名古屋の木之前葵騎手が快挙達成です!!!
5月9日にイギリスのリングフィールド競馬場で行われたアブダビのファティマ・ビント・ムバラク殿下主催のレディースワールドチャンピオンシップ第8戦で、Man of Dreams号に騎乗し優勝しました!
木之前騎手にとって、初海外で初騎乗初勝利です。
早速喜びの声をお聞きしました。
赤見:おめでとうございます!
木之前:ありがとうございます。本当に運が良かったです。
最初に遠征のお話が来た時は、行先はモロッコって言われていたんですけど、その後イギリスってなって、憧れの地だったのでワクワクしていました。
わたしは海外自体が初めてだったので慌ててパスポートを取って。今回は母と一緒に行って来ました。
赤見:イギリスはどうでしたか?
木之前:3泊5日で、1日だけ観光できたんですけど、街並みがすごくキレイで感動しました。バッキンガム宮殿を見たり、バスツアーに参加してビッグベンやロンドンアイに行ったり。すごく楽しかったです!
赤見:リングフィールド競馬場はどうでしたか?
木之前:広々としていて、自然の中にある競馬場という感じでした。残念ながら芝のレースじゃなかったんですよ。芝に乗りたかったんですけど、ダートでした。
コースも変わっていて、おむすび型みたいな感じなんですけど、直線が3回あって。みんなでコースを歩いてみたんですけど、不思議な感覚でした。
赤見:レースは積極的な騎乗で見事勝利!やりましたね!!
木之前:日本とブラジル以外の方はプロではなくてアマチュアの方だったので、慣れていないのか遠慮している感じでした。みんなが遠慮している間に前に行って、ジーっとしていて。直線も馬がよく頑張ってくれましたね。
赤見:初の海外でも木之前騎手らしいレースができたというのはすごいですね。
木之前:そうですね、腹を括っていつも通り、平常心でいることを心掛けました。でもびっくりしたことも多かったですよ。日本と違って、跨って2分くらいでもう発走なんですよ。アブミの長さを調整している時に枠入りが始まっちゃって、「ちょっと待ってー」って感じで慌てました(笑)。
それに、冷静でいられたのはムチの使用回数が決まっていたり、日本とはルールが違うということも大きかったと思います。いつもは気にしていないけど、何回ムチを使ったかとか考えていないといけないので、それで冷静になったのかもしれませんね。
赤見:一緒に行ったお母さんも喜んだんじゃないですか?
木之前:はい!喜んでくれました。ちょうど10日が母の日だったので、表彰式でもらった花束を母に渡したんです。いい親孝行ができたんじゃないかなと思います。ただ、仕事があって一緒に行けなかった父は、自分も行きたかったって文句言ってたみたいです(笑)
赤見:今回勝ったということは、最終戦のアブダビ参戦は確定ですよね?
(レディースワールドチャンピオンシップとは、働く女性を支援するシェイカ・ファティマ・ビント・ムバラク妃殿下の活動の一環として、女性騎手を招待するシリーズ競走で、年間、世界各地で13戦行い、その年の11月にアラブ首長国連邦のアブダビで第14戦を「ファイナル」として締めくくる)
木之前:そうみたいですね。なんだか自分でいいんだろうかって思いますけど、せっかくのチャンスなので頑張ります。その時には両親揃って一緒に行けたら嬉しいですね。
赤見:では、今後の目標をお願いします。
木之前:まだまだ上手くいかないことも多いんですけど、いつもいいリズムを保てるような騎手になりたいと思っています。もうすぐ100勝なのでまずはそこを目標に、11月のアブダビもあるので、ケガに気を付けながら精一杯頑張ります!
名古屋競馬場では、優勝報告会を5月19日(火)の6レース終了後に予定しているそうです。
今後の地元での活躍、そして11月のアブダビ遠征が楽しみですね♪
今年も大いに盛り上がった、GWのダートグレード3連発。
まずは名古屋『かきつばた記念』から振り返りましょう!
