重賞勝ち馬がニホンピロヘンソンだけというメンバーで、兵庫から遠征の2頭が強そう。
ゼットパールは2019年に中央から兵庫に移籍し、B級から徐々にクラスを上げるなかで1400メートルを中心に使われ18戦13勝、2着2回。A級特別でも連勝し、中央1勝クラスとの条件交流でも2着のあとの前走で勝利。兵庫のトップクラスとはいえないものの、底を見せていない。重賞初挑戦でもこのメンバーならチャンスだ。
もう1頭、兵庫のマリターは、一昨年10月の兵庫ゴールドカップで3着。その後は1年以上の休養があって、勝ちきれないながらA級特別を7戦して2着3回、3着3回。その中にはゼットパールの2着もあったが、3馬身半差。環境が変わって逆転まであるかどうか。
地元期待は、やはり今年1月の白銀争覇を制しているニホンピロヘンソン。前走東海クラウンを勝ったが、クビ、クビ差の辛勝。しかしながらその前の2戦で大敗しているのが気になるところ。
その東海クラウンで2、3着だったインシュラー、トロピカルストームも能力的に差はなく、これら地元笠松勢が、兵庫の2頭に割って入れるかどうか。
◎1ゼットパール
○5マリター
▲10ニホンピロヘンソン
△6インシュラー
△9トロピカルストーム
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再転入初戦のスプリングカップで強い勝ち方を見せたクロールキックが間に合わなかったとあっては、能力的には、一冠目のダイヤモンドカップを制したグットクレンジング、イーハトーブマイルを快勝したフジクラウンの一騎打ちとなりそう。
2000メートルへの距離延長ということでは、血統的にフジクラウン優位と見る。2歳時は1勝を挙げたのみで目立った存在ではなかったが、冬休み明け後2戦目から好走を続け、前走イーハトーブマイルでは、逃げて2着と復活のきざしを見せた岩手2歳チャンピオン・カクテルライトを6馬身ちぎっての圧勝。距離延長でここに来て力をつけた印象だ。
グットクレンジングは、転入初戦だったスプリングカップではクロールキックに4馬身差をつけられての2着だったが、ダイヤモンドカップでは早め3コーナーで前をとらえると、直線では後続を寄せ付けずの完勝。ただ、血統的に距離延長が気になるのと、門別、高知時代を含めて勝ち星は重・不良のみで、良馬場の経験は2度だけ。日曜日の水沢は不良→重だったが、月曜、火曜と好天の予報で馬場状態も気になるところ。
ここに来て2連勝と急上昇がセイシーキング。前走ではフジクラウンを3/4馬身差で2着にしりぞけた。距離延長もこなせそう。
ビッグタマテルーフは冬休み明け後、5戦1勝、2着4回。前走留守杯日高賞は10馬身差での2着も、勝ち馬は能力が違った。強敵相手のレースを経験してさらなる上積みもありそう。
あやめ賞を制してイーハトーブマイルが3着だったマルルットゥ、ダイヤモンドカップは積極的に進めて3着だったフェルゼンハントらは連下争いならチャンスはありそう。
◎7フジクラウン
○5グットクレンジング
▲3セイシーキング
△2ビッグタマテルーフ
△9マルルットゥ
△11フェルゼンハント
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昨年来、金沢の重賞でハクサンアマゾネスに先着したことがあるのは、今回のメンバーではファストフラッシュだけ。今回もこの2頭の一騎打ち、もしくはファストフラッシュがハクサンアマゾネスにどこまで迫れるか、というのが焦点となりそう。
ハクサンアマゾネスにとって今季初戦となった金沢スプリングカップでは、先に抜け出したファストフラッシュをとらえられず4馬身差をつけられての完敗。しかし続く利家盃では互角のスタートから積極的にハナをとると、ぴたりと追走してきたファストフラッシュを3コーナー過ぎから離しにかかり、直線では他馬を寄せ付けずの完勝。ファストフラッシュは、勝ったハクサンアマゾネスから6馬身半離されての3着だった。
普通に能力を発揮すれば、今回もこの力関係は変わりそうもない。ただファストフラッシュにとっては、その利家盃のようにハクサンアマゾネスに真っ向勝負にいったときに、着狙いの他の馬に先着される可能性はある。その候補は、重賞上位の常連で、今シーズンも特別戦を3戦して1勝2着2回のトウショウデュエル、中央から名古屋を経由して転入し、5着のあと3連勝中のクイックファイアあたりか。
ハクサンアマゾネスが負けるパターンがあるとすれば、金沢スプリングカップのように出遅れて折り合いを欠いたときだろうか。そのときに、クイックファイアもしくはファストフラッシュがどんなペースでレースを引っ張るかがカギとなりそう。
