10月14日の由布岳賞でようやく佐賀初勝利を挙げたヒストリーメイカーは、東海菊花賞(11月16日)遠征のため不在となっての地元馬同士の一戦。
サトノプライムは、南関東では2600メートルの金盃で3着があるなど、2000メートルを超える距離を中心に使われていた。そして転入3戦目で距離延長となった前走2000メートルの国見岳特別で移籍後の初勝利。今回、佐賀では年に一度の最長距離となる2500メートルなら前走以上のパフォーマンスが期待できそう。これまでも佐賀の期間限定騎乗で大活躍の石川倭騎手にも期待だ。
3歳のブレイブアモーレは、古馬重賞初挑戦となった鳥栖大賞は5着だったが、1、2着の遠征勢が圧倒的に強く、地元最先着の3着だったヒストリーメイカーにはコンマ3秒差。古馬格付となっての前走、1860メートルのB級特別では、同じ3歳のミヤノウッドリーに3馬身半差をつける快勝。2000メートルのロータスクラウン賞も勝っており、距離延長はむしろ歓迎だろう。
昨年のこのレースでグレイトパールの2着だったのがタガノファジョーロ。今年2月以降、1400メートルから2000メートルまで8戦連続で3着以内という成績で、佐賀スプリングカップは3着だったが、7月の佐賀王冠賞ではヒストリーメイカーを1馬身半差でしりぞけて重賞初勝利。前走国見岳特別では直線半ばで一旦は先頭に立ったものの、大外一気に伸びたサトノプライムに差し切られたが、今回はそのリベンジなるかどうか。
しばらく低迷が続いたウノピアットブリオだが、前走国見岳特別で、勝ったサトノプライムからコンマ5秒差の4着なら復調気配。
昨年、転入2戦目で中島記念2着と好走したシャンパンクーペだが、今年ここまで重賞では佐賀王冠賞での4着が最高という成績。前走国見岳特別でも8着に敗れており、巻き返しがあるかどうか。
ビートザウイングスは中央から転入して3戦目となった国見岳特別が5着。1戦ずつ勝ち馬との差を縮めているだけに、さらなる上昇を期待したいところ。
◎4サトノプライム
○5ブレイブアモーレ
▲1タガノファジョーロ
△9ウノピアットブリオ
△8シャンパンクーペ
△3ビートザウイングス
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1番人気馬が近4年連続で勝っていて、3着内馬を見ても12頭中10頭が4番人気以内。人気薄で馬券にからんだ2頭は3着まで。3連単で万馬券になったのが1→4→7番人気で決着した2020年だけという、クインカップは近年わりと順当な決着が多い。同世代同士の牝馬限定となると、牡馬に比べて層がそれほど厚くなく、能力差がはっきりしているためと思われる。
今回はA1格付がシンエイアロイ、ダイヤカツヒメの2頭で710キロ、A2格付が5頭で700キロ、B1格付が3頭で690キロというメンバー。
ばんえいオークスを制したダイヤカツヒメは、今年5月のカーネーションカップでもハンデ差があったとはいえ障害先頭から1番人気サクラヒメ以下に大きな差をつけて完勝。この世代の牝馬では実績最上位。ただ夏負けがあったようで、秋は軽量の疾風賞からの始動。前走紅バラ賞は5着だったとはいえ、障害を降りてからしっかり歩いていたし、それほど差のない決着。そこを使って調子上向きなら能力発揮とみる。
シンエイアロイは、ここまで重賞ではばんえいオークスの4着が最高だが、2走前にはA1特別で差のない4着と好走し、紅バラ賞は4頭横一線の3着と確実に力をつけている。8月の山鳩賞で牡馬相手の2着も評価できるもの。ダイヤカツヒメと並んでのトップハンデでも、今シーズンの上昇度なら重賞初制覇のチャンスだ。
ピュアリーナナセは今シーズンB1戦で1勝を挙げたのみだが、昨年は黒ユリ賞を制し、ばんえい大賞典でも3着。そして今シーズン、カーネーションカップではハンデに恵まれたとはいえトップクラスの牝馬を相手に3着は評価できるもの。紅バラ賞10着は障害でヒザをついたうえに1番枠なら度外視としていいだろう。大レースでの勝負強さに期待する。
スーパーシンデレラは今シーズン17戦して3着以内を外したのが4回だけという堅実な成績でクラスを上げてきた。前走紅バラ賞が4頭差のない接戦の4着で、そのときと同じトップハンデ2頭と20キロ差なら、今回も上位争いの可能性は十分。
サツキヤッテマレは、接戦の紅バラ賞を制し、続く前走A2戦でも2着と好調持続。ただ紅バラ賞で◎○と20キロ差があったのが、今回10キロ差となると勝ち負けまではどうか。
B1連勝と好調のホクセイサクランボだが、その勝利によって今回A2格付となって、トップハンデと10キロ差の700キロはどうだろう。
◎2ダイヤカツヒメ
○1シンエイアロイ
▲7ピュアリーナナセ
△9スーパーシンデレラ
△6サツキヤッテマレ
△3ホクセイサクランボ
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デビューから4連勝でネクストスター盛岡を圧勝したフジユージーンが、いよいよ他地区からの遠征馬と対戦となる注目の一戦。
