暮れの『スーパースター王座決定戦』は見事に勝利を飾っている。
近3か月の青山周平も伊勢崎ナイターG1『ムーンライトチャンピオンカップ』に優勝した以外は、グランプリ・プレミアムカップ・選手権に優勝できなかったが、通算1000勝に到達したり、先月に自身9度目の10連勝を達成するなど、良い状態をキープできていることは確かだ。
過去1年の川口では、昨年の選手権とスーパースター王座決定戦、今年の『オールスター』が準優勝。今回は銀ではなく金メダルを獲りたいところだ。
佐藤貴也は昨年スーパースター王座トライアルの4日目に他落をこうむりながら、翌日の王座決定戦では金子大輔や鈴木宏和を捌いて後方から3着まで追い上げて不屈の闘志を示した。
今年10月には川口ナイトレース3日制で良走路の初日と濡れ走路の2日目に連勝。2日目の準決勝戦では地元の雨巧者である若井友和と中山光を一気に捌いた。夜開催であったが今に近い気候のもと川口の良路・雨路とも実戦で経験できたことは、遠征勢の中では有利なポイントとなろう。
篠原睦は今春の川口オールスター4日目にフライングを切ったが6日間に5勝。さきの選手権は家事都合により早退したため初日~4日目しか走れなかったが4戦3勝。9月と10月には飯塚デイレース2節に優勝と、さすがの安定感を見せ続けている。
有吉辰也も似た戦績をたどっていて、昨年の選手権6日間に5勝。今とは気候が異なるが今年1月の川口デイレース一般開催4日制に完全V。そして今年の選手権6日制は初日からただひとり無敗の5連勝。選手権の初制覇と自身初のSG完全Vは佐藤励に阻まれたが、目下の状態は非常に高い水準にある。
丹村飛竜は今年の選手権で、2022年オールスター以来3年半ぶりにSG開催で優出した。ちなみのそのオールスターは川口デイレースで、鈴木圭一郎と接戦を繰り広げての準優勝だった。近況の流れは、気候が秋めいてきた9月下旬から着取りが急上昇し、選手権まで3節連続で優出中。そして今年の川口では、ナイター開催ではあるが4月オールスター6日制の初日から3連勝。準決勝戦の4着以外は全て3連対を果たしている。
この機会に浅倉樹良の非凡さ・怪物ぶりを再認識したい。昨年後期から今期まで3期連続で全国ランキングA級入り。昨年末は川口デイレースSSフェスタの『SSシリーズ戦』の方へ出場して5走中4走で3連対。今夏は川口ナイターG1『キューポラ杯』に参戦して、ここでも5走中4度の3連対。デビューした年~2年目の2級車が残せる成績ではない。
そして、この秋。今からちょうど1か月前の山陽デイレースG2『若獅子杯争奪戦』は5戦1勝で準決勝戦へ進めなかったが、北関東の気温がグンと低くなった先月下旬の伊勢崎・夜開催からパワーが復活。アフター5ナイター2節と通常ナイター1節を立て続けに優出して、その3節は11戦7勝、着外わずか1度。どの決勝戦も、2級車ゆえスタート展開を作れなかったのが敗因で、エンジンパワーは強力だった。
37期生が1級車へ乗り換える時期が近付いており、そうなればお別れとなる2級車の相棒と今のうちに大仕事をやってのけようと心ひそかに目論んでいる可能性は大いにある。
昨年から2年連続でお盆のグランプリに優出した佐藤摩弥は、翌週の飯塚ナイターG1『ダイヤモンドレース』、丸1か月後のプレミアムカップにも優出と良い流れで飯塚へ乗り込むと、選手権の初日と2日目に連勝し、3日目は他落を喫したがコンディションをしっかり整えて準決勝戦3着。完走した5戦すべて3着以内に好走したエンジンを相棒に今開催の地元へ戻ってこれる。
2019年から3年連続、そして2022年から今年で4年連続の『スーパースター王座決定戦トライアル』への出場が先ごろ決定・発表された。女子レーサー第一人者の地位を長年ゆるぎないものとし続けているが、日々の走りも積み重ねた実績も男女の別なく1人の一流レーサーとして成熟しつつある。
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主な出場予定選手
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黒川 京介〔川口 S-2(33期)〕
佐藤 励〔川口 S-6(35期)〕
中村 雅人〔川口 S-7(28期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-10(31期)〕
若井 友和〔川口 S-17(25期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-1(31期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-3(32期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-5(25期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-8(26期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-11(29期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-14(29期)〕
浦田 信輔〔飯塚 A-1(23期)〕
浅倉 樹良〔伊勢崎 A-34(37期)〕
文/鈴木