◎6ハクサンアマゾネス
○4ファストフラッシュ
▲3トウショウデュエル
△8クイックファイア
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1着賞金が昨年の1000万円から、さらに今年は1600万円にアップ。南関東重賞SII〜SIIIと同じ賞金だ。ならば南関東からそれなりの馬が遠征してきても当然。コスモポポラリタなどは、関東オークスJpnIIで南関東牝馬三冠を狙うスピーディキックに東京プリンセス賞でクビ差まで迫った。関東オークスで中央馬やスピーディキックと対戦するよりも、こちらの1600万円を狙ってきたということだろう。南関東からの遠征はいずれも重賞で掲示板内があるという3頭だけに、地元勢はどこまでがんばれるか。
その南関東勢で期待したのはフレッシュグリーン。2歳時に2勝を挙げ、重賞ではなかなか勝負にならなかったが、クラウンカップ(10着)から連闘で臨んだ準重賞のブルーバードカップで3着に入ると、東京湾カップでは4コーナー8番手から追い込んで3着。4着だったキャッスルブレイヴは東京ダービーで4コーナーで前に迫る見せ場があっての7着。今年の南関東3歳戦線は大混戦だが、フレッシュグリーンも同じようなレベルにあるといえる。ここ2戦で能力を発揮してきた勢いに賭けたい。
コスモポポラリタは前述のとおり東京プリンセス賞で2着。4コーナー11番手から追い込んでクビ差まで迫った。門別でのデビュー戦は1200メートルだったが、それ以降はマイル以上の距離を使われているだけにこの距離はよさそう。ただこれまで走ったのが門別、大井だけで、直線の短い小回りコースがどうか。ただ地元の赤岡騎手が騎乗するのは魅力だ。
アイウォールは門別から移籍して南関東で4戦3勝。クラウンカップは4着だったが、勝ったフレールフィーユはその後、東京ダービーで4着と健闘。門別では1800メートルで勝ち星があり、浦和、川崎の小回りコースを経験しているのはプラスになりそう。
対する地元勢ではアンティキティラを上位にとった。前走山桃特別の7着は、ゲート内で暴れた馬が除外になったことでゲートインのやり直しになってテンションが上がってしまいレースにならなかった。距離経験もあり、遠征帰りで「まだ本調子にはない」とコメントのあった黒潮皐月賞で接戦の2着という走りを見せただけに、状態アップなら好勝負も。
黒潮皐月賞を制したヴェレノは、続く1800メートルの山桃特別を連勝。その山桃特別で2着がガルボマンボ。ともにこの距離でこそ能力を発揮するタイプ。
◎6フレッシュグリーン
○10コスモポポラリタ
▲1アイウォール
△4アンティキティラ
△11ヴェレノ
△8ガルボマンボ
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バウチェイサーは断然人気で臨んだ菊水賞が3着。兵庫ユースカップより馬体重4キロ減の500キロではあったが、新子調教師によるとそれでも「重め残りだった」とのこと。展開的にも逃げたニネンビーグミをみずから負かしにいかなければならず、終いが甘くなった。兵庫チャンピオンシップJpnIIは10着に沈んだが、これは中央相手に果敢にハナを叩いたので仕方ない。むしろそこで厳しいペースを経験しての上積みは期待できる。今回は隣のニネンビーグミとの先行争いがどうかだが、地元同士のメンバーだけにマイペースで進められれば雪辱可能と見る。たしかに距離不安はあるが、それは今回が試金石。
ベルレフォーンの菊水賞で見せた末脚は圧巻だった。距離延長で能力を発揮することは間違いなく、もう一度あの末脚が生かせる展開になるかどうか。
菊水賞では逃げて6着に沈んだニネンビーグミだが、続くのじぎく賞ではライバルのニフティスマイルを完封。菊水賞でバウチェイサーに早めに来られる厳しい展開を経験して力をつけた。
エイシンクエーサーは門別から転入して4連勝のあと、兵庫ユースカップは5着完敗だったが、菊水賞ではバウチェイサーをマークしてゴール前、確実にとらえた。ベルレフォーンに一気に来られたのは想定外だっただろうが、負けて強しという内容。この馬も進化を見せている。
ニフティスマイルは、あとひと押しが足りず、重賞では佐賀遠征も含めて2着が3回。重賞で牡馬との対戦は初めてとなるが、どこまでやれるか。
◎5バウチェイサー
○2ベルレフォーン
▲4ニネンビーグミ
△7エイシンクエーサー
△6ニフティスマイル
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