ブロッサムカップは2013年に新設され、第2回までは1200メートル、2015年から昨年までの3年間は内回り1600メートルで行われたが、今年は外回り1700メートルでの実施となった。
スズカユースは1600メートルのフローラルカップを制して、さすがに北海道2歳優駿JpnIIIでは結果を残せなかったが、外回り1800メートルの経験は生きるはず。牝馬同士なら能力上位だ。
グレイアンジェラはエーデルワイス賞JpnIIIで、勝ったアークヴィグラスからコンマ3秒差の4着と好走。ただフローラルカップでは7着に負けているように、距離延長となるとスズカユースに分がありそう。
タイムゴールドは3連勝のあと1番人気で臨んだフローラルカップが4着だったが、向正面で位置取りを上げていったものの、内回りの3〜4コーナーで外々を回らされては厳しい。今回外回りコースになって、さらに9頭立てという少頭数だけに巻き返しが期待できそう。
イージーナウは、勝つときは強いが負けるときはさっぱりと結果にムラのあるタイプ。前走オープンの1700メートルで2着好走は評価できる。
アイリスステップは1200メートルより、この距離で能力を発揮しそう。
◎8スズカユース
○3グレイアンジェラ
▲5タイムゴールド
△7イージーナウ
△1アイリスステップ
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遠征馬が5頭いてなかなかに難解なメンバーだが、地元のスターレーンに期待する。重賞勝ちは昨年3歳時のル・プランタン賞(佐賀)以来遠ざかっているが、他場遠征のここ3戦は3、2、2着と好走。そのうち2戦の勝ち馬が、グランダム・ジャパン古馬シーズン女王となったディアマルコということで、今回のメンバーなら能力上位と考えてよさそう。重賞請負人の吉原寛人騎手が鞍上ということでも期待だ。
ナナヨンハーバーもディアマルコとの対戦では、佐賀ヴィーナスカップ2着に兵庫サマークイーン賞で3着という実績。ここ2戦は牡馬と対戦の重賞で5着、4着だが、着順ほどは負けていない。牝馬同士なら能力上位は間違いないが、中距離はここ2年ほどで経験したのが兵庫サマークイーン賞の1戦だけというのが気になるところ。ただ牝馬同士なら押し切ってしまうという可能性はある。
サムライドライブは前走ではじめて笠松への輸送競馬を経験し、今回は園田へ。初めての古馬挑戦で1キロ差の54キロということでは、克服しなければならない壁は少なくない。
姫山菊花賞でタガノゴールドの3着だったクイントゥープル、前走が初のA級特別(3着)で、重賞初挑戦となるヌーディストビーチらに上位食い込みまであるかどうか。
◎10スターレーン
○5ナナヨンハーバー
▲3サムライドライブ
△11クイントゥープル
△4ヌーディストビーチ
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白山大賞典JpnIIIの結果次第ではJBCクラシックJpnI挑戦というプランもあったタガノヴェリテだが、残念ながらそれは叶わず。中央オープンから移籍しての園田での2勝は、いずれもエイシンニシパを負かしてのもの。目指しているのはおそらくダートグレードのタイトルと思われ、メンバーは揃ったが、ここで負けるわけには、という思いだろう。
エイシンニシパは2着が連続4回とはいえ、ここまで重賞6勝のうち遠征で4勝。なぜか地元より遠征競馬で力を発揮する。タガノヴェリテに対しても逆転は十分ありそうだ。
白山大賞典JpnIIIで3着と好走し、JBCクラシックJpnIに挑戦(12着)したカツゲキキトキトがほぼ連闘で臨んできた。大井への東京記念から遠征続き、強い相手と目いっぱいのレースをしてきて、さて、ここで実力が発揮できるかはちょっと疑問。
押し出される形で△となってしまったのが高知のイッツガナハプンと兵庫のマイタイザン。輸送に難があるイッツガナハプンだが、輸送時間的に東海地区あたりまではぎりぎり持ちこたえるらしい。川崎のスパーキングサマーカップは着順こそ7着だが、勝ち馬からコンマ5秒差。能力的にはまったく見劣らない。今年重賞のみ4戦負けなしのマイタイザンは遠征競馬でどうだろう。ここまで5頭はどれが勝ってもおかしくない。
