グランダム・ジャパン古馬シーズンもいよいよ終盤。ここまで対象レースで2勝を挙げた馬がなく、表彰対象の地方馬では暫定1位のクオリティスタート(北海道)でも21ポイント。アッキー(川崎)、アンバラージュ(佐賀)が20ポイントで続くという混戦。今回の出走馬ではジェッシージェニー、アークヴィグラス、サラーブ、エイシンセラードがそれぞれ10ポイント以上を持っていて、ここで上位に入ればグランダム・ジャパンのポイントでも一気に上位が期待できる。
読売レディス杯の1、2着馬が揃って出走してきて、今回もその2頭を巡っての争いとなりそう。
その読売レディス杯は、2番手から3コーナーで先頭に立ったアークヴィグラスに、サラーブがぴたりと追走。最下位に沈んだ逃げ馬はいたものの、実質主導権を握ったのはアークヴィグラスで、直線ではサラーブを振り切り3馬身差をつけての完勝となった。2歳時の東京2歳優駿牝馬以来の勝利で復活となったわけだが、小野望調教師が話していたように小回りコースを求めて金沢から名古屋への遠征とった。
中央2勝クラスを勝って大井に移籍したサラーブは、ここまで地方では大井のA2特別で1勝を挙げたのみ。もちろんダートグレードで強敵相手の対戦が多いということもある。ただコーナーを4つ回る1400メートル戦ということでは、枠順も含めてあらためてアークヴィグラスに分がありそう。
兵庫サマークイーン賞を制したエイシンセラードは、読売レディス杯では差のある6着。能力は認めるが、実績はマイル以上だけに距離短縮は条件的に不利と言えそう。
このレース連覇を狙うジェッシージェニーは南関東ではB級格付けでも、昨年来このシリーズは遠征競馬で結果を残してきている。ただ今回は◎○がいかにも強い。
地元の期待は重賞4勝のポルタディソーニ。重賞タイトルは、3歳時の秋の鞍(1600メートル)と、4歳以降の3勝はいずれも1900メートル戦。1400メートルにも実績があるが、重賞レベルになると中距離のほうが合っているのかもしれない。
兵庫サマークイーン賞でエイシンセラードの3着だったガレットショコラは、続く前走ではじめて園田A級の特別戦を制した。このメンバーに入ってどこまでやれるか。
◎2アークヴィグラス
○8サラーブ
▲6エイシンセラード
△4ジェッシージェニー
△7ポルタディソーニ
△5ガレットショコラ
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リワードアヴァロンの前走栴檀特別は、好スタートを切ったもののガンバルンの二の脚が速く、しかも2番枠だったため内に閉じ込められる形になって万事休す。3コーナー過ぎではレースをやめてしまっていた。2走前の魚梁瀬杉特別もやはりガンバルンのスタートダッシュが速く、リワードアヴァロンはマイペースで逃げられないと能力を発揮できない。今回、そのガンバルンは木曜日の西日本ダービーに遠征して不在。マイネルスタイルが主張してくる可能性もあるが、ここはすんなりハナをとってマイペースなら、高知優駿のように逃げ切れる可能性は十分。距離延長もこの馬にとってはプラス。
安定感ならレインズパワー。3着以内を外したのは門別時代のエーデルワイス賞JpnIII(7着)だけで、高知ではまだ馬券圏内を外していない。先行勢には厳しい流れとなった前走栴檀特別でも、勝ったフルゴリラには離されたが3着を確保した。連軸ということなら、こちらのほうが確実かもしれない。
ボスオンザサンドは、中央では6月の新馬戦に出走(10着)したのみで転入し、高知10戦目となった2走前にようやく初勝利。続く前走も2着とレースぶりが安定してきた。重賞初挑戦でも上位を脅かす力はあるとみる。
フルゴリラは、前走スタートで挟まれるような格好になって後方からとなり、しかし後半の脚を生かせるような流れになって見事に差し切った。ただ今回は1900メートルでもあり流れが速くなることは考えづらく、距離延長もプラスとはいえない。勝ち負けまではどうだろう。
マイネルスタイルはホッカイドウ競馬から転入して下級条件を2連勝。ここで勝ち負けにはさらなるパワーアップが必要。
◎8リワードアヴァロン
○10レインズパワー
▲6ボスオンザサンド
△3フルゴリラ
△7マイネルスタイル
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ヒガシウィルウィンは、移籍初戦となった前走すずらん賞は、互いに意識しながらという感じでパンプキンズをぴたりとマーク。直線追い比べにはなったが、ゴール前であっさり突き放し力の違いを見せた。その前走が5カ月ぶりの実戦。一度叩かれたことであらためて力の違いを見せる。