1番人気は単勝1.5倍の4歳牝馬コーリンベリー。好スタートからすんなりとハナを奪い、軽快なペースで逃げる展開に。2番手は2番人気メイショウコロンボ、3番手はバツグンの手応えでレーザーバレットが追走していきます。
4コーナーを回る時には、完全に前3頭の戦いに。
直線でもう一度伸びたコーリンベリーが初タイトルを獲得し、内を選択したレーザーバレットが2着、メイショウコロンボが3着に踏ん張りました。
勝ったコーリンベリーは、昨年のJBCレディスクラシックでは出遅れが響いて惨敗してしまいましたが、前々走のOP『コーラルステークス』も強かったし、今回も危なげない走りでタイトル奪取。
まだ4歳だし、これからさらに活躍してくれそうですね!
2着に負けはしたものの、レーザーバレットのレースぶりも素晴らしかったです。
本来はゆっくり行って末に懸ける競馬が得意なこの馬にとって、小回りは得意な舞台ではないはず。
それでも、上手く立ち回って力を見せてくれました。
そして、昨年と同じく4着に頑張ってくれたのが、地元名古屋のピッチシフター。
今回は後方からの競馬になりましたが、よくぞここまで追い込んでくれました!
今年も秋のJBCを最大目標に進んで行くということなので、地方代表として期待しています☆
5日に船橋競馬場で行われた『かしわ記念』は、古豪ワンダーアキュートが昨年の帝王賞以来の勝利!
2年ぶりに騎乗した和田竜二騎手との呼吸もバッチリで、改めてその力を見せつけました。
和田竜二騎手
「調教に乗せてもらっていて状態がいいのはわかっていましたが、どれくらいやれるかは半信半疑でした。理想の位置が取れたし、3,4コーナーは少しズブくなっていたけどなんとか付いて行ってくれて、直線に入った時には足色が違いましたね。
もう一度乗ることができて、とても嬉しいです。今までも外から見て応援はしてましたけど、やっぱり乗っている方がいいですね。
これまで地方ではGIを勝っているけど、中央で勝っていなくて。あの頃ぼくの力が足りなくて勝たせてあげられなかったので、引退までにはなんとか...という気持ちはあります。
9歳ですけど、年齢的な衰えは感じないし、えらい馬です。今日も若馬みたいに暴れてましたから(笑)。
次は帝王賞の予定なので、そこまで時間があるのでまた一緒に立て直してがんばります」
佐藤正雄調教師
「アキュートと和田くんに感謝しています。
最近になく順調にいっていて、状態は良かったです。体も絞れていたし、ひょっとしたら...と思っていました。
いい位置が取れたし、直線はどれだけ伸びるかなと思って見ていましたが、すごく切れたので驚きました。まだまだ衰えがないし、筋肉も柔らかい。次は帝王賞の予定なので、また大井でがんばります」
さらにこのレースでは、大井のハッピースプリントが3着に健闘し、大いに沸かせてくれました!
宮崎光行騎手
「やっぱり力ありますね。
返し馬で少し大人しい感じだったので、ゲート裏で気合を付けました。自分から動いて勝ちに行く競馬をしましたが、マイルでも想像以上に善戦してくれましたね」
一線級と勝ち負けするためには、もう一段階の進化が必要...最近のハッピースプリントにはそんな風に感じていたのですが、まさに今回のレースがいいキッカケになってくれそうです!
6日の園田『兵庫チャンピオンシップ』は、1番人気のクロスクリーガーの独壇場でした。
外からハナを奪うと、道中もしっかりと折り合って、結局9馬身も突き放しての圧勝劇。
まだこれからの馬なのに、ここまで強いということは...この先の活躍が今から楽しみですね♪
園田の無敗馬インディウムは、後方から追い上げて5着という結果に。
初めて負けてしまったわけですが、今回はこれまでのペースとは一変しているし、道中の追走から苦しい展開だったと思います。
強い馬と戦って負けることは、若馬にとって必要な試練ですから、この経験を活かしてさらなる高みを目指して欲しいです!!
本日は園田競馬場にて、3歳馬の戦い『兵庫チャンピオンシップ』が行われます!
兵庫の無敗馬インディウムの参戦により、かなり楽しみな一戦になりそうですね。
*6日園田 第10R『兵庫チャンピオンシップ』1870m 15:55発走*
なんといっても7戦無敗の地元インディウムが気になります!
