NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
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この日、重賞ダブルヘッダーの園田競馬場で、園田金盃は最終12レースに行われる。
無敗の三冠馬オケマル、昨年の二冠馬で3歳ながらこのレースを制したマルカイグアスの対決が注目だが、高いレベルの相手と戦ってきた経験でアラジンバローズに期待する。兵庫に移籍して以降は、佐賀・サマーチャンピオンJpnIIIを制し、黒船賞JpnIIIでも2着など1400メートルで能力を発揮しているが、昨年正月には1870メートルの新春賞を制し、今年10月には佐賀2000メートルの鳥栖大賞も勝利。中央馬相手に1400メートル戦を勝つスピードがあり、2000メートルも守備範囲なら最有力といえる。
相手はマルカイグアス。昨年、兵庫優駿、園田オータムトロフィー、そして園田金盃と重賞3連勝。一戦ごとに力をつけてきたレースぶりには驚かされた。初めての遠距離輸送だったマーキュリーカップJpnIIIはともかく、2月の白鷺賞4着は勝負どころで反応がなかった。しかしその後、六甲盃、姫山菊花賞を勝利。園田中距離の古馬チャンピオンの実力を見せたいところ。
ここまで無敗で勝ち進んできたオケマルは、今回初めて古馬との対戦で、昨年のマルカイグアス以上の驚きを見せられるかどうか。
オディロンは押し出される形での4番手評価だが、2月の白鷺賞ではマルカイグアスだけでなく、名古屋の現役古馬最強といえるフークピグマリオンを1馬身差でしりぞけた。はがくれ大賞典の2着も、勝ったのが高知のシンメデージーなら評価を落とすものではない。7カ月ぶりの復帰戦は2着だったが、そこを叩いての上昇に期待だ。
8月の摂津盃で重賞初制覇を果たしたナムラタタ、3年前のこのレースの覇者ラッキードリームらは、このメンバーを相手に食い込む余地があるかどうか。
◎8アラジンバローズ
◯10マルカイグアス
▲11オケマル
△4オディロン
△7ナムラタタ
△12ラッキードリーム
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ゴッドバロックは、ネクストスター門別ではゴール前で鋭い伸びを見せて前に迫ったものの、勝ったスペシャルチャンスまでは捉えきれず。続く前走、JBC当日に新設された1200メートルの特別戦・北海道2歳スプリントでは中団を追走し、4コーナーでもまだ6番手から差し切り、2着シーテープに1馬身半差をつけて完勝。今回、逃げ先行馬が何頭かいるだけに、園田の短い直線でも末脚が生かせる流れになればこの馬にチャンスと見る。
一方でスペシャルチャンスは、ネクストスター門別では2番手につけ抜群の手応えのまま抜け出し、ゴール前一気に迫ったゴッドバロック以下を完封。着差以上の強さを感じさせた。函館2歳ステークスの10着は参考外として、ここまで負けたのはデビュー2戦目のウィナーズチャレンジでの2着だけ。4コーナーでムチを入れられても遊んでいるような感じで能力を発揮していなかった。そういう意味ではまだ底を見せていない。好位につけて流れが落ち着けばこちらの出番だろう。
中央勢の筆頭は、唯一中央で2勝を挙げているローズカリス。ヤマボウシ賞では前半厳しいペースで2着に負けたものの、なでしこ賞では最後までしっかり脚を使っての完勝だった。あとは初めての園田コースに対応できるかどうか。
トウカイマシェリは、初ダートのエーデルワイス賞JpnIIIは2着だったが、勝ったのは地元の無敗馬。門別1200mの走破タイムでは、◎◯より速い。
東京ダート1600メートルの新馬戦を快勝したラッキーキッドもダートの能力は高そう。マイペースの逃げに持ち込めればエコロレーヴが粘り込む場面も。
◎2ゴッドバロック
◯10スペシャルチャンス
▲7ローズカリス
△12トウカイマシェリ
△1ラッキーキッド
△5エコロレーヴ
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3歳時には出世が遅れたアウストロだが、1400から1600メートルでほとんど崩れることがなく、昨年、条件戦から重賞のゴールドカップまで一気に駆け上がってきた。フジノウェーブ記念は6着だったが、能力を発揮するのがコーナー4つの1400メートルということであれば度外視としていいだろう。JpnIのさきたま杯はさすがに相手が強かった(9着)が、8番人気と評価を落としたオーバルスプリントJpnIIIでは2着に好走。さきたま杯JpnI・2着のムエックス(3着)に先着したことで、あらためて能力を高さを示した。オグリキャップ記念では、そのムエックスに半馬身差2着で、笠松1400メートルも能力を発揮できる舞台だ。
このレース連覇がかかるのが北海道のストリーム。今年の勝ち星はここまで1000メートルのグランシャリを門別スプリントだけだが、大敗はオグリキャップ記念だけで、それ以外は着順にかかわらず勝ち馬と0秒5以内の差。門別には1400メートルという設定がなく、遠征でしか走れないが、2歳時にも園田1400メートルの兵庫ジュニアグランプリJpnIIで地方馬最先着の4着があり、小回りコースには適性がある。
エコロクラージュは、昨年5歳までは中距離を使われることも多かったが、今年は1400・1600メートルを使われてきた。高知の福永洋一記念を制したあと、サマーチャンピオンJpnIIIでは半馬身+クビという際どい差での3着。さらにマイルチャンピオンシップ南部杯JpnIでも地方馬最先着の5着。勝ちきれないながらレベルの高い舞台での好走が目立つ。
前走金沢スプリントカップで重賞初制覇となった高知のミスズグランドオーや、エトワール賞、ポラリスサマースプリントでストリームを負かしているデステージョらもそれほど差はない。今年牝馬重賞で3勝をマークした3歳馬コパノエミリアは久々の1400メートルで能力を発揮できるかどうか。
◎3アウストロ
◯6ストリーム
▲4エコロクラージュ
△8ミスズグランドオー
△12デステージョ
△2コパノエミリア
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