一方のパンプキンズは、ヒガシウィルウィンと堂々渡り合って2馬身差。今回の舞台はそのときと同じ盛岡1600メートル。やや能力差がありそうなメンバー構成の7頭立てということでは、まぎれが生じる可能性も少ない。逆転までは難しそうだが、盛岡コースは今年3戦オール連対。
スカイサーベルは今年1月のトウケイニセイ記念で3着があり、A級特別でここ6戦連続で掲示板内を確保。盛岡1600メートルにも実績があり、◎○の間に割って入れるかどうか。
センティグレードはトウケイニセイ記念を制して、みちのく大賞典でも2着。ともにパンプキンズに先着していた。ただし盛岡コースはこれまで12戦して馬券にからんだのは2着1回、3着2回だけ。盛岡コースではいかにも分が悪い。上位のどれかが凡走したときの3着候補。
◎1ヒガシウィルウィン
○4パンプキンズ
▲3スカイサーベル
△7センティグレード
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昨年来、着実に勝ち星を重ねてきたナリタミニスターは、金沢遠征も含め1400m戦で目下4連勝中。3走前には不良馬場で2着に5馬身差、1分27秒3という勝ちタイムをマーク。前走は直線だけでやはり5馬身差突き放し、良馬場で勝ちタイムは1分29秒5。園田チャレンジカップの近年の勝ちタイムがだいたいこのくらいの範囲。今回はほかに逃げ馬が何頭かいるメンバーで、金沢スプリントカップでは3番手から直線抜け出していたように、引っ張ってくれる馬がいたほうがむしろレースはやりやすいのではないか。
昨年のこのレースは、逃げたナチュラリーをぴたりと2番手で追走したエイシンエンジョイがゴール前でとらえての勝利。ナチュラリーは3/4馬身差で2着という結果だった。しかし今年2月の園田ウインターカップでは、逃げたナチュラリーがエイシンエンジョイを振り切り3馬身差をつけての完勝。能力的には差がなさそうで、ともに休み明けというのは気になるところ。ただ今回はエイシンエンジョイが3番枠なのに対して、逃げてこそのナチュラリーは9番枠。ナチュラリーにとっては難しいレースになりそう。
中央2勝クラスから転入して1230メートルで3連勝したナムラムートは、佐賀・サマーチャンピオンJpnIIIに遠征して地方最先着の5着。それを経験して初めての園田1400メートルでどうだろう。
逃げ候補のもう1頭、ヒダルマはさらに外の11番枠。近走は中距離を中心に使われており、このメンバーに入っての1400メートル戦では上位争いまで。
バイラは中央オープンからの転入初戦で1番人気に期待された前走は、4コーナーで一杯になって4着。一度使われての上積みがあるかどうか。
◎8ナリタミニスター
○3エイシンエンジョイ
▲9ナチュラリー
△1ナムラムート
△11ヒダルマ
△10バイラ
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ルールソヴァールは中央オープンから転入して2連勝。初戦が直線はほとんど追うところなく、2着のクラキングスに2秒の大差をつける圧勝。続く前走でも直線を向いて先頭に立つと、追ってきたヤマノファイトに1馬身半差での完勝。最後は差を詰められたが、本気で追っていたわけでもないし、58kgを背負っていたこともあった。今回の2000メートルの距離は一昨年佐賀記念JpnIIIを制しており、道営記念に向けてここは負けられない一戦だ。
相手には、一戦ごとに驚きのレースを見せている3歳馬コパノリッチマン。一気の距離延長だった北海優駿では、逃げたシンボを早めにとらえに行って直線でもそれほどバテることなく3着。王冠賞では早め先頭から北海優駿を制したアベニンドリームを振り切って見せた。大井に遠征した黒潮盃では、南関東の強豪相手に、勝ったインペリシャブルには離されたが、それでも2着に好走。今回、重賞では古馬初対戦となるが、ここでもそうした驚きをみせてくれそう。
ヤマノファイトは南関東から戻って5カ月ぶりの実戦となった前走がルールソヴァールの2着。そこを使われての上積みがあれば、あっと言わせる場面はあるかもしれない。
メイショウウタゲは中央オープンからの転入初戦を大差で勝ったが、続く前走が重賞クラスの一線級を相手に5着。9歳だけにここで上位争いまであるかどうか。
春のコスモバルク記念を制したドラゴンエアル、同2着でその後赤レンガ記念を制したステージインパクトは、それぞれ9歳、8歳という年齢で、ともにその後が一息という成績。秋になっての巻き返しがあるかどうか。
◎8ルールソヴァール
○6コパノリッチマン
▲4ヤマノファイト
△1メイショウウタゲ
△11ドラゴンエアル
△2ステージインパクト
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