4月29日、高知競馬場で行われた福永洋一記念デー。
盛りだくさんの一日でしたが、まずは午前中に行われたのがサンクスホースデイズです。
サンクスホースデイズとは、
"馬に感謝する日々"と名付けられ、競馬・乗馬・障害者乗馬・ホースセラピーなど、日本の馬文化が一堂に会し、たくさんの人たちが馬と触れ合える貴重なイベントです。
もともとの始まりは、JRAの角居勝彦調教師の「馬たちに恩返ししたい」という想いから。
「厩務員の時から、勝てなかった馬はどうなっていくのかとずっと思っていました。自分の元から旅立っていく時、積まれて行く馬運車によって、これは厳しいところに行くんだろうなって。でも自分が使われてる立場の時に、そんなことを言葉にしたらいけないと思ってました。
ようやくリーディングに近くなって、馬のために何かしてあげられる立場になったのかなと。そういうことを改めて形にする、行動に移せる時期に来たんじゃないかと思いました」
その想いが核となって始まったサンクスホースデイズは、たくさんの人々の共感を得て、全国いろいろな場所で開催されています。
今回初めて高知競馬場で開催され、引き馬やポニー乗馬で、たくさんの子供たちが笑顔になっていました。
サンクスホースデイズの実行委員長である、福留健一さんにお話を伺った時、
「馬はどんな人でも受け入れてくれるんです」
と仰っていましたが、
ありのままの、そのままの人間を受け入れてくれる馬たちの優しさが、人々を笑顔にしてくれるんだと心から思います。
現在は単発で行われているサンクスホースデイズですが、角居先生のお話では、今後このイベントを告知力として、障がい者乗馬やホースセラピー、引退馬たちを取り巻く環境など、さまざまな馬文化に繋げていきたいとのこと。
「牧場で働いている時に、馬の品評会で1位になった馬が放牧中に骨折して薬殺処分になってしまったんです。経済ありきの動物だとは思っていたけれど、僕はこの世界を全然知らなかったので、速く走るためだけに生まれて来たんだな、と痛感しました。
その時、この世界に入るなら、サラブレッドは絶対に強くしなきゃいけない、負ける馬を作っちゃいけないんだと思いました。守れない馬も当然いるけど、守るために努力したいと思ったんです。
それでも、どうしてもこぼれてしまう馬がいる。どんなに努力しても、勝てない馬もいるし故障して走れなくなる馬がいる。
障がい者乗馬の馬たちは、速く走ることを求められていないんですよ。逆に性格が大人しく、動きが緩慢であればあるほどいいということで、サラブレッドと真逆だなと。それこそ、競馬で活躍出来なかった馬こそ活かされる可能性がある。そういう救い方があるかもしれないと思っています」
現在はイベントであるサンクスホースデイズと並行して、ホースコミュニティという事務局を作り、馬文化を支える土台作りが行われています。
一般財団法人 ホースコミュニティ
馬を介したノーマライゼーションの実現に向けて動いているホースコミュニティ。
日本では本当に馬が身近にいないけれど、馬の持つパワーが絶大であることはわかっているので、馬たちの力を借りて、ノーマライゼーション(障害者や高齢者がほかの人々と等しく生きる社会、その実現を目指す考え方)が実現できたら...
馬に携わる者の一人として、わたしもこの考えに賛同し、行動していきます。
ちょっとかたい話になってしまいましたが...
とにかく馬たちがもっと身近にいて、競馬や乗馬以外にも活躍の場ができたら
最高に楽しいと思っています!
それでは締めに、以前取材させていただいた馬たちの、癒しの写真コレクションをどうぞ~
☆メイセイオペラ☆
☆トップガンジョーとスーパーナカヤマ☆
☆ウイングアロー☆
☆タカラシャーディー☆
☆レギュラーメンバー☆
☆メジロベイリー☆
☆クワイエットデイ☆
☆ヘッドライナー☆
☆アドマイヤスバル☆
☆ボン様☆
☆トナカイさん☆
☆ノーザンホースパークのポニーショーにて☆