
高知を経由して岩手移籍は既定路線だったらしいヘリオス。中央時代はダートグレードを勝てなかったものの、じつに2着6回、3着2着。岩手では2022年にマイルチャンピオンシップ南部杯JpnIでハナ差2着、続いて盛岡・JBCスプリントJpnI・3着という好走があった。高知移籍初戦としてフェブラリーステークスGIに出走(11着)し、高知で一戦したA-1特別では直線抜け出し完勝。4馬身差で2着だったブラックストームは昨年大井でオープン特別勝ちの実績で、逃げて3着だったエコロファルコンは高知のA-1特別勝ちという実績馬。高知や浦和の1400メートルでの好走実績もあり、水沢1400メートルが舞台でも能力を発揮できそうだ。
中央3勝クラスからの転入初戦が2頭。エメラルドビーチは3勝クラスでは5戦して6着が最高という成績だが、年明けのここ2戦とも勝ち馬と1秒以内の差。スプラウティングは二桁着順が続いているが、特にここ2戦は激しい先行争いで直線失速というもの。いずれも地方の馬場は初めてで、小回りの水沢ダートをこなせればチャンスはある。
スターシューターは大井の準重賞勝ちの実績で転入し、水沢で4戦2勝。前走白嶺賞では4コーナー中団5番手から直線大外を豪快に差し切った。その白嶺賞は4着も秋に絆カップを制したウラヤ、同じく白嶺賞は3着も昨年9月から9戦連続3着以内のマツリダワールドらは展開ひとつで着順は変わりそう。
短距離から2000メートルまでこなすミニアチュールは前走休み明け初戦は3着も、先着された2頭は重賞実績馬。
◎○▲が転入初戦で、これらが能力を発揮できるかで結果は大きく変わりそうな混戦。白嶺賞2着のレディブラウン、A一組特別で好走続きのトーセンマッシモらも能力的に差はなさそうだが印が回らなかった。
◎10ヘリオス
○2エメラルドビーチ
▲9スプラウティング
△7スターシューター
△4ウラヤ
△1マツリダワールド
△11ミニアチュール
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昨年3歳春に中央未勝利から転入したナミダノキスは、連戦連勝で石川優駿、サラブレッド大賞典を制覇。古馬重賞初挑戦となった中日杯は3着で金沢で初の敗戦を喫したが、冬休み明け初戦の前走は、後方から徐々に位置取りを上げると、逃げていたハリウッドスマイルを4コーナーでとらえ直線突き放して3馬身差の完勝。その前走が馬体重プラス23キロで、叩き2戦目の上昇も期待できそう。
中日杯では引退レースとなったハクサンアマゾネスを完封して逃げ切り、重賞初制覇となったのがマリンデュンデュン。それまで1年以上3着以内を外していない安定した成績ながら、あとで思えば7番人気はだいぶ軽視された。おそらく初めての2000メートルが敬遠されたのだろうし、人気薄の逃げ馬という気楽な立場もあったかもしれない。とはいえぴたりとうしろにつかれていたハクサンアマゾネスを振り切ったのは見事だった。今回はさすがにマークがきつくなりそうだが、ほかにこれといった逃げ馬もなく、マイペースの逃げに持ち込めれば再度の重賞制覇もありそう。
ゴールドハイアーは、転入初戦となったA1一組特別では直線大外から差し切り、重賞常連のオヌシナニモノを3着にしりぞけた。前走4頭立ての1700メートル戦ではマリンデュンデュンに楽々と逃げ切られたが、それでもゴール前では差を詰めていた。中央時代の実績はダート1800〜2000メートルだけに、2000メートルの今回はさらに迫る場面もありそう。
ダイヤモンドラインは、昨年のこのレースは4着だったが、その後、百万石賞、金沢ファンセレクトカップでともに2着と好走実績。
船橋から転入したマンガンは2戦連続2着だったが、2000メートルを超える長距離で実績を重ねてきただけに、2000メートルのここなら上位争いまでありそう。
2走前の冬休み明け初戦がゴールドハイアーに3/4馬身差2着だったハクサンアルタイルは相手強化の一戦で上位食い込みがあるかどうか。
◎4ナミダノキス
○9マリンデュンデュン
▲7ゴールドハイアー
△2ダイヤモンドライン
△1マンガン
△5ハクサンアルタイル
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