とはいえやはり北海道からの遠征馬が強力だ。キタノヒーローは、2走前のウィナーズチャレンジで4馬身差の圧勝。前走船橋に遠征した平和賞は、北海道勢が3/4馬身、クビ差という接戦で3着まで独占した中での2着。勝ったカプセルは、それが重賞初制覇だったが、栄冠賞3着、ブリーダーズゴールドジュニアカップ2着と、北海道の2歳重賞戦線で上位を争ってきた1頭。キタノヒーローも差のない実力とみる。
カイコウは札幌芝のクローバー賞に出走して2着とスピード競馬で能力の高さを見せた。札幌2歳ステークスは差のある8着だったが、門別に戻って2歳オープンを快勝。門別では1100、1200メートルを5戦してすべて3着以内。今回は1600メートルへの距離延長となるが、1500メートルのクローバー賞好走の実績なら、距離も問題にならないだろう。
そしてここまで岩手で敵なし4連勝がフジユージーン。前走ネクストスター盛岡では2着に1秒9の大差をつける圧勝。ただ今回は一気の相手強化で、試金石となりそう。
船橋のグラッシーズマンはデビューから2連勝で、今年重賞格上げとなった川崎の若武者賞を勝利。ただそのとき接戦の2着だったパンセ、3着のアジアミッションが、その後ともに鎌倉記念に出走して、それぞれ3、5着。北海道のトップクラスが相手となると連下争いまでか。
サッポロクラシックカップを勝って、ネクストスター門別で3着だった北海道のオスカーブレインは初めての1600メートルがどうか。
同じく北海道から遠征のデュアルロンドも連下争いまで。
◎6キタノヒーロー
○4カイコウ
▲3フジユージーン
△9グラッシーズマン
△1オスカーブレイン
△7デュアルロンド
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北海道から遠征の3頭にはいずれも重賞上位実績があり、ここからの狙いとなりそうだ。
なかでもヴィヴィアンエイトは、デビュー2戦目のフローラルカップこそ3着だったが、ブロッサムカップでは、直線半ばで先頭に立ち、追い込んできたモズミギカタアガリをアタマ差でしりぞけた。そのモズミギカタアガリが、続くエーデルワイス賞JpnIIIを勝ったとなれば、ヴィヴィアンエイトも期待大。あとは笠松の小回りコースをこなせるかだけ。
シトラルテミニは、園田プリンセスカップで北海道勢が上位3着までを占めるなかで2着だったが、続いて遠征した金沢シンデレラカップを勝利。3コーナー過ぎで先頭に立つと、2着バラライカを寄せ付けず2馬身差をつけ、3着ショウガフクキタルには大差をつけた。目下のところグランダム・ジャパン2歳シーズンのポイントでは2位で、これが同2歳シーズン3戦目。田中淳司厩舎にとっては、2017年のエグジビッツ以来3頭目となる2歳シーズン女王へ向けて負けられない一戦だ。
金沢シンデレラカップでシトラルテミニの2着だったのがバラライカ。門別での勝利が内回り1600メートル戦だけに、笠松の小回りコースで適性を示せば逆転までありそう。
門別の未勝利戦でバラライカを負かしているのがエイシンコーネリア。笠松移籍初戦のローズ特別を2馬身半差で快勝し、ネクストスター笠松では2番人気に支持されるも直線伸びず5着。とはいえ、ローズ特別では同じ良馬場で行われたネクストスター笠松より速いタイムをマークしており、巻き返してくる可能性はある。
アコーはネクストスター笠松でエイシンコーネリアに先着する3着。笠松で目下5戦全勝というワラシベチョウジャと4度対戦するなかで、2着3回という結果を残しているだけに、有力北海道勢の間に割って入る可能性はある。
◎2ヴィヴィアンエイト
◯3シトラルテミニ
▲4バラライカ
△5エイシンコーネリア
△6アコー
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アポロティアモは5月以降地元高知では負けなし。2走前の園田チャレンジカップは2着だったが、JBCスプリントを制したイグナイターに真っ向勝負を挑んでのものだけに、負けて強し。今回、3コーナーポケットからスタートするマイル戦の4番枠は、2番グッドヒューマーが逃げてその2番手につけられそうなだけに、枠順的にも恵まれた。
ダノンロイヤルは半年ほど勝ち星から遠ざかっているとはいえ、その間にも2着が5回。前走レッドファルクス賞ではアポロティアモを追いかけてハナ差まで迫った。マイル戦となれば逆転の可能性まで。
なかなか調子を取り戻せないガルボマンボだが、前走レッドファルクス賞では4コーナー内を突いて、直線で抜け出そうかという見せ場があった。復調気配で、展開次第では見せ場以上がありそう。
枠順的に今回も逃げるであろうグッドヒューマーは、今回もアポロティアモの目標となりそうなだけに、楽な競馬はさせてもらえそうもない。
今年はたびたび復活を思わせる走りを見せるスペルマロン。今回、畑中騎手はダノンロイヤルへの騎乗となって、初騎乗となる多田羅騎手でどんなレースを見せるか。
◎4アポロティアモ
○7ダノンロイヤル
▲1ガルボマンボ
△2グッドヒューマー
△9スペルマロン
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