昨日の安田記念のために、来日した香港の馬たちの調教を取材に行ったんですけど(馬女のひとりごと参照)、たった2日間でしたが、馬に対する考え方、扱い方などに感銘を受けました!!
1番印象に残ったのが、【アルマダ】を管理するジョン・サイズ調教師。
「12ヶ月休養させたのは、馬がウツのような状態になってしまったからなんだ。」
この発言をした時、日本のマスコミには笑いが起こりました。悪気は全くない。競走馬のウツなんて、聞いたことがないし考えたこともないだけ。
ここが、日本と外国の大きな違いなんだと思う。ジョン・サイズ調教師は、中でも特別『馬優先主義』が強い方ですが。
食欲が落ちて、やる気がなくなったのは、昨年の3月【グッドババ】にレースで負けた後なんだそうです。プライドが傷ついて、心が折れてしまったんでしょうか・・。それでも、肉体的に全く異常がないのに競走馬を12ヶ月も休養させるなんて、私は聞いたことがないです。
考えたら、競走馬はかなりの数が胃潰瘍。ストレス社会に生きているんです。
たくさんのお金が発生する生き物ですから、簡単に休ませることは出来ないけれど、こういう考え方もある、ということを教えていただきました。
地方競馬はダービーWeek真っ盛りですが、今日は先日の笠松競馬場明け渡し命令の件について書こうと思います。
まだ確定したわけではないので取り上げるのを控えていましたが、心配しているファンの方も多いと思って、私自身と笠松競馬の現場の方の意見を伝えることにしました。
笠松競馬場は、約98%が借地なんだそうです。そのため、廃止問題が浮上した時に地主の方々に協力してもらって、借地料を引き下げ、廃止を乗り切った。でもその後は、多少金額を上乗せしただけで、地主さんたちが納得のいく金額にはならなかったそうです。地主さんは何百人もいるために、話し合いは大変でしょうが、誠意が見られなかったということで、今回の提訴となった模様です。
訴えた地主さんは1/4ですし、すぐに競馬廃止・土地明け渡し、ということではないそうですが、地主さんたちの協力があってこその存続だったわけで、競馬ファンを大切にするのはもちろん、地主さんたちにも誠意ある対応が必要です。
笠松競馬場は存続といっても、なかなか状況は厳しく、賞金も手当ても低いし現場の方々の生活は大変です。笠松競馬組合の資金繰りも、大変なんだと思います。だからこそ、真摯な態度をもって地主さんたちと話し合ってほしいと思います。
こういったやり取りは、現場の人間にはなかなか伝わって来ません。笠松競馬場の騎手も調教師も厩務員も装蹄師も獣医師も記者もアナウンサーも、みんな一生懸命いいレースを見せようと頑張っています。
こういうニュースはいいもんじゃないし、「地方競馬の役目は終わった・・」みたいな記事も出てるけど、そこで働く人たちにとっては、ただただ自分のできることを精一杯やるだけなのです。
誘導馬だって・・
馬たちだって・・みんな頑張ってますっ!
今年もこの季節がやって来ました〜♪『ダービーWeek』です!
しかも、今年は6日連続ですよ?!みなさん用意はいいですか???
ここ2年取材に行っていた、九州ダービー栄城賞。今年はネット観戦ですが。。。昨年の栄城賞時にお披露目された、【フサイチサガントス】が無事に出走の運びとなりました☆
これはすごいことですよ!