大井から遠征のサージェントバッジも見限れない。
◎6タガノヴェリテ
○7エイシンニシパ
▲8カツゲキキトキト
△2イッツガナハプン
△9マイタイザン
△10サージェントバッジ
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当初9月13日に予定されていたレースだが、それが地震の翌週だったためここまで延期されてしまった。おそらくその影響もあっての少頭数7頭立て。
エムオータイショウは、ここまで1200メートル戦のみを使われて4戦3勝、2着1回。前走サッポロクラシックカップでは、エーデルワイス賞JpnIIIで5着だったスティールティアラに5馬身差をつける圧勝で、1分11秒6というタイムも抜群。直接対決で勝負付の済んでいる馬も何頭かいて、引き続き1200メートルなら負けようがない感じ。
レコードチェイサーは中央芝のすずらん賞でも5着と好走し、エーデルワイス賞JpnIIIでは6着。勝ち星からは遠ざかっているが、力はつけている。
キスミーローズは8月のデビューから2連勝で、エーデルワイス賞JpnIIIは9着。キャリアの浅さゆえの上積みを考えれば、レコードチェイサーに対しては逆転も可能。
グリードパルフェは、エムオータイショウと対戦したウィナーズチャレンジは4着で、ルマーカーブル(3着)にも先着を許した。しかしながらスタートでダッシュがつかず最後方からとなって、しかし直線はしっかり伸びた。さらに前走サッポロクラシックカップもスタートでダッシュがつかず最後方からとなって直線で盛り返している。前半もう少し前についていければ上位に食い込む可能性は十分に考えられる。
ルマーカーブルは川崎に遠征した鎌倉記念で、気合をつけて好位を追走するも3コーナーからずるずると後退。その反動が気になるところ。
◎6エムオータイショウ
○5レコードチェイサー
▲1キスミーローズ
△2グリードパルフェ
△7ルマーカーブル
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2012年以来、復活した重賞。当時は1870メートルの3歳以上ハンデ戦として行われていたが、1400メートルの3歳馬による定量で全国交流と、レース名や回次は引き継がれたものの条件はまったく変わっている。
フルゲート12頭に遠征馬が5頭。地元馬も7頭中4頭が重賞勝ち馬という、楽しみなメンバーが揃った。とはいえ重賞実績馬の多くは1400メートル前後の短距離は久々というメンバー。
北海道のワークアンドラブは、旭岳賞、瑞穂賞と、さすがに連戦連勝のスーパーステションには差をつけられたが、3着、2着と好走。正直、古馬かと思っていたらここに名前があって3歳馬だったのかと。前走でも古馬とのA2特別を勝っているだけに、南関東のトップクラスがいない同世代同士なら主役といえる。
地元ではクリノヒビキが秋になって重賞2連勝と充実。岐阜金賞ではサムライドライブも負かした。今回、その重賞2連勝の鞍上だった赤岡修次騎手がワークアンドラブの手綱をとるということでは微妙な駆け引きがありそう。
佐賀のスーパージェットも前走、古馬との九州大賞典で2着と好走している。
ただここまでに挙げた3頭は、いずれも近走で中距離を使われており、1400メートルは久しぶりか、ワークアンドラブに至ってはマイル以上しか使われたことがない。距離適性を重視するならソイカウボーイ、アンナラヴェリテが台頭しそう。
しかしながら地方の1400メートル戦はコーナーを4つ回ることで息が入る流れになることから、距離適性はあまり考えなくてもよさそうで、この順番の印とした。地元勢では重賞で善戦のオータムヘイローの食い込みもありそう。どんな人気になるかも含めて難解な一戦。
◎1ワークアンドラブ
○2クリノヒビキ
▲4スーパージェット
△9ソイカウボーイ
△8アンナラヴェリテ
△5オータムヘイロー
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