ここまで圧倒的な力で他馬を寄せ付けない強さを見せて来ました。
今回は一気の相手強化でどこまで対応できるのか。
大きな違いは前半のペースの速さ。
これまで経験したことのない厳しい先行争いで揉まれてしまうことが不安点ではあります。
逆にいえば、そこを上手く乗り切っていい位置につけることができれば、いつも通りのこの馬の強さが発揮されそう。
初めて訪れた大きな試練で、どんなレースを見せてくれるか楽しみです。
中央勢は伏竜ステークス組が上位でしょう。
勝ったクロスクリーガーは、スタートして少し押しながら2番手に付けると、直線もきっちり伸びて王道の競馬。
500万特別を勝った時には中団からでしたが、使いながらレースぶりに成長が見られます。
先行できるスピードと器用に加速できる脚を持っているので、小回りの園田もまったく問題ないでしょう。
差のない2着だったリアファルは、走りがかなりパワフル。
ストライドが大きい分、勝負所で少し置かれてしまいましたが、そこからしっかりと伸びて来ました。
相当な能力を持っているし、まだまだ伸びしろが大きそう。
小回りの園田がちょっと気になりますが、地力の高さでカバーしてくれるのではないでしょうか。
◎6、インディウム
〇12、クロスクリーガー
▲3、リアファル
△1、ポムフィリア
△7、タンジブル
ゴールデンウィークも後半に差し掛かり、いよいよJpn1『かしわ記念』です!
*5日船橋 第11R『かしわ記念』 1600m 16:10発走*
本命にしたのはサンビスタ。
ここまで地方ダートグレード戦は牝馬限定路線を進んで来て、6戦4勝2着1回3着1回とすべて馬券圏内に絡む堅実ぶり。
牝馬同士ならば敵なしという印象です。
さらに、GIに挑戦した『チャンピオンズカップ』『フェブラリーステークス』がいずれも差のない内容で、一線級の牡馬相手でも戦えることを証明しました。
それほど先行力があるわけではないのですが、コーナーで加速できる器用な脚と、狭い所でも割って来られる勝負根性、ゴールまでしっかりと伸びる末脚という3つの武器を持っていて、どんなコースでも上手に対応してくれます。
今回楽なメンバーではないですが、今の勢いならばここでも十分勝ち負けでしょう。
対抗は、クリソライトとベストウォーリアの2頭で悩んだ末、クリソライトにしました。
これまで船橋は、『日本テレビ盃』『ダイオライト記念』に出走して2戦2勝。
小回りの地方の中では3,4コーナーがゆったりしているコースだし、スパイラルカーブでばらけやすいのもこの馬に合っているのかもしれません。
とにかく包まれないことが第一条件ですが、極端な内枠ではないので上手くいい位置に付けられそう。
一点不安なのはマイルになってちょっと忙しいのでは?という部分ですが、その辺りも自力の強さでカバーしてくれるのではないでしょうか。
ベストウォーリアにとってはベストのマイル戦。
南部杯の時のようにすんなりと好位置につけられれば、アッサリの可能性も十分ある馬です。
フェブラリーステークスでも、長い直線でしっかりと伸びて3着。
ここまでの成績を見れば、マイルでトップクラスの力を持っていることがわかります。
それなのに3番手評価にしたのは、上記の2頭の可能性と、今回初の船橋ということ。
船橋は地方の中では乗りずらいコースではないですが、それでも小回りなのは確かです。
マイルでの戦績も、ワンターンの広いコースで結果を出しているので、今回4つコーナーを回るということを考慮しました。
地方勢では、やはりハッピースプリントに期待しています。
東京大賞典の走りを見て、「やっぱり強いんだ!」と改めて期待が膨らんだのですが、その後のレースぶりが物足りない。。
期待が大きいだけに物足りなさを感じてしまうのだと思いますが、一級戦と勝ち負けするためにはもう一段階の成長が必要なんだと思います。
強い馬たちと戦って負けることは、決してマイナスにはなりません。
東京大賞典、川崎記念、フェブラリーステークスでの戦いが、これから先に活きてくるはずです。
今回手綱を取るのは、2歳時にコンビを組んでいた宮崎光行騎手。
久しぶりのコンビ復活できっかけを掴み、もう一歩先の段階へ進んで欲しいです!
◎1、サンビスタ
〇5、クリソライト
▲3、ベストウォーリア
△6、ハッピースプリント
△7、ワンダーアキュート
4月29日、高知競馬場で行われた福永洋一記念デー。
盛りだくさんの一日でしたが、まずは午前中に行われたのがサンクスホースデイズです。
サンクスホースデイズとは、
"馬に感謝する日々"と名付けられ、競馬・乗馬・障害者乗馬・ホースセラピーなど、日本の馬文化が一堂に会し、たくさんの人たちが馬と触れ合える貴重なイベントです。
もともとの始まりは、JRAの角居勝彦調教師の「馬たちに恩返ししたい」という想いから。
「厩務員の時から、勝てなかった馬はどうなっていくのかとずっと思っていました。自分の元から旅立っていく時、積まれて行く馬運車によって、これは厳しいところに行くんだろうなって。でも自分が使われてる立場の時に、そんなことを言葉にしたらいけないと思ってました。
ようやくリーディングに近くなって、馬のために何かしてあげられる立場になったのかなと。そういうことを改めて形にする、行動に移せる時期に来たんじゃないかと思いました」
その想いが核となって始まったサンクスホースデイズは、たくさんの人々の共感を得て、全国いろいろな場所で開催されています。
今回初めて高知競馬場で開催され、引き馬やポニー乗馬で、たくさんの子供たちが笑顔になっていました。
サンクスホースデイズの実行委員長である、福留健一さんにお話を伺った時、
「馬はどんな人でも受け入れてくれるんです」
と仰っていましたが、
ありのままの、そのままの人間を受け入れてくれる馬たちの優しさが、人々を笑顔にしてくれるんだと心から思います。
現在は単発で行われているサンクスホースデイズですが、角居先生のお話では、今後このイベントを告知力として、障がい者乗馬やホースセラピー、引退馬たちを取り巻く環境など、さまざまな馬文化に繋げていきたいとのこと。
「牧場で働いている時に、馬の品評会で1位になった馬が放牧中に骨折して薬殺処分になってしまったんです。経済ありきの動物だとは思っていたけれど、僕はこの世界を全然知らなかったので、速く走るためだけに生まれて来たんだな、と痛感しました。
その時、この世界に入るなら、サラブレッドは絶対に強くしなきゃいけない、負ける馬を作っちゃいけないんだと思いました。守れない馬も当然いるけど、守るために努力したいと思ったんです。
それでも、どうしてもこぼれてしまう馬がいる。どんなに努力しても、勝てない馬もいるし故障して走れなくなる馬がいる。
障がい者乗馬の馬たちは、速く走ることを求められていないんですよ。逆に性格が大人しく、動きが緩慢であればあるほどいいということで、サラブレッドと真逆だなと。それこそ、競馬で活躍出来なかった馬こそ活かされる可能性がある。そういう救い方があるかもしれないと思っています」
現在はイベントであるサンクスホースデイズと並行して、ホースコミュニティという事務局を作り、馬文化を支える土台作りが行われています。
一般財団法人 ホースコミュニティ
馬を介したノーマライゼーションの実現に向けて動いているホースコミュニティ。
日本では本当に馬が身近にいないけれど、馬の持つパワーが絶大であることはわかっているので、馬たちの力を借りて、ノーマライゼーション(障害者や高齢者がほかの人々と等しく生きる社会、その実現を目指す考え方)が実現できたら...
馬に携わる者の一人として、わたしもこの考えに賛同し、行動していきます。
ちょっとかたい話になってしまいましたが...
とにかく馬たちがもっと身近にいて、競馬や乗馬以外にも活躍の場ができたら
最高に楽しいと思っています!
それでは締めに、以前取材させていただいた馬たちの、癒しの写真コレクションをどうぞ~
☆メイセイオペラ☆
☆トップガンジョーとスーパーナカヤマ☆
☆ウイングアロー☆
☆タカラシャーディー☆
☆レギュラーメンバー☆
☆メジロベイリー☆
☆クワイエットデイ☆
☆ヘッドライナー☆
☆アドマイヤスバル☆
☆ボン様☆
☆トナカイさん☆
☆ノーザンホースパークのポニーショーにて☆