昨年のお披露目では、観客にビックリしていたのに。
東調教師を背に、あどけない表情をしていたのに。
注目度は普通の馬の比じゃないけれど・・その重圧も跳ね飛ばし、いよいよダービー出走ですよ!ここは迷わず本命です。
地元ではパーフェクト連対だし、前前走中央での戦いを経験して、更に強くなっている。好位に付けられるのも、小回りの佐賀では絶対条件です!ここからまた、伝説を作ってほしいな〜
そして対抗は【ミトコウモンダ】。黄門様ですよ(笑)。なんてったって、すでに荒尾ダービーを制しているダービー馬。レベルの高いホッカイドウ競馬で揉まれてきた実績もある。そして鞍上は若手トップの倉富騎手。
元々、技術が高く期待されていた倉富騎手、今年は絶好調で飛躍の年です。
◎フサイチサガントス
○ミトコウモンダ
▲スターオブジャンプ
△デスロール
×アイティーバトル
今日の佐賀:九州ダービー栄城賞を皮切りに、
盛岡:岩手ダービーダイヤモンドC
旭川:北海優駿
大井:東京ダービー
園田:兵庫ダービー
名古屋:東海ダービー
と続きます。ダービー馬を目指し、そして7月のジャパンダートダービーを目指し、みんな頑張れっ!!
昨日は浦和競馬場で『さきたま杯』が行なわれました!
今回は先月の名古屋『かきつばた記念』の再戦ムード。かきつばた記念上位組に、【フジノウェーブ】がどこまで迫れるか・・・という前評判でしたが・・・。
【コンゴウリキシオー】思いっきり出遅れちゃいました。
浦和で1400m戦で、しかも逃げ馬のリキシオーが出遅れたら・・・もう見せ場なしの9着でした。でもしょうがないよね。こんな時もあるさってことで。
私の馬券はスタートで終わったわけですが・・・そこからは【キングスゾーン】の応援に切り換えました。浦和は相性いいし、内枠だからハナ行けるだろうし、多少テンが速くなっても大丈夫だし〜
スタートよくハナ行った〜と思ったら、【プライドキム】がガンガン来ましたね。見た目では競られてるように見えたんですけど、吉田稔騎手曰く、
「競られたわけじゃないんだよ。ハナに行くとあんまり進まないタイプだし。本当は2〜3番手がよかったんだけど、内枠だったから・・。3〜4コーナーではもう全然手応えなかったんだよ。それでまた直線盛り返すんだから、すごい馬だよね。」
2コーナー過ぎ辺りから、ずぅ〜っと追いっぱなしだった吉田稔騎手。【キングスゾーン】もよく頑張ったけど、吉田稔騎手も相当タフですよね!!
女王【メイショウバトラー】は王道の競馬で2着でした。
3番手の好位につけて、手応えもよくいつでも抜け出せる態勢。ただ、よーいドンの決め手勝負になると辛いところがありますよね。馬はすごくよく見えたし、前走の『かきつばた記念』よりも内容の濃いレースだったんじゃないかな。
そして勝ったのは【リミットレスビッド】。
ゴールした瞬間の、岩田騎手の雄叫びが印象的でした!
「内枠だったのに好位につけられたことは大きかった。僕自身は浦和苦手なんで(笑)、馬に勝たせてもらったよ。今日は花粉症が出なくてスッキリしてたのが勝因かな(笑)。
4コーナー過ぎて外に出す時は自信があった。今日はギリギリの馬体だから、これから増えてくればね。この馬はまだまだ年に合わない走りで頑張ってくれるよ。」
という爆笑コメント連発でした。
管理する加用調教師は、
「強い内容で勝ってくれてホッとしてます。昨年はマイナス14キロとやつれてたからね・・今回もマイナス9キロでギリギリだった。たいした馬ですよ。
名古屋では届かなかったから、できれば早めにいいところ付けて・・と思った通りの乗り方をしてくれました。岩田騎手にはスタートだけ気をつけてと注文してました。
この後は阪神の重賞使って夏休みだね。」
ということでした。9歳馬とはいえ、まだまだ頑張ってくれそうですね♪
そして今年の『さきたま杯』で、私自身1番嬉しかったこと・・・それは・・・
ポスターが水野貴史騎手だったこと!!!さすが高崎のリーディングジョッキー☆これって・・浦和の顔ってことですよね(≧▼≦) 本気で